キチママ報告用スレッド@キチガイママまとめ保管庫
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※この記事は当サイトに直接投稿された物です。



901: 名無しさん@キチママまとめ 2014-05-15 17:40:08
先日、夫のストーカーに嫌がらせされた病気持ち障害持ちのドム妻です。

フェイクてんこ盛り報告。
とんでもなく長いです。お好きな方だけ暇つぶしにどうぞ。


大学に勤めることになって引っ越した。
古い広めの戸建てを購入し、全面的にリフォーム。大学と病院から徒歩10分というのが色々と都合がいい。
調子のいい時は、リハビリついでに杖をつきながらすり足で歩いて通勤することもあるが、
危険なので付き添いが必要。
車椅子のときも、難所が幾つかあるので、手助けがあるとありがたい。


で、至近距離にある学生寮の留学生たちにバイトをもちかけた。
行きの介助→朝ご飯とお弁当
帰りの介助→晩御飯

こんな条件で応募があるかな?と思いながら掲示板に貼りだしたら、意外なことに応募殺到。
結局、週に三回我が家のダイニングに、やたらテンションの高い留学生が日替わりで複数集うことになった。
(平均して2~3人)
料理は好き(ウマい訳ではないが作るのが苦にならない)だし、夫も実験疲れしたゾンビのような学生を連れ帰ってくることがある。にぎやかに食事することに何の問題もない。地元から送られてくる大量の食材も消費できるし。

平穏無事に日々は過ぎ、たまに私が寝込むこと以外は、何も起こらないはずだった。

続きます

902: 名無しさん@キチママまとめ 2014-05-15 17:44:47
続きです。

ある朝、その日介助してくれる中国人とタイ人に鶏雑炊と水菜じゃこサラダの簡単朝食を振る舞っていると、
研究室で泊まりだった夫から連絡が入った。
代理で急に出張することになったから、着替え必要。弁当不要。帰りは今晩8時。
ああそう、と返事して、浮いた弁当の行き先に悩んでいたら、Mくん(中国人)が、
「僕のとこの教授がいつも昼ご飯カロリーメイト。可哀相ね。お弁当あげていいですか?」
と言うので、弁当箱2つを彼に預け、ついでに夫の着替えもことづけた。
私のいる管理棟と研究棟はちょっと遠いのだ。

夕方、勤務を終えて帰る段になって、ドイツ人とナイジェリア人が迎えにきた。「和食!和食!」とうるさいので、買い置きの鶏肉で八幡巻、ごぼうご飯をメインに、あとは作り置きの豆アジ南蛮やらレンコンのきんぴらやらで適当にすますことにした。

さて、支度も調った夜7時。既に臨戦態勢でケダモノ状態のドイツ人をナイジェリア人が厳しく指導して
「手を合わせて、いただきます」をやらせているところに夫が帰宅した。

続きます。

903: 名無しさん@キチママまとめ 2014-05-15 17:48:14
続きです。

夫は同年代の、なんだかおどおどしたスーツ姿の男性を連れていた。聞けばMくん研究室のカロリーメイト教授だという。このS教授という人、気の毒なほど腰が低く、おずおずと弁当箱の包みを差し出し、深々と頭を下げた。
「大変おいしいお弁当をありがとうございました、あの、その、お弁当箱とお箸、箸箱は洗って煮沸消毒してありますが、不備がありましたら、お申し付け下さい」
そして更に一礼。

どこのお貴族様の執事さんですか?という物腰と、「煮沸消毒」という言葉のインパクトにぽかんとしていると、
夫がのんびり声をかけた。
「私ちゃんのご飯がおいしかったって、わざわざお礼言いに僕の研究室の前で待っててくれたんだよ。
だから、『晩御飯もいかがですか?』って誘ったの」
いよいよS教授は縮こまり、ここで私が少しでも難色を示したら泣き出すんじゃないかと思った。
よっしゃウェルカムと招き入れ、常備菜をいくつか足して夕食再開。
恐縮していたS教授も、留学生の食欲に押されてよく食べた。
そして、泣いた。

続きます。

904: 名無しさん@キチママまとめ 2014-05-15 17:53:01
続きです。

ぽろぽろと涙を流す成人男子というものを、初めて見た。

S教授は、こんなに楽しくおいしい食事はしたことがない。自分は人と違っていて、変わり者でおかしい人間だから、他人を不快にするんじゃないかと、いつも人を避けていた。でも、夫先生も奥さんも、自分の話を楽しそうに聞いてくれる。嬉しい。

そりゃ、こちらも変わり者なのは自信(?)があるし、そもそも変わり者でない人のほうが珍しい業界だし、
S教授がついつい語ってしまう研究の話は、素人にも分かりやすくておもしろかった。
なにより、S教授の行儀作法は完璧で、どこにも不快になる要素などない。

夫と二人して必死になって宥めた。

そうしたらまた泣いた。生真面目なナイジェリア人が、「人と違ってるのはいいこと。同じはつまらない」と、
S教授に自分の蕨餅を分けてやったら、やっと少し笑ってくれた。

それから、週に1、2回の頻度で、S教授はうちに夕食を食べにくるようになった。
律儀な彼は、夫に誘われ、夫に同伴されない限りけして訪ねてこようとしなかった。

さらに、来るときには必ず、人数分+αのデザートを持ってきてくれた。夫に見習わせたいくらいの完璧マナーだった。

続きます。

905: 名無しさん@キチママまとめ 2014-05-15 17:56:58
続きです。


ある日、事務室で書類仕事をしていると、S教授が一輪の花を持って現れた。試験管に挿したその花はちょっと変わった色をしていて、研究で作っている試薬を使ったら、偶然できた副産物だという。
珍しくにこにこしているS教授に事務室の面々もびっくり。
「夫先生の研究室に持って行ったんですが、お留守でしたので。
いつもお世話になってる私さんに差し上げようと思いました」
やはり律儀な彼は、夫と「きゃっほーい!こんなキレーな花できちゃったよー」「すごいねー」「これ私さんにあげてもいいかな?」「いーよー」(イメージ)の手順を踏もうとしたようだ。ちょっとすまなそうに試験管を差し出した。

「お友達に花をもらうなんて、何年ぶりかな。ありがとうございます。うれしいです」
と言いながら受け取った。S教授にっこり。事務室一同なんとなくほのぼの。

それから、学内にいくらでも転がっているワッシャーやワイヤーを使ってスタンドを作り、試験管一輪挿しを
私の担当カウンターに飾った。


そしてその日がやってきた。


続きます。

906: 名無しさん@キチママまとめ 2014-05-15 18:27:19
続きです。

その日は朝から忙しかった。
留学生と留学したい日本人学生がわんさか。
みんな、カウンターのS教授の花に気がついて、その色を褒めた。蕾だった花は、開くとさらに綺麗だった。

人の波が途切れたとき、事務室の入り口近くに姿勢良く立っている老婦人気がついた。
職員が何度か声をかけたが、「待ち合わせです」しか言わないので、そのままにしているという。
その老婦人は、直立不動でじっとこちらを見ていた。

就業時間も終わり、身じまいをしていると、お迎えのドイツ人がやってきた。もうひとりの介助はMくんだが、
ちょっとだけ遅れるそうだ。

ドイツ人は車椅子を持ってくると、私に肩を貸して乗り移らせてくれた。
「私さん愛されてますねー」
と、誰かが軽口をたたいた。ドイツ人はにやりとして、
「(ごはん)愛シテマスヨー(ごはん)オイシイカラ」
「へー、そんなに私さん(のごはん)おいしいんだ」
「出会ィ、神様ニアリガトウ。オイシイ」
ドイツ人はまだ日本語がたどたどしいが、事情はみんな知っている。若い独身の主任などは、
「いいなー俺も私さんにお願いしようかなー」などと笑っていた。

Mくんの姿が見えたので、さあ帰るか、と方向転換をしたところで、入り口の老婦人が近寄ってきた。

続きます。

907: 名無しさん@キチママまとめ 2014-05-15 18:33:24
続きです。

「あなたが私さん?わたくしSの母です」
ああ、これはどうもと、挨拶しようと立ち上がりかけたところに、左から衝撃が来て私は倒れ、
カウンターに頭を打ちつけた。目の前が赤くなった。

事務室は悲鳴と怒号で騒然とし、その中で「このカ○ワのアバズレがあっ!!」「よくも息子をっ」という
金切り声だけがよく聞こえた。

夫とS教授がすぐに呼ばれ、同時に呼ばれた救急車に夫と乗ったところまでは覚えている。
とにかく頭が痛くて目が開けられず、その場の様子はわからない。

S教授が泣きながら謝っていたような気がする。

結論から言うと、私の脳には異常がなかったが、右目の網膜が剥離した。手術は成功し、
視野は少し狭まるものの、視力は戻るようだ。

S教授は警察にS母を引き渡したという。
手術の間はずっと夫の傍で床に正座していたらしい。

座らせてあげればよかったのに、と言うと
「僕はっ、それどころじゃ、なかったっ!」
見たこともない顔で怒られた。。
ごめんと謝ったら、頭をそーっと撫でてくれた。

続きます。

910: 名無しさん@キチママまとめ 2014-05-15 18:40:05
続きです。

S母は、異常な言動により、警察から病院に送られた。
自己愛性だか妄想性だかの人格障害に認知症が加わっているらしい。

見舞いに来てくれたS教授が謝罪と共に詳細を説明してくれた。

S母は元小学校教師だった。とてもプライドの高い人で、自分が担任するどの子より愚鈍(に見える)なS教授に苛立ち、おまえはおかしい、出来損ない、恥さらし、見るだけで不愉快。そう罵倒して、ほぼ虐待のような躾をした。
高校でS教授の特異な才能(桁外れの記憶力と計算能力)が注目を集めると、今度は異常な執着を見せはじめた。
人間関係、進路、金銭。すべてを支配した。
就職で地元を離れても、毎日電話。外食は会食であっても許可制。もちろん周囲との交流もすべて報告。

我が家での夕食は、当初は同じ大学の同僚宅ということで、S母基準はクリアしたらしく、歓迎されていた。
あのデザート持参はS母の指示だった。
しかし、S教授の話の中に頻繁に私の名前が出るようになり、S母は妄想にとりつかれた。

つまり、私が夫の目を盗んでS教授をたぶらかし、浮気しようとしていると。

続きます。

911: 名無しさん@キチママまとめ 2014-05-15 19:06:23
続きです。

とどめは花だった。母親に無断で女に贈り物とは何事ぞ!
「お母さんには関係ないことでしょう?」
詰るS母にそう言ったら、電話ごしに絶叫混じりに罵倒された。
だけど、不思議とそれまでのような恐怖感は感じなかったとS教授は言った。
S母は私に制裁を加えようと、大学事務室で張り込んだ。本人は公正を期すつもりで私の様子を観察した。
私の甚だしく残念な容姿と身障者なことに愕然とし、外人といちやついている(成績表を覗き込みながら深刻な話してただけ)ことに怒り狂い、ドイツ人の軽口を深読みしてついに切れた。成敗してくれる!となったらしい。

S教授はできるだけ正確に伝えようと、二時間かけて丁寧に話してくれた。彼にとっては辛い時間だったと思う。

S母は自分が責任持ってしかるべき施設に入れる。
これで足りるとは思わないが、せめてものお詫びに受け取ってほしい。

そう言って通帳と印鑑を差し出したS教授は、少しふるえていた。

隣の夫に目配せしたが、夫はまったく気づかずに通帳を押し戻した。

「いりません」
いや、そこはもう少し、と思ったところで、さらに夫は続けた。
「必要経費は貰うけどね。それ以上、友達からは貰えないよ」

聞いた途端にS教授は号泣した。

続きます。

912: 名無しさん@キチママまとめ 2014-05-15 19:12:21
最後です。

S教授が帰った後に、両方の実家に連絡した。両親義両親とも泡を食って駆けつけたそうだが、
その頃私は薬で熟睡中で様子はわからない。

目覚めると泣き顔の父と怒るトメさんがいた。母はウトさんを足にして、入院準備をしに行ったらしい。
確かに今の父は使えない。
「うちのバカ息子ときたら!なんでもっと早く連絡しないの!」
ぷりぷり怒るトメさんと、ずっと泣いている父を見て、改めて双方の両親に感謝した。

S教授のように、「おまえはおかしい。異常だ」と呪いのように言い続けられたら、
夫も私も、笑って暮らせる人生はなかっただろう。
人目を忍んでカロリーメイトをかじっていたかもしれない。

実はまだ入院中。
留学生たちは交代で、S教授は毎日見舞いに来てくれる。
庇いきれなかったとしょんぼりするドイツ人を宥めながらMくんが教えててくれた。

近頃、学食で連れ立って昼食を摂る夫とS教授を見かけるそうだ。

笑うこともあるらしい。


今日は検査もなく暇なので、S教授に許可を貰ってまとめました。
長々と失礼しました。


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