20120613190227

3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 18:56:42.50 ID:l4hGNgCp0

承太郎「今日こそはまじめに学校に行くぜ」

キュッ サッ バッサァァッ

承太郎「さて、行くか」

仗助「あっ、はよーッス」

承太郎「ああ」

スタスタスタ…  ピッタァァ

承太郎「ちょっと待て仗助。何でてめえがここにいる」

仗助「は? 寝ぼけてんスか?」

承太郎「昨日…泊めたか?」

仗助「泊めるゥゥ~? それじゃあまるで俺がよそのうちの子みてえじゃねえッスか、『承太郎兄ちゃん』」

承太郎「…何?」







4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 18:57:15.53 ID:l4hGNgCp0

ジョルノ「おはようございます、『承太郎兄さん』。洗面台あきましたよ」

承太郎「仗助、ジョルノ・ジョバァーナ…今なんて言った?」

仗助「兄ちゃん」

ジョルノ「兄さん?」

承太郎「つじつまが合わない! これは幻覚だ!」

仗GIO「!?」ビグゥッッ



6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 18:58:27.31 ID:l4hGNgCp0

ジョルノ「つじつまが合わないのは承太郎兄さんですよ。なんですかジョバァーナって。僕はジョルノ・ジョースターです」

仗助「で、俺は仗助・ジョースター」

承太郎「そして俺は承太郎・ジョースター…つまり、挟み撃ちの形にならないな」ボグオンッ

仗助「痛いッ!」

承太郎「ということは夢ではない…」

仗助「俺を殴ってどうするンスかぁー!」ビシッ

ドッ 
アハハハハ

――朝っぱらからなれないボケにてんやわんやできりきりまいの承太郎であった――



7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 18:59:18.06 ID:l4hGNgCp0

承太郎「いやオトすな。オチてないし、そもそもどういう状況かもわからない」

仗助「やっぱ寝ぼけてんじゃねえッスか?」

承太郎「そう思って顔を洗ったが、効果はいまひとつのようだ」

ジョセフ「おっはよー弟たち。何やってんだ? 洗面台で固まって」

ジョルノ「それが、承太郎兄さんの様子がおかしいんです」

ジョセフ「ん?え? おぉ? そいつぁ珍しいなー、なんだどうした、恋か、思春期か? おーい聞いてる? ドゥーユーアンダスタン?ハッピーうれピーヨロピクねー」



8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 18:59:53.02 ID:l4hGNgCp0

承太郎「(うざいぜ)…誰だてめえは」

ジョセフ「えぇ~~俺のこと忘れちったのぉぉ~? このジョセフ兄ちゃんをさあ、かなピー!」

承太郎「(うざいぜ)ジョセフ…だと…いや…このうっとおしさ……まさしく…おじいちゃん…」

ジョセフ「!?」

承太郎「(『誰だ』ってくらい若返ってやがる)」

ジョナサン「おーい、早く朝ごはん食べないと遅刻するよー」

ジョニィ「ジャイロ来てるから僕先行くね」

承太郎「本当に誰だーッッ!」

Wジョナサン「!?」ビグゥゥッッ



9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 19:01:13.42 ID:l4hGNgCp0

ジョルノ「長男と末の弟まで忘れてしまうなんて…」

仗助「承太郎兄ちゃん、気分悪いなら無理してガッコいくことないッスよぉ~?」

承太郎「ああ、いや…」

承太郎「(落ち着け…。落ち着くんだ承太郎…。
さっき気づいたが…俺は朝普通に学ランに着替えたわけだが……俺はとっくの昔に高校も大学も卒業したはず…。
だがこの顔は!この顔は!…どう見ても十代…若返っている!やった!じゃない!)」

仗GIO「(百面相…)」

承太郎「(そもそもなぜこいつらが兄弟なんだ…親御さんはどれほどお盛んなんだ…。
幸いスタープラチナは問題なく出せる。この世界が一体何なのかを見極めなければ。
見極めるとは、聞くんではなく聴くことだ…見るんではなく観ることだ…)」ブツブツ

仗助「…」

ジョルノ「完全に自分の世界らしい、こうなったら何を言っても無駄なんだ…無駄無駄」



10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 19:02:23.23 ID:l4hGNgCp0

承太郎「(とにかくこれがなんらかのスタンド攻撃なのは間違いない。俺の本能がそういっている)」

承太郎「…よし、整理しよう」

承太郎「仗助…それからジョルノ。俺はお前らの『兄貴』なのか?」

仗GIO「…」

承太郎「(そんな目で俺を見るな)」

承太郎「悪いが俺が馬鹿になっちまったわけじゃねえ。
新手のスタンド使いに、俺たち全員攻撃されている可能性がある。
だから『16かける55は880だ』ってくらい当たり前のことでも確認する必要があるんだ」

仗助「…」

ジョルノ「…」

仗助「兄ちゃん、ひとついいッスか」

ジョルノ「ぼくも質問が」

承太郎「何だ」



11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 19:04:00.83 ID:l4hGNgCp0

仗助「スタンド…ってなに?」

承太郎「やれやれ、そんなことも忘れちまったのか…スタンドは…その…だな」
(思い出せん)
承太郎「!? ち、ちがう、落ち着け承太郎、COOLになるんだ。素数を数えて…」

承太郎「(まずい…。だんだん記憶があいまいに…それと入れ替わりで、よくよく考えてみれば兄弟が…いたような…気がしなくも…という気分になってきたぜ…)」

ジョルノ「珍しいですね、承太郎兄さんが」

仗助「いやぁ~、天変地異の前触れかってぐらいレアだぜ。承太郎兄ちゃんがうろたえるなんてよぉ~」

承太郎「俺を兄さんと呼ぶなァーー!」

仗GIO「」ビックゥゥッ

承太郎「ハァ、ハァ、すまん…少し取り乱した…」

承太郎「(じ、『自分ですら信用できない状況に追い込まれる』。それが恐ろしいところだぜ、この攻撃の…。
俺はすでに『自分のどの記憶が信用に足るかわからなくなっている』…)」



13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 19:05:15.08 ID:l4hGNgCp0

仗助「…あぁ~~、そーいえば、徐倫のことなんスけどぉ~~」チラッ

承太郎「徐倫…?」バッ

仗助「そうそう! 俺たちのかわいい妹ッスよ!」

ジョルノ「ああ…そういえば一足先に出ていましたね」チラッ

仗助「なんかぁ~~、アナスイッぽいヤツと登校してたような気がしたなぁぁ~とか…」チラチラチラッ

承太郎「徐倫…徐倫は…俺の娘だ……!」

仗GIO「…」

仗助「(グレート…本気でやべえよ兄ちゃん。ビョーインに連れてくべきだぜこれはよぉ~)」ヒソヒソ

ジョルノ「(落ち着いて…帰ったらジョナサン兄さんとも相談しましょう。幸い腕のいい医者には心当たりが…)」ヒソヒソ

承太郎「(今ので確信が持てた。ここは、俺の知ってる世界ではない)」



14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 19:06:45.56 ID:l4hGNgCp0

キャーキャーJOJOダワーオハヨウJOJO-オハヨウJOJOー

仗助「じゃあ、俺たちこっちなんで…」

ジョルノ「また放課後に」

ペコリッソソクサッ

承太郎「妙な誤解を受けている気がするぜ」

花京院「やあ、おはよう承太郎」

承太郎「ああ花京院」

承太郎「…」

承太郎「花京院ーーッ!!」

花京院「ケバブゥゥゥゥッッ!!」バキバキバキバキッッ

通りすがりの少女「す、すごい、バックブリーカーなんて大技…」



16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 19:07:43.47 ID:l4hGNgCp0

花京院「いきなり何をするんだい、ヘドぶちまけちゃったじゃないか」

承太郎「ゲロを吐くほど痛くしてすまん」

承太郎「…話がしたい。授業はサボって保健室まで付き合ってくれ」

花京院「もとよりそのつもりだよ」ゲボォッ

承太郎「保健室だぜ」

花京院「お互い向かい合わせでソファに座ってるね」

承太郎「…花京院、少し、質問をして良いか。おかしなことがあったら言ってくれ」

花京院「ああ」

承太郎「お前は花京院典明だ。
スタンド使いの一人で、名前は忘れたが(やれやれ…どんどん記憶があいまいになっていくぜ)メロンの筋が光ったようなスタンドを持っていて、得意技は緑色のぬるぬるしたものをカチカチにして飛ばすエメ…エロ…エロエロスプラッタとか…そんな…」

花京院「じょ、承太郎」ポッ



17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 19:09:10.34 ID:l4hGNgCp0

承太郎「なんでもいい。とにかくスタンド使いで、友達はいない」

花京院「えっ」

承太郎「で、エジプトのカイロでタンクに刺さって死んだ」

花京院「何で!?」ガビーン

承太郎「(やはりこの花京院は…俺の知っている花京院じゃねえ)」



19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 19:10:16.28 ID:l4hGNgCp0

ブオンブオンブオン
パラリラパラリラパッパー
WRYYYYYYYYYY

承太郎「何だ?この頭の悪そうな擬音は」

花京院「ま、まさかあいつらが…!」

DIO「フフアハハハハハハ! 流星十字軍(スターダストクルセイダーズ)の奴らよ、今日こそ倒しにきたぞー!」ドォーーン

メメタァッ


花京院「あいつ性懲りもなくって承太郎ーー!?(窓に頭を打ち付けているーー!?)」

花京院「一体どうしたって言うんだ、今日の君はらしくないぞ」

承太郎「逆に考えるんだ…。俺だからこの程度のメダパニで済んでいると」

花京院「承太郎…」

承太郎「そんな目で見るな…。花京院、あいつらは何だ?」

花京院「何を言ってるんだ。あいつらこそ僕たち流星十字軍(スターダストクルセイダーズ)の天敵、悪怒(わあるど)じゃないか ポルナレフ「ここで進化した『ココ・ジャンボ』のスタンドが役に立つ。これは部屋の内部にいる人間を好きな時間・好きな位置へ『飛ばす』ことができるん だ。俺は幽霊だからダメみたいだけどね。お前たちが望むなら、すぐ生まれて間もない『神』のもとへ『飛ばして』やろう」



116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 22:16:54.34 ID:l4hGNgCp0

仗助「望むに決まってるッスよぉ~~。俺には詳しい事情はわかんねえけど、『あいつ』をぶっとばしてやんなきゃってのはわかってますからねぇ~~」

承太郎「ああ…これは俺達『血族』の責任だろう」

ジョニィ「僕も、『あいつ』が僕にとっての悪なら、それを正す必要があると思ってる」

徐倫「あたしも気持ちは同じ。さっ、早くやっちゃってよ!」

ポルナレフ「やったぞ。既に」


JOJOS「え」

そういうわけで瞬間移動してきたのである。



117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 22:20:06.08 ID:l4hGNgCp0

承太郎「(…ちょうど世界の改ざんをしていたみてえだな)」

ジョナサン「承太郎、仗助、徐倫、それにジョニィまで。こんな夜遅くにこんなとこで、一体何をしてるんだい?」

承太郎「それはこっちのセリフだぜ、ジョナサン・ジョースター」

ジョナサン「? いや僕は…えっと…ああそう!散歩だよ、散歩に出てたんだ」

ジョニィ「とぼけてる…いったん締め上げるか?」

仗助「いいや、あのキョトン顔…俺には嘘ついてるようには見えないッスけどねぇ~」

承太郎「自分の記憶も消す、それは『盾』だ…自分が完璧に被害者に成りきるっていうな…」

ジョナサン「四人とも…なんでそんなに怖い顔をしているんだい?」

徐倫「ジョナサン兄さん…あんたは自分が悪だと気づいてない…『もっともドス黒い悪』だ…」

ジョナサン「…?」

ジョニィ「とにかく、やっとこの『世界』の『神』をあぶりだしたんだ」

承太郎「少々手荒くなるが…てめえには『思い出して』もらわなくちゃならねえんでな」ザッ



118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 22:25:25.61 ID:l4hGNgCp0

ジョナサン「な、なにをするだァーー!」

徐倫「脚固めたァ! これで逃げれないわよ!」

仗助「今ッス承太郎兄ちゃん!頸動脈をコキッと!」

承太郎「いや、スタープラチナならデコピンで十分だ」ドンッ

ジョニィ「後援は任せろー」グルグル

ジョナサン「やめて!本当にッッ!」


ドォォーーーン



122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 22:30:38.38 ID:l4hGNgCp0

承太郎「」

承太郎 ハッ「こ、これは…まさか」


ドドドドドドドドドド

承太郎「まさか…」

ドドドドドドドドドド

徐倫「」

承太郎「ッ!!」ダッ


ドスゥッ

    ザ・ワールド
DIO「『世界』…時は止まった…!」
承太郎「DI…O…」



124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 22:33:33.68 ID:l4hGNgCp0

DIO「フンッ…娘をかばって飛び出したか。承太郎、相変わらずだな。相変わらず、便所のネズミの糞ほどにも価値のないことにこだわる…だから…こうなるのだァァー!」

ズボォォッ

承太郎「がっ…」グラッ

DIO「そして時は動き出す…」


承太郎「」ドサァッ

徐倫「…」

仗助「え」

ジョニィ「じょ……ジョータロォォォ!!!」

徐倫「うおおおおおっ!? なぜっ! いつの間に承太郎兄さんがっ!」

ジョニィ「仗助! 早く治療しろ! 腹に穴が開いている、出血も…」

仗助「…」

ジョニィ「何をしている仗助ェェー!! 早く治療しろォォーー!!」

仗助「ち…治療はよォ…『もうやったんだ』」

徐倫「…」

ジョニィ「」ハッ



127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 22:35:31.26 ID:l4hGNgCp0

仗助「治療は終わってんだよ、とっくの昔によォ…なのに、なんで目があかねーんだ…」

ジョニィ「…」

徐倫「…うそでしょ…」

ジョニィ「あの承太郎が…あっけなさ過ぎる…」

徐倫「う…うう…うああああああ!! 起きろ! 何寝てやがる畜生! くそっ、父さんッッ…!!」ハッ

ジョニィ「徐倫…今…」

徐倫「とう…さん…」



3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 22:49:52.05 ID:l4hGNgCp0

DIO「フム…一番厄介なのを叩いたのはいいが…思った以上に『世界』の均衡は崩れてるらしいぞ、ジョジョ」

ジョナサン「…い、一体…ディオ、君は何を、なぜ承太郎が」

DIO「わからんか?」

ジョナサン「わ、わからない…僕には何がなんだかさっぱりわからない」

DIO「ならそれでいい。考えることは、すべてこのDIOに任せればいい」

ジョナサン「ディオ…?」

DIO「ジョジョォ…たった一言…一言でいい。この場を『任せる』と言ってくれれば…すぐお前の不安を粉砕して消滅させてやろう。なぁに時間はかからんさ、ほんのちょっと目をつぶっていれば、すぐ元通りの『世界』に戻してやる」

ジョナサン「ディオ、君はいったい何を言ってるんだ?」

DIO「貴様の洗面器に小豆粒を放り込んだような脳みそでは、どの道理解できん。“Every man to his own trade.”(餅は餅屋)だよジョジョォ…素人が頭ひねるより…その道のプロフェッショナルに任せたほうが得策だと…俺は思うがね」

ジョナサン「ディオ! しっかりしてくれ、君までおかしくなったら僕はどうすればいいんだ!」

DIO「何度も言わせるなよジョジョォ…見るな、考えるな、わかろうとするな。だがそれでお前が盲目になることはない。俺たちは『ふたりでひとり』なのだからな…このDIOさえすべてを承知していれば…何も問題はないのだ」

ジョナサン「ディオ…ぼ、僕は…」

DIO「わからんヤツだな。考えなくていい。ほんの一言、一言言うだけでいいのだ。『任せる』と…」

ジョナサン「…」



5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 22:51:02.29 ID:l4hGNgCp0

ジョニィ「あのDIOも…同じだ」

仗助「みたいだなぁ~、ジョナサンの盾ッつー点ではよぉ~」

ジョニィ「逆に考えれば、呼び出した本人さえうろたえるほどのイレギュラーを持ってくるほど追い詰められてるって事だ、この世界は…」

徐倫「」キッ

徐倫「DIOォォーーー!!」ドンッ

仗助「うおっ! 俺の『スタンド』みたいな奴を徐倫も出した!?」

ジョニィ「『思い出した』のか…」

仗助「ジョニィ…承太郎さんはまだ死んじゃいねえ…頼んだぜ!」ダッ

ジョニィ「仗助!」



6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 22:53:54.61 ID:l4hGNgCp0

徐倫「オラオラオラオラオラオラオラオラァァーーッ!!」

DIO「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!! のろいのろい! なまっちょろいぞ!」

徐倫「ぐぅっ!?」ブシュッ

仗助「だが問題なく治す!」ギュンッ

徐倫「仗助…!」

DIO「フッ…雑魚が一人増えたからといって何になる…」

ジョナサン「ディ、ディオ!!」

DIO「なんだ…? まさか『やめろ』とか言い出すのではなかろうな…これはお前が望んだことだぞ」

ジョナサン「!? ちっ、違う!」

DIO「そう思うのは勝手だがな…ムッ」

徐倫「うおおおーーーッ!」

仗助「ドラララララァッ!!」

DIO「おっと、フム…これは困った、手が四本欲しいところだな」

ジョナサン「ディオ!!」

DIO「…」



8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 22:55:12.37 ID:l4hGNgCp0

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

ジョナサン「殺しちゃ…いけないよ…」

DIO「ああ、そうしよう」

ジョニィ「…ッ」グルグル

ジョニィ「くっ…くそ! なんて早さだ、『タスク』で狙いを定める隙がない! …このままじゃ…!」



10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 22:56:39.84 ID:l4hGNgCp0

徐倫「ぐっ!」ドサッ

仗助「いっ…でえ…」

DIO「他愛もない……さて、この『世界』に、戻ってもらおうか…」

仗助「誰が…そんなもん…」ゼエゼエ

徐倫「(まずいわ…仗助は自分の怪我を治せないの…?)」

DIO「」ピタッ

仗徐「…?」

DIO「ま、まさか…」


ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

DIO「死体が…死体が承太郎の…!」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

DIO「死体がないだとォーー!?」



12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 23:00:04.54 ID:l4hGNgCp0

ジョナサン「な、なぜだ…どうしてこんなことに」ガタガタガタ「僕は、ただ…」

承太郎「ただ…なんだ?」

ジョナサン「…!」

承太郎「まったく…やれやれだぜ…『ちいと…遠回りすぎるぜ』、ジョナサン・ジョースター」

承太郎「オラァッ!!」ドゴォッ

ジョナサン「ぐ…!」

DIO「ジョジョ! 承太郎貴様ァーー!」

承太郎「」バッ

スカッ

DIO「な…なにィィ!? ワールドの腕が透けただと!?」

承太郎「どうやら、これで終いだな…」



13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 23:00:43.82 ID:Lr+qQyTeP

普通に二人相手にラッシュで勝ったのかジョナサンの何らかの後押しがあったのかは気になる



15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 23:06:38.17 ID:l4hGNgCp0

>>13
凄み



14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 23:04:40.45 ID:l4hGNgCp0

ジョニィ「…じょ、承太郎! 大丈夫なのか!?」

承太郎「ああ…どうやら…『殺しそこなってくれたらしいからな』」

仗助「そいつぁどーゆー…っと」ドンッ

徐倫「」ズンズンズン

バシィッ

承太郎「…?」

ジョニィ「ひ…」

仗助「平手…」イタソー

徐倫「傷が治ってるならよォ~…とっとと目を覚ませってのよ馬鹿親父ィーー!!」

承太郎「すまなかったな…心配をかけた」ポンポン

徐倫「うるせェ誰がだコラァーー!!」ポカポカ

仗助「…」

ジョニィ「…『やれやれだね』」

仗助「ッスねェ~っと…」



15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 23:06:38.17 ID:l4hGNgCp0


DIO「ヌオオオッ! ど、どういうことだ、ワールドが出せない…スタンドがッ!出ないだとッ!?」

ジョニィ「あいつの体が…どんどん崩れていく…」

仗助「いや…あれは崩れてんじゃねえ…『変わってってるんだよ』ありゃあよォ~~」

ディオ「ぐ…!?」バサァッ

ジョニィ「マントの似合うフワフワヘアーに!?」

仗助「それによォ~心なし、若がえってねえか?」

ディオ「ヌオオオッ…!」ググググ…

ジョニィ「ま、まだ変わってる…」

仗助「このままよォ~究極体になっちまうとかいうオチじゃあねーよなァ~?」

承太郎「いや、『逆』だぜ、仗助。あっちを見な」



16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 23:08:40.14 ID:l4hGNgCp0

ジョナサン「…」ググググ…

ジョニィ「あ、あいつもか…?」

承太郎「ここは…ジョナサン・ジョースターの世界だ」

ジョニィ「」ハッ

徐倫「そうかッ!この現象は!ジョナサンの精神に限界が来ている証拠! 度重なるイレギュラー因子によって混乱がピークに達してるんだわ! それでも本能は自分の身を守ろうとする!」

仗助「そこまで聞きゃー俺にもわかってきたぜェ~。動物の赤ん坊ってのは、外見の『かわいさ』を武器にして敵に襲われないようにするって話だ! だからジョナサンにいちゃ…ジョナサンも本能的に身を守ろうとして若返っている、いや、幼くなってやがる!」

ジョニィ「だ、だが!それは同時に戦う力を失うということ!『自滅』!自分の身を守ろうとして逆に『自滅』してしまっている!」



18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 23:10:06.35 ID:l4hGNgCp0

ジョナサン「う…あ、あれ?」

承太郎「」ドドドドドド

ジョナサン「ひっ!? だ、誰?誰なの?」

承太郎「」ヒョイ

ジョナサン「わああ! な、なにをするだァー!誰か助けて!父さん!ディオ!」バタバタバタ

仗助「これを…締め上げるんスかァ~?」

ジョナサン「」ビクビク

徐倫「わかってはいても、気が進まないわね…」

ジョニィ「でもやらなくちゃいけないんだろ。みんながどうしても嫌なら僕が…」

ドンッ

承太郎「!」



19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 23:13:31.95 ID:l4hGNgCp0

ディオ「貴様ァ!その薄汚い手を離さんかァ!」ポコポコ

ジョニィ「小さいな」

徐倫「小さいわ」

仗助「小さいッスねェ~」

承太郎「やめときな…今のテメーは吸血鬼でもスタンド使いでもない…ただのガキだ」

ディオ「…ッグ、ヌヌヌッ…!」ピクピク



21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 23:17:09.20 ID:l4hGNgCp0

承太郎「俺が聞きたいのはだぜ、ジョナサン」ヒョイ

ジョナサン「ヒッ!」

承太郎「どうして俺を殺さなかった。テメーなら…いや、テメーの動かしてるDIOか、そいつならやれたはずだろう」

ジョナサン「え、あの、なんの話か、僕には…」

ディオ「離せと言ってるだろうこの汚らしい阿呆がーー!」ゲシゲシ

承太郎「」イラッ

仗助「承太郎さん抑えて、相手は子供ッスよ」

ディオ「フンッ! いーだろう承太郎、その阿呆の代わりにこのディオが答えてやる。貴様を殺さなかったのはただ単に手元が狂ったせいだ! 急に呼び出されたのでうまくワールドを扱えなかったのだ!これで満足かッ!」

承太郎「いいや、全然。まったく」

ディオ「」ギリッ

ジョナサン「」オロオロ



22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 23:21:33.35 ID:l4hGNgCp0

承太郎「思えばジョナサン、俺たちの『旅』はどうも順調すぎた。常に誰からのものかわからないヒントをもらってたからだ。ヒントをくれたのは誰だ?」

承太郎「…俺はこう考える。『世界』に干渉できるのは『神』だけだ」

ジョナサン「僕は…何も知らない…」

承太郎「そうかもしれねえ。だが、テメーの深層心理を勝手に汲んで、勝手に動いてくれる奴がいるだろう……さっきだって頼まれもしねえのにやってきた…」

仗助 ハッ「『DIO』!」



23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 23:23:04.18 ID:l4hGNgCp0

仗助「なるほどォ~~?ジョナサンの考えを、DIOが代わりに実行してたっつーわけか!」

ジョニィ「じゃあココ・ジャンボに『矢』を刺したのは!」

徐倫「あの『しおり』を仕込んだのも…」

承太郎「テメーだな、DIO」

ディオ「…」フイッ

ジョニィ「ちょ、ちょっと待ってくれ。なら彼らは『僕たちを閉じ込める』『脱出のヒントを送る』それらを同時にやってたってことかい? 確かにつじつまは合うけど…すごく合うけど…すごく、イカレた話だ」

仗助「確かに、それってよぉ~矛盾っていわねースか? 俺らを閉じ込めたいのか、逃がしたいのか、どっちなのかっていうかよォ~」

徐倫「でも…こいつらからすれば、その行動は『無駄』じゃあないのよね…」

承太郎「テメーがこの世界の『神』ってことは確実だ…それは間違いねー。だが、『なぜ』やったのかってのはまだはっきりしてねーな」

ジョナサン「…ッ」ダラリ


承太郎「とぼけるのは終わりだ…。ジジイのジジイ…ジョナサン・ジョースター…『てめえ、誰をかばってやがる』」



24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 23:25:43.65 ID:l4hGNgCp0

ジョルノ「(家に誰もいない。心当たりを当たってみてもどこにもいない、そう…まるで『この世界』から『消えうせた』ように)」

ジョルノ「(あのときのフーゴを思い出す…彼は冷静に物事を見すぎたから、一歩を踏み出せなかった。運命に立ち向かう一歩を…)」

ジョルノ「(そう…。何がきっかけなのかわからないけれど…僕は『もとの世界』の記憶を取り戻しつつある)」

ジョルノ「(そこでようやく僕は、本心からみんなを信じる気になれた)」

ジョルノ「『だが、遅すぎる』とみんなは言うんでしょうね。きっと、みんなを追う手段は、すでに失われてしまった。『この世界』の『神』からしてみれば『しめしめ』といったところだろう…」


ジョルノ「…だが」バンッッ


ジョルノ「『僕がここに残ったのは僕なりの考えがあったからだとしたらどうだろう』?」

ジョルノ「自分で言うのもなんだが…僕は『冷静に』この状況を見極めようとしている。あの時…ココ・ジャンボの中で決断を迫られたときだってそうだった」



25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 23:28:51.85 ID:l4hGNgCp0

ジョルノ「僕は考える。『果たして本当にジョナサン兄さん…ジョナサンさんが「神」なのだろうか』と。話を聞く限り、彼は納得して死んでいった。あとのことはともかく、彼は納得して天に召されたんだ。
納得は安らぎだ。安らぎの中にある彼が、いまさら僕たちに干渉してくる理由は何だ? 『まったくない』。彼は見守りこそすれ、僕たちに干渉するだけの理由など『ない』んだ」

ジョルノ「『ではなぜジョナサン・ジョースターが犯人と思われたのか?』僕は仮説を考え出す。
1.ポルナレフの見たジョナサン・ジョースターは偽者だった。
2.実行犯はジョナサン・ジョースターだが、裏で彼を操っている人物がいる。
どちらにしたって、『じゃあ誰が真犯人だよ』という疑問が残る」

ジョルノ「僕は考えた。ジョースター家を中心にこの世界は作られている。ではなぜジョースター家なのか? 空条家や、汐華家ではないのか? 答えは一つ、『神』自身が『ジョースター』だからだ」

ジョルノ「そしてこれも重要。『イレギュラーを生み出すのはイレギュラーだ』」

ジョルノ「最後の思索だ。『ジョースター姓であり、なおかつイレギュラーなのは誰か』?」

ジョルノ「…」

ジョルノ「ジョセフ・ジョースター…あなた、見ているんでしょう」

ドドドドドドドドド

ジョセフ「…」

ドドドドドドドドド


ジョセフ「『OH MY GOD』…!」ニヤリ



28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/25(日) 23:33:47.23 ID:l4hGNgCp0

 影の歴史になった男がいた。
ジョセフ・ジョースターは愛する祖母から繰り返し繰り返しその話を聞いていた。
やさしくて、強くて、誇り高い。そんな彼はある男との戦いで死体すら残さずこの世から消えた。
幼心にその人生は心に響いた。
 そんな男の死体が、百年の歳月を超えて見つけ出されたと聞き、ジョセフはおっとり刀でSPW財団へと走ったものである。
海底調査の途中で偶然見つけ出されたのだという。DNA検査はまだだが、時期と地点からほぼ間違いないとか。
そんな情報がなくても、ジョセフはすぐその死体が先祖のものだとわかった。
 ジョセフは驚いた。その頭蓋に重なって、あるヴィジョンが見えたのだ。
それは『世界(ザ・ワールド)』の頭部だった。

 ポルナレフからの証言をもとに、ジョナサンの肉体が『スタンド』を発現していたのは知っていた。
だがそれは、己の『隠者の紫(ハーミットパープル 【ジョジョ】初めてDIOの時間止め見た時どんな感想だった!?
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