友「俺が好きなのは美少女ちゃんだ」 男「ふーん」
- 1 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 17:43:35 ID:xnMjtUUY
- 友「やっぱかわいいしな。それに人なつっこくて友達も多い」
男「そうみたいだな」
友「で、おまえは誰が好きなんだよ?」
男「……小学生みたいな会話だな」 - 2 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 17:46:28 ID:hYNK96bI
- 友「話そらすなよ。俺は言ったんだからおまえも言え」
男「おまえが勝手に言い出したんだろが」
友「クラスのやつらにバラしたりしないからさ、な?」
男「はあー……」
友「ほら、教えろって」
男「……秀才女さんだよ」 - 3 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 17:49:46 ID:bcTKHtWs
- 友「ええ?マジか?」
男「なんで驚くんだよ」
友「いや、たしかに秀才女ちゃんは美少女ちゃんに並ぶほどかわいいけど……なんかあんま表情もかわんないし、何考えてるのかわかんなくないか?ハブられてるわけじゃないけど、友達いないっぽいし」
男「まあそんな感じだけどさ……」 - 4 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 17:53:57 ID://Q/eAVk
- 友「なんだよ、捨て犬にエサやってるとこでも見かけたとか?」
男「またベタベタだな……そうじゃねえよ」
友「じゃあなんで?」
男「なんていうか……あんまり人と接するのに慣れてないだけに見えるんだよな。好きで孤立してんじゃなくてさ」
友「ふむふむ」 - 5 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 17:57:40 ID:oRQq5Cdk
- 友「なら、二人で一歩踏み出してみようじゃないか男よ!」
男「はあ?」
友「俺は明日勇気を出して美少女ちゃんに話しかけてみる。だからおまえも秀才女ちゃんに話しかけるんだ」
男「はあ!?」
友「二回も同じリアクションとんなよ」
男「なんで俺までおまえに付き合わなきゃいけないんだよ!」 - 6 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 18:02:03 ID:wdIDI9xQ
- 友「まあまあ、聞けよ親友」
男「なんだよ親友って」
友「正直、俺は美少女ちゃんをもう遠くから見つめるだけでは満足できない。美少女ちゃんと、付き合いたいと思ってる」
男「真剣モードか?」
友「真剣も真剣だ。おまえはどうなんだ?」
男「…………」
男「そりゃ俺だって……付き合いたいよ」
友「だろ?」 - 7 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 18:04:30 ID:wdIDI9xQ
- 友「けど俺もおまえも今まで彼女なんてできたこともない、童貞だ」
男「うるせー」
友「このままじゃ告白なんてしないまま、この恋が終わりそうだ」
男「…………」 - 8 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 18:38:11 ID:X20c0oo6
- 友「だから一歩踏み出そうってわけだ。一人ではこわいが二人ならこわくない」
男「…………」
友「まあお互いの問題だからな。さすがに無理強いはしないが……」
男「……わかったよ」 - 9 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 18:39:50 ID:gWZ1DYOg
- 友「お?」
男「のるよ。その作戦」
友「おお!マジか!」
男「俺だって、本気で好きだしな」 - 10 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 18:45:29 ID:coJTkqD2
- 友「いやいやありがたい。けどほんとにいいのか?」
男「なんだよ誘っておきながら」
友「いやさ、美少女ちゃんは人見知りとかしないけど、秀才女ちゃんは本とか読んで自分話しかけんなオーラまとってんじゃん」
男「話しかけんなって実際思ってはなさそうだけどな。ただ暇だから本読んでるって感じ」
友「どちらにしろ、おまえのほうが難易度高いぞ?話しかけるだけでも」
男「いいよ、もうのったんだからやってやるよ」
友「それでこそ男だ!じゃあ明日はお互いがんばろうぜ!」
男「おう、どうせならほんとに付き合うまでいってやる」
友「その意気だ!」 - 11 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 18:53:32 ID:aGVnUhyo
- 翌日の昼休み
友「…………」ガタ
男(行くのか……)
美少女「あはは、それでねー」
友「な、なあ美少女ちゃん」
美少女「ん?なに友くん?」
友「あーえーっと……」
男(しどろもどろになってるな……) - 12 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 18:55:33 ID:aGVnUhyo
- 男(あいつが行ったんだから俺も……)ガタ
秀才女「…………」
男(やっぱり本読んでる相手にたいしては話しづらいな……) - 13 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 18:57:30 ID:aGVnUhyo
- 男「な、なあ」
秀才女「…………」
男「お、おーい?」
秀才女「……え?」 - 14 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 19:01:15 ID:zgpyje0M
- 男「あー、よ、よう」
秀才女「わたしに何か用……?」
男「い、いや何の本読んでんのかなーと思ってさ」
秀才女「これ……」パラ
男(た、タイトルから意味わからん……なんかの専門用語使われとる)
男「えっと、おもしろいのか?それ?」
秀才女「最近読んだ本の中では……」
男「へ、へえー」 - 15 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 19:02:55 ID:zgpyje0M
- 男「そ、それじゃあ……」
秀才女「うん……」
男「…………」スタスタ
秀才女「…………」パラ - 16 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 19:06:35 ID:gIBMgobY
- 放課後の図書室
友「それで終わりかよ!」
男「そう言うなよ……」
友「まあ俺だって緊張したけどよ」
男「おまえはどうだったんだよ?」
友「ふふん、俺はな、美少女ちゃんと共通の好きなマンガの話で盛り上がることができたぞ!」
男「え……マジで?」
友「マジで!」 - 17 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 19:09:14 ID:bD.ismC6
- 友「明日からはそのマンガの話で自然に話しかけられるぜ!」
男「なんだこの敗北感……」
友「それに比べておまえはまたほとんど振り出しのままだな」
男「はあ……」 - 18 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 19:11:14 ID:7B6g67ZA
- ガラ
友「お、誰か来た……っ!」
友「おい!おい!」
男「なんだよ?」
友「あそこ」チョイチョイ
男「ん?……あ!」
秀才女「…………」 - 19 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 19:13:33 ID:dnw49GCw
- 友「本借りに来たみたいだな」
男「ああ……」
友「話しかけろよ」
男「冗談だよな?」
友「そんなだから今日おまえは振り出しのまま」
男「わかったわかった!」 - 20 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 21:03:47 ID:8s.yL2Fk
- 男「よ、よお」
秀才女「あ……」
男「本探してるのか?」
秀才女「うん……暇だったから」
男「昼休み読んでた本は?」
秀才女「さっき読み終わったわ」
男「そ、そっか」
秀才女「うん……」 - 21 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 21:07:24 ID:kIswkhV.
- 秀才女「あ、あの本……」
男「え、あれか?」
秀才女「うん……少しおもしろそう」スッ
男(難しい本だってタイトルだけでわかる……)
秀才女「ん……しょ」プルプル
男「届かないのか?」
秀才女「もうちょっと……ん……」プルプル - 22 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 21:09:32 ID:NdJ.BBkQ
- 男「…………」
男「よっと」スッ
秀才女「あ……」
男「ほら、とれたぞ」
秀才女「あ、ありがとう……」
男「ん……」 - 23 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 21:11:40 ID:hofqCFe6
- 男「借りて帰るのか?」
秀才女「うん、もう遅いし……」
男「じゃあ俺もそろそろ……あれ?」
男(友がいない……どこ行ったんだ?) - 24 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 21:14:03 ID:r8x0KdGc
- 男(トイレかな……ん?)
男(鞄の上にメモが)カサ
せっかくだから一緒に帰れ!できなかったら学食おごり!
男(くっそ!またあいつ……) - 25 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 21:18:26 ID:96WhZlgM
- 図書委員「はい、一週間後までに返却してねー」
秀才女「ふう」スタスタ
男「あーっとさ、秀才女さん」
秀才女「?なに?」
男「その……」
秀才女「?」
男「方向同じならさ、一緒に帰らないか?」
秀才女「え……?」
男「ほら、もう暗いし……」
秀才女「…………」 - 26 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 21:19:42 ID:96WhZlgM
- 秀才女「…………」スタスタ
男「…………」スタスタ
男(か、会話がない……) - 27 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 21:24:26 ID:Ua3giHfc
- 男「あ、あのさ」
秀才女「え?な、なに?」
男「その、秀才女さんってさ、いつもどんな本読んでるんだ?」
秀才女「え、えーっと……科学関係の本とか、いろいろ……」
男「小説とかは読まないのか?」
秀才女「推理小説なら少し……」
男「そ、そうなんだ」
秀才女「うん……」 - 28 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 21:27:23 ID:Ua3giHfc
- 秀才女「それじゃあわたし、こっちだから」
男「あ、ああ、気をつけて」
秀才女「うん……送ってくれて、ありがとう」
男「ど、どういたしまして……」
秀才女「それじゃあ」
男「うん……」 - 29 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 21:32:05 ID:Kv0mpP6U
- 翌日
友「へえ、じゃあけっこう話せたのか」
男「けっこうってほどかな……」
友「まあ普段あんま喋るコじゃないし、及第点だろ」
男「ちなみにおまえは?」
友「聞いて驚け、ついさっきアドレスを交換した」
男「……うわあマジかー……」
友「やはり俺のほうが一歩リードだな」 - 30 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 21:36:20 ID:cLdSiC9M
- 放課後
友「あれ、秀才女ちゃんいねーや」
男「今日はもう帰ったんだろ」
友「せっかくまた一緒に帰らせようと思ったのに」
男「おまえ……」
友「睨むな睨むな、何だかんだで幸せだったろ?」
男「……まあな」 - 31 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 21:39:18 ID:sXepExII
- 帰り道
男(はー、でも今日は話せなかったか……)
男(やっぱり会話はあんま続かないけど……話してると嬉しいんだよな)
男(明日はまた自分から話しかけてみるか……)
男(とりあえず本屋寄って帰ろ) - 32 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 21:40:57 ID:sXepExII
- 本屋
男「うーん、まだ発売してなかったか」
男「あっ」
秀才女「あ……」 - 33 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/05/10(木) 21:44:10 ID:wdIDI9xQ
- 男「よ、よお。偶然……」
秀才女「そ、そうね……」
男「す、ストーカーじゃないコメント一覧
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- クソがクソが!羨ましいんだよクソがああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ(ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン
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- 2014年04月12日 20:12
- 友サイドも欲しい
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- 図書委員ちゃんは僕が頂いて行きますね
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- 胸が苦しく…
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- こういうのやめなよ
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- 2014年04月12日 21:38
- こういう話の友のウザさは異常
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- 2014年04月12日 21:51
- ワイ、優しい世界過ぎていつ要らないNTR展開になるのかとヒヤヒヤ
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- 2014年04月12日 22:48
- くっそが!!!爆発しろ!!
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- 2014年04月12日 23:06
- こういうSS見る度にお互いに気を許せる友達が欲しかったって思う
彼女なんて身の丈にあっていない高望みなんてしないので友達欲しいです
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- 2014年04月12日 23:18
- 男、俺と代われ
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- 2014年04月12日 23:18
- ※14
ぐうわかる
彼女や普通の友人10人よりも何でも話せて心から信頼できる親友1人が欲しい
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- 2014年04月12日 23:26
- 友達はできるんだがいつもそっちにだけ彼女ができる
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