ワールドカップをはじめとする主要な国際大会のたび、必ず話題になるのは性交渉についてだ。禁止するか、または許可するのか、多くの監督が悩むことになる。勝ち続ければ1ヶ月近い拘束期間になるという点もさらに話を難しくしている。
結局のところ、その判断の基準は「
どちらがより試合で良い結果に繋がるか」だ。
フランス代表は期間中の性交渉を可能にした。ディディエ・デシャン監督いわく、「私は医者ではないので、セックスが競技力に良い影響を与えるのか、その逆なのか分からない。選手たちに大会期間中にセックスを禁止するつもりはない。ただし時期や回数などについては気をつけてほしい」と話した。
開催国ブラジルは性に寛大な国なのか、ルイス・フェリペ・スコラーリ監督は自由な性交を認める発言をした。
ただし、特殊な条件が付けられており「大会期間中、選手たちの性交を禁止にするつもりはないが、
アクロバティックな姿勢での性交渉は認めない、体調維持の助けにならないからだ。」と述べた。彼らの強靭な肉体を持ってすれば何が一般的な体位となるのかは不明である。
一方で
“禁欲”の道を選んだ国も多くある。
サッカー発祥の地イングランドのロイ・ホジソン監督は、ブラジルのワールドカップが終了するまで、代表の宿泊施設に妻やガールフレンドを呼び込んではならないと事実上の禁止令を下した。
ダークホースの呼び声高いベルギー代表も禁欲を命じられており、マルク・ビルモッツ監督は次のように述べた「グループリーグの期間中は3~4日に一度のペースで試合を行うことになる。家族と過ごす時間さえないほど忙しい。」「選手たちは
"仕事をするために”ブラジルに行くだろう」と明言はしなかったものの禁止を示唆した。
北米の強豪メキシコは最も厳しく、酒、タバコ、性交渉、牛肉の赤身まで禁止されている。ミゲル・エレーラ監督は「ワールドカップのような最も重要な大会で20日~1ヶ月程度のセックスを我慢できない選手はプロとしての準備ができていないのだ」との意見を述べ、代表選手としての責任を果たすことを義務付けた。
ボスニア・ヘルツェゴビナは、性交渉は禁止したものの代替案を用意した。サフェト・スシッチ監督は「選手たちは、性交渉ではなく、別の解決策を見つけることができるだろう。
したい場合は、自慰行為は可能だ」と言い放った。
また、様々な問題を引き起こすツイッターやフェイスブックなどの
ソーシャルネットワークサービス(SNS)に関する見解も国により様々だ。
性交渉を禁止したベルギー代表はSNSの利用については全く禁止していない。ビルモッツ監督自身が積極的にツイッターを利用しており、代表チームのニュースを先立って伝えている。ここだけを見るとチームの雰囲気は「自由奔放」そのものだ。
一方で規律を重んじる保守的な監督として有名な
ファビオ・カペッロ監督は、ロシア代表の選手たちに対して「メリットはないだろう」としてSNSの使用を全面的に禁止した。また、韓国代表もSNSの使用においてはホン・ミョンボ監督が、選手たちに禁止令を下した。キ・ソンヨンが前代表監督を嘲笑する文を載せ国中から叩かれたからだ。
日本代表についてはザッケローニ監督、日本サッカー協会がどのような方針を示しているのかは不明だ。どのメディアもこのような話題を一切報じない。
しかし、国民性を考えると「禁欲方向」であるのは間違いないだろう。もし代表選手の誰かが宿舎で、あるいは外出先でそのような行為をした事が発覚すれば、恐ろしいことになるのは火を見るより明らかだ。