ゴジラの放射熱線も怖いけど、現実の生き物も恐ろしいモノを吐きます
ゴジラの口から放たれる攻撃は、相手を発火させたり、爆発させたりする恐ろしい放射熱線ですが、あくまで空想のモノ。しかし安心はできません。現実の生物だって恐ろしい「必殺技」を持っているヤツが多数存在するのです。もちろんその一撃で命を落とす可能性も…。
今回は兄弟メディアコタクジャパンに紹介されていた恐怖の必殺技5選から、ある鳥が持つ恐ろしい技を紹介します。
ニシブッポウソウは、ヨーロッパ生まれの渡り鳥です。彼らは食虫目で、好物のひとつにバッタがあげられます。バッタのような昆虫は、命が脅かされると、それまでに食べた植物から接種した有害物質を分泌することが知られています。
PLoS ONEに掲載された最近の研究によると、ニシブッポウソウはバッタを食べることで、バッタが蓄えた有害物質を同じ様に体内に貯め、脅威にさらされた時にオレンジ色の酸性物質を吐き出すと書かれています。
さらに、巣の中で親鳥を待つヒナが嘔吐すれば、攻撃をしかけてきた敵を追い払えるだけでなく、その強烈な匂いで巣に近づく親鳥に警戒するようにと伝える事も出来るのです。
北アメリカ大陸や南アメリカ大陸、フォークランド諸島に分布するコンドル科のヒメコンドルにも同じような習性があります。動物の死体を好んで食べるヒメコンドルは、捕食者が巣に近づくと、成鳥は死体の肉が含まれる強烈な匂いを発するモノを吐き出します。
また、フルマカモメという海鳥は、6フィート(約1.8メートル)以内であれば正確にぶつける事が可能な、オレンジ色に光るオイルを吐き出します。オイルは捕食者の羽をもつれさせ、その防水性を失わせます。オイル攻撃を受けた鳥は、寒さに耐えきれず凍死、また溺死してしまうのです。
Tetrapod Zoologyで、ダレン・ナイシュ氏が次のように書いています。「ウミワシが、フルマカモメの防御行動を受けて死んだと記録されている他、サギ、カモメ、フクロウ、ハヤブサ、カラス、数種のスズメ目の仲間達も命を落としています。カモメとウミスズメに囲まれて身動きの取れなくなった1羽のフルマカモメが、オイルを吐き出して5羽を殺した事もあるのです。」
その他にもほぼ目に命中するドクハキコブラのスピットボールなど、本当にキケンな技も紹介していましたよ。でもこれらの攻撃って恐らく注意していれば大丈夫だとは思うのですが…、ゴジラの放射熱線が存在すれば自然災害レベルで、どうしようもありませんよね…。
source:コタクジャパン
(ギズモード編集部)
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