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http://japanese.engadget.com/2014/04/13/jw-pas-pc/


ヤマハ、電動アシスト車いす JWスウィング 発売。アシスト自転車PAS技術応用、PCでチューニング可 - Engadget Japanese


ヤマハ発動機が、初の電動アシスト車いす JWスウィング の発表会を開催しました。JWスウィングは電動アシスト自転車のように、こぐ操作の負荷に応じて電動補助が働くアシストユニットを搭載した車いす。フレームもヤマハ製です。価格は36万3000円。

ヤマハ JWスウィング

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ヤマハではこれまでジョイスティックで操作する電動車いす、手動車いすに取り付ける電動アシストユニットをラインナップしていましたが、JWスウィングは自社開発のフレームに電動アシストユニットを搭載した電動アシスト車いすの完成車として展開します。

今回の電動アシスト車いすは、車いすのハンドリム、つまりホイールの外側にある手で漕ぐためのリングの負荷に応じて電動で補助力が働きます。傾斜地など高負荷な路面でもわずかな力で走行でき、手動車いすと同じ感覚で各種操作ができることが特徴です。



ヤマハによれば、高齢者の介護用を想定した場合、ジョイスティックの操作に抵抗感がある一方で、腕力が衰えた高齢者には手動車いすは大きな負担になります。手動車いすと同じ操作感を目指した電動アシスト車いすによって移動の苦労を減らし、「その先の生活を楽しんでもらいたい」という思いから製品化したとのこと。後から搭載するのではなく完成車を用意することで、介護保険を利用したレンタル用などのニーズにも対応できるとしています。

JWスウィングは、一見すると普通の車いすのように見えます。しかし、駆動輪にはインホイールモーターを内蔵し、背面にバッテリーを搭載しています。重量は23.9kg。折り畳み可能で、介助者が一人で自家用車などに収納できます。大きさは1000 x 580 x 765mm。バッテリーは最長走行距離20kmのニッケル水素と、40kmの長距離走行のリチウムイオンの2種類を用意。

補助ユニットの開発にはヤマハの電動アシスト自転車 PAS の技術を応用しています。さらにJWスウィングでは、バッテリーを搭載したまま充電できるといった使い勝手の向上も図りました。



「JW Smart Tune」というPC用アプリケーションソフトウェアも用意しています。利用者の操作状況を測定し、操作癖や使用環境に応じてアシスト力や左右のバランスなどを設定できます。

これにより、左右の腕力が異なっていても特別に意識しなくともまっすぐ走行でき、2パターンの設定を記憶させて、手元のスイッチで状況に応じて切り替え可能です。例えば、屋内用に小回りが利く設定、屋外用により少ない力で長い距離を進める設定するといった使い方が想定されます。



実際に試乗してみたところ、クルマのシートに座ったような快適な乗り心地で、初めて使ったにもかかわらず、凹凸のある路面でも、坂道でも、苦労せずに走行できました。アシスト力を大きくすると、わずかな力でも速く、長距離移動でき、爽快感すら感じます。電動アシストをOFFすると苦労する傾斜の登坂も、平地感覚で進めるなど電動アシストの威力を実感できました。



そのほか、アームサポートやタイヤ、ハンドリムの種類、ホイールキャップの色などを利用者の個性に合わせてカスタマイズ可能。スタイリッシュなデザインと併せ、外出意欲の向上にも期待できるとしています。