アニ「私達、いい友達になってたと思わない?ミカサ」
- 1 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:41:35 ID:Q/ph2.BI
- 捏造、死ネタ
- 2 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:42:43 ID:Q/ph2.BI
- ザーザー
ミカサ「…すごい雨…」タタタッ
ミカサ「少し遠くの区画までパンを貰いに行ったらこんな天気になってしまうなんて…」
ミカサ「エレンもアルミンもお腹空かせてるだろうし…」
ミカサ「でも…このまま帰ったらパンも濡れてしまう…雨で見通しも悪い…」
ミカサ「どうしよう…」
ミカサ「…!ちょうどいいところに納屋が…」
ミカサ「少し雨宿りさせて貰おう…」タタタッ - 3 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:43:20 ID:Q/ph2.BI
- ミカサ「よかった。パンは大丈夫そう」
ミカサ「それにしても真っ暗…この納屋、光が全く入らない…」
ミカサ「早く帰りたいけど…この雨じゃ…」
「…誰かいるの?」
ミカサ「!?」 - 4 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:44:01 ID:Q/ph2.BI
- ミカサ「だ、誰?」
「ただ雨宿りしてるだけだよ。あんたもそう?」
ミカサ「あ、うん…あなたは、どこにいるの?」
「ここだよ。真っ暗で碌に周りも見えないけどね」
ミカサ「天気も悪いうえにここは日差しが入らないから…」
「この雨は当分止みそうにないよ。気長に待たないとね」
ミカサ「えぇ」 - 5 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:44:38 ID:Q/ph2.BI
- ミカサ「…」
「…」
ミカサ「…いる?」
「いるよ」
ミカサ「…」
「…」
ミカサ「…いる?」
「だからここにいるって」
ミカサ「…うん」 - 6 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:45:39 ID:Q/ph2.BI
- 「あんた、年は?」
ミカサ「数か月前、10歳になった」
「ふーん…じゃあ私の一個下だね」
ミカサ「…」
「…なんで黙るの?」
ミカサ「あの…同じぐらいの歳の女の子とあんまり話したことなくて…」
「…出身は?すごい田舎?」
ミカサ「…壁が壊される前はシガンシナ区にいた」
「…」
ミカサ「子どもは沢山いたけど…あまり仲良く出来なくて…」 - 7 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:46:16 ID:Q/ph2.BI
- ミカサ「街の女の子は私を怖がって逃げていく…いや、男の子も」
「なんで怖がられてるの?」
ミカサ「私は、すごく強い、から…」
「…友達はいないの?」
ミカサ「一人だけ、いる」
「一人いれば十分だよ」
ミカサ「うん。私は家族とその友達がいればなにもいらない」
「…羨ましいよ」 - 8 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:46:56 ID:Q/ph2.BI
- ミカサ「あなたは?」
「友達は一人もいないよ。家族とも離れ離れ」
ミカサ「…それじゃあ、ひとりぼっち?」
「一応、同郷の仲間がいるけどね…」
ミカサ「…それならよかった」
「なにが?」
ミカサ「ひとりは、寒い、から」
「なにそれ」 - 9 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:48:01 ID:Q/ph2.BI
- ミカサ「あなたも開拓地で働いてるの?」
「そりゃこんなところにいるからにはね…」
ミカサ「私たちはもう下ったところの地区を開拓してる。あなたもそう?」
「いいや。私はその反対だよ」
ミカサ「そうなの」
「…あんた、シガンシナ区出身ってことは見たんだろ、巨人を」
ミカサ「えぇ」
「…どうだった」
ミカサ「…家族を、殺された。さっき言った家族は、もう一人しかいない」
「…」 - 10 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:49:11 ID:Q/ph2.BI
- ミカサ「あなたはどこの出身?」
「ド田舎の村出身だよ。そこには帰れない」
ミカサ「…やっぱり巨人に?」
「…いつか帰る。帰らなきゃいけない」
ミカサ「…でも…」
「…約束したんだ」
ミカサ「…誰と?」
「…さぁね」 - 11 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:49:47 ID:Q/ph2.BI
- ミカサ「でも…帰ると言っても…壁は壊れてしまった」
「…」
ミカサ「…まさか、あなたも調査兵団に入るの?」
「はぁ?しかも『も』て何?」
ミカサ「私のたった一人の家族も…調査兵団に入ると言っている」
「無謀だね。私はそんなことはしない」
ミカサ「じゃあ…」
「…とにかく帰る。はい、この話はおしまい」
ミカサ「…」 - 12 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:50:28 ID:Q/ph2.BI
- 「…ックシュン」
ミカサ「寒いの?」
「あぁ…ちょっと濡れちゃったからね」
ミカサ「そっちにいってもいいだろうか?」ゴソゴソ
「なんで?」
ミカサ「どこにいるか暗くてよく分からない…」ゴソゴソ
「ちょっと…」
ミカサ「声の方向的にこっち…?あ、これが手?」ギュッ
「ちょ、ちょっと…」
ミカサ「…冷たい」
「あんた何なの…」
ミカサ「ちょっと待ってて欲しい」ゴソゴソ - 13 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:51:00 ID:Q/ph2.BI
- フワッ
ミカサ「こうすれば暖かい」
「な、なに…これ…?」
ミカサ「マフラー。少し大きいから二人で巻いても十分」
「あんた、変わってるね」
ミカサ「私も、寒いときにマフラー巻いてもらって、すごく嬉しかったから」
「ふーん」
ミカサ「それにこうしてくっついていればさらに暖かい」ギュッ
「もう好きにしなよ」
ミカサ「この距離でもあなたの顔が見えない」
「そうだね」 - 14 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:51:57 ID:Q/ph2.BI
- ミカサ「この辺りにはよく来るの?」
「いや、今日はたまたまパンの貰える量が多い区まで来ただけ」
ミカサ「それじゃあ私と同じ」
「あんたも?」
ミカサ「うん。家族と、友達の分」
「私も他二人の分を貰ってきたよ」
ミカサ「さっきの仲間?」
「うん。二人とも男子だし、体が大きいから働く量が私よりも多いんだ」
ミカサ「同じ。私の友達も、家族も男の子。だから私がパンを取りにきたの」
「そう」 - 15 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:52:39 ID:Q/ph2.BI
- ミカサ「でも、私の方がよっぽどその二人より力も体力もある」
「さっきから気になってるんだけど、あんたってそんなに強いの?」
ミカサ「その辺の男の人に勝てる自信はある」
「子どもが余計なこと考えるんじゃないよ」
ミカサ「あなたも子どもでしょう?」
「でもあんたより一つ上だよ」
ミカサ「でも子どもは子ども」
「あんたよりは大人だもん」
ミカサ「でも子ども」
「うるさいね。心配して言ったのに」
ミカサ「あ…ごめんなさい」
「別にいいよ」 - 16 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:53:16 ID:Q/ph2.BI
- 「実は私も結構強さに自信があるんだ」
ミカサ「本当に?」
「うん。格闘技習ってたから多少相手が大きくても倒せるよ」
ミカサ「すごい。私以外に強い女の子に初めて会ったかもしれない」
「明るかったら一緒に競争したいね」
ミカサ「うん。でも負けない」
「私だってお父さん以外には負けたことないんだから」 - 17 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:54:01 ID:Q/ph2.BI
- 「…どうもあんたには話過ぎるみたい」
ミカサ「私も他の女の子とこんなに話すのは初めて」
「私もだよ…いけないな…話し過ぎちゃいけないのに…」
ミカサ「どうして?」
「仲良くするなって言われてるの。話もするな、とか」
ミカサ「見張りに来る憲兵の人は話はしないで働けって言う。今はいないから大丈夫」
「ううん。そうじゃない」
ミカサ「それじゃあどういうこと?」
「…話しちゃいけないって言われてるけど、内緒にするから、あんたと話す」
ミカサ「よく分からないけど、嬉しい」 - 18 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:55:06 ID:Q/ph2.BI
- ミカサ「あなた、どんな顔してるの?」
「顔?その辺にいる普通の顔だよ」
ミカサ「髪の色は?目の色は?」
「髪は金色。目は青いよ」
ミカサ「本当?お姫様みたいで羨ましい」
「色だけで大げさだよ」
ミカサ「でも、小さいころに絵本で読んだお姫様はみんな金色の髪と青い目だった」
「私はお姫様からほど遠いけど」
ミカサ「私の友達も金髪で青い目なんだけど、とても綺麗」
「ふーん」 - 19 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:55:57 ID:Q/ph2.BI
- 「そういうあんたはどうなの?」
ミカサ「私は髪も目も真っ黒」
「真っ黒ってのは珍しいね」
ミカサ「うん。顔の様子も珍しいみたいで、知らない人にじろじろ見られる」
「そうなの?」
ミカサ「もしかしたら他の人からみたら凄く変な顔してるのかもしれない…」
「…」 - 20 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:56:32 ID:Q/ph2.BI
- グイッ
ミカサ「っ…痛い…」
「…」ペタペタ
ミカサ「ねぇ…顔を触ってどうしたの?」
「…別に、変な顔してないと思うよ。鼻も、口も、輪郭も変な形してないと思う」
ミカサ「…そう、なの?」
「それに、髪の毛は凄く綺麗だと思う。長いね」
ミカサ「…うん」
「じろじろ見られるのは変じゃなくて可愛いからじゃないの?」
ミカサ「ううん。それはないと思う」
「どうして?」
ミカサ「だって鏡見ても美人は映らないもの。お母さんの方がずっと綺麗だった」
「そうかな」 - 21 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 18:57:19 ID:Q/ph2.BI
- 「あんたの綺麗な髪の毛、ちゃんと明るいところで見てみたい」
ミカサ「私もあなたの顔を見てみたい」
「私は見せるような顔じゃないよ。少なくともお姫様じゃないね」
ミカサ「そう?」ペタペタ
「ちょっと…触んないでってば」
ミカサ「あなたもさっき私の顔を触った」
「やめてって…鼻が大きいの気にしてるんだよ…」
ミカサ「高い鼻は羨ましい」ペタペタ
「やめてってば」 - 24 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 20:58:49 ID:X09sjGWk
- 「まったく…」フゥ
ミカサ「それにしても雨が全然止まない」
「そうだね」
ミカサ「二人とも、お腹空かせてるだろうに…きっと私の帰りを待ってる」
「心配性なんだね」
ミカサ「そうだろうか…でもたまにうるさがられてしまう」
「世話を焼きすぎなんじゃないの?」
ミカサ「うん…でもつい…」 - 25 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 20:59:53 ID:X09sjGWk
- 「私も他の二人と比べると体が小さいんだけど、それだけで子ども扱いするんだ」
ミカサ「その二人も子どもなの?」
「一つ上と同い年。鬱陶しいったらありゃしないよ」
ミカサ「きっとその二人もあなたのことを心配してるんだと思う」
「そうかな」
ミカサ「そう」 - 26 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/13(木) 21:00:52 ID:X09sjGWk
- 「あんたの家族って、弟?」
ミ
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