WiiUを救う最後のチャンスを無駄にした任天堂
任天堂は危機的状況下にあります。特にWiiUに関しては、販売台数が当初の予測に遠く及ばず、販売を取りやめる小売店も出現。さらに大手サードパーティ・パブリッシャからもほぼ見捨てられた状態で、WiiUは大々的に「失敗作」の烙印を押されているのが現状でしょう。苦しみ喘ぐWiiUを救うゲームがあるとするならば、大人気シリーズの最新作「大乱闘スマッシュブラザーズ」になるはずです。なるはずなのですが・・皮肉なことに、このタイトルがWiiUにとどめを刺すゲームとなってしまう可能性もあるのです。
最も人気の任天堂タイトルの1つに数えられる「大乱闘スマッシュブラザーズ」、歴代シリーズはどれも数百万本単位で売れてきました。1100万台を売り上げた前作からすでに5年経っており、最新作でも数百万本規模の売上だけでなく、WiiU本体の牽引も期待がされています。しかし今作では初めて、マルチプラットフォームでの発売が決まっているのです。
これまでは「スマブラ」をプレイするなら据え置き機が必要でしたが、今回はWiiUよりも数ヶ月先行して3DSでのリリースがあります。3DSはインストールベースが大きいため、WiiU版の売上を共食いしてまうのではないでしょうか(3DSは5000万台:WiiUは600万台)。これからゲーム機とソフトを初めて買う層を考えても、初期投資の費用が安い3DSをソフトと一緒に買う人の方が多いでしょう(3DSは125ドル:WiiUは299ドル)。
しかも3DS版「スマブラ」の発売で3DS本体をブーストしたところで、いまだその携帯機も売上予測には達していません。2012年度に比べると2013年度の3DS本体の販売台数は減少しており、まだ市場に出て3年のハードであることを考えると、相当不穏な傾向であると言えます。なお旧ハードとなるDSの場合、4年目もハード売上数は上昇していました。
任天堂が今後やろうとしている「QOL(生活の質)ビジネス」は未だに詳細が判りませんが、ゲーム事業に苦しむ今、投資家たちはその成功を願っています。
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