福島県の全ての子供(18才以下の約37万人)を対象に行われている東京電力福島第一原発事故
による放射線の影響を調べる「甲状腺がん」検査で、人数が増えたと報じられています。
画像:【甲状腺がんの検査を受ける子供たち】
http://rt.com/news/fukushima-children-thyroid-cancer-783/
…のど仏の両側にあり、体全体の新陳代謝を促すホルモンを分泌している器官。
蝶がはねを広げたような形をしている。
画像:【甲状腺】
http://health.howstuffworks.com/human-body/systems/endocrine/why-thyroid-important.htm
現在、約8割方の検査が終わったと報告されていますが、今年2月、「甲状腺がん」の子供の人数は合計
33人、疑いのある人数は41人と公表されていました。
http://japandailypress.com/cancer-cases-rise-in-fukushima-but-experts-unsure-on-the-cause-2341371/
http://www.businessinsider.com/towns-near-fukushima-power-plant-photos-2013-10?op=1
先週末、関係者の話により、前者は17人増え、合計50人に、後者は2人減り、39人となったことがわかり
ました。
旧ソ連のチェルノブイリ原発事故では4~5年後に子どもの甲状腺がん増加が医学的に確認されているた
め、福島県では今後比較をしながら、放射線の影響を調査していくとしていますが、同県では昨年2月、
「発見された甲状腺がんはチェルノブイリの症例よりも発症時期が早く、総合的に判断して被ばくの影響は考えにくい」
との判断を下しています。
画像:【「甲状腺がん」の子供(チェルノブイリ)】
http://wiadomosci.gazeta.pl/wiadomosci/51,114873,8815686.html?i=2
また福島県立医科大学では事故当時、同大の医師やその家族、学生だけに放射性ヨウ素被害の予防薬
の「安定ヨウ素剤」を配布していたことも写真週刊誌「フライデー」などで今年になって内部告発されています。
安定ヨウ素剤飲んでいた 福島県立医大 医師たちの偽りの「安全宣言」 – FRIDAYデジタル
なお、一般的に子供の「甲状腺がん」の発生は100万人当たり1~3人といわれており、これまで検査した
福島県の全ての子供の人数の約8割=約30万人に当てはめて計算すると通常、0.3~1人が妥当な人
数となります。
つまり、現時点で「甲状腺がん」の人数が50人いる事実は通常の発症率の50~150倍の結果が出てい
ることになります。
この点につき、最新医学による調査なので昔よりも精度が上がっていると判断する医師もいますし、放射線
による影響だと考える学者もいます。
またこれもチェルノブイリ原発事故の症例ですが、0~10才までの子供は被ばく後、7年後まで発症率が増
加し、10~19才までの子供は被ばく後、10年後まで同様に増加がみられています。
(参考:放射線被曝とがんとの関連性3 | トピックス | 日本臨床検査薬協会)
原発事故当時、「ただちに影響はない」との言葉が流行語のようになりましたが、チェルノブイリの例から想定
すると「甲状腺がん」の子供の人数はあと4~7年は増加する可能性もあります。