剣士「由緒ある正しい家の御令嬢」
- 1 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 18:26:40 ID:mfGgbolU
誰かがどこかで呟いた
いつかまた、マイフェアレディ- 2 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 18:27:20 ID:mfGgbolU
剣士「…………」ソー
剣士「…………」スッ
剣士「…………」ニコヤカ
商家娘「…………」
商家娘「ふっ」
剣士「はっ! 俺のトランプタワーが!」
商家娘「仕事しろ」- 3 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 18:28:00 ID:mfGgbolU
商家娘「王都から帰って来たと思ったら……」
商家娘「毎晩毎晩、酒場に出かけて朝帰りして……」
商家娘「かと思えば日がな一日ぼけーっとして」
商家娘「この穀潰し!」
剣士「ひでえ」- 4 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 18:30:40 ID:mfGgbolU
剣士「護衛の必要なんかない」
剣士「仮にも、そりゃあ由緒ある正しい家のお嬢様だ」
剣士「その辺のごろつき程度じゃ相手にならないだろ」
剣士「血筋ってのは怖いねえ」
剣士「頑張れ頑張れ、俺は暇を愛でるのに忙しいの」- 5 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 18:32:13 ID:mfGgbolU
ある酒場
「くそっ、東ギルドのやつら、偉そうにしやがって」
「それはほら、あのことが本当だからじゃないか?」
「ああ、王家の直系だっていう……」
剣士(おーおー)- 6 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 18:33:28 ID:mfGgbolU
また別の酒場
「西の奴らの要求はなんだってんだ」
「まったく、こっちの気も知らねえで」
「なんでも西の勇者の血筋って言うからな、英雄様のご威光なんだろ」
「いま中央で仕切ってるのは会長の娘だって話じゃないか」
「ただの小娘に何が出来るってんだ……」
剣士(盛り上がってる、盛り上がってる)- 7 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 18:34:06 ID:mfGgbolU
またまた別の酒場
剣士「東と西、2つの国の間に位置する巨大商業都市、谷の町」
剣士「町を仕切る商工会の、ご令嬢……ねえ」
「なんでもよ! 百年前にいたっていう勇者! その血筋なんだと!」
「そうなのか? 俺は東国の王家の血筋だって聞いたぞ」
「だったらよ……平たく言っちまえば」
「そのお嬢は、勇者と魔王の子孫ってことじゃねえか」
「なんだそりゃ! はは、出来すぎてんだろ!」- 8 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 18:37:46 ID:mfGgbolU
剣士「百年前の勇者と魔王……」
剣士「……の、息子の娘の娘の息子のそのまた、娘……」
剣士「おい、こら」
剣士「帰るぞ、何でこんなに噂になってんだ」
剣士「起きろ、そこの酔っぱらい」
商家娘「……ふえ?- 9 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 18:39:42 ID:mfGgbolU
剣士「言っとくが後付けて来てるのバレバレだったからな」
剣士「目え離した隙に、こんなに飲みやがって……」
商家娘「……なによう、あんたこそ飲んだくれのくせに……」
商家娘「……こんどはいつ帰って来るの」
剣士「……今度は西の王都だし、すぐだ、そしたらまたお前のとこに厄介になるよ」
剣士「寝たか、……重いなこいつ」
商家娘「……」スヤスヤ- 10 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 18:41:09 ID:mfGgbolU
商家娘「頭痛い……」
剣士「当たり前だ、飲み慣れてないだろお前」
剣士「仮にもいいとこのお嬢さんが、大衆酒場で酔いつぶれやがって」
剣士「で? なんでこんなに広まってるんだ?」
商家娘「知らないわ」フイ
剣士「ほほー」- 11 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 18:41:41 ID:mfGgbolU
剣士「あんまり危ないことするなよ」
剣士「親父さんの具合、よくないんだろ」
剣士「心配かけてやるな」
商家娘「だからこそよ」
商家娘「舐められちゃ、困るじゃない」
商家娘「商会を継ぐのは私よ、誰にも邪魔させないわ」- 12 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 19:08:29 ID:mfGgbolU
剣士(商家娘の噂は西の王都にまで広まっていた)
剣士(西の英雄である、古い言い方であれば……勇者)
剣士(東の王家の世継ぎだった……魔王)
剣士(……その両者の子孫であるところの、中央商会長の娘)
剣士「由緒ある正しい血統ねえ」
剣士「争点が完全に商家娘に移ってるな」
剣士「東と西ギルドのいざこざを、小娘一人に押し付けんなよ……」
剣士「なに考えてんだ、あのご令嬢は」- 13 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 19:09:16 ID:mfGgbolU
ふたたび東国と西国の狭間、谷の町
「いやー、凄かった!」
「あの嬢ちゃん、なんつータンカの切り方だってんだな!」
「中央商会は嬢ちゃんに任せようや!」」
「俺たちゃ東でも西でもねえ!自由な商人だー!」ワイワイ
剣士(あれえ?)
剣士(なんか勝手に解決しちゃってて、置いてきぼりにされた気分)
剣士(なにがあった?)- 14 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 21:34:42 ID:mfGgbolU
商家娘「………」スピョー
商家娘「……グゥ」
剣士「……起こしていいだろうか?」
「ひと騒動ありましてお疲れなんです、出来ればそっとしてあげてください」
剣士「俺もそう思うよ……、待つか」- 15 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 21:35:17 ID:mfGgbolU
商家娘「……グゥ」
商家娘「……いや、そぇは、そんな、お待ちになって……」
商家娘「はっ」
剣士「……」スヤスヤ
商家娘「……とう!」
剣士「のわ! な、なんだ!」
商家娘「おはよう、おかえり」
剣士「おう、おはよう、…ただいま」- 16 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 21:36:27 ID:mfGgbolU
剣士「なんか解決したみたいだな」
商家娘「うん、なんか町中の商人が屋敷に集まって来てね」
商家娘「色々言うから」
商家娘「わたしは勇者と魔王の子孫だ、それが文句あるかー」
商家娘「東だ西だと、お前らそれでも谷の町の商人かー」
商家娘「ここは自由な商人の町じゃあなかったのかー…って」- 17 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 21:38:26 ID:mfGgbolU
商家娘「まあ、ちょっと叫んじゃったらね、声援があがって、
みんなやんややんや帰っていったわ」
剣士「すまなかったな、大変な時にいなくて」
商家娘「いいわよ、そんな」
商家娘「それに噂を流したのは私なんだし、自業自得?」
剣士「……ほほー」- 18 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 21:39:30 ID:mfGgbolU
剣士「火に油を注ぐ様なことをしやがって」
商家娘「だからこそよ、噂はこんな時こそ広まるの」
商家娘「やー、いざこざも解決したし、名実共に商会を手に入れたし、一挙両得!」
剣士「逞しいなお前は」
商家娘「そうよ、それにじっとしてなんていられないんだから」
商家娘「仕事よ、風の町へ行くわ」- 19 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 21:42:36 ID:mfGgbolU
山道
商家娘「あと半日くらいねー」
剣士「まさか即日、連行されるとは……」
剣士「今日は、今日は愛しのあの子がお店にいたのに……」シクシク
商家娘「あら、そんなこともしていたの?」
商家娘「残念だったわね、まあこれが終わったら好きなだけ行きなさい」- 20 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 21:43:25 ID:mfGgbolU
剣士「まあいいさ」
剣士「風の町にも可愛い子ちゃんはいるだろ」
剣士「都会とはまた違うスレていない一輪の花……」
商家娘「馬鹿ね、何を妄想してるの」
剣士「楽しみ!」- 21 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 21:44:14 ID:mfGgbolU
風の町
「えー、お兄さん谷の町から来たのー?」
「谷の町ってどんなとこー?」
「なんじゃ、こんな婆が珍しいのかい?」
「兄ちゃん、なかなかええ男じゃのう」
「ひぇっひぇっ」
剣士「ちみっ子と婆さんしかいない」
商家娘「馬鹿」
商家娘「この町の女は立派な働き手!こんな昼間っから油売ってないわ」
商家娘「そんなに年頃の娘に会いたいならあっちよ」
剣士「?」- 22 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 21:44:54 ID:mfGgbolU
織物工場
剣士「うおお、なんだこれ」
商家娘「手工芸の工場よ」
商家娘「女性はみんなこういった工場で商品をつくって売るのよ」
商家娘「だからあんたの相手をする暇人はなし!」
商家娘「さー、本題に行くわよ」
剣士「つまんない……」- 23 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 21:47:27 ID:mfGgbolU
風の商工会長「よくぞいらした、谷の商工会長」
商家娘「ご無沙汰しております、まだ代理の身ですが」
風の商工会長「ははあ、美しく成長なされた」
風の商工会長「息子と一緒に野原で遊んでいらっしゃたのが懐かしく思えます」
風の商工会長「ここは昔、王族の避暑地とも言われましたから、夏には子どもが多かった」
商家娘「ふふ、そうでしたね」
風の商工会長「お父上にも久々に是非お会いしたかった、や、失礼」
風の商工会長「今の代表はあなたでしたな、歓迎します」- 24 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 21:48:01 ID:mfGgbolU
風の商工会長「そちらの方は……」
剣士「護衛を努めております、剣士と申します」
風の商工会長「そうですか、そうですか」
風の商工会長「宿を取ってあります、今夜はそちらで休まれるといい」
風の商工会長「明日は息子に迎えに行かせます」- 25 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 21:48:35 ID:mfGgbolU
青年「おはようございます!」
青年「やあやあ商家娘様!お美しくなられた!」
商家娘「あー、そうだったそうだった、こういう奴だった」
青年「何か?」
商家娘「いえ、お変わりないなあと、ほほほ」
青年「はは、5年程前でしょうか、最後にお会いしたのは」
剣士「はよう……」ボサボサ
青年「あ、おはようございます」
青年「あなたが剣士さんですね! お会いできて光栄です」
商家娘「ふむ」
商家娘「金髪碧眼のろくでなしが二人……絵面はいいんだけど」- 26 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/06/21(金) 21:49:20 ID:mfGgbolU
風の商工会長「それでは特に西国からは正式な返答はないと」
商家娘「そうですね、まあ、大変なんでしょう」
風の商工会長「次代を嘱望されていた王子の不慮の死ですか」
風の商工会長「分家の青年に白羽の矢が立ったようですな」
商家娘「聡明で知らコメント一覧
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- 2014年04月07日 14:32
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けっこう場面が飛び飛びで、急展開な気もする。でも、この人の頭の中では物語がちゃーんとできてるんだろうなあと思いながら読ませていただきました。
こういう雰囲気は好きです。
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- 2014年04月07日 14:37
- ちとよくわかんない
時系列とかどうなってんの?
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- 2014年04月07日 14:53
- テーマとキャラは良さそうなんだが、ちょいちょい説明不足で混乱した
レスが抜けてるとか?
-
- 2014年04月07日 14:57
- 面白かったんだけど、話が頭に入って来なかった
※1のいうように情景が浮かびづらいから、もうちょとシーンごとに区切りがわかりやすいようにできればよかったと思う
-
- 2014年04月07日 15:20
- 誰がどこにいるのか、昼間なのか夜中なのかまったくわからねぇ
-
- 2014年04月07日 15:56
- 最初から迷子になった
-
- 2014年04月07日 16:56
- そもそもタイトルの日本語がおかしい時点でお察し
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- 2014年04月07日 19:42
- 俺もよくわからんかった
色々説明を端折りすぎてるんだろうな
本人の中では纏まってるのだろうけども。
-
- 2014年04月07日 19:55
- 面白そうではあった。
-
- 2014年04月07日 20:32
- ふいんきだけで突っ走った感
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- 2014年04月07日 20:37
- 良かった、いろいろわかりづらいのは俺だけじゃなかったんだ
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- 2014年04月07日 22:09
- 題名おかしいが何かしら意味があるのかと思ったのに…
情景描写が上手くないんだな、雰囲気は良いだけに残念
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- 2014年04月07日 22:18
- スレタイ自体に違和感持ったのが俺だけじゃなくて良かった
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- 2014年04月07日 22:19
- もろもろよーわからんところがあるがまぁイイ感じかな
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こんな文章初めてだわ
なんだこれ