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マイクロソフト研究者、操作できる「インタラクティブ タイル」をデモ。ライブタイル進化版 - Engadget Japanese


マイクロソフト リサーチの研究者が、Windows のライブタイルを触って操作できる「インタラクティブ タイル」を公開しました。

Windows 8 や Windows Phone のライブタイルは天気予報や新着メッセージをライブ更新で伝えつつ、タップするとアプリの画面に遷移する起動アイコンとして機能しますが、インタラクティブ タイルはスタート画面から離れることなく、拡大したタイル内でスクロールするメール一覧や計算機など、操作できるミニアプリを開けます。本人による説明とデモは続きの動画をどうぞ。

「インタラクティブ・タイル」のデモ。開発したマイクロソフト リサーチ アジア、ヒューマン・コンピュータ インタラクション グループの研究者 JiaWei Gu 氏による解説付き。

Windows 8 のWindows ストアアプリ(Metroアプリ)は原則として全画面で起動しますが、インタラクティブタイルでは大タイルを縦に三枚分、あるいはサイドバー程度の広さでアプリが開きます。いわゆるデスクトップOSやAndroidのウィジェットのような感覚です。

できることはメールなら件名の一覧、天気予報なら週間天気など。計算機ならばそのままタップで計算もできます。一覧をパッと確認して詳しくみたいアイテムがあった場合、そこから先はフル画面でアプリに移り、選択したアイテムに直接飛びます。

ライブタイルはパッと見で新着や更新情報が一覧でき、いちいちフル画面でアプリを開いたり閉じたりする必要がないことが売りの機能です。が、所詮はタイルなので複数のアイテムがあるとスライドショーのように表示するため、複数のアイテムを確認したり、一覧して詳しく知りたいものがあるかどうかを知るにはしばらく凝視して一周するのを待つか、やっぱりアプリを開く必要があります。

インタラクティブ タイルはこの中間の部分、すぐに済む確認やちょっとした操作のためのビューを「行ったり来たり」なしで済ますためのコンセプトです。

ライブタイルとアプリの中間にもうひとつのモードを設けてしまうのはライブタイルのコンセプトを裏切るようでもあり、タップ操作するならばアプリを開いてしまっても手数としては同じではありますが、特に画面の広いオールインワンやタッチ対応ディスプレイの場合、スタート画面にミニアプリを開いてしまっても画面に余裕があることや、新着のなかに重要なものがあるか見たいだけでアプリを開くと全画面を占拠してしまい、さらにフル機能のためのロードが挟まることを考えると、確かにタイル x ウィジェットのアイデアは便利そうではあります。

(現状のライブタイルでは、注目したアイテムが表示されたタイミングでタップしても、原則的にそのアプリの最初の画面から開くため、改めて一覧から目当てを探しなおす場合があります。インタラクティブタイルのミニリストから開く場合は望みのアイテムを指定して開くことができるのも注目です)。


Windows 8 には、アプリを全画面ではなく画面分割で並行起動するスナップ機能があり、全画面で開くストアアプリも原則的にはスナップ用のサイドバー大の画面を備えています。デモではインタラクティブ・タイルをこのスナップ状態のサイドバーで開く使い方や、画面の大きさが違うスマートフォンでインタラクティブタイル画面を開き、デスクトップと同期する使い方が示されています。

マイクロソフトがアプリ開発者への指針 / オプション仕様としてインタラクティブタイルモードを用意するようになれば、開発者にとっても負担が少なく実現するかもしれません。



インタラクティブ・タイル コンセプト紹介。



デモの内容である意味もっとも面白いのは、「デスクトップ」のインタラクティブタイル化コンセプト。デスクトップモードで開いているデスクトップアプリもタイル側で一覧して起動できるようにしてしまいます。マイクロソフトのWindows開発チームからは一斉に論争を挑まれそうな発想ですが、デスクトップにCPUコア別の使用率グラフやメモリ残量グラフ、通信量などの凝ったインジケータウィジェットを並べて喜んでいたようなハードコアユーザーにはこちらを単独で欲しがる人もいそうです。

なお、マイクロソフト リサーチはマイクロソフト傘下にあるものの一応は独立した研究機関であって、インタラクティブ タイルもあくまで研究者による将来のユーザーインターフェース研究プロジェクトの位置づけ。今後の Windows の機能として開発されているわけではなく、インタラクティブタイルやその要素が導入されるかどうかは分かりません。(理由は不明ながら、インタラクティブタイルの研究プロジェクトページは MSリサーチのサイトから削除されています)。