杏「銀猫街1丁目」
- 1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/11(日) 20:55:05.36 ID:9T1RG8YC0
-
杏「プロデューサー、まだ?」
P「まだだ」
杏「早くしてよー、杏は家でダラダラしたいのに」
P「自分で帰れっての」
杏「せっかく家隣同士なんだし、送ってもらわないと損でしょ?」
P「なんでお前となんかと家が隣同士になったんだろうな……」 - 2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:00:37.71 ID:9T1RG8YC0
- 杏「お前となんかってどういうことさ」
P「そのままの意味だ……真面目な話、今日は仕事遅くなりそうだから、送るのは多分無理」
P「……あ、待て、それ以前に今日俺、車で来てないわ」
杏「え」
P「お前午前中仕事OFFだからどうせ寝てただろ? 実は朝に結構な雨が降っててな」
P「今日は車が混みそうかなと思って電車にしたんだった」
杏「……えー」
P「悪いな、ということで一人で先帰ってろ」 - 3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:07:38.13 ID:9T1RG8YC0
- 杏「……」
杏「一人で帰るの……なんかやだ」
P「我儘言うな」
杏「我儘じゃない杏なんて杏じゃないよっ
!」
P「ドヤ顔で何言ってんだお前は……ほら、さっさと帰る」
杏「……ぶー」
P「さて、じゃあ俺は仕事仕事……」
杏「……」 - 4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:13:54.42 ID:9T1RG8YC0
-
…………
P「……よしっ、今日の仕事終わりっ!」
P「今は……げっ、もう十一時か」
P「……ん?」
P「おにぎりと……手紙?」
「プロデューサーさんへ」
「お仕事お疲れ様です、私も手伝いたいのですが、今日は少し用事があるので……お先に失礼します、ごめんなさい」
「簡単ですが、間食を作っておいたので食べて下さい」 - 5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:16:04.66 ID:9T1RG8YC0
- P「うわぁ、気付かなかった……ちひろさん、優しいなぁ」
P「……あれ、まだ続きあるのか」
「追伸」
「ソファーの上で妖精さんが寝てました、ちゃんと連れて帰ってあげてくださいね」
P「……」
P「……」チラッ
杏「……zzZ」
P「……」 - 6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:19:14.58 ID:9T1RG8YC0
- P(はぁ……ちひろさん、だいたいいつも俺が杏送り届けてるから今日もそうだと思ったのかな……)
P「……」
P「おい、杏」
杏「うぅ……きらり、それはプロデューサーだから食べちゃだめ……」
P「おいってば!」
杏「……んが、ん?」
杏「あれ、プロデューサー……なんで下半身あるの?」
P「お前の夢の中で俺はきらりに下半身食われたのか……」
- 7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:22:40.87 ID:9T1RG8YC0
- P「まぁいい、早く起きろ、家帰るぞ」
杏「え……今何時?」
P「十一時だ、終電なくなるから急げ」
杏「嘘、もうそんな時間なの?」
P「何時間寝てたんだバカ、帰れっつったのに」
杏「プロデューサーが連れて帰ってくんないから……」
P「俺のせいじゃ絶対にない……無駄口叩いてないで早く荷物準備しろ」
杏「へいへーい」 - 8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:24:45.63 ID:9T1RG8YC0
-
…………
P「……」
杏「……」
P「事務所の時計が、おかしかったのか?」
杏「……杏の携帯は今二時くらいなんだけど」
P「……」
杏「終電、なくなっちゃったね」
P「……ああ」 - 9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:26:49.04 ID:9T1RG8YC0
- 杏「あれ、今さっきの台詞、結構色っぽいんじゃない?」
P「何がだ」
杏「終電、なくなっちゃったってやつ」
P「……杏だし微妙かな」
杏「杏だしってなんだ」
P「はぁ……アホなこと言ってないでどうにか帰らないと……タクシーあるかなぁ」
P「だいたい、杏みたいな子供をこんな夜中に連れ歩くとかまずいだろ俺……今日は失敗ばっかだ……」
杏「む、子供って何さ」
P「幼女の間違いだった、ゴメン」
杏「幼女って何さ!」 - 10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:28:09.32 ID:9T1RG8YC0
- 杏「杏だってもう大人なんだからな……今、プロデューサーは大人の女と夜の街に二人っきりでいるんだよ?」
P「どの口が言うんだ」
杏「ふんだ、悪態ばかりついて……そんなこと言うからもてないんだよ」
P「余計なお世話だっての」
P「だいたい夜の街で女の人と二人っきりって……言葉はオシャレだが、実際の状況としては微妙だな」
P「まさかこんな夜遅くにデートはないだろ」
杏「……いやらしー」
P「ふ、深読みするな、そういう意味じゃないっ!」 - 11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:30:08.09 ID:9T1RG8YC0
- 杏「でも、夜の街のデートって……面倒くさそうだけど、素敵だとは思うよ」
P「素敵、だと……まさかお前からそんな言葉が出るとは……」
杏「なんだかんだ杏も花の女子高生だかんねー、こういうこと言っとけば女子高生っぽいでしょ?」
P「……台無しだなぁ」
P「……」
P「でも、そうか……」
P「じゃあ今から俺とデートしてみるか?」
杏「へ?」
P「なんてな、冗談だ」 - 12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:32:09.07 ID:9T1RG8YC0
- 杏「……んー、プロデューサーとデート、か」
P「杏?」
杏「えいっ」
P「おわっ、腕を絡めてくるなっ」
杏「……くふふ、プロデューサー」
杏「それならさ、次の駅まで……デート、してみようよ」
P「冗談だって言ったろ?」
杏「いいじゃんか、せっかくなんだし」
P「……」 - 13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:34:00.11 ID:9T1RG8YC0
-
…………
杏「……」テクテク
P「……」テクテク
P「……なぁ」
杏「なに?」
P「その姿勢、辛くないか? 腕を組むのは身長差ありすぎだろ」
杏「正直辛い、プロデューサー縮んでくれない?」
P「縮めるわけないだろ……ったく、こうするか」
杏「わっ、急に手、握らないでよ」
P「こっちの方が楽だろ?」
杏「……ん、まぁそうだけど」
P「杏の手は小せえな」
杏「プロデューサーが大きすぎるんだってば」 - 14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:35:33.72 ID:9T1RG8YC0
- P「……しかしこう、杏と二人で手を繋いで歩くのは……なんというか、デートというよりは兄妹っぽい」
杏「……じゃあ恋人っぽくする、えい」
P「お、おい」
杏「ほら、これならどーよ、恋人繋ぎってやつ」
P「……おませさんだな」
杏「……ちょっとくらいドキッとしてくれてもいいんじゃない?」 - 15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:37:25.38 ID:9T1RG8YC0
-
…………
杏「……あ、歩道橋だ」
P「おう」
杏「……」
P「どうした?」
杏「いや……車ないし、面倒だからあれ使わずに渡らない?」
P「俺もそうしようと思ってたけど……なんかお前にそう言われると嫌だな、ちゃんと使うぞ」
杏「な、なんだそれ、ひ、引っ張らないで!」 - 16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:39:06.93 ID:9T1RG8YC0
- 杏「……」テクテク
P「……」テクテク
杏「……なんかあれだね、夜だとすっごく歩道橋の足音響くね」
P「そうだな」
杏「……」
P「……」
杏(プロデューサーと杏の鳴らした靴音だけが響いていって)
杏(まるで、世界中で二人っきりみたい)
杏(……)
杏「何恥ずかしいこと考えてんだろ……中2病とかそういうやつだよ……」
P「?」 - 17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:41:16.20 ID:9T1RG8YC0
- 杏(……でも)
杏(なんとなく、なんとなく……プロデューサーに言ってみても……)
杏「……」
杏「……ね、ねぇプロデューサー」
P「どうした?」
杏「こう、なんだかね」
杏「まるで……今、杏とプロデューサー……」
ニャー
杏「」ビクッ
P「お、猫だ……こんなとこに、危ねえなぁ」
杏「……」
杏(世界で二人っきり……) - 18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:41:55.57 ID:9T1RG8YC0
- 杏「……」
杏「ま、そんなわけないよね」
P「っと、すまんすまん……なんだったんだ?」
杏「いいよもう、ほら……さっさと歩こ」
P「……お、おい、急に早くなるなよ」 - 19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:44:47.15 ID:9T1RG8YC0
-
…………
P「しっかし、市街灯があるからか、夜なのにそんなに暗く思えないな」
杏「そう? 十分暗くない?」
P「俺の実家の近くなんて夜凄いぞ? 歩けるもんじゃなくてな……」
杏「あ、アイスの自販みっけ」
P「聞けよ」
杏「まぁまぁいいじゃん、アイスだよアイス、食べようよプロデューサー」
P「結構寒くないか、こんな時にアイスなんか食いたくねえ」
杏「分かってないなぁ……寒い時にこそアイス食べなきゃ」 - 20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:45:27.18 ID:9T1RG8YC0
- ゴトン
P「……っと、ほら」
杏「おー、くるしゅうない」
P「……せっかくだから俺も食うか」
杏「さっきは食べたくないって言ったくせに」
P「気分屋だからな」ピッ
ゴトン - 21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:46:46.81 ID:9T1RG8YC0
- P「……」モグモグ
杏「……」ペロペロ
P「……んー、寒い時にこそアイスか……なんか確かに美味く感じる気もする」
杏「うぅ……冷たい……寒い……買わなきゃよかった」
P「おい」
杏「その場のテンションに身を任せるといけないね……ところでプロデューサーは何味買ったの?」
P「チーズケーキ」
杏「へぇ……あ、なんか変な生き物が下にいる、なんだろこれ……ちょっとしゃがんで見て見てよ」
P「ん……どれどれ……」
杏「隙あり、はぐ」
P「あ、てめ……」
杏「……んー、あんま美味しくない」 - 22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/11(日) 21:48:45.25 ID:9T1RG8YC0
- P「勝手に食
コメント一覧
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- 2014年05月11日 23:18
- にょわー(もぐもぐ)
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- 2014年05月11日 23:26
- 寒い日のアイスは最高だよね
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- 2014年05月11日 23:27
- 恋人繋ぎも身長差があると……いや、なんでもない
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- 2014年05月11日 23:28
- あぁかわいいなぁ杏ちゃん
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- 2014年05月11日 23:29
- きらりに下半身を食われてた夢
良いですねぇ
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- 2014年05月11日 23:39
- ほう、
きらりに下半身を…………食べられた?(謎の間
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- 2014年05月11日 23:54
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めんどくさ可愛い。杏に限れば見た目はあれでも年齢的には大丈夫…だっけ?あとニートアイドルが定着してるからファンは受け入れたりするかもよ、モバPが世話しないとどうしようもないってのが常識になってそうだし。
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- 2014年05月11日 23:55
- P「苺臭いタブレットのバケモノとエクステをやたら投げつけてくるポンコツに追いかけられる夢を見た」
?「それは重傷だね。花屋の娘とデートすると今夜は良い夢が見られるらしいよ」
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- 2014年05月11日 23:57
- the band apartの曲となんか関係あるのかと思ったけどそんなことはなかった
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街で腕絡めて歩くアイドルとプロデューサーとか社会的に死ぬよね