男「お前、熱血男が好きなのか?」女「うん、大好き」
- 1 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/04(日) 15:12:43 ID:5AcGCzSA
- テレビ『――うおおおおお!この一撃に全てを賭ける!!』
男「そうか」
女「そう」
男「どのくらい好きなんだ?」
女「魂が震えるくらい」
男「へぇ……」
女「……」 - 2 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/04(日) 15:18:08 ID:5AcGCzSA
- テレビ『これで終わりだ!!』
男「……」
女「……」
テレビ『くたばれぇぇぇええええええ!!』
男「お前、ホントこういうの好きだよな」
女「うん」
男「……」
女「……」
テレビ『――光が……広がっていく……!』 - 3 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/04(日) 15:25:54 ID:5AcGCzSA
- 男「じゃあ帰るわ」
女「うん、ばいばい」
男「お前、一人で飯くらい作れるようになれよ?」
女「わかった」
男「……ホントに?」
女「ホント」
男「……じゃあもう来なくてもいいよな」
女「それは困る。明日困る」
男「……」
女「……」
男「……もういいや、じゃあな」
女「ばいばい」
男「……熱血好きねぇ……」 - 4 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/04(日) 15:34:52 ID:5AcGCzSA
- 漫画『こい!俺たちはもう仲間だ!!』
女「……」
テレビ『守るんだ、俺が、全てを』
女「…!!…」
小説『走れ、走れ!何があっても、立ち止まるな』
女「……ん」
音楽【なんか凄い熱いテーマ】
女「Zzz……」 - 5 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/04(日) 15:43:46 ID:5AcGCzSA
- <学校>
男「おはよう」
女「おはよう」
男「……元気か?」
女「凄い元気」
男「そうか」
女「……」
男「何読んでんの」
女「……これ」
『熱い漢の50の心得』
男「あぁ……面白そうだな……」
女「凄い面白い」 - 6 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/04(日) 15:59:02 ID:5AcGCzSA
- 「あぶねぇえぇぇえぇええ!間に合ったああああああ!!」
<ウルセーゾ!!
<マタギリギリー?
<アサカラテンションタケーヨ
<オハヨー
男「遅刻しなかったな」
友「お、よぅ男!今日も絶好調だな!」
男「あぁ、今日もうるさいくらい絶好調だな……」
友「女ちゃんもおはよう!今日も朝から読書だなんて優秀だなぁ!!」
女「おはよう」 - 7 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/04(日) 15:59:18 ID:5AcGCzSA
- 友「ねぇそれ何読んでんの?俺でも読める本とかねーかな」
女「これ」
友「えーどれd」先生「席に着けー。授業を始めるぞー」
友「先生!今授業所じゃありません!!俺の趣味が広がるかどうかの大事な」
先生「友ー廊下に立ってろー。えー今日は41pから……」
友「ちょ、それ3日連続で聞いてるんスけど!」
男「廊下に立っ……ほら早く席に座れって」
友「次の休みな!次の休みに教えてくれ!!」
女「わかった」 - 8 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/04(日) 16:06:14 ID:5AcGCzSA
- <休み時間>
友「やべぇよ!やべぇよ!!膀胱の水分が破裂しそうだ」
男「早くトイレいけよ」
女「……」ペラッ
<休み時間>
友「ちょっと待てよ……今の所まるでわかんねーの終わったぞおい!」
男「先生二回も丁寧に説明してたじゃねーか……だからここはさ……」
女「……」ペラッペラッ
<休みry>
友「そういや昨日アレ見たか?アレはやべぇよ反則だろー!」
男「ああ、アレね。でもアレはあの場合仕方ないだろ云々」
女「……なるほど」ペラッ - 9 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/04(日) 16:22:29 ID:5AcGCzSA
- <昼休み>
男「……これ弁当な」
女「ありがとう」
友「あー!いいなー!!弁当いいな……」
男「友は自分で作れよ」
友「嫌だよめんどくせぇ……こういうのは愛の籠った手料理ってのがいいんじゃねぇか!」
男「そうか、それは理想的だね」
友「あぁー俺も手作り弁当食いてー……なぁ、俺にも作ってくれよー」
男「頭おかしいんじゃねぇのお前」
女「おいしい」
男「よかったな……。大体俺だって弁当じゃないんだから我慢しろよ」
友「……毎回思うけど女ちゃんだけ弁当作ってるお前の方がおかしくねー?」
男「俺はいいんだよ。そんなに量いらないし、パンで十分。
……女はこうでもしないと、まともに飯を食べに行かないから仕方ないんだよ……」
女「……モグモグ ペラッ モグモグ ペラッ」 - 10 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/04(日) 16:29:22 ID:5AcGCzSA
- 友「なんだそりゃー……あー美味そうだなー……」
男「ほら、もう購買に行こう。時間が無くなる」
友「あーくそー……女ちゃん、一口!!一口くれ!!」
女「……」
男「お前な……」
女「口開けて」ヒョイッ
友「口?これd……パクッ!」モグモグ
男「!!」
女「これでいい?」
友「……ぉ……ぉお……うおおおおおおおお!!」
男「うぉ、うるs」
友「はい、アーンきたぁああああ!人生のベスト3きたああああああ!!」
男「……」 - 11 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/04(日) 16:39:31 ID:5AcGCzSA
- 友「イヤッホォオオオオ!俺のお腹は一杯だぁあああ!!」
<ウルセーゾ!!
<マタ友ー?
<ヒルカラテンションタケーヨ
<オヤスミー
友「ありがとう、ありがとう女ちゃん!俺は今猛烈に感動している!!」
女「そう」
友「なんなんだ……この腹の底から来る何か途轍もない熱い何かは!!」
男「お腹空いてるんじゃないの?」
友「うおおおお!今なら購買のパンだって買い占められる気がする!!」
男「そんなお金はねーよ」
友「行くぜ相棒!俺たちは誰にも止められないぜ!!」
男「誰も止めないから早く行こう……時間無くなるって」
友「待ってろよ俺の昼飯たちいいいいぃぃぃぃ……」
男「売り切れてないといいけど……」 - 12 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/04(日) 16:42:43 ID:5AcGCzSA
- 女「……モグモグ」
男「……」
男「なぁ、女……お前さ」
女「?」
男「あぁ……いや、なんでもない」
男「早く買いに行こう……」 - 13 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/04(日) 16:56:01 ID:5AcGCzSA
友「――じゃあな!また明日学校で」
男「ああ、またな」
女「今日は肉が食べたい」
男「……そうか」
女「そう」
男「自分で料理する気は?」
女「ない」
男「即答かよ……昨日の『わかった』なんだったんだ」
女「わかっただけ」
男「……~~ッ……はぁ……じゃあ行くか……買い物に」
女「途中で本屋に寄りたい」- 14 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/04(日) 17:05:45 ID:5AcGCzSA
- 男「――おーい、出来たぞ」
女「……」
男「……ん?おーい!」
女「……」
男「おいって、飯、出来たぞ」
女「今良い所」
男「食べ終わってから読めばいいじゃねーか」
女「今セーブ出来ない」
男「ゲームじゃないだろ。しおりを挟めよ!料理冷めちゃうだろ」
女「たとえ何かを失うことになろうとも譲れない戦いがここにあr」男「……」パタンッ
女「ぁ……あぁ~!……」
男「失うことは承知済みなんだろ?後で続き読め」
女「失ったモノはもう戻らない……ぅぅ」 - 18 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/06(火) 04:07:18 ID:fZaUdPog
- 男「……パクパク」
女「……モグモグ」
男「……うまいか?」
女「うまいよ」
男「……そうか」
女「うん」
男「なぁ……お前、熱血なのが好きなんだよな?」
女「大好き」
男「やっぱり、男だったら熱血なのが良いわけか?」
女「もちろん」
男「つまり、お前は……」
女「……?」
男「……やっぱ、なんでもない」
女「うん」 - 19 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/06(火) 04:14:55 ID:fZaUdPog
- テレビ『――この1打に、俺たちの夢を乗せて、届けぇえええ!!!』
女「……」
男「……好きだなぁ、こういうの」
女「……え、男も好きなの、こういうの?」
男「いや、お前がだよ……」
女「なんだ」
男「……俺は、熱血とかあんま好きじゃない」
女「……」
男「暑苦しいわけだろ……そういうのってさ」
女「……」
男「お前は……どこがそんなに熱血がいいわけ?」
女「魂に響いてくるから」
男「また魂かよ……」 - 20 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/06(火) 04:26:04 ID:fZaUdPog
- 女「それ以外に、表現のしようがない」
男「いや、もっとこう具体的にさ、どこどこがその魂になんちゃらとか」
女「熱い情熱と内に秘めたる潜熱のほとばしるほど燃える鼓動が魂に」
男「ぜ、全然わかんない……」
女「……熱血は、言葉には出来ない」
男「……」
女「熱い、血がたぎる様な思いを感じるのは、人それぞれ違う」
男「……そうか」
女「そう」
男「でも、そんなの毎回感じてたら疲れちゃわないか?」
女「……」
男「……部活に入れ込んでるとか、夢があるとか、そういうわけじゃないんだし」
女「……」
男「俺も、お前もさ……」 - 21 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/06(火) 04:35:00 ID:fZaUdPog
- 女「……熱血は、私の憧れ」
男「……どう見ても憧れてるようには思えないが……」
女「私も心が熱くなるくらい生きてみたい」
男「……じゃあ熱くなればいいじゃん……いい見本が学校に」
女「それは恥ずかしい」
男「……好きでも恥ずかしがるのかよ」
女「うん」
男「じゃあほら、なんだ、部活とかして何かに打ち込むとか」
女「めんどくさい」
男「おま」
女「やりたいこともない」
男「……憧れから大分離れてるわけだが」
女「私が好きなのは、熱血してる人。熱血してる環境。
でも私が熱血したいわけじゃない。熱血その物が好きなの」
男「え?……あぁ、うん……うん?」 - 22 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/06(火) 04:49:32 ID:fZaUdPog
- 男「つまり、熱血は好きで、熱血するのは嫌だと?」
女「そう」
男「……ダメ人g……いや、違うな……それだけでダメ扱いするのは……」ブツブツ
女「だから私は努力とか根性とか料理とかするつもりは」
男「ダメ人間、どういうつもりだ。最後が言いたいだけなんじゃないのか」
女「……戦いは男の仕事。女は黙って見守ること」
男「……わかった。俺は戦いに行くから、お前は黙って見守ってればいい」
女「……ぅ……ぅん、それでいい」
男「もうコメント一覧
-
- 2014年03月16日 23:12
- 永井
-
- 2014年03月16日 23:12
- なげぇ…。
-
- 2014年03月16日 23:27
- 永井くん
-
- 2014年03月16日 23:31
- 長い…のか?
そうでもないと思うけど
面白かった
-
- 2014年03月16日 23:31
- 友いいやつすぎ泣いた
-
- 2014年03月16日 23:48
- 友おおおおおぉおおお!!
-
- 2014年03月16日 23:50
- 中々面白かったよ
-
- 2014年03月16日 23:51
- つまり料理のできる男はモテるんだな
-
- 2014年03月16日 23:58
- なんか異様になげえ
途中で投げちまった
-
- 2014年03月16日 23:59
- いいっすね~
-
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