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畏敬の念を感じさせる自然とテクノロジーの脅威のクローズアップ写真 : カラパイア

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 英国に本拠地を置く、医学研究支援等を目的とする公益信託団体”ウェルカムトラスト(Wellcome Trust)”は、毎年、走査電子顕微鏡やCTスキャンなどで撮影された写真のコンテストを開催している。今年の受賞作品も、これまで見られなかった世界が細やかに映し出されている。
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 今年は第13回目となり、世界中の科学者、写真家、アーティストが人間、動物、技術、環境を拡大したりそれぞれの見方で撮影したものが集まってきた。

1.最優秀賞 人工心臓ポンプ

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撮影者:アンダース・ペルソン

 人工心臓ポンプの手術を受けた患者をDual energy CTスキャンで撮影したもの。X線を使って患者の胸部から垂直にスキャンしていき撮影した画像を元に3Dモデルを作製した。


2.植物の生殖器官

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撮影者:ステファン・エーベルハルト

 シロイヌナズナのおしべとめしべを電子顕微鏡で撮影したもの。めしべは。中央の先端が青く下が薄緑色のもので、脂肪内に卵細胞を含んでいる。めしべの周りの、先端(葯)が黄色で下部が茶色のがおしべである。


3.ソーラーパネル

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撮影者:エバーハート・ケルナーハ、 エンリケ・カニャス

 銅とインジウム、ガリウム、セレンといったCIGSまたCIGSeを電子顕微鏡で撮影したもの。CIGSとは薄膜ソーラーパネルを作るのに使用される半導体のことで、太陽光をかなり効率よく電気に変える。


4.コウモリ

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撮影者:クリス・ソーン

 飼い猫に殺されたウサギコウモリの1種をX線で撮影したもの。ウサギコウモリは大きい耳が特徴で、イギリスとヨーロッパに広く分布している。


5.マダニ

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撮影者:アシェリー・プリサーチ

 撮影者の足にかみついているマダニを撮影したもの


5.アザラシの頭

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撮影者:アンダース・ペルソン

 アザラシの頭をCTスキャンした。X線で垂直方向にアザラシを撮影し、撮った写真を使い3D化した。組織に合わせて、色を変えたり透明度を変えている。上の写真では皮膚が不透明で皮膚の質感やひげなどが詳細に映し出されている。


7.シラミの卵

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撮影者:ケビン・マッケンジー

 人の髪の毛(茶色)に着いたシラミの卵(緑色)を電子顕微鏡で撮影したもの。シラミは人の血液を餌としており、頭皮にすごく近い所に住み着いている。雌のシラミは嚢上の卵を髪の毛の毛幹に産み付ける。卵は7〜10日で孵化し、未成熟のシラミは生き残るために血液を求める。


8.腎臓結石

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撮影者:ケビン・マッケンジー

 撮影者から取り出した腎臓結石を電子顕微鏡で撮影したもの。腎臓結石は尿中の塩分、ミネラル、化学物質などが集積し固形化したものである。サイズは大〜小まで様々である。小さいサイズのものは自然に排出されるが、大きくなったものは腎臓や尿道に時々溜まってしまう。結石はすごく不快感と痛みを伴い、感染症を引き起こす場合もある。結石が自然に排出されないと、外科手術をして取り除くか壊すしかない。


9.心臓組織でかたまったもの

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撮影者:セルジオ・ベールタッゾ

 ヒトの心臓の大動脈組織の表面を電子顕微鏡で撮影したもの。石灰化という過程を通して、カルシウム塩の塊(写真でオレンジ色の所)が大動脈上に出来上がる。この過程で元は柔らかい組織が固くなり、最後には正常に組織が働かなくなってしまう。このようにして、心臓病が引き起こされる。


10.ヒトの脳

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撮影者:ゼイネップ・M・サイギン

 健康な成人の脳の神経繊維の全体図。脳の後ろ側は写真でいうと左側で、脳の左側は写真の上部になる。脳細胞はこれらの神経線維を通して細胞同士コミュニケーションしている。撮影はDWI MRIと言う方法で撮影した。


11.乳がん細胞

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撮影者:クラウド・TAl・ジャマール、イッザト・スフィアン

 乳がん細胞の固まり(青色)を電子顕微鏡で撮影したもの。細胞はナノサイズの粒子、抗がん剤ドキソルビシンで処理した。紫色で染まっているのはアポトーシス(プログラム細胞死)で死んだ細胞である。この細胞は効率よく自ら計画的にで死んでいく。


12.小さな海洋生物

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撮影者:スパイク・ウォルカー

 海で採集した有孔虫の仲間を光学顕微鏡で撮影したものである。体長は約1.4mmで、石灰質の殻(通称test)を持っている。死ぬと、この殻は最終的に海底で石灰岩といった岩石に変わる。今回撮影した有孔虫は南シナ海で採集したもので、栓抜きのような形をしている。


13.ビタミンC

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撮影者:スパイク・ウォルカー

 酸化したビタミンCの結晶を光学顕微鏡で撮影したものである。結晶を作るために、酸化し始めたビタミンCの粉を水に溶かし、スライドガラスに垂らし広げた。これを温め、水を蒸発させ、ビタミンCが固まった薄い膜を作った。そして、この膜を針でひっかき結晶を成長させた。


14.ユリの花のつぼみ

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撮影者:スパイク・ウォルカー

 リの花のつぼみを染色し切片にしたものを光学顕微鏡で撮影した。写真の真ん中がめしべで、子房に6つの卵細胞を含んでいる。周りの6つの葯にはそれぞれ4つの花粉のう(赤色の丸い形したもの)が含まれている。この花粉のうには花粉粒が沢山入っている。花粉粒には精細胞が含まれている。卵細胞が精細胞と受粉すると、種へと成長していく。外側の芽のようなものはがく(赤く三角形のもの)と花弁(赤く丸型のもの)である。


15.産業廃棄物、スラッジ

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撮影者:エバーハート・ケルナーハ

 農業、工業製造過程から出た廃棄物が燃やされた後のものを顕微鏡で撮影した。写真の前面には、酸化銀(ピンクと紫、緑のもの)と炭酸カルシウム(茶色のもの)が写っている。背景の青色のものはジルコニウムるつぼの表面で、試料を固定するのに用いている。廃棄物を燃やし、それが炭素や水素、窒素、硫黄をどの程度含んでいるのか測定した。


16.中世のヒトの下あご

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撮影者:ケビン・マッケンジー

 中世のヒトの下後をCTスキャンしたものの全体を撮った写真。X線を使い、顎を垂直に4800枚撮影し、それをデジタルモデルへとつくりかえた。質感や色も加えて、歯を青色で骨を茶色で示した。


17.ゼブラフィッシュ胚

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撮影者:アニー・カバナ、デイビッド・マッカーシー

 受精後4日目のゼブラフィッシュ胚の走査型電子顕微鏡写真。この写真を撮るのに、胚の尾を固定し、65度傾けた。

via:io9・原文翻訳:Copris

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コメント

1

1. 匿名処理班

  • 2014年04月21日 23:14
  • ID:cTf8POMA0 #

ビタミンCの すごい エジプト感

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