漫画週刊誌「スピリッツ」(小学館)に長年連載されている人気グルメ漫画「美味しんぼ」で描かれた
福島県についての表現が賛否両論となっています。
画像:【今週発売の「スピリッツ」】
http://spi-net.jp/this_week/index.html
同作品では、福島県から帰ってきた主人公・山岡士郎が東京に帰ってきた後、突然原因不明の鼻血が出た
ことや、東京電力福島第一原発所の近くに位置する双葉町の元町長・井戸川克隆氏に作者が直接取材した
ドキュメンタリー風のストーリーが描かれており、
「私も鼻血が出ます。今度の立候補を取りやめたのは疲労感が耐え難いまでになったからです」
「福島では同じ症状の人が大勢いますよ。言わないだけです」
などの表現が使われています。
これに対し、27日、福島県に住んでいるというツイッターのユーザーが表現部分を引用しつつ、次のよう
に強く抗議。
今週の「美味しんぼ」、福島から帰ってきた山岡さんが原因不明の鼻血を出し、海原雄山も出たと話をして、最後に井戸川さんが出てきてこの有様でした。
これは流石に福島県民として抗議の意を示したい。
僕はこの三年間、鼻血なんか出たこと無いですが。(引用元:https://twitter.com/jyunichidesita/statuses/460607471132766208)
こういう明らかに誤った情報を(漫画とは言え)一般誌で流す事が、自主避難者と地元の分断を生む要因になるとまだ分かってないのか。
漫画というものは表現方法は自由であるべきだとは思うけど、流石にこれは完全に害悪でしかないな。(引用元:https://twitter.com/jyunichidesita/status/460608315945279489)
抗議はリツイート(拡散)され、スピリッツ編集部の耳まで届き、釈明文が出される事態へと発展。
【スピリッツ22・23合併号掲載の「美味しんぼ」に関しまして】
スピリッツ22・23合併号掲載の「美味しんぼ」作中における、鼻血や疲労感の表現は、
綿密な取材に基づき、作者の表現を尊重して掲載させていただきました。鼻血や疲労感が放射線の影響によるものと断定する意図は無く、取材先の皆様の実体験や作者の実体験について、作中登場の実在の医師に見解を問う展開となっております。
また、風評被害を助長する内容ではないか、とのご意見も頂戴しておりますが、そのような意図はなく、すでに掲載済みの「美味しんぼ」作中でも、きちんと検査が行われ、安全だと証明されている食品・食材を、無理解のせいで買わないことは、消費者にとっても損失であると述べております。
ご理解いただきたく、何とぞよろしくお願いいたします。
小学館 ビッグコミックスピリッツ編集部
(引用元:http://spi-net.jp/spi20140428.html)
と釈明しています。
今回の件に【ネットの声】は・・
- 「鼻血出るのが大勢いる」はあんまり聞かないな
- 信用できる裏づけ
- どうなのよ実際のところ
- 思想漫画にみえなくもない
- デマとか風評被害になるのか?
- 政府や東電も都合の悪い情報を隠ぺいしたり、対応のまずさで真実が見えにくい
- 何を信じればよいのか
- 福島県の被ばくイメージが払拭されていない件
- 一時期多かった「被災地の食物を食べて応援!」も狂ってると感じたがな
- 原発事故への海外と日本の反応があまりに違いすぎる
- 「美味しんぼ」まだ続いてたのか
- 栗田さんが色っぽい若妻になってることに驚いたw
- 因果関係がわからないから複数人に症状出ても一律否定するのも怖いよ
- 放射能浴びると鼻血出るの?
- これ「放射脳」ってやつだろ
- 直ちに影響はない
- 複数の学者が現地の小動物や植物に異常が出てると研究報告し始めてるぞ
- WHOや国際基準無視して新基準作ってるのが日本。マメ知識な
- グルメ漫画じゃなくなってる
- 原発近くに住んでるほかの人はどう思ってるんだろうな
などがあるようです。
実在の人物へ取材した上での漫画制作ではありますが、全国的に流通している漫画週刊誌の影響力と
「表現」を考えると、やや一方的で不適切な印象を受けます。
原発問題は現在もなお続いていますが、今回指摘された漫画上の表現だけでは説明が足りないように
感じます。