出産

1 名前:名無しさん:2013/12/02 ID:***
 
今年はじめて出産した。
出産の痛みとはどんなものなのか、臨月の頃に色々調べた。
男性が経験したら死んでしまうような痛さ、
鼻からスイカをひねり出すような痛さ、ひどい便秘のような痛さ…
などなど、人によってその痛みの表現はまちまちだった。
 
おおよそ陣痛はから出産まで16時間ほどかかると聞いていた。
痛みがひどくなるのは後半で、
はじめの頃は談笑もできるらしいとも聞いた。


いよいよ予定日になったが、陣痛のようなものは来なかった。
その日の午前2時半頃、寝ていると突然お腹が痛み出した。
腹を下した。トイレから出たあともお腹が痛い。
何か変なもの食べたかなあと思った。少し寝ぼけていた。
 
もしやと思って病院に行くと、子宮口が開いていた。おどろいた。
お腹はどんどん痛くなる。生理痛に似ていた。
私は生理が重い時はお腹の内側から
錐でメッタ刺しにされるような痛みを感じる。
陣痛はその痛みに波があり、次第に強くなっていく感じだった。
 
分娩台にかじりついてヒーフー息をしながら、
次は絶対無痛分娩にしようと思った。
真剣に無痛分娩について考えていたわけではない。
とにかく痛かったのだ。陣痛の痛みを舐めていた。

こんなにハードだとは思わなかった。
世の中のお母さん方はすごいと思った。涙目になっていた。
痛くて仰向けになれなかったので、体を横向きにしていたが、
いよいよいきんでもよいということになったので、仰向けになった。

助産師さんが足を持って分娩台の足置きにおいてくれた。
その時、私の太ももに謎の青あざが四角の形でできていたことに気づき、
みんな口々にどうしてこんな形のアザができたのかしらと話していた。

私はそれはいきむ前、体を横向きにしてヒーフー言っていた時に
できたアザかと思いますと言いたかったが、
とても話せる状態ではなかった。

岸辺に打ち上げられた魚のような私と、
冷静な助産師さんたちのギャップがおかしかった。
いよいよ最後のいきみがはじまった。分娩室の窓の外が明るかった。
助産師さんは自分のおへそを見る感じでがんばって!と励ましてくれた。

私はふくらんだお腹のへそを見て、思いっきり下腹に力を入れた。
顔の中央に目鼻が集まる感じがした。
いきみながら、なぜか私の脳裡に青森のねぶたの山車灯籠が浮かんだ。
険しい顔の武者の灯篭が、どんどん迫ってくる。
もう一回いきんで!と助産師さんの声が聞こえた。
私は思いきりいきんだ。

ねぶただ!ねぶただ!と何故か自分に言い聞かせていた。
意味がわからない。私は青森出身ではない。
しかしおそらくねぶたの山車灯籠の武者のような顔をしていたと思う。
 
「お母さん、見て!」と助産師さんが武者を呼んだ。
股の間にお医者さんに抱き上げられた真っ赤な赤ちゃんが見えた。
いつの間にか産まれていた。頭が瓜のように縦長になっていた。
鳥山明の描いた何かに似てると思った。



2 名前:名無しさん:2013/12/02 ID:*** 
 
赤ちゃんは元気に泣いていた。
私は助産師さんが枕元に運んでくれた赤ちゃんに「おはよう」と言った。
赤ちゃんは本当に真っ赤で、とてもとても小さい人間だった。
時計を見ると7時前だった。
 
それから切れた局部を塗ってもらった。
陣痛も痛かったけど、その縫合も痛かった。
一針一針、注射器で刺されるようだった。
ともかく無事に産まれてよかった。

私にとって出産の痛みはねぶたを思わせるものとなった。
まわりの人には安産だと言われた。たしかに時間的には短かった。
トラブルもなかった。陣痛は24時間以上続く人もいる。
帝王切開の人も大変だと思う。

本当に世の中のお母さん方はすごいなあと、
病室で横になりながらしみじみ思った。
その時はまだ、翌日からはじまる母子同室のハードさなど、
微塵も想像していなかった。




3 名前:名無しさん:2013/12/02 ID:***
 
「「お母さん、見て!」と助産師さんが武者を呼んだ。」 ここでふいたw



4 名前:名無しさん:2013/12/02 ID:***

すごいなー産める気がしないよ



5 名前:名無しさん:2013/12/02 ID:***

続きもぜひ聞かせてくれ 来年家内が産むので



6 名前:名無しさん:2013/12/02 ID:***

出産の話を書いたところその後の話を…というコメントをもらったので、
その後のことをおおざっぱに書いた。
シモの話も多いので、
お食事中の方や苦手な方は注意してください。
 
初日は母子は別室で過ごした。
私の両親や兄弟、遠方にいて立ち会えなかった夫が訪ねて来た。
出産という大きな出来事を終えて、
神経が興奮したのかあまり休めなかった。
 
二日目から私の眠るベッドの隣に、赤ちゃんの眠るケースが置かれた。
母子同室だ。
赤ちゃんの眠るケースというのは、ミルトンのCMなんかで
見る透明のキャスターがついた箱のようなものだ。

私も赤ちゃんも疲れきっていたのか、
二日目の昼過ぎまでグースカ寝ていた。
出産の疲れと当日の来客ラッシュで、ベッドの近くに
助産師さんが来ていても気づかずに爆睡していた。
助産師さんは私の様子を見て、
夜からお世話のしかたを教えてくれた。



7 名前:名無しさん:2013/12/02 ID:***
 
まずオムツの替え方。
 
昔むかしは布オムツこそ正義、紙オムツは発育を妨げる!
という論調があったらしいが、病院では普通に紙オムツが使用されていた。
紙オムツにはテープタイプとパンツタイプがある。

病院で使ったのはテープタイプだった。
余談だがオムツは市販されていない新生児用のメリーズ。
メリーズは通気性がグンバツで人気も高い。
近所のドラッグストアでは常に品薄。
中国人がまとめ買いをするらしい。
 
オムツは新しいものを開き、お尻の下に敷く。
赤ちゃんの履いているオムツのテープを剥がし、
おしり拭きでお尻を拭く。おしり拭きを古いオムツの中に入れて、
くるくる丸めて捨てる。

下に敷いておいた新しいオムツを履かせる。おわり。
助産師さんには赤ちゃんのおしりを
ごしごし拭き過ぎないようにと言われた。
赤ちゃんは肌が薄いので強く肌をこすられるとすぐ荒れてしまう。

もし赤ちゃんのおしりがかぶれてしまったら、
温かいお湯でおしりを流してあげ、
よく乾かしてからオムツをはかせるといい。



8 名前:名無しさん:2013/12/02 ID:***

ペットの糞尿を始末する時に使う吸水性のシート(水色っぽいやつ)を
赤ちゃんの下に敷いて乾かすと、おしっこをされても
床やベッドが汚れるリスクが減る。
部屋の室温は赤ちゃんが風邪を引かない温度に。
 
市販の紙オムツには大体どのタイプでも
「おしっこお知らせライン」みたいなものがついている。
仕組みはよくわからないが、赤ちゃんがおしっこをすると
オムツの一部にあるラインの色が変わる。

リトマス試験紙がオムツの中に入っているようなものかと思う。
赤ちゃんのオムツはこまめに買えてあげた方がいい。
ラインの変色はその目安になるので便利だ。
赤ちゃんの体調は排泄物の量や色でチェックする。

オムツ替えの際は助産師さんが健康な赤ちゃんのうんちはどんなものか、
危ないうんちはどんなものか教えてくれる。
これは母子手帳にも書いてある。

 
次に授乳。
 
助産師さんに授乳する時の赤ちゃんの抱き方や、
乳首のくわえさせ方、離し方を教わる。これが一番きつかった。
私が出産したのは総合病院だった。

出産中何かトラブルに見舞われた場合、
すぐに対応できる大きな病院がいいなと思ったので。
その総合病院は母乳育児に力を入れている病院だった。
母乳外来という母乳のトラブルに対応した外来もあった。

母乳で育てようと考えている人は、出産する病院に
産後のことをどこまで相談できるか調べておくといいかもしれない。
身近に赤ちゃんがいない人でも、赤ちゃんが飲むものといえば
母乳か粉ミルクというイメージが湧くと思う。

たぶん離乳食がはじまる生後半年くらいまでは、
ほとんどの赤ちゃんは母乳か粉ミルク以外のものは飲まないと思う
(例外があるとするなら、赤ちゃん用のイオン飲料か、
赤ちゃん用の麦茶くらいかと)。

母乳か粉ミルク以外のもの(果汁やはちみつを溶いたお湯など)は
体によくないらしい。
病院では母乳だけで育てることを「母乳栄養」、
粉ミルクのみで育てることを「人工栄養」、
母乳と粉ミルク両方を使って育てることを「混合栄養」と呼んでいた。
それぞれにはメリット、デメリットがある。
 
「母乳栄養」のメリットは、赤ちゃんがぐずったり泣きだしてから
授乳するまでにあまり時間がかからないこと、
生後半年まで母乳を経由して赤ちゃんに免疫を
つけられることかと思う。

デメリットは乳房のトラブルが起こりやすいこと、
いい母乳を出すために食生活に気をつけなければならないこと…など。
「人工栄養」のメリットは、母が薬を
服用していたり出先でも授乳ができることだろうか。



9 名前:名無しさん:2013/12/02 ID:***

それから母乳では不足しがちなビタミンKも、
ミルクでは補うことができるらしいと聞いた。
デメリットはミルクを作るのに時間がかかること、
出先で荷物が多くなることかな。
 
私は母乳9割の「混合栄養」で育てている。
体調が悪い時や夫


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