ドミノ倒しで演算処理を実行する「ドミノ・コンピューター」が登場
コンピューターなどの内部に組み込まれた電気回路(もしくは電子回路)では、トランジスタやダイオードなどの素子で作られた論理回路によって演算処理を行っていますが、今回はそうした演算回路を「ドミノ倒し」によって実現してしまった動画をご紹介します。
ドミノで演算処理と言われてもいまいちピンと来ないかもしれませんが、要は回路を流れる電流をドミノが倒れてゆく流れに置き換えることで信号を伝達している、というわけです。
例えば、下の図はORゲートと、それに対応したドミノの配列を示しています。2本ある入力ラインのうち、どちらか一方もしくは両方から信号(この場合はドミノが倒れてくる流れ)が入ってくるとドミノの流れが “出力” されてゆきます。
これに対してANDゲートでは、2本の入力ラインの両方からドミノの流れが入って来た場合のみ “OUT” の部分からウェーブが続いてゆきます。しかし、どちらか一方でも信号が入ってこないとドミノはここで終了します。
XORゲートでは、どちらか一方の入力ラインからドミノの流れが入ってきた場合のみ、出口から「信号」が出力されてゆきます。
今回のチャレンジでは、これらのゲートを多段階に組み合わせて「演算”ドミノ”回路」を構築しており、ある数値が割り当てられた2つの入り口からドミノを同時にスタートさせると、それらの合計値に応じたゴールに辿り着くよう設計されています。
しかし、ドミノが想定したとおりに倒れるよう配置するのは至難のワザです。以下のGif動画は単体のXORゲートを作ってテストを行っている場面ですが、ドミノの配置がまずかったため、”1″ を2つ入力した状態でも信号が出力されてしまっています。
こうした苦労を乗り越えて作り上げられたドミノ・コンピューターですが、4桁の2進数の足し算のみに対応させただけでも実に1万個のドミノが使用されているとのこと。電卓の機能をカバーするためには、サッカーグラウンド一面くらいの面積が必要かもしれませんね…。
今回のドミノ・コンピューターに用いられているロジックゲートの組み方はこちら(PDF)で公開されていますので、興味のある方はチェックされてみてはいかがでしょうか。
[via Reddit]
ON、OFFしかない世界をドミノでするとは、
凄い面白い
動画の方で最後の2進数計算の結果見たけどドミノの並べ方がまずくて失敗してるんだね