まどか「13日の金曜日のワルプルギスの夜」
- 2014年06月18日 21:10
- SS、魔法少女まどか☆マギカ
- 7 コメント
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- 1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/06/14(土) 00:00:24.22 ID:aY0fqa2h0
さやか「おっはよーまどか!みんな!」
まどか「さやかちゃん、おはよう」
杏子「よーっす、それじゃ全員揃ったし早速出発しようよ」
まどか「楽しみだね、ほむらちゃん。みんなでキャンプなんて」
ほむら「そうね。今日は天気もいいみたいだし」
マミ「私が計画したんですもの。きっと素敵な一日になるわ」
まどか「私もそう思います。なんて言ったって」
(気をつけて…)
まどか「え?」
マミ「鹿目さん、どうかしたの?」
まどか「今、誰かの声が聞こえたような…」
マミ「?? 何も聞こえなかったわよ」
- 2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/14(土) 00:02:21.91 ID:aY0fqa2h0
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杏子「ぷっはー、食った食った」ポンポン
マミ「こら、はしたない」
さやか「それにしても見滝原のはずれにこんないいキャンプ場があったなんてねー」
まどか「緑は綺麗だし空気は美味しいし」
ほむら「まどか、この後二人で散策でもどうかしら」
マミ「……そういえば皆、こんな話を知ってる?」
さやか「お? キャンプにはつきものの怪談話ですか? でもまだ明るいし、ちょっと早いんじゃないかなー」
マミ「このキャンプ場にはね、魔女が出るらしいの」
- 3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/14(土) 00:05:50.08 ID:aY0fqa2h0
まどか「魔女…」
さやか「って、いくらなんでもファンタジー過ぎやしません?」
ほむら「そうね。噂話の類だとしても現実味が薄いわ」
マミ「いえ!これはどうやら本当にあった出来事らしいのよ。このキャンプ場のことを調べてる時に見つけたんだけどね」
杏子(まーた始まったよ、マミのやつ。こうなったマミは止められないからねえ)
マミ「みんなも魔法少女の都市伝説は知ってるでしょう?」
- 4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/14(土) 00:10:42.61 ID:aY0fqa2h0
さやか「あー、人の不幸や呪いから生まれる魔女と、人知れず戦う魔法少女がいるって話ですか」
ほむら「自らの望みを叶えてもらった代償として、死ぬまで戦い続ける宿命を背負わされた少女たち」
ほむら「でも彼女らは知っている。自身も最期には敵だった魔女と同じ姿に成り果てるのだということを……だったかしら」
杏子「うさんくせー、超うさんくせー」モグモグ
まどか「そんなの酷いよ…あんまりだよ」
ほむら「大丈夫よまどか。よくある作り話よ」
マミ「そんなことないわ。現に彼女たちをこの目で見たって報告も各地で…」
杏子「マミさーそういう趣味は否定しないけどね、部屋でパソコンいじるより外で友達と遊んだほうが健康的じゃない?」
マミ「余計なお世話よ! それでね、その魔女の中でも特に強力なのがいてね」
マミ「無念にも散っていった魔法少女の怨念の集合体……その名もワルプルギスの夜!」
マミ「魔女は普通結界というものの中でしか殺人を行えないけど、彼女は別格」
マミ「好きな時に好きな場所で犠牲者を屠れる。そんな彼女が好んで犯行を行うのが…」
- 5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/14(土) 00:12:12.21 ID:aY0fqa2h0
杏子「だからさぁ、都市伝説なのに何でそんな詳しく分かってるんだよ」
さやか「ひょっとしてこの前みたいに、マミさんが考えた設定とか」ニヤニヤ
マミ「だ、断じて違うわ! ……本当よ? あーもう分かったわ、確かな事実を一つ教えたげる!」
さやか「ほうほう…」
ほむら「……」ホムッ
まどか「」ドキドキ
マミ「……昔ね、このキャンプ場で何度か連続殺人事件があったの。決まって嵐の夜だったらしいわ」
マミ「キャンパーに監視員、警官や浮浪者まで、ここに近付いた者は誰彼構わず皆殺し」
マミ「犠牲者の死体は、人間には絶対不可能な殺し方をされていて、一切犯人につながる手がかりも残されてなかった」
マミ「ただ一つ、首筋に残された魔女の口づけ以外は……あら? みんなどこ行くの!? まだ続きが」
- 6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/14(土) 00:16:43.05 ID:aY0fqa2h0
杏子「んな話聞かされてるより、暗くなる前にもうひと遊びした方が楽しいからね!さやか、行こうぜー」
さやか「あっ、待ちなさいよ杏子ー!」
まどか「ううっ、今の話でちょっと気分が…」
ほむら「私はまどかを連れてそこらを散歩してくるわ。しばらく新鮮な空気を吸えば彼女も落ち着くでしょう」
ほむら「それより…」ニジリ
マミ「な、なに…?」
- 7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/14(土) 00:20:08.76 ID:aY0fqa2h0
ほむら「さっきの殺人の話、本当だとすればあなたの神経を疑うわ。
まどかの前で話したこともそうだけど、どうしてそんな場所をキャンプ先に選んだのかしら」
マミ「うっ…だから本当は黙っているつもりだったのよ。それにもう大分昔の話よ? まさか本気で」
ほむら「とにかく、まどかはさっきみたいなヨタ話でも真に受けてしまう純粋な子なの。
しばらく私たちに近づかないでもらえるかしら」
マミ「あ、う…」シュン
ほむら「はぁ……行きましょう、まどか」
まどか「ごめんなさい…マミさん、ほむらちゃん」
アナタガアヤマルヒツヨウハナイワ ゴメンネ…
マミ「」ポツーン
マミ「……BBQ、後片付けしましょう」
- 8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/14(土) 00:22:49.79 ID:aY0fqa2h0
マミ「手がベトベト、服も汚れちゃったわ。シャワー浴びようっと」
・
・
・
シャァァァァァァァ
マミ「……」
『外で友達と遊んだ方が健康的じゃない?』
マミ「…だからここに来たんじゃない」
『待ちなさいよ杏子ー!』
マミ「なのに私は」ポタポタ…
『私たちに近づかないでもらえるかしら』
『ゴメンなさい、マミさん』
……ヒトリボッチジャナイ
ガタンッ
マミ「!?」
- 9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/14(土) 00:25:31.79 ID:aY0fqa2h0
杏子「おおーすげー!ここ湖があるぞ!」
さやか「キレイだね、水が澄んでる。面積だけ馬鹿に広くて環境サイアクな某所とは大違いですなー」
杏子「これなら泳いでも問題なさそうだな」
さやか「そ-だね、水着持ってくればよか……て杏子アンタ何してんの!?」
杏子「何って…泳ぐから服脱いでんのさ」
さやか「そ、そーじゃなくて、もし誰かに見られてたら…」
杏子「大丈夫だって、ここ今日はあたしら以外に客いないみたいだし」
さやか(いや、あたしがいるんだけどな……そ、そりゃお風呂とか入れば普通に見ることになるんだけどさ)
- 10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/14(土) 00:27:26.88 ID:aY0fqa2h0
さやか(人目が無いとは言えそれでも野外だし、ちょっとは恥じらいとかないのかなこいつは)
杏子「きゃっほぅー」バシャァァァァン
さやか(うわっ、飛び込む時丸見え…)
杏子「さやかも来いよ。どうした、恥ずかしがってんのか?」
さやか「や、別にそういうわけじゃないけど」
杏子「仕様がないねえ。パッと見アタシと同じでがさつっぽいのに、さやかは変なところで乙女モード入るからなぁ」ニヤニヤ
さやか「う、うっさい黙れ!分かったわよ、あたしも入りゃいいんでしょうが」
杏子「そーそ。早く来いよ、気持ちいいぞー」
キャアアアアアアアア!!!
さやか・杏子「!」
さやか「今の…」
- 11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/14(土) 00:29:06.64 ID:aY0fqa2h0
まどか「マミさんの声…だよね」
ほむら「ええ…」
まどか「何かあったのかな? 考えたら私たち、マミさんを一人ぼっちで残してきちゃったよね」
ほむら(携帯は…ここじゃ電波が悪いようね)
ほむら「私が様子を見てくるわ」
まどか「ううん、私も行く。ほむらちゃん一人じゃ危ないかも」
ほむら「あなた、気分はもういいの?」
まどか「うん、もう大丈夫。それよりマミさんが心配だよ」
ほむら「そうね。一刻も早くコテージに戻りましょう」
- 12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/14(土) 00:31:05.22 ID:aY0fqa2h0
さやか「あ、まどか!と、ほむらも」
まどか「さやかちゃん、マミさんは…」
さやか「あたしも悲鳴を聞いて今来たところだよ」
ほむら「ねえ、佐倉杏子がいないようだけど」
さやか「ああ…杏子はちょっと遅れて来ると思う。先に中に入ろうよ」
ガラガラ…
さやか「マミさーん!ゴキブリでも出たんですかー」
まどか「マミさん?」
ほむら「…返事がないわね」
- 13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/14(土) 00:33:53.06 ID:aY0fqa2h0
ほむら「水の音……お風呂場かしら」
さやか「失礼しまーす…」オソルオソル
シャアアアアアア…
まどか「マ、マミさん? い…いるなら返事してもらえると嬉しいかなって…」
ほむら(巴マミ…またまどかを不安にして)
ほむら「タネは読めたわ。さっきの腹いせに、隠れて私たちを脅かすつもりかしら」
さやか「ちょっとほむら…」
ほむら「いい加減にして頂戴。そこにいるんでしょ?」ガラッ
ほむら「!?」
- 14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/14(土) 00:36:02.85 ID:aY0fqa2h0
さやか「な、何だこれ…」
ほむら「っ……」
まどか「どうしたの二人とも、ねえ何があったの?」
ほむら「き、来ちゃ駄目よ。あなたは見ないで!」
まどか「!」
まどか「あ……いやっ……いやああああ!!!」
そこに残されていたのは、大量の血だまりとその中に浮かぶ朱に染まった頭髪の束
十中八九マミのものであろうそれは、出しっぱなしのシャワーの水に洗い流されながらもなお、
元の輝きを失ったままでいた――
- 15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/14(土) 00:37:50.19 ID:aY0fqa2h0
ビュオオオオオオオ…
ほむら(風が強くなってきたわ…)
まどか「ひぐっ…ぐすっ」
ほむら(まどかは当然として、美樹さやかも相当ショックを受けてるみたいね)
さやか「まさか…ありえないよ…浴槽いっぱいに血が…」ブツブツ
ほむら「………そういえば、杏子がまだ戻ってないわ」
まどか・さやか「!!」
さやか「そうだよ…いくらなんでも遅すぎるよ!どうして早くそのことを言わないのさ!」
ほむら「あなたたちと同じ理由よ。私も少なからず動揺していたということ」
まどか「か、帰り道が分からなくなったとかじゃ、無いのかな…」
さやか「まさか、小学生じゃあるまいし……私、探してく」
ピシャアアアン!!!
まどか「ひっ…!」
ほむら「雷、嵐ね…」
- 16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/14(土) 00:39:31.23 ID:aY0fqa2h0
ゴオオオオオオオオオオ
さやか「さっきまで穏やかだったのに……どうして!?」
ほむら「今彼女を探しに行けばあなたも危コメント一覧
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- 2014年06月18日 22:10
- 勝手にどーぞ
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- 2014年06月18日 22:15
- 14日の土曜日
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- 2014年06月18日 22:51
- ※2の返しがなんとも絶妙でwwwww
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- 2014年06月18日 22:53
- ホラー、サスペンスネタはたまにあるが、こういうのは珍しいな
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- 2014年06月18日 22:59
- 思ったより長いSSだな少しここで休んでいくよ
なあにすぐ追いつくさ先に行っててくれよ
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- 2014年06月18日 23:04
- 作品ごとに仲間が増えてゆくワルプルギスズ11なんてどうでしょ
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