どうしてニール・ヤングの音楽プレイヤー「Pono」って意味ないの?
Kickstarterにてニール・ヤングがついに始動したと話題ですが。
ニール・ヤングは音楽愛好者として、デジタル・ミュージックの質を向上させるために善意の探求を始めました。彼のPonoPlayerはこの問題に関する十分な理解に基づいています。でも、その解決策として提示したモノは半分しか理に適っていないんです。
昨年秋の記事にも書いたように、安っぽい音楽ファイルはたしかに惨劇を生み出してしまいます。でも、その解決策はCD品質のオーディオへの回帰であって、ヤングたちが提唱するほど高騰したビットレートのオーディオへの回帰ではありません。CD音質は人間の可聴領域にちなんだ科学的根拠をもとに形成されていますが、それを上回るハイレゾ・オーディオまで突き進んでも科学的には違いが生まれないのです。
今回の話はプレイヤー自体の欠陥を指摘するものではありませんが、プレイヤー開発の背後にある考え方は、高騰していく「Pono」音質のために家を提供するようなもの。話の前提として、良いハードウェアを作るためには考慮すべき点をPonoがどこまでおさえているか問うつもりもありません。昨年秋に私たちが初めて耳にした「ハイレゾ・オーディオ」という専門用語同様、Ponoの音質に関する主張には基礎となる考え方に根本的な誤解を招く要素が潜んでいるという話なのです。
まずはKickstarterのPono Musicプロジェクトページを読んで科学的な記述を見てください。そこには何の記述もないんです。FAQの「オーディオファイル」セクションの下に挙げられている利点は、全てハードウェアの話であって、サンプリングレートやビット深度についての話ではありませんよね。
私たちは、Ponoのメンバーたちにさらなる情報を求めています。(音楽を聴くにあたって)192KHz/24bitのハイレゾ・オーディオが44.1kHz/16bitのCD品質に勝るという科学的根拠が提示されたら、読者のみなさんにもお知らせします。
Mario Aguilar(Rumi /米版)
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