帝国軍隊長「クククッ、いい格好だなァ」 女騎士「……くっ」
- 1:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/03/15(土) 16:47:58.51 ID:AYvMdbTfo
※エロ注意炊飯器- 2:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/03/15(土) 16:48:39.03 ID:AYvMdbTfo
――エンパイア帝国帝都
――地下牢
隊長「貴様のような人間が檻の中に拘束されている姿は実に痛快だよ」
隊長「まあ、こうやって拘束する為だけに貴様の全ての力を封じる国宝級アイテム「戒牢石の手錠」を使っているわけだから、笑ってもいられんが」
女騎士「……それで、どうするつもりだ? 私に乱暴でも働くか?」
隊長「安心しろ。野蛮な貴様の国ではどうか知らんが、我が国では貴様のようなゴミであっても罪人を不当に扱ったりはせん」
隊長「後日、貴様は公正な裁判にかけられることになる」
隊長「もっとも、判決は死刑に決まっているがな……何せ街一つを焼き尽くし、我が国の臣民を大勢虐殺したのだからな」
女騎士「……っ! 私はそんなこと……!」
隊長「残念だが『証拠』は山ほどある……貴様の有罪を証明するに十分な証拠がなァ!」
女騎士「……っ」
隊長「せいぜい残り僅かの余生を死の恐怖に怯えながら過ごすがいい」
隊長「くくくく……ハーハッハッハッハッハ!」
女騎士「貴様……!」
- 3:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/03/15(土) 16:49:14.05 ID:AYvMdbTfo
隊長「おい」
兵士「は……はっ!」
隊長「しっかり見張っておけよ。この女は恐ろしく強いからな」
隊長「くれぐれも逃すことなどないように……貴様の命でも購えんぞ」
兵士「しょ、承知いたしました!」
スタスタスタスタ
兵士「……」
女騎士「……」
兵士「……あ、あの」
女騎士「……なんだ?」
兵士「……ほ、本当に、貴女が……あの街を焼いた犯人なんですか?」
女騎士「…………そんなことを聞いてどうする」
兵士「……知りたいんです」
兵士「あ、貴女のような人に……あんな非道いことが出来るなんて、俺にはどうしても思えないんです」
女騎士「…………」
兵士「聞かせて下さいませんか……本当にことを」
女騎士「私は貴様ら帝国と敵対している王国の人間だぞ」
女騎士「敵国の兵士の言葉を信じるというのか?」
兵士「……分かりません、でも」
兵士「聞かせて欲しいんです。貴女の言葉を聞いて……それから俺は、何が真実なのか判断したい」
女騎士「…………良いだろう」
女騎士「ふ、どうせ他に出来ることも無いのだしな」
女騎士「だが大した話はできんぞ」
- 4:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/03/15(土) 16:49:51.77 ID:AYvMdbTfo
兵士「え?」
女騎士「結論から言えば、私は街を焼いたりなどしていない」
女騎士「そして、その真相に関してもほとんど何も知らん」
兵士「で、では、なぜ貴女がこんな……!」
女騎士「まあ、つまりは罪を擦り付けられたということだ」
女騎士「私があの街に間諜として潜入していたのは事実だからな」
兵士「……!? あの場所にいたんですか!? 一体何のために!?」
女騎士「……我が国が掴んだ、ある情報の真偽を確かめる為だ」
兵士「ある情報?」
女騎士「『帝国が開発中の大量破壊兵器について』」
- 5:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/03/15(土) 16:51:03.36 ID:AYvMdbTfo
兵士「た、大量破壊兵器ですって!?」
女騎士「3年前、魔王軍が壊滅したことは知っているな?」
兵士「え、ええ。我が国や貴女の国を含む連合国と、勇者様の活躍によって魔王は倒されたと……」
兵士「俺はまだ士官学校にいて実際に見たわけではありませんが」
女騎士「連合国というよりも、ほとんどが勇者個人の力に依るものだが……まあそれはいい」
女騎士「当時、魔王軍は危険なアイテムを大量に所持していた」
女騎士「それらは魔王軍解体後、魔王軍の元幹部達にリスト化させたうえで連合国が一つ一つ処分していった」
兵士「処分……連合国が山分け、という話にはならなかったんですね」
女騎士「それだけ危険なものだったということだ……一つ使用されるだけで国が滅ぼされかねないものばかりだった」
女騎士「魔王さえ非人道的にして士道悖るとして封印していた程なのだからな」
兵士「なるほど……」
女騎士「しかし、そのリストに書かれていた大量破壊アイテムの中で、発見できなかったものが複数あった」
兵士「え!?」
- 6:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/03/15(土) 16:52:11.45 ID:AYvMdbTfo
女騎士「さっき言った情報というのは、その一つを帝国が所持し、量産化を企んでいるというものだ」
女騎士「私は研究が行われているという街に潜入した」
兵士「……!!」
女騎士「もし情報が本当ならば、王国にとっては脅威となる。なにせそのアイテムは、街一つを焼き尽くす程の代物なのだからな」
兵士「ま、まさか……」
女騎士「あの日。私は研究所内に潜入していた」
女騎士「突然だったよ。目の前が光で包まれ、それからしばらく気絶していたようだ」
女騎士「目が覚めて窓から外を見ると、そこには地獄が広がっていた」
兵士「……? 街中が炎に包まれたのでは? なぜ貴女がいた場所は無事だったのです?」
女騎士「……そこが不思議なところでな。なぜか『研究所だけは無事だった』のだ」
女騎士「そのアイテムの性質なのか、周囲の町並みは燃えさかっているにも関わらず、研究所の中は何も変わっていなかった」
- 7:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/03/15(土) 16:52:40.88 ID:AYvMdbTfo
兵士「……使用地点の周囲を燃やす、ということでしょうか」
女騎士「さあな……何も調べる間もなく、帝国軍兵士に見つかり、ここへ連れてこられたからな」
兵士「もう一つ、分からないことがあります」
女騎士「? なんだ」
兵士「あの街は商業の中心地で、帝都に次ぐ第二の都市でした」
兵士「そんな危険なアイテムの研究をなぜわざわざあの街で行っていたのでしょう? 実際この件で帝国経済は大打撃を受けています」
女騎士「……ああ、確かにな。我々も疑問に思っていた」
女騎士「本国では物流な盛んな街で量産することで一気に帝国全土に配備する為ではないかと分析していたが、それにしてもあまりリスクが高い」
女騎士「あるいは、何か他に狙いがあったのか……今となっては知るよしもないがな」
兵士「……」
女騎士「私の話はこれで終わりだ。語れることは全て語った」
女騎士「……あとは、お前自身で判断してくれ」
兵士「……俺は」
女騎士「だが、私がどうなるとしてもこれだけは覚えていてほしい」
兵士「え?」
女騎士「あの炎で大勢の人間が惨たらしく焼き殺された。そして、行方不明の魔王の遺産は一つではない」
兵士「……!!」
女騎士「……決めるのは。貴方よ」
- 8:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/03/15(土) 16:53:10.37 ID:AYvMdbTfo
兵士「…………」
兵士「…………」スッ
女騎士「!!」
ガチャガチャッ ガキンッ
兵士「……早く、檻の外へ」
女騎士「……恩に着る」
女騎士「だが、戒牢石の手錠を外せなければいずれお前も私も……」
兵士「大丈夫です。手錠の鍵も俺が持っています」
女騎士「なに?」
女騎士「……随分と警備が甘くないか?」
兵士「火事などが起きた際、すぐに囚人を避難させられるように手錠の鍵も牢番が持つ規則になっているんです」
兵士「戒牢石は魔力だけでなく身体の力も奪いますからね」
兵士「別の場所へ保管されていた手錠の鍵を取りに行く間に火事が広がり、囚人を死なせてしまった事件があったとかで、それ以来いまの規則に変わったんです」カチャカチャ
女騎士「そうか」カチッ
女騎士「よし、外れたな……では、見つからんうちに出口に行くか」
兵士「こっちです。急ぎましょう」タタッ
- 9:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/03/15(土) 16:58:48.31 ID:AYvMdbTfo
――出口
女騎士「よし……何とか見つからずに出口まで来られたか」
兵士「気をつけてください、この周辺は見張りがかなりの数いるはずです」
兵士「なるべく音を立てないように」
兵士「貴方がどの程度お強いのか分かりませんが、囲まれてはどうしようもないでしょう」
女騎士「そうだな……とりあえず剣を貸してくれるか」
兵士「はい」スッ
女騎士「ありがとう、死ね」ザシュッ
兵士「ぐああああああああああああああ!!」ブシュウウウウ
兵士「き、き、サマ……」ガクッ
女騎士「くっくっくっくっく」
女騎士「アーヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャ!」
女騎士「バアアアアアアアアアカアアアアアアアアアガアアアアアアアア!!」
女騎士「あんな嘘にひっかりやがってええええええええええええ!!」
女騎士「いよっしゃあああ!! 脱出成功だぜええええええええ!!」
女騎士「帝国のゴミ虫共を殺しまくっただけで死刑にされてたまるかってんだ! ヒャーッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャ!」
- 11:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/03/15(土) 17:01:42.49 ID:AYvMdbTfo
兵士2「こっちから奇声が聞こえたぞ!」
兵士3「何事か!」
女騎士「やべ! デカイ声で笑いすぎたか!!」
兵士2「……むう!? 貴様は大量虐殺犯の女騎士!?」
兵士3「は!? そ、そこに倒れているのは……兵士か!!」
兵士2「おのれえええええええ!!貴様ご同輩に何をやったあああああああああああ!!」
女騎士「うるせえええええええ『爆炎魔法』おおおおおおおおおお!!」
ドッゴーン
兵士2・3「ぎゃああああああああああああああああ!!」メラメラメラ
女騎士「げひゃひゃひゃひゃひゃ! まったく人の肉が焼ける匂いってのは最高だなあああああああ!!」
- 12:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/03/15(土) 17:04:46.54 ID:AYvMdbTfo
隊長「何があったああああああああああ!!」
兵士達「ゾロゾロゾロゾロ!」
女騎士「チィッ! デカイ魔法を使いすぎたか!」
隊長「な!? きさま王国の女騎士!? なぜ脱獄している!?」
女騎士「ハーッハッハッハッハッハ! 貴様の間抜けな部下が出してくれたのよおおおおおお!」
女騎士「感謝してもしたりないくらいだからぶっ殺してやったぜえええええええええ!!」
隊長「な!? お、おのれえええええ!! 純粋な新米兵士を誑かした挙げ句、その手にかけるとは!」
隊長「この外道がああああああああ!! 殺してくれる!!」
女騎士「それはこっちの台詞だああああああ!!」
- 13:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/03/15(土) 17:08:38.50 ID:AYvMdbTfo
隊長「バカがああああ!! この数が相手ではいくら貴様が強かろうが敵うまい!」
女騎士「くっくっくっくっく。街を燃やし尽くして一眠りしていた私を捕まえただけの連中が何を言う」
女騎士「起きてさえいれば貴様等など物の数ではないわあああああああああ!!」
隊長「出鱈目をおおおおおおおお!!」
女騎士「出鱈目ではない! これを見ろ!!」スッ
隊長「……!? そ、それは……まさか!? かの商業都市を焼き尽くした魔王のアイテム!?」
隊長「ば、馬鹿な! なぜ貴様がまだそれを持っている!?」
女騎士「くっくっくっく、知らなかったか? 行方不明になったアイテムは一つではないのだ!!」
隊長「く……しかし、今ここでそれを使えば貴様とて燃え尽きるだけだ!!」
隊長「はったり!! 貴様にそれは使えない!!」
- 14:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/03/15(土) 17:13:24.27 ID:AYvMdbTf
コメント一覧
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- 2014年03月15日 22:40
- なんだこれ
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- 2014年03月15日 22:42
- なんだこれ
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- 2014年03月15日 22:44
- なんだこれ
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- 2014年03月15日 22:50
- なんだこれ
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- 2014年03月15日 23:01
- なんだこれ
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- 2014年03月15日 23:02
- 女騎士ssってなんでいつもこうなんだ....
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- 2014年03月15日 23:10
- 豚煮込み
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- 2014年03月15日 23:24
- あああああ っての多いなぁって思いましたまる
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