モバP「クールな花屋の忠犬と」
- 1: ◆qKN1KEFb.k:2014/06/08(日) 17:47:08.52 ID:CMqavF2N0
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事務所・夕方
凛P(以下P)「……」カタカタ
凛「…………」ジー
P「……」カタタ
凛「…………」ジー
P「……凛、どうかしたか?」
凛「ううん、ただプロデューサーを見てただけ。気にしなくて良いよ」
P「そうか? まぁいいけれども……」カタン
- 2: ◆qKN1KEFb.k:2014/06/08(日) 17:51:22.01 ID:CMqavF2N0
P「……」カタタタッ
凛「ねぇ、プロデューサー。仕事、いつ頃終わりそう?」
P「ん……ああ、もうちょっとで終わるよ。今日は処理する案件が少なくてなー」
凛「そっか。……それなら、私はソファに座って待ってるね」ポフン
P「えっ、おいおい、待たずに帰っちゃって大丈夫だぞ? もしかしたら、結構遅くなるかも知れないからさ」
凛「へぇ、もうちょっとで終わるはずなのに時間掛かるんだ?」
P「あっ。あー、それは……」
凛「……プロデューサー。本当はやること、残ってるんでしょ?」
- 3: ◆qKN1KEFb.k:2014/06/08(日) 17:54:30.97 ID:CMqavF2N0
P「ぐ……そ、そういうわけでは……」
凛「もう、分かってるよ。仕事が終わった私に、変に気を掛けさせないように言ってくれたことくらい、ね」
P「ぬぅ……も、もしそうだとしても、俺を待たなくて良いからな? 折角撮影が早めに終わったんだ。帰って好きなことして良いんだぞ?」
凛「うん、だから好きなことしてるよ」
P「うん?」
凛「プロデューサーの仕事が終わるの、こうやって待つこと」
P「なっ、おまっ……」
凛「私、こうして見ながらプロデューサーを待つの好きみたい。ふふっ、なんでだろうね?」
P「……お、俺が分かるわけ無いだろうに」
凛「……たぶん、一緒に帰る事が出来るからだと思うんだ。一緒に居ると……幸せだし」
P「結論出てるのかよ!? ってか、よくもまぁそんな事恥ずかしがらずに言えるな……」
- 4: ◆qKN1KEFb.k:2014/06/08(日) 17:59:12.81 ID:CMqavF2N0
凛「これ、そんなに恥ずかしい? 嬉しいと思えることだし、口にしても良いと思うけど」
P「……凛、前と比べると本当に柔らかくなったよなぁ。なんというか、素直になったというか……」
凛「そう? いつの『前』なのかは分からないけど……私は、前からひとつも性格変えてないよ」
P「そ、そうなのか?」
凛「うん、本当。ただ……」
P「ただ?」
凛「プロデューサーが信頼できる人だから、本当の自分を曝け出せてるんだと思う。そうじゃなきゃ、一緒に居たいなんて絶対思わないし……」
P「…………ッ!」キューン
- 5: ◆qKN1KEFb.k:2014/06/08(日) 18:03:56.43 ID:CMqavF2N0
凛「あれ? プロデューサー……どうしたの?」
P「いやっ、あの、なんでもないぞ。別になんでも……」
凛「嘘。急に胸を押さえるとか、なんでも無いわけないよ。胸痛いの? 平気?」テテテッ
P「や、本当に大丈夫だから! ちょっと射貫かれたというか、な?」
凛「! 射貫かれたと思うくらい痛いんだ……大変だよそれ……!」
P「えっ」
凛「どうしよう、薬箱で間に合うかな……」ナデリナデリ
P「り、凛? そんな背中撫でなくても……」
凛「大丈夫だよプロデューサー、私がずっと傍に居るから。先に救急車を呼んで……」スッ
P「へ!? ああ違う違うそんな大事じゃない、病気でも何でも無いから! 凛の言うこと可愛くてときめいただけだから!」
凛「えっ」
P「……あっ」
- 6: ◆qKN1KEFb.k:2014/06/08(日) 18:09:37.92 ID:CMqavF2N0
凛「……」
P「……」
凛「そ、そっか。私の言うこと、そんなに嬉しかったんだ」
P「あー……その、凛、変に誤解させてごめんな?」
凛「……ううん、思えば私も早とちりだったかも。プロデューサーが病気なのかもしれないって……馬鹿みたいだね」
P「……んなわけないだろ」ワシッ
凛「あっ、ん……」ピクン
P「少なくとも、凛に心配されて嬉しくない訳がないからな? というか今、心配してくれたのが嬉しすぎて病気になりそうだ」ナデリナデリ
凛「ふふっ、なにそれ。心配したら病気になるって、私どうすればいいの?」
P「だから、心配しなくて良いって事だ。凛は俺を気にせず、今を楽しんでくれれば良い」ワシワシ
- 7: ◆qKN1KEFb.k:2014/06/08(日) 18:20:34.58 ID:CMqavF2N0
凛「……」
P「……凛?」ワシ…
凛「あ、撫でるのは止めないで欲しいかな」
P「お、おう」ワシワシ
凛「んー……」モゾモゾ
P(……眼を細めてる凛可愛いなぁ。なんつーか、犬っぽい……?)
- 9: ◆qKN1KEFb.k:2014/06/08(日) 18:26:08.40 ID:CMqavF2N0
凛「ん…………ふぅ。残念だけど、プロデューサーのその提案は頷けないかな」
P「ほぁ!? 黙ってるからてっきり認めてくれたのかと……な、なんで!?」ワショ
凛「撫でるの、続けて」
P「あ、はい。……えっと、り、理由は?」ワシワシ
凛「簡単だよ。プロデューサーは、自分の事を気にせず、私に今を楽しんで欲しいんでしょ?」
P「あ、ああ。凛はまだ15歳だし、やりたいことたくさんあるだろ?」ナデナデ
凛「うん、やりたいことはあるよ。ただね……」
P「ただ……?」ワシワシ
凛「プロデューサーが居ないと私、今を楽しめないから。一緒に居たいって、さっき言ったばかりじゃん…………ばか」
P「…………!!!!!」キュキューン
- 10: ◆qKN1KEFb.k:2014/06/08(日) 18:29:56.01 ID:CMqavF2N0
凛「あっプロデューサー、また胸を……え、まさか、また嬉しかったの?」
P「……ごめん凛、もう無理。ちょっと1分だけ、時間くれやしませんか……」
凛「えっ、いいけど……」
P「……凛っ!!」ガバチョ
凛「わっ!?」
P「あーもう、この子はもー!」ギュー
凛「え、な、なに!? 急に抱きつくとか……!」
P「あーそんな反応も可愛いな凛は! なんだ天然か、天然Pキラーかお前さんは!」ギュー
凛「えっ、なにそれ、私そんなつもりじゃ……ちょ、ちょっと! そ、そんなに抱きしめられると……」
P「……られると?」
凛「……なんか、凄く嬉しくなってくるから……どんな顔すればいいか分かんないよ……!」
P「可愛すぎてつらい!」ギュー
- 12: ◆qKN1KEFb.k:2014/06/08(日) 18:35:01.97 ID:CMqavF2N0
P「よーしよし、可愛いなぁ凛は。あー……可愛いな凛は」ナデナデ
凛「んっ、そんなに抱きしめながら撫でちゃ……あ、ちょっとっ……」ピクピク
P「ん、止めた方がいいか?」ピタッ
凛「あっ、止めちゃ……狡いよプロデューサー。ダメってわけじゃないから……続けて?」
P「っっ! ……あー、やっぱ無理だ。もう、気が済むまで止めないからな?」ユラァ
凛「えっ」
P「あー、凛は本当に可愛いなぁ! よーし愛でるぞ、今日はいつも以上にめっちゃ愛でるぞー!」ナデワシ モフギュー
凛「あぅ、ちょっとプロデューサッ、そんなに撫でちゃダ、ぅんっ、ぎゅってするの駄目だって……あ、あっ」
凛「――っ」ビクン
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- 13: ◆qKN1KEFb.k:2014/06/08(日) 18:38:33.34 ID:CMqavF2N0
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次の日・事務所
凛「ねぇ、プロデューサー」
P「ん、どうした凛?」
凛「そろそろ定時の時刻になるけど、仕事は終わりそう?」
P「あー、悪いけど今日は残業確定っぽいから……一緒には帰れなさそうだ」
凛「……そっか。それじゃあ今日は、奈緒と加蓮が帰って来るまで待とうかな」
P「ああ、そういえば今日、2人の収録の日だもんな」
凛「うん、どんな番組なるか楽しみなんだ。2人が帰ってきたら色々聞きたいこともあるし、丁度良かったかも」
P「……ごめん」
凛「プロデューサーが謝る理由、私にはさっぱり分からないよ。……頑張ってね」スタスタ
P「……おう、ありがとな」
- 14: ◆qKN1KEFb.k:2014/06/08(日) 18:39:53.80 ID:CMqavF2N0
テコテコ
凛(プロデューサーは仕事だから邪魔しちゃいけないし……何して時間潰そう)テコテコ
凛(ソファ近くのテーブルに何か雑誌でもあれば良いんだけど……あれ? ソファの上に何か……)テテテ
スッ
凛(あ、これ……プロデューサーの背広だ。さっきまでソファで休んでたのかな)
凛(こんなところに放って、皺になったらどうするんだろ、もう。……畳んでおこっか)バサッ
凛(……あ、そういえば昨日――)
- 15: ◆qKN1KEFb.k:2014/06/08(日) 18:46:23.04 ID:CMqavF2N0
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昨日・夜 凛の家
凛『ハナコ、そろそろ小屋に戻る時間だよ。ハナコー?』テコテコ
ハナコ『ワフッ クゥン…』モゾモゾ
凛『……? 私の上着に潜って何してるんだろ……ハナコ?』バサッ
ハナコ『クゥン…』グデーン
凛『!? ……ハナコが脱力しきってる? ど、どうしたのハナコ?』
ハナコ『ワフッ ワフフ』クンクン
ハナコ『ワフゥン…』グデーン
凛『わ、私の上着を嗅いでこうなってる? えっ、別に今日は何も変な匂い付けてなんて……あっ』
『P「よーし愛でるぞ、今日はいつも以上にめっちゃ愛でるぞー!」ナデワシ モフギュー』
凛『……もしかして、プロデューサーの匂いが付いてるの? だからこうなっちゃったの?』
ハナコ『ワフゥ』クンクン
ハナコ『ワフェフェ…』グデェ…
凛『そういえばハナコ、プロデューサーの匂い大好きだったね……匂い、付いてるんだ』クン
凛『……うーん、やっぱり人の嗅覚じゃ分かんないか。まぁ、ハナコには良いお土産になったって事でいいのかな……ふふ』ナデナデ
ハナコ『ワフォゥ…』ビクンビクン
凛『それにしても……骨抜きにされすぎ。今度プロデューサーがうちに来るのに、どうなっちゃうんだろハナコ……』
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- 18: ◆qKN1KEFb.k:2014/06/08(日) 18:56:37.49 ID:CMqavF2N0
凛「……」
凛(ハナコが骨抜きになった、プロデューサーの匂い)
凛(それがきっと沢山付いてる、プロデューサーの背広……)
凛(……)チラ
P「……あ、間違えた。違う違う、えーと……」カタカタカタン
凛(丁度今、この事務所にはプロデューサーと私だけしか居ない。他の子は仕事だし、ちひろさんは茶葉とかの買い出し)
凛(……)
凛(今まで真剣に考えたこと無かったけど、プロデューサーの匂い、か)
凛(……どんな匂いなんだろ。ちょっとくらい嗅いでみても……いい、かな?)スッ
- 19: ◆qKN1KEFb.k:2014/06/08(日) 18:57:12.14 ID:CMqavF2N0
凛(…………)
凛(な、なんでドキドキしてるんだろ私。そう、これはただ嗅ぐだけ。……すでに前提からしておかしいけどさ)
凛(別に悪いことじゃないし、法律で罰せられるわけでもない。しかも、誰も周りにいないんだから関係もない)
凛(……そうこうしている内に誰か来たら意味ないコメント一覧
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- 2014年06月08日 23:43
- まあ凛わんわんだから仕方ない
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- 2014年06月08日 23:51
- 別にアンチだとか批判するつもりは全然ないんだけどさ、複雑な気分になる時があるんだよなー。 凛がメインのssを読んでいると。 でも、悪くないかなこのssは
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- 2014年06月08日 23:57
- これは、頭ワシワシ撫でからの全力頬擦り不可避。つまりは可愛い!
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- 2014年06月09日 00:02
- これが正妻!!
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