慢性的な睡眠不足は脳の神経細胞に回復不可能なダメージを発生 ―Journal Of Neuroscience
残業が長引いて日付が変わってから帰宅、平日は睡眠不足が続いて寝不足だけど週末に寝溜めをして取り返そう…。そんな生活サイクルを送っている方も少なくないかとは思いますが、ペンシルバニア大学のSigrid Veasey氏らはこのたび、一定以上の睡眠不足は脳の神経細胞に不可逆的なダメージを与えている可能性があるとする研究結果を発表しています。
睡眠不足の状態が何日か続いていても、どこかで長時間の睡眠をとることができれば、頭はスッキリしたように感じるものです。しかしこれまでの研究結果から、睡眠時間が一定以上のレベルで不足している人では、回復睡眠を行った後でも認識能力が以前の水準に戻らないケースがしばしば見られています。
今回Veasey氏らは、睡眠不足によって脳の神経細胞(ニューロン)が具体的にどのような影響を受けているのか、マウスを用いた実験によって明らかにしています。
睡眠不足によってニューロンの保護機能が喪失
実験では、マウスの睡眠時間を意図的に短縮した状態を3日間継続し、注意力やストレスの制御を司る脳の “青斑核(locus ceruleus, LC)” と呼ばれる領域における神経細胞にどのような変化が起こるのか観察を行っています。
その結果、3時間程度の睡眠時間の短縮(マウスの睡眠時間は12〜14時間程度)ではニューロンを保護する機能を持つ「サーチュイン3(SirT3)」というタンパク質の発現量が増加し、酸化ストレスに対抗しようとする現象を確認。
しかし、睡眠時間を8時間にまで短縮するとSirT3の発現は増加せず、LCニューロンの数は25%も減少。また、遺伝子操作によってSirT3を産生しないよう改良されたマウスでは、3時間程度の短縮でもLCニューロンに不可逆的なダメージが発生していることが確認されたとしています。
ちなみに、8時間の睡眠短縮マウスを人間に置き換えた場合、1日の睡眠時間が4〜5時間程度である夜勤のシフトワーカーを想定したモデルになるとのこと。
今後はヒトでも調査
Veasey氏によると、今回の結果はあくまでマウスを用いたものであり、人間の脳でこの現象がどの程度再現するかは慎重な研究が必要とのこと。同氏らは今後、加齢や疾病、食生活といった外部要因を排除したモデルを構築するとともに、亡くなったシフトワーカーの脳を調べるなどして睡眠不足が脳へ与える影響を調査してゆきたいとしています。
学業や仕事が忙しいとついつい睡眠時間を削って頑張ろうとしてしまうものですが、眠い時には短時間でも素直に眠ってしまった方が、実は効率が良いのかもしれません。
[The Journal of Neuroscience via BBC News] [Penn Medicine] [Forbes]
毎日3時間程度の睡眠だった人、ものすごくゲッソリしてたわ
なんか脳障害あるんかな
震えて眠ると明日はもうないも同然なのか
適性睡眠時間は人によるのだろうが、7.5時間が一つの目安なのだろうか。
そこまで眠れてないなあ。
もう俺は手遅れじゃん・・・
何もないのに眠れないから携帯いじってて2時くらいの睡眠になる。
そんで6時起きて支度して出勤する。
ブルーライトがよくないのは分かってるけど…
休日は12時まで寝てるけどね。3連休バンザイ
なお寝溜めも意味がないという実験結果も出ています。
人間のデータは取りにくいよな。