和牛オーナー商法(※)を展開し、大きな被害を出した「安愚楽牧場」(あぐらぼくじょう 栃木県
那須塩原市)をめぐり、出資者らが国に責任を求めて、提訴しました。
画像:【安愚楽牧場(公式サイトより)】
http://www.agura-bokujo.co.jp/
※和牛オーナー商法(和牛預託商法)
和牛のオーナーとして一般消費者に出資を募り、牛の売却益から必要経費を引いて、残りを配当するという仕組みである。バブル崩壊後の低金利政策の中、高配当で多くのオーナーが出資した。㈱安愚楽牧場でも黒毛和牛委託オーナー制度では、飼養契約期間満了時において牛の再売買が予定されており、牧場がオーナーから再購入する予定の牛の売買代金債務があり、負債が大幅に膨らんだ。
1990年代には和牛預託商法の会社が17社あり出資者を募集していたが、1997年ごろからほとんどの会社が破綻した。最後に残ったのはふるさと牧場安愚楽牧場であった。しかしふるさと牧場も2008年に破綻している。
(引用元:http://www.nacs.or.jp/toku/toku_joho_018.html )
30日、出資者ら86人は国の対応が被害の拡大の一因となったとして、計約1億9千万円の損害賠償
を求めて、宇都宮地裁と東京地裁に提訴しました。
原告によると、2007年12月までに和牛オーナー商法の業者が次々と経営破たんし、制度上、成り立
たないことが明らかなのに、国が立ち入り検査などを行わなかったと主張しています。
弁護団の山下雄大弁護士は同日開かれた会見で
「国には消費者を守る使命があり、きちんと規制をしていかなければならない。
責任をしっかり取ってほしい」
と語っています。
「安愚楽牧場」は2011年に4200億円余りの負債を抱えて、経営破たん。
被害者は7万人を越えるといわれています。
詐欺の容疑もありましたが、立件は見送られ、今年1月には「特定商品預託法」違反の罪に問われた三ヶ尻
久美子元社長ら2人に実刑判決が言い渡され、元社長らが控訴しています。
今回の件に【ネットの声】は・・
- 微妙だな
- 怪しい商法がはびこるのも日本が甘いから
- 「制度が成り立たないと明らか」なら何で投資したんだ?
- 自己責任だろ
- 国が予見できたかどうかが争点
- 自業自得
- 投資にリスクはつき物だが・・この場合は違法だからな
- 詐欺まがいの商法を野放しにした国にも責任の一端はありそう
- そういや議員の海江田も宣伝してたような
- テレビCMやってたからテレビ局も巻き添えでどうぞ
など厳しい意見がほとんどのようです。
動画:【安愚楽牧場のCM】
国にも過失のような責任があったのかどうか・・
86人の原告で求める賠償額が約1億9千万円、弁護士料などを考えるとお金目的ではないのかもしれま
せん。
裁判の動向が気になります。