一般的に、刑務所の受刑者はよい行いをすることで刑期が軽減される。しかし、このタイのクロンプレム中央刑務所では非常に奇妙なルールがある。
それはプリズン・ファイトと呼ばれるもので、タイの矯正局によって行われるチャリティイベントである。受刑者たちは外国人ファイターと戦い、それに勝つと減刑あるいは仮釈放のチャンスを手に入れることができる。しかも賞金までゲットできる。戦いに勝つことで彼らは「自国に名誉をもたらす者」として汚名返上できるのだ。
しかし もちろんその条件は厳しいもので、最低でも10戦中9勝はしなくてはならない。また、この戦いに参戦する服役者は、日ごろの刑務所内での行いがよくないと申し込めない。
「プリズンファイトは受刑者たちのために行われ試合である。彼らは戦い、金を稼ぐ。そして同時に刑を軽くできる。外国人ファイターに勝つことで、タイに名誉と誇りをもたらすのだ。」とプリズンファイトのコーディネーター、ぺク氏は語る。「麻薬でつかまったファイターもいれば、殺人や強盗で捕まったやつもいるんだ。」
彼らは非常にまじめにトレーニングに取り組み、日々ムエタイの練習に打ち込んでいる。タイの刑務所にはムエタイ用のアリーナがあり、そこでファイトが行われる。
他の受刑者たちは、観客となりスタンドの周りで応援する。体重と身長でランク分けされ対戦者の二人が現れる。彼らはあったこともないし、もちろんお互いのファイトスタイルを知る由もない。そして選手二人は、ワイクルーという舞踏を舞い、その後試合開始のゴングが鳴る。
プリズン・ファイトは外国人と戦うトーナメントだが、タイの受刑者たちとムエタイは密接にかかわっている。もし刑務所内で争いが起きた場合はリングで決着をつけるのだそうだ。
彼らはこう語る。「ボクシングやムエタイは俺たちの体の奥深くまでしみこんでるんだ。おれたちはムエタイを愛してるんだ。」
via:odditycentral・原文翻訳:Yucaly
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コメント
1. 匿名処理班
暴動が起きたら、まず鎮圧できんな。
2. 匿名処理班
危ないやつがもっと危なくなるわけか
3. 匿名処理班
アンチェインかな?
4. 匿名処理班
いいねえ、こういうの大好きだw
5. 匿名処理班
対戦相手はどう確保するんだろう?
外国人徒刑囚?
6. 匿名処理班
ちゃんと練習して勝てれば減刑してもらえて、
社会的名誉もある程度回復させてもらえるなら、
心入れ替えるんじゃ無いかな。
7. 匿名処理班
日本でいうDQNがボクシングに打ち込んで変わる、みたいなもんか
8. 匿名処理班
何かに熱心に打ち込む事は、精神の修練にもなりそうだね。
何もさせないよりかは、こういうプログラムが有った方が良いように思うな。
9. 匿名処理班
ようするに強くて悪い悪党が正義
10. 匿名処理班
プロ混じりの大会ならともかく、チャリティイベントに参加する外国人選手ってそんなに強くないんじゃ・・・・
案外10戦9勝も簡単にできるんじゃないか?
11. 匿名処理班
いくら国技で模範囚とはいえ、殺人犯や凶悪犯を軽減させるのが凄いなw
むしろそんなに強い受刑者を軽減にするほうが不安w
12. 匿名処理班
これで刑軽くなった受刑者が出てった後の再犯率とかどうなってるんだろうか
13. 匿名処理班
刑務所の中だろうが、外だろうが何か目標が有ると無いとじゃ生活と精神が偉い違うもんだろう。誰しも目標を作れる環境があった方がいい。
14. 匿名処理班
一般市民は不安でしょうがないんじゃなかろかこれ
15. 匿名処理班
米12
意外とこれで自信ついてプロで食ってこうとか考えるようになったりして
16. 匿名処理班
おもしろいけど、これって、実態的に強力な殺傷力を持った人間を選びぬいて社会へ再放流してるのと変わらなくない?
タイ市民的にはオッケーなわけない気がするんだが、どうなってるのか
17. 匿名処理班
行いが良くて軽減は分かるけどこれはなんか違う気がする
殺人とか凶悪犯除外しないとw