国際サッカー連盟（FIFA）が2022年ワールドカップの開催国をカタールに選定するにあたり、巨額の賄賂を受け取っていたという証拠が見つかった。FIFAは 2022年ワールドカップ開催地の選定に不正が行われていたという新たな疑惑に直面することになった。


証拠となる電子メールや手紙、銀行取引の履歴を入手しており、モハメド・ビン・ハマム前アジアサッカー連盟（AFC）会長が、カタールを支持する見返りに当時のFIFA関係者に対し 500万ドル（約51億円）の賄賂を渡していた。


カタールは2010年12月、競争国として名乗りを上げていた日本、米国、韓国、オーストラリアなどに投票で勝利し、2022年ワールドカップの誘致に成功した。しかし、当時から開催国選定の過程で大規模の不正が行われていたという疑惑が絶えなかった。

入手した電子メールには、ビン・ハマム氏が1年前から活発なロビー活動を行ったことが分かっており、アフリカのFIFA関係者に賄賂を贈っていた事を裏付ける取引の明細も確保している。このFIFA関係者は、直接の投票権を持つ執行役員ではなかったが、アフリカ地域におけるのカタール支持の雰囲気を盛り上げ、その勢いで4人のアフリカ出身の執行役員を抱え込むという戦略を立てていた。

カタールサッカー協会は「ビン・ハマム前会長が2022年ワールドカップ誘致活動に乗り出したことがない」と関連容疑を否認してきた。我々はビン・ハマム氏に取材を試みたが、彼 ​​の息子ハマド・アル・アブドラ氏が回答を拒否した。


カタール招致が決定して間もなく、当時、FIFAの副会長だったジャック・ワーナー氏（画像）とその家族が、ビン・ハマム氏が経営する会社から約２００万ドルを受け取っていた。それが発覚したため副会長を辞任する事となる。
また、レイナルド・テマリー（元オセアニア連盟会長）は賄賂を要求するところをサンデー・タイムズに暴露されたこともあった。

今回の疑惑により、FIFAは再投票を求める世論と向き合うことになるでしょう。

Via：Sunday Times / 2