妹「こういう兄妹がいてもいいんじゃない?」
- 1 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/26(月) 23:28:14 ID:UXODk6/s
- ===兄、誕生
―――家
父「ママ、出産してやっと退院できたね、お疲れ様」
母「私もなんだかホッとしたわ。でもこれからが大変なんでしょうけど」
父「ほら、ここがおうちだよーって、寝てるか」
兄「」スゥスゥ…
父「あちこちから出産祝いが来てるよ」
母「あら本当。頂いた方にはお礼をしなくちゃね」 - 2 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/26(月) 23:29:43 ID:UXODk6/s
兄「すんっ…すんっ…おぎゃああぁ」
母「あら、おっぱい飲ませないと」
母「お―よしよし」
父「よし、俺が夕食作るよ。だからおっぱい飲ませてなよ」
母「ごめんねパパ」- 4 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/26(月) 23:30:57 ID:UXODk6/s
- ===妹、誕生・兄3歳
母「兄、ほら、妹だよ」
兄「いもーとぉ?」
妹「」ふにゃ
母(あら、兄を見て微笑んだわ)
母「兄はお兄ちゃんになったのよ」
兄「おにーたん?」
母「そう。だから遊べるようになったら仲良く一緒に遊んでね」
兄「うん!」 - 8 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/26(月) 23:34:28 ID:UXODk6/s
- 父「兄は妹に興味津々だな」
母「あ、おかえりなさいあなた」
父「ただいま」
兄「パパ、ぶーぶーで遊ぼうよぉ」
父「お、いいよ、遊ぼう」 - 9 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/26(月) 23:35:35 ID:UXODk6/s
- ===兄8歳・妹5歳
妹「妹、大きくなったらお兄ちゃんのお嫁さんになるー」
母「あら、いいわねー。じゃ兄はお婿さんね」
兄「お婿さん?」
母「そうよ」
兄「僕は妹のお婿さんだよ」
妹「えへへ」
父「結婚式の時はパパもママも呼んでくれよ」 - 10 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/26(月) 23:36:55 ID:UXODk6/s
- 父「本当に結婚しちゃったりしてな」
母「何言ってるの」
父「でも2人が結婚すれば嫁姑問題が起きないから楽だと思うぞ」
母「兄妹は結婚できないでしょ。そんなこと言ってないで夕食作るの手伝ってよ」
父「へいへい」 - 12 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/26(月) 23:41:11 ID:UXODk6/s
- ===兄11歳・妹8歳
兄「遊びに行ってきまーす」
母「待って。どこへ行くの?」
兄「電車の写真撮りに行くんだけど?」
母「だったら妹も連れてってあげて」
兄「えぇ? 妹も?」
母「あの子クラスに馴染めなくて最近学校を休みがちでしょ、家にずーっといるのもよくないから外に連れてってよ」 - 13 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/26(月) 23:42:42 ID:UXODk6/s
- 兄「うーん…、友達も一緒に行くからなぁ」
母「恥ずかしいのは分かるけど、妹を助けると思ってさ」
兄「妹は電車に興味ないから一緒に行ってもつまらないんじゃないの?」
母「臨時のお小遣いあげるから行った先で妹の好きなお菓子買ってあげてよ。もちろん兄とお友達がお菓子買う分もあげるから」
兄「うーん、分かったよ」 - 14 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/26(月) 23:44:35 ID:UXODk6/s
- ―――駅改札口
兄友「おせーよ」
兄「ごめんごめん」
妹「…」
兄友「妹も一緒なのか?」
兄「ああ、ウンタラカンタラと言う訳でさ。いいか一緒でも?」
兄友「全然いいよ(いつ見ても可愛いなぁ)」 - 15 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/26(月) 23:46:10 ID:UXODk6/s
- 兄「ほら、妹、僕の後ろに隠れてないで挨拶しなよ」
妹「…」ギュ
兄「…まったく」
兄友「まぁいいじゃないか。妹ちゃん、よろしくな」
妹「…」
兄友「さ、行こうぜ」
兄「妹、行くぞ」
妹「」タタタッ - 16 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/26(月) 23:47:08 ID:UXODk6/s
- ―――帰り道
兄「あんまり面白くなかっただろ?」
妹「ううん、途中でお菓子も食べられたから」
兄「また一緒に行くか?」
妹「うん。でも今度はお兄ちゃんと2人だけで行きたいな」
兄「2人だけで? それじゃデートみたいだな」
妹「いいでしょ?」
兄(妹とデートかよ)
兄「また今度な」 - 18 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/26(月) 23:48:24 ID:UXODk6/s
- ===兄16歳・妹13歳
―――妹の部屋
母「38度7分…、結構熱あるわね。今日は学校はお休みね」
妹「ゴホッ…、ゴホッ」
兄「昨日風呂から出た後にずっと薄着で居るからだよ」
妹「ごめんね」
兄「じゃ、僕は学校に行くよ」
母・妹「いってらっしゃい」 - 19 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/26(月) 23:49:15 ID:UXODk6/s
- 母「お母さんもね、これから町内会の婦人部の集まりがあるのよ」
妹「えぇ? ゴホッ、私1人になっちゃうの?」
母「ごめんね。本当は休みたいんだけど、極力出るようにって言われているのよ。なるべく早く帰ってくるから」
妹「早く帰って来てね」
母「分かってるわ。じゃ、ちょっと行ってくるわね。このお粥食べて薬飲んじゃいなさいよ」
妹「うん、いってらっしゃい」
妹(何よ、39度近い熱を出してる病人を一人ぼっちにするなんて)
妹「…」 - 20 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/26(月) 23:50:29 ID:UXODk6/s
- ―――15分後
妹(心細いなぁ…)
妹(お父さんでもお母さんでもお兄ちゃんでもいいから、誰か帰ってこないかなぁ)
妹(なんて、誰も帰ってこないよね)
兄『妹ー、大丈夫かー? 入るよー』
妹(え? お兄ちゃん?)
カチャ - 21 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/26(月) 23:51:39 ID:UXODk6/s
- 兄「妹、大丈夫か?」
妹「お兄ちゃん、学校は?」
兄「それがさ、事故で電車が止まっちゃっててさ、復旧の見込みが立たないらしいから戻って来たんだよ」
妹「今日テストでしょ? いいの?」
兄「ああ、駅で待っててもやることが無いからね」
兄「それより大丈夫か? 何か持ってこようか?」
妹「喉渇いたから水持って来てくれる? ゴホッ」
兄「いいよ。でも風邪ひいた時はスポーツ系飲料を飲むといいぞ。ポカリとかアクエリアスとかね。今買ってくるから待ってて」
妹「ありがとうお兄ちゃん」 - 22 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/26(月) 23:52:54 ID:UXODk6/s
- 妹(ここから駅まで片道10分かかるのに何で15分位で戻って来たんだろ?)
妹(途中でスマホ見て電車が事故で止まってるのを知ったのかな)
妹(そうだ、鉄道会社のサイト見てみよう)
カチ、カチ…
(○○線は全線通常通り運転しています)
妹「…」
妹(私の事が心配で引き返して来てくれたんだね。ありがとうお兄ちゃん。でもいいのかなぁ、今日テストなのに) - 23 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/26(月) 23:54:21 ID:UXODk6/s
- 兄「買ってきたよ」
妹「あ、ありがとう」
妹「ゴホッ、駅へ戻るの?」
兄「いや、まだ復旧してないみたいだから今日はもうズル休みする」
妹「え? でもさっき…」
兄「何?」
妹「あ、ううん、何でもない。でも今日テストじゃないの?(私は嬉しいけど)」
兄「気にするな。学校はテストが全てじゃないだろ? 今はテストより妹の体調が大事だよ」
妹「ごめんねお兄ちゃん、大事な時に…」 - 24 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/26(月) 23:55:21 ID:UXODk6/s
- 兄「いいっていいって、テストの結果で成績が落ちても後からいくらでも挽回できるじゃないか」
兄「だけどね、人間の健康は回復できない事もある。例えば妹がこの風邪をこじらせて大きな病気になって後遺症が残ったら大変だ」
兄「命と健康は、どんな事に対しても最優先にしなくちゃね」
兄「今日はずっとここに居るから」
妹「ありがとう。本当はね、ゴホッ、心細かったんだお兄ちゃんが帰ってくるまで。私1人だったし」
兄「もう1人じゃないよ。だけど母さんもタイミング悪いよな。2,3カ月に一度の婦人部の集まりとぶつかっちゃうなんて」
妹「私が気を付けるのが一番いいんだよね」
兄「まぁそうだけどしょうがないよ」
妹(優しいなぁお兄ちゃん。お兄ちゃんがいれば、私彼氏なんかいらないよ) - 30 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/27(火) 22:36:35 ID:HXyQ3xzc
- ===兄18歳・妹15歳
―――食卓
兄「皆聞いてほしいんだ」
父「ん?」
母「何?」
妹「?」
兄「実は高校を卒業したら、東京の会社に就職しようと思っているんだ」
母「ここから会社に通うの?」
兄「ううん、ここからだと電車で2時間かかるから、東京で1人暮らしをしようと思っているんだよ」
妹「え?」
兄「いいかな?」 - 31 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/27(火) 22:38:15 ID:HXyQ3xzc
- 母「大丈夫なの? 1人暮らしをするという事は自分の身の回りの事は全部自分でするという事なのよ?」
父「そうだぞ。自分の行動の責任は全部自分で負うんだぞ?」
兄「分かってるって。僕だって気まぐれで言ったんじゃないんだから。高校に入学したころから考えていた事なんだよ」
兄「それに自分の事は自分で出来るよ、もう子供じゃないんだから」
父「まぁお前がそう言うなら反対はしないが」
母「そうね。でも時々は帰ってきなさいよ」
兄「うん、分かってるよ」
妹「…」 - 32 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/27(火) 22:40:36 ID:HXyQ3xzc
―――兄の部屋
妹「お兄ちゃん」
兄「何だい?」
妹「1人暮らしするの?」
兄「ああ。東京に憧れてたしね」
妹「…行かないでよ、東京に」
兄「え?」
妹「行っちゃやだ…」ジワッ
兄「泣かないでよ。新幹線なら1時間で行けるんだから、会おうと思えばいつでも会えるじゃないか」- 33 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/27(火) 22:42:42 ID:HXyQ3xzc
- 妹「ここから会社に通ってよ。私がバイトして定期代出すし、夜はマッサージしてあげる。他にも出来る限りのサポートはするから」
兄「そこまで妹に負担かけられないよ」
妹「私は全然負担じゃないよ?」
兄「妹にとっては負担じゃなくても、やっぱり申し訳ないよ」
兄「それにさ、そろそろ妹のブラコンも直さなきゃ。妹の歳なら『うざい』とか『クソ兄貴』とか言ってもいい頃だよ」
妹「だってお兄ちゃん優しいし全然うざいって思わないもん」 - 34 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/27(火) 22:44:20 ID:HXyQ3xzc
- 兄「僕がいなくて寂しいなら彼氏作りなよ。妹は本当に可愛いからすぐ彼氏が出来るよ」
妹「彼氏なんかいらない…」
兄「そう言わないでさ」
妹「私も一緒に東京に行く」
兄「だめだよ、妹は中学生で今度高校生になるんじゃないか。月に1度は必ず帰るから、ね」
妹「やだ、2回にして」
兄「分かったよ。月に2度必ず帰るから。約束コメント一覧
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- 2014年06月08日 20:37
- 危うい橋の上にいる感が少し恐かった
兄は生涯FXで食ってったのか?
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- 2014年06月08日 20:45
- ガラケーだと45ページあるんだが、最後まで読んだ人の読後感をききたい
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- 2014年06月08日 20:48
- なにか不幸なことが起きるんじゃないかとヒヤヒヤしたが、何事もなくてよかった(^^)
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- 2014年06月08日 20:56
- ガラケーです。最初は長って思いましたが、スラスラ読めました。確かに言葉のチョイスが??なところもありましたが、総じてとっても楽しめました。ありがとうございました。
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- 2014年06月08日 21:13
- トイレで夢中になっちまって足が痺れたわww
はじめてケータイ小説的なの読んだけど、中中面白かったよ
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- 2014年06月08日 21:16
- スマホで3/5Pで読んだけどだれちゃった…
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- 2014年06月08日 21:17
- 精神科行け
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- 2014年06月08日 21:29
- FXで吹いた
働けよ
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- 2014年06月08日 21:30
- 不安定になるぅ
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- 2014年06月08日 21:35
- ブリキにタヌキに洗濯機はなんか気に入った
リズムがいいわ
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- 2014年06月08日 21:49
- >A○Bの人気メンバーと遜色無い
それって大した事無いんじゃ・・・
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- 2014年06月08日 22:16
- テレサ・テンが出てくる時点でおっさんなのかなぁと勘ぐってしまう
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- 2014年06月08日 23:21
- 妹の部屋(?)に男が居て売ってるの想像したり、FXの文字見た瞬間バットエンド想像した俺は汚れてるんだろうな
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- 2014年06月08日 23:24
- 時間つぶしにはなりますよ
男女の仲とかAKBみたいとか