※
過去の良作の再投稿です。
ピックアップ希望のSSがある場合は下記リンクからお願いします。
SS宝庫のオススメSS
226 :いち ◆5vbY7rJOiM2008/11/20(木) 19:12:26.36 ID:hoR4jMAO
私は……
私は………なんだか長い夢を見ていたような気がする……
おじさん「お嬢さん、林檎飴はいかがかな?」
あ……そういえば、近くの神社のお祭りに来てるんだった…
私は屋台のおじさんに丁寧に断る
こっちは境内かな?
神社・境内
あれ?境内の裏に人が……
巴「…………桜田くん?」
ジュン「……柏葉か?」
正直、驚いた……
ジュンくんは家から滅多に出ないのに……
ジュン「…驚いてるだろ?…僕もびっくりしてる。」
巴「何かあったの?」
ジュン「僕もわかんないんだけど……何か来なきゃいけない気がして…」
翠星石「……あ、チビ苺のマスターの……巴?」
巴「……翠星石ちゃんと来たの?」
ジュン「あれ?柏葉って性悪人形の名前知ってたっけ?」
巴「………ええ」
巴「……クロノトリガー?」
【パート1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【完】【後日談+画像】
227 :いち ◆5vbY7rJOiM2008/11/20(木) 19:14:41.11 ID:hoR4jMAO
真紅「ジュン…遅いわ。もう、花火が……」
巴「真紅……」
真紅「…………巴?」
あれ?なんで、なんで…こんなに……悲しいの……
雛苺「あ〜巴も来たの〜」
蒼星石「みんなで、いい場所を見つけたんだ。早く行こう。」
金糸雀「カナもみっちゃんに、お弁当作ってもらったから。今日はみんなに振る舞うかしら〜」
のり「楽しみね〜。あら?巴ちゃんも来てたのね〜?それなら、一緒に花火を見ましょう。」
巴「は、はい……よろしければ…」
めぐ「それにしても……外の空気は気持ちいいわね…」
水銀燈「…めぐ…あなた病み上がりなんだから……」
めぐ「フフ…心配してくれてるの?」
水銀燈「……誰が……ただ私は…」
めぐ「でも、水銀燈の姉妹や友達はみんな…いい人そうね……」
水銀燈「騒がしいだけよ……」
なんだろう……この感じ……
なにか言わないといけない気がする……
なんだろう……
228 :いち ◆5vbY7rJOiM2008/11/20(木) 19:17:25.03 ID:hoR4jMAO
巴「は、初めまして…巴です。」
めぐ「……ええ……めぐです。」
巴「あ、あのよろしければ、私と友達になってくれませんか?」
めぐ「え?」
巴「え?」
わ、私なんでこんな事を…
めぐ「あ、あの……わ、私でよければ…」
巴「……はい。」
まぁ、いっか……友達が増えたんだし……
翠星石「早くしろですぅ、置いてくですよ〜……」
巴「うん……」
めぐ「あ…待って。」
巴「はい?」
めぐ「これさっきね、くじ引きで当てたの。フフ…お近づきの印として友達に贈らせて…」
巴「これは……ゲーム?」
めぐ「なんでも、最新作らしいけど私ゲームとかやらないから。」
巴「……クロノトリガー?」
めぐ「さ、行きましょう。みんな待ってるわ。」
巴「はい。」
この日の花火はとても綺麗で……強くて……
多分それは……
少しだけ、大人になった私達の夢が……
あの夜空に咲いているから……
そんな事を思いながら、私は花火を見ていたのでした………
275 :いち ◆5vbY7rJOiM2008/11/22(土) 01:36:47.05 ID:TrMAS6AO
始まりは、何だったのだろう?
運命の歯車は、いつ回りだしたのか?
ドールのネジを巻いた時から……
あるいは長い夢から覚めた時から……
時の流れの遥かな底から
その答えを拾い上げるのは
今となっては不可能に近い……
だが、たしかにあの日からの私は……
より…多くのものを愛し
より…多くのものを憎み……
より…多くの何かを傷つけ
より…多くの何かに傷つけられる……
生きる権利を手に入れた……
それでも、風のように……
青空に、笑い声を響かせながら……
生きていたいと
静かに
願っていたのだった……
276 :いち ◆5vbY7rJOiM2008/11/22(土) 01:38:01.56 ID:TrMAS6AO
『後日談』
桜田家・リビング
巴「う……海ですか?」
のり「そう海よ〜!それに山!巴ちゃんも行かないかな?夏休みだし、夏と言えばキャンプだわ!どうかな?」
巴「キャンプ?…ですか。えっと……何で行くんですか?」
のり「それなんだけど〜……バスなの。」
巴「バス?……ですか?」
のり「もちろん、真紅ちゃん達は鞄やnフィールドで行くから安心して。」
巴「……はぁ…。」
のり「実はね……夏休みにどこかへ行きたいって言い出したのはジュンくんなの。」
巴「さ、桜田くんが?」
のり「ええ、だから私ね…嬉しくて……。巴ちゃん………人助けだと思ってお願い!」
巴「………」
のり「…だ、駄目かな?」
巴「わかりました。」
のり「ありがとう〜!出来たら、めぐちゃんにも声をかけてあげてね。」
巴「はい。」
277 :いち ◆5vbY7rJOiM2008/11/22(土) 01:39:40.07 ID:TrMAS6AO
オパーサ浜キャンプ場
翠星石「……綺麗な海ですぅ。」
蒼星石「ああ、入れないのが残念だね。」
真紅「ジュン。少し暑いのだわ。扇いでちょうだい。」
ジュン「それくらい自分でやれー!」
めぐ「ねぇ…水銀燈。この水着を着てみて!」
水銀燈「はぁ?…ドールが海に入れるわけ……」
めぐ「入らなくてもいいの。着てみてよー。ね?」
水銀燈「嫌よ……馬鹿馬鹿しい……。」
めぐ「水銀燈〜。」
みつ「カナ!私も水着を用意したから!…高かったのよ〜。着てみて〜!」
金糸雀「みっちゃん……カナも海には…」
雛苺「うゅー?ジュンは海に入らないのー?」
ジュン「ああ、僕はゆっくり日陰で…」
のり「駄目よ!ジュンくん!せっかく海に来たのだから…」
巴「あのそれより……みんな、テントを…」
めぐ「フフ………」
のり「あれ?めぐちゃんどこへ?」
めぐ「ビーチに牧を拾いに行ってきます。」
のり「手伝うわ。」
めぐ「あ、一人で大丈夫。よかったら…みんなをまとめておいてもらえると……。」
のり「わかったわ!」
278 :いち ◆5vbY7rJOiM2008/11/22(土) 01:42:09.53 ID:TrMAS6AO
ビーチ
めぐ「……よいしょ…」
巴「あ……これも使えるわね…よいしょ…」
めぐ「それにしても……綺麗な海ね……」
めぐ「………………」
遠くの声「だからーお前達も少しは手伝えー!」
「黙れですぅ、チビ人間!か弱いドールが…」
「うるさーい!いいからこっちのロープを…」
「斬ればいいんだね?」
「馬鹿ー!」
「ジュン早くしてちょうだい。」
「夕飯は卵焼きが食べたいかしら〜」
「い、いいから手伝えー!!」
「フフ……頑張って。」
「柏葉も笑ってないで手伝っ…」
「ジュン登りなの〜」
「うわぁ……」
めぐ「フフ……元気な人達ね……」
279 :いち ◆5vbY7rJOiM2008/11/22(土) 01:44:59.74 ID:TrMAS6AO
めぐ「でも、大変そう……フフ」
水銀燈「なら、貴女も手伝ったらぁ?」
めぐ「水銀燈……。私は牧を拾ってるわ。」
水銀燈「上手く逃げたわね……」
水銀燈「それにしても変わらないわねぇ、海は……いつ見ても大きい水溜まりにしか見えないわぁ…」
めぐ「でも、私達が生まれる前からずっと、こうして、寄せては引いて……。気が遠くなるくらいの長い、長い時間……。たくさんのものを見て、たくさんの声を聞いて……。」
水銀燈「………」
めぐ「私達がいなくなった後もきっと何一つ変わらない。寄せては引いて……引いては寄せて…を繰り返して…。」
めぐ「でも、それなら私が生きて海に来た事……海は覚えててくれるかな?」
水銀燈「フ……詩人ねぇ……クスクス」
水銀燈「初めて会った日を覚えてる?」
めぐ「ええ、やっぱり水銀燈は天使だったのね。」
水銀燈「ば、馬鹿な事言わないで…」
水銀燈「あ、貴女こそジャンク寸前で…」
めぐ「フフ…そうだったかな〜?」
280 :いち ◆5vbY7rJOiM2008/11/22(土) 01:48:57.69 ID:TrMAS6AO
めぐ「でも、不思議よね、思い出って。」
水銀燈「……?」
めぐ「忘れたと思っても、覚えている……。じっと待ってるんだわ、ちょっとしたきっかけで思い出してもらえるその時が来るまで……。」
水銀燈「フ……詩人を通り越して哲学者ね…。いえ……変人かしら…フフ」
めぐ「フフ…そう、今この瞬間だっていつか、ふと思い出したりする時が来るのかも……。いいえ、私は覚えてるわ。」
水銀燈「そうねぇ……時が経って……貴女が大人になって……ある日、ふと……思い出すかもね……貴女にはそれができるわぁ。よかったじゃない…フフ」
めぐ「うん……まだ信じられないけどね。貴女も充分詩人ね、水銀燈。」
水銀燈「でも、その時……私は……。」
めぐ「きっと、私とお父様の膝の上よ。」
水銀燈「……だと、いいのだけれどねぇ……」
『めぐ……』
めぐ「え?」
『めぐ…………』
めぐ「……あれ?今、声が……誰かが私を呼んだ……?」
水銀燈「何も……聞こえないわよ?」
めぐ「………え?」
めぐ「な、何……キャアッ……」
281 :いち ◆5vbY7rJOiM2008/11/22(土) 01:49:59.35 ID:TrMAS6AO
めぐ「ん……あれ?私なんで倒れて……」
始まりは……
めぐ「…………水銀燈?どこ?」
波の音だけが響いていた……
TO BE CONTINUED
282 :いち ◆5vbY7rJOiM2008/11/22(土) 01:52:37.50 ID:TrMAS6AO
めぐ「……クロノクロス?」
編は、これでおしまいです。
物語は想像に任せます。
というか……書けません……orz
ほのぼの、後日談は苦手で……ごめんなさい。
304 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2008/11/23(日) 23:34:35.72 ID:SC4EUzY0
絵師さんや、ここらで投下しませんかね?
カテゴリー「ローゼンメイデン」のSS一覧
・管理人のオススメSS
SS宝庫最新記事50件