ゴジラの巨大化について本気だして考えてみた
どんどん大きくなるゴジラ。
トップ絵は7月25日に公開される新作映画「GODZILLA」のポスター(の一部)。はじめてゴジラが日本に登場した時はの身長は約50mなのですが、今回のハリウッド版ゴジラは110m〜150m近くあると言われています。
この成長を海外サイト「Deep Sea News」が真剣に科学的な観点から分析をしてみたそうです。それによると、ゴジラの巨大化は生物学的に一定の説明がつくそうです。兄弟メディアコタクジャパンでは今回の分析を詳しく説明していましたので、その中から「なぜ巨大化が必要なのか」を紹介しましょう。
■性淘汰による巨大化
なぜゴジラには、生物としては急激ともいえる巨大化が必要なのでしょうか?
分析者はもっとも単純な根拠として、ゴジラにとって、より巨大な個体が選択的に生き残っていくことが、種の存続にとって重要なのではないかと考えています。そこで主要な中心都市の摩天楼が巨大化していくことに着目し、以下のチャートを作成しました。
グラフが示すように、超高層ビル群の高さは前世紀にわたって劇的に変化しており、あたかもゴジラの巨大化が、ビルの高層化と競合するかのように進んでいる印象を抱かせます。
このことから、ゴジラが常に高層化したビル(タワー)群を破壊せしめようとする行動は、性淘汰の一環として行われているのではないかと分析者は考えました。
性淘汰には様々のタイプがあるのですが、そのうちの1つ「指標説」について、ウィキペディアではこう説明しています。
オスが持つある形質がそのオスの質を表す指標になっており、メスがその形質を選ぶのはそれが子孫にとって結果的に適応的だからであるという説。選好のきっかけが何でも構わない。メスの好みが千差万別であっても、たまたま指標となる形質に反応したメスが適応的だからである。
ゴジラがより巨大な標的=高層ビルを次々と破壊して回るのは、自らの大きさを誇示すると同時に、より強い子孫を残すため、性淘汰を生き残るためのアピールではないかと考えられるのです。
拡大を続けるゴジラの破壊行為は、ヒトのテリトリーを阻むこと(ゴジラにとっては、人間はアリのような存在でしょう)や捕食のための行動では説明できず、むしろ「人が生み出す構造物が巨大化すること」によって、その対象を破壊することが生物学的な優位性を示す誇示行為ではないかとする、一つの仮説が成立しているわけです。
ゴジラはやっぱり、人が生み出す文明に対するアンチテーゼだったのですね。
source:コタクジャパン
(ギズモード編集部)