お台場の日本科学未来館は、ヒューマノイドロボットの体験型展示「アンドロイド-人間って、なんだ?」を6月25日より公開します。
人間そっくりなアンドロイドの研究者として知られる石黒浩教授(大阪大学特別教授)を総合監修に迎え、新開発となる子ども型ロボット「コドモロイド」、成人女性型「オトナロイド」、そして人間の特徴を極限までそぎ落とした「テレノイド」を展示します。
常設展となる今回の展示は、JST戦略的創造研究推進事業(CREST)による「共生社会に向けた人間調和型情報技術の構築」研究の携帯型遠隔操作アンドロイド開発の一環。
阪大の石黒教授は、人型ロボットを通じた「人間とは何か」の研究で知られる著名な研究者。特殊シリコンに包まれた石黒氏のロボットは、見た目が非常に人に近く、人以上になまめかしさを感じます。
コドモロイドは、人間の子どもの形をした遠隔操作型のアンドロイド。見た目は子どもですがアナウンサーの役割を果たし、地球上の出来事や宇宙の天気予報などを伝えます。子どもの形のロボットに地球上の問題を読ませることで、見た人感情にゆさぶりをかけるアート作品でもあるそうです。
オトナロイドは、対話と操作に主眼をおいたアンドロイドで、至近距離での対話などでアンドロイドとの付き合い方に脳がなじんでくる、そんな感覚を体験できるもの。
テレノイドは、「必要最小限の人間らしさとはなにか」をテーマにした対話型のアンドロイドです。体型や顔つきなど特定の人間の要素をそぎ落とすことで、いろいろな相手を重ねられるとしています。
日本未来科学館の入場料は大人620円、18才以下は210円。
(おそらく右が石黒先生)
石黒教授といえば、
自分そっくりのコピーロボット (Geminoid
Hiroshi
Ishiguro-1、通称イシグロイド)を制作して娘さんを大泣きさせたり、成人女性をモデルにした
ジェミノイドF (約1000万円)は
タカシマヤで働くなど、不気味の谷底の探索者として知られてきた日本が誇る研究者のひとり。
個人を識別する要素をそぎ落として人間らしい存在感だけを残す試みのテレノイドは、携帯サイズで3G回線につながる
「リアルアンドロイド携帯」ことエルフォイドP1という派生型も存在します。
2011年に開催されたジェミノイド・サミットの様子。
なお市販のヒューマノイドロボットといえば、ソフトバンクがパーソナルロボット
Pepper を来年にも販売予定です。