1: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 19:08:26.30 ID:FmSCfNes0
「うちのめぐりをよろしくな。八幡くん」

目の前にいるめぐり先輩のお父さん。めぐりパパがそう言った。

めぐり先輩とは対照的に、ルールに厳格でしっかり者という印象を受ける。

なんでも中学の先生をしているらしい。俺の中学にもこんな感じの体育教師がいたなあ~

そしてやたら二人組つくらせようとしてたなあ~(遠い目) 俺はいつも余ってたなあ~(遠い目)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1396087706









2: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 19:09:04.52 ID:FmSCfNes0
「まあ、結婚は二人が大学を卒業してからだけど、この同棲も練習だと思って」

めぐり先輩のお母さん。めぐりママが言った。こちらはめぐり先輩同様、ほんわかふわふ

わした感じがする。お母さん似だったんですね先輩。

俺は日本の慣習である年功序列には反対だが、こんなふうに年上に下手に出られたら

それはそれで居心地が悪い。これは幼少期からの刷り込みのせいだろう。

責任者は誰だ。メディアが悪い。社会が悪い。そうだ、アメリカへ行こう!




3: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 19:09:45.59 ID:FmSCfNes0
「いえそんな。こちらこそお願いします」

一応マナーとしてそう言ったら、隣からプッ~クスクスてな感じの笑いが聞こえた。

めぐり先輩~? 何がおかしいんですか~?

俺と目が合うと、彼女は恥ずかしそうにぶんぶんと首を振る。

か、かわいい……今の写メ撮りたかった。そしてプライベートフォルダに保存したかった(こ

こ重要)。なんで世のバカップルはツーショットを待ち受けにするんだろうね。

それこそプ~クスクスもんだろ。




4: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 19:10:45.12 ID:FmSCfNes0
そんなことがあったのが約一カ月前。

「八幡くん、サボっちゃだめだよ」

俺はほんわかした声で回想から引き戻された。

声の主、めぐり先輩は自分の荷物を部屋にえっちらおっちらと運んでいる。

俺たちは今、新居のアパートに荷物を運びこんでいるのだ。




5: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 19:12:02.97 ID:FmSCfNes0
「いや、ちょっと疲れちゃって」

「ふーん、じゃあ休憩しよっか」

片付け始めてまだ10分もたってないんだが……なんでこの人は真に受けちゃうのかな…

騙し合いのゲーム負けちゃうよ? 莫大な借金背負わされちゃうよ?

まだ家具一つ置いてないフローリングに二人して座り込む。来る前に買っておいたペット

ボトルのジュースを飲んだ。プハっ キンキンに冷えてやがる。




6: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 19:12:45.78 ID:FmSCfNes0
「意外と綺麗だねーこれで家賃3万は掘り出し物だね」

「そうですね。 こうなるとワケあり物件なんじゃないかと疑ってしまいます」

「も~怖いこと言わないでよ~」

めぐり先輩が俺の肩をぺちぺちと叩く。

そんな風にいちゃいちゃを楽しんでいると、ピンポーンとインターホンが鳴った。

ちっ!邪魔しやがって。




7: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 19:13:13.14 ID:FmSCfNes0
立ち上がろうとする俺を制し、「あ、あたし出るよ」とめぐりが立ち上がった。

「こんにちは~ 今日入ってきた城廻さん?」

「はいそうです~」

どうやら大家さんらしい。ゴミだしの日やら家賃についてやらの説明を受けている。

律儀な大家さんである。以下めぐり先輩と大家さんの会話




8: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 19:13:46.66 ID:FmSCfNes0
「学生さん? 一人暮らし?」

「いえいえ二人です」

「ふ~ん彼氏?」

「ええまあ」

「同棲かー いいねー」

どこまで聞いてくるんだこの人は。と思っていたら

「じゃあ、そういうことだから」

といつの間にか会話が終了していた。




9: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 19:14:26.02 ID:FmSCfNes0
ぼっちは人の会話を聞くのも苦手だ。だから人数が増えると話に入っていけなくなる。

5人くらいになると、え?なにおまえいたの?って言われるレベル。 これ始めて言われ

た時きつかったわー。友達だと思ってたのになあ……




10: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 19:15:25.99 ID:FmSCfNes0
「家具は今日の夜当たりに届くのかな」

「マジですか…早く終わりたいのに…」

「こればかりは、ちかたないね」




11: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 19:16:16.05 ID:FmSCfNes0
MEGURI

一通り片付けを済ませると、そのほか足りないものを買いに行くために、私と八幡くんはスーパーへと出かけた。

このアパートはスーパーもコンビニも近いので買い物も便利だ。

あと本屋も近い。暇つぶしには困らないかな。1,2、3年の頃と違って

今は八幡くんもいる。本屋さんに行く時は彼も誘ってみよう。いまから楽しみだな~




12: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 19:17:19.51 ID:FmSCfNes0
春休み中とはいえ、平日昼間のスーパーは客足もまばらだ。

おかげで買い物もスイスイ。夕方に来てたらこうはいかない。

昔行ったことがあるが、仕事帰りのお母さんたちでごった返す。買い物はなかなか進まないし、レジでも30分く

らい並ぶ。家に帰ったときはヘトヘトになっていた。あれは本当に疲れた




16: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:32:27.14 ID:FmSCfNes0
あらかたの食材や飲み物を買い、家庭用グッズコーナーの近くまで来た。

「せっかくだし防災グッズも買っとこっか」

私は懐中電灯一つとペンライト二つを取る。

「ペンライトあるなら懐中電灯はいらないんじゃないですか?」

ぶーたれる八幡くん。うーん、意見が分かれてしまったか。でも負けないぞ。




17: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:32:52.23 ID:FmSCfNes0
「携帯用と非携帯用ってことで。備えあれば憂いなし、ってね」

「はあ」

しぶしぶであるが、賛成してくれたようだった。

多すぎて困るものでじゃないから大丈夫だよ。と付け足す。八幡は頷いた。




18: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:33:19.75 ID:FmSCfNes0
スーパーを出て家に帰る途中、私は言った

「帰ったら引っ越しパーティーの準備だね」

「えー明後日ですよね? 準備は明日でいいんじゃ」

「今日やったら明日はお休みだよ。 わたしはそっちのほうがいいな」

「お、そうですね……」




19: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:34:08.87 ID:FmSCfNes0
八幡の、思索をめぐらせる顔に、私は見とれてしまった。高校時代は弟、というか子ども

としか見えなかったけど。大学で久しぶりに出会って、やたら男の子っぽくなっていた。

こうして私が四年生になると、両親公認の中になったけどまだ彼にはやり残していること

がある。引っ越しパーティーはそれをやりとげるためでもある。

彼女としてはちょっと複雑だけど。




20: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:34:34.87 ID:FmSCfNes0
おっと、八幡にも伝えとかなきゃね。

黙っておくのはフェアじゃないや。怒ったり…しないよね…?

「ねえ八幡、明後日来るのは」

「ああ小町? 大丈夫らしいですよ。あいつ自宅通学ですし」

「ううん、そうじゃなくてね。 雪ノ下さんと由比ヶ浜さんも来ることになったんだけど、いいかな?」

八幡の表情が一瞬だけひきつったのを私は見逃さなかった。でもすぐにいつもの表情に戻

る。クールな子だなあ

「ええ、構いませんよ。俺は」




21: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:35:04.09 ID:FmSCfNes0
彼は、私が事情を知らないと思っているはず。だから反対できないのだろう。

すれば不自然に映るから。私は八幡を騙していることになる。ごめんね。
でも同じ女の子としては、彼女たちのことも考えてほしいかな。

「あは、よかった」

「あと、もうひとつお願い。そろそろめぐり、って呼んでくれない?」

先輩付けてると雪ノ下さん達が、まだ自分たちにもチャンスがあるかもって受け取っちゃうかも。

「そうですね。じゃあめぐりさんで」

八幡は笑った。

信号を渡ると、私たちのアパートが見えてきた。




22: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:35:48.57 ID:FmSCfNes0
HACHIMAN

「では乾杯―」

めぐりさんの声を合図にして、コップのぶつかり合う音がする。リア充じゃん。

俺リア充じゃんもう。ところがどっこい、由比ヶ浜と雪ノ下の二人とは上手く視線

を合わせられない。こいつらとは卒業間際に…ってどうでもいいよね。うんうん。飲みの

席でこんな話はするべきでない。うん。




23: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:36:14.25 ID:FmSCfNes0
「めぐり先輩とヒッキーはいつから付き合ってるんですか?」

ガハマさーーん! そんなド直球の質問しちゃう? 

「そ、それ小町も知りたいです」

おまえ知らなかったのかよ。てっきり聞いたもんだと思ってたが。

「えー、 は、はずかしーなー」




24: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:36:42.56 ID:FmSCfNes0
めぐりさんは頬を若干赤らめながら、言った。これはあれだ。

べっ、別に言いたくないってわけじゃないんだからねっ! という表現だ。

めぐりさんツンデレだったのか。

めぐりさんとは俺大学二年、めぐり先輩三年の頃から付き合っている。

同じ大学で、自宅も近いということ、

さらにお互い昼寝や読書が趣味ということで気があったのだ。趣味の一致、自宅が近い。

心理学的にも二人が恋人同士になるのは理にかなっている。




25: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:37:17.55 ID:FmSCfNes0
めぐりさんが答えた後も、デートの場所とか、由比ヶ浜が矢継ぎ早に質問を浴びせ

ている。まあ今回は俺たちの引っ越しパーティーだし、話題が俺たちの話になるのは自然

の摂理だろう。

 しかし複数人いると弾かれるのは全く変わってないな俺。だんだんとガールズトーク

みたいになってきたぞこれ。女子の飲み会ってこんな感じなのか……と俺はまた一つ賢く

なってしまった。




26: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:37:44.78 ID:FmSCfNes0
そんな感じで思考の海に潜っていると

「あ、わたしおつまみ買ってくる」

めぐりさんがゆっくりと立ち上がった。

「あ、じゃあ俺も行きます」と俺が立ち上がると小町が俺の腕をがしっと掴んでくる。

いてえ…

「なんだよ?」

「小町が行くよ。 家主が一人もいないとまずいでしょ」

「八幡くんは残ってて。 また大家さんくるかもしれないし」

「わかりましたよ」




27: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:38:22.67 ID:FmSCfNes0
とは言ったもののこの場を俺につなげと? 無理無理。ここは由比ヶ浜に任せよう。








俺の期待とは裏腹に場には沈黙が起きる。いつぞやの奉仕部部室のように。

ちがうのは由比ヶ浜の振る舞い。視線をきょろつかせ、必死で話題を探していたあの頃と

は違う。俯いて何か言いたげな様子だった。




28: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:38:55.48 ID:FmSCfNes0
「ねえ比企谷くん」

口を開いたのは雪ノ下だった。

「なんだ?」

鋭い目。しかし出会った頃のような憎悪に満ちた目ではなかった。

何を言われるのかはうすうす感づいている。




29: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:39:37.25 ID:FmSCfNes0
「どうして…私を…いえ、私たちをふったの?」

言葉が上手く見つからず俺は黙り込んでいた。

「いえ、別にあなたと城廻先輩の関係を壊そうとしているわけではないの。 私たちは応援しているわ。あなた達のこと」

「ただ…交際を断った理由を知りたいだけ…わたしたち聞いてないのよ」

「それを知ってどうすんだ…?」

やんわりと聞くつもりだったが、語調が荒っぽくなってしまう。




30: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:40:21.71 ID:FmSCfNes0
雪ノ下と由比ヶ浜には、卒業間際に告白された。日はそれぞれ別だったが恐らく二人

で示し合わせていたんだろう。確か、

ごめん。おまえとは付き合えない

そう言って俺はすぐに立ち去ったんだっけか。否。正確にいえば逃げた。

顔を見るのが恐ろしかったんだ。




31: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:41:01.78 ID:FmSCfNes0
「ヒッキー、理由教えてくれない…かな…あっどうしてもイヤっていうなら…いい…けど」

由比ヶ浜が苦笑いしながら言う。一瞬その提案に乗ろうかという思いが頭をよぎった。

だめだ。おそらくこれはめぐり先輩も小町先輩も協力者だ。二人のためにこうやって場を

セッティングしたんだろう。ここで黙秘するのは卑怯だ。




32: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:41:33.17 ID:FmSCfNes0
「まあ…俺はあのままの関係が好きだったんだよ…お前らとは」

「雪ノ下とは罵倒し合って、由比ヶ浜はたまにイジったりして」

「最初は腹たったけどな、いつのまにか楽しくなってたんだよ、それが」

「だったら」

「付き合ったらそれはもう出来なくなる」

「あ…」由比ヶ浜の掠れた声がする。

「理由は以上だ」




33: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:42:13.60 ID:FmSCfNes0
「呆れたわ…・ほんとに」

雪ノ下の声は鋭い。恨まれるのは覚悟の上だ。

「比企谷くん」

さて、どんな罵倒が来るのやら。




34: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:43:06.71 ID:FmSCfNes0
「あなたらしく、屁理屈をごちゃごちゃ並べてくれて安心したわ」









「は?」

「は? 何? 日本語も理解できないの? 小学校からやり直した方がいいのでは?」

「おい」




35: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:43:52.16 ID:FmSCfNes0
いきなり暴言スキルパワーアップですか。やっぱ可愛くねええ…

「うんうん。これで恋に理屈なんてないだろ、とか言ってたら殴ってたかもね」

「おい、理不尽すぎんだろ。腐るほどいるぞそんなこと言う男」

「ヒッキーが言うとなんか、ね…」

雪ノ下と顔を見合わせてうえへ、という顔をした。

か、可愛くねええ…

「ちなみに城廻先輩とはなんで付き合ったの?」

「別に特に理由はねえよ。恋に理屈なんていらねえだろ」

空になった缶チューハイが俺の目の前にとんできた。




36: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:44:34.56 ID:FmSCfNes0
MEGURI

「んー」

「んー」

私につられたのか、隣にいる小町ちゃんも伸びをする。

「大丈夫ですかね、お兄ちゃん」

「大丈夫だって。八幡くんなら」

私はそっと小町ちゃんの頭をなでる。彼女は私を見て微笑んだ。




37: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:45:20.21 ID:FmSCfNes0
しばらくの沈黙……

おつまみを買った後、こうして公園のベンチに座り話しこんでいた。

主に八幡くんのことについてだったけど。

彼ならたぶん気が付いているだろう。


私たちが示し合わせてこんな状況を造り上げたことを。




38: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:46:06.09 ID:FmSCfNes0
ふいに小町ちゃんの携帯が鳴った。

「ん? そうですか? じゃあ戻ります」

どうやら終わったらしい。

「結衣さんからでした。さっ、戻りましょう」

私は頷いた。戻ったら彼に謝ろう。




39: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:46:50.34 ID:FmSCfNes0
HACHIMAN

めぐりさんと小町が戻ってきた。

つまみ買うのにどんだけ時間かかってんだおい。

まあ何をしていたかは薄々感付いているが。俺の不手際で手間かけさせたこと、

めぐりさんと小町にも謝らなきゃな。でも今は恥ずいんでこいつらが帰ってからにしよ。




40: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:48:22.59 ID:FmSCfNes0
と、思ったのだが、思いつめていたことがいきなり爆発したのか、

ベロンベロンになるまで飲み続けた。今現在、雪ノ下、由比ヶ浜、小町

めぐりさんも、夢の中だ。

平塚先生に付き合わされたせいで俺は酒にはつよくなったのだ。これくらい

なんてことはまるでない。

俺は電気を消して、四人の女の子に囲まれて眠った。




41: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:49:02.76 ID:FmSCfNes0







ピカッっと光が目をさす。

誰だバカ野郎。

「えへへへ、やっぱまだ起きてた?」

めぐり先輩がペンライトを持ち、悪戯っぽく笑っている。




42: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:49:28.98 ID:FmSCfNes0
「そっちこそ」

「ふふふ、わたしはお酒にはぜったい飲まれないんだよー」

「意外ですね」

「あ、そうだ八幡くんもはい」

ペンライトを渡される。付けるとめぐりさんの顔が良く見えた。




43: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:50:16.57 ID:FmSCfNes0








謎の沈黙。きょうは多いな、謎の沈黙。

めぐりさんは微笑んでいる。

俺は少しずつ顔を近づけていく。あと少し。あと少し。

めぐり先輩は笑顔を絶やさない。俺はペンライトの明かりを消した。

俺は彼女の唇に自分のそれを近づけた。




44: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/29(土) 20:50:55.40 ID:FmSCfNes0
お わ り




49: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/30(日) 23:46:58.99 ID:f96FGNYUo

面白かった




引用元: 城廻めぐり「八幡くん!」八幡「何ですか?めぐりさん」



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