郵便局の「ゆうパック」で送付した「クワガタ」配達の遅延が原因で死亡したと

して、発送主の昆虫採集家が日本郵便を相手取り、裁判を起こしました。

画像:【アマミノコギリクワガタ】 
アマミノコギリクワガタ
http://engaru.jp/insect/kaisetu/pdissimilisamami.htm

28日、昆虫採集家の男性は日本郵便(東京都千代田区)に19万2000円の損害賠償を求め、大阪

地裁で第一回口頭弁論が始まりました。

訴状によると、男性は沖縄県の昆虫ショップの依頼で鹿児島県奄美大島で「アマミノコギリクワガタ」(※)

を採集。

※アマミノコギリクワガタ
…名前の通り、奄美大島や鹿児島に生息している希少なクワガタ。
やや黒っぽい色が特徴でオスの体長は最長で8センチほど。
国内のノコギリクワガタの中では最も大きい種類。
オス・メスのペアだと数万円することもあり、標本でも希少な色形では高価な値が付くこともある。

昨年7月2日、240匹を沖縄へ宛てて、郵便局の「ゆうパック」で送付しました。

画像:【ゆうパック】
ゆうパック
http://www.post.japanpost.jp/service/you_pack/

到着予定日は7月4日でしたが、予定日には届かず、郵便局が送付先を間違え、熊本県に発送したことが

判明。

男性は自宅へ返送を求め、7月6日に返送された「クワガタ」を見ると

「全て死んでいた」

とのこと。

男性は郵便局に死んだクワガタを調査のために引き渡し、「ゆうパック」の補償を利用して弁償を要求。

しかし、郵便局は7月9日、

「死骸の価値は0。腐ったので廃棄した」

との事務的な回答で弁償に応じず、勝手に破棄してしまいました。

男性は

「死体を防腐処理すれば標本として販売することもできた。『死骸だから0円』というのは不誠実。
昆虫店への販売代金は1匹当たりオス1000円、メス600円で240匹分の代金を賠償して欲しい」

としています。

一方、日本郵便側は誤配したことは認めたものの、

「クワガタを男性に返送したときは7匹しか死んでいなかった。
調査のために預かったクワガタは240匹でなく、140匹である」

と反論。

また日本郵便側の代理人弁護士は

「男性に返そうとしたが連絡がつかず、腐って業務に支障が出たので捨てたようだ。
動物の取り扱いに関しての約款はなく、配達中に死んだとしても免責される」

と主張しています。

なお、「ゆうパック」では「昆虫」も発送可能となっていますが、利用には

・人に危害を与えない
・死ぬ可能性があることを承諾する

などの条件をあらかじめ付けています。

(参考:http://mainichi.jp/select/news/20140528k0000e040214000c.html)

今回の件に【ネットの声】は・・

  • 「ゆうパック」は生き物送れるのか・・知らなかった
  • 鳥とか猫まで送れるからな
  • 生き物死んでも一切責任取らないってことか
  • 郵便局に瑕疵(かし)があって死なせても免責なのか?
  • 契約で決まっている以上、責任取らせるのは難しいかと
  • 預かった死骸を郵便局が勝手に廃棄したのはまずいかもな
  • クワガタみたいな甲虫はそう腐らない。乾燥してミイラみたいになるけど。
  • ミイラ化でも夏場は死臭で臭いんじゃないか?
  • 昆虫採集って儲かるんだな
  • 生き物を安全に送るにはどうしたらいいんだ?

などがあるようです。

「ゆうパック」の利用条件からすると「昆虫が死んでも責任は取らない」としているので、補償は難しいかも

しれませんが、昆虫採集家の言い分もわかります。

裁判所はどう判断するのでしょうか・・?