戻る

このページは以下URLのキャッシュです
http://rss.rssad.jp/rss/artclk/T7he30zk4qYy/7f83fa1bdef847e1d2d07af44b4e8595?ul=1g5UZVIRjcOeaitq5ey2JPEu.PhOnyHyaENvS1OLSUla3crn8RU3.E2p9noLtVemm4ufizl.SFWL8jVXI3RyuUbcQS43il47NZlW9nI2OyPxWTutR


1930年から2014年までW杯公式ボールを振り返ってみた : ギズモード・ジャパン

1930年から2014年までW杯公式ボールを振り返ってみた

2014.06.19 21:00
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

140619_WorldCupBall01.jpg


重たい手縫いのボールから軽量ハイテク素材のボールへ。

ワールドカップのボールは毎大会ごとに変更されます。4年ごとにここまで変わるスポーツも珍しいですよね。でも次の大会ではどんなボールになるか分からないという不確かさも、ワールドカップの面白さを増す一要素だったりするんですが。

先週末、ニューヨーク・タイムズがインタラクティヴで素晴らしいサッカーボール特集をリリースしてくれたので、米ギズでも歴代大会の公式ボールを順番にみていくことにしました。ちなみにWorld Cup Ballsという百科事典並みの情報量のウェブサイトを参考にさせていただきました。World Cup BallsはPeter Pestiさんというボールコレクターの方が運営しているサイトで、サッカーボールの進化について詳しく説明されていますよ。

ワールドカップが最初に開催されたのは1930年。当時の公式ボールはラテックス製の空気袋を膨らませたものを11枚の革を縫い合わせたもので包んで紐で閉じたものでした。それから84年。サッカーボールはどんな風に進化してきたんでしょうか。


1930年 開催国:ウルグアイ


140619_WorldCupBall02.jpg

image by World Cup Balls


最初のワールドカップで使用されたボールはイギリス製。イギリスはサッカーを世界中に広めた国ですからね、さもありなんです。試合で使用されたボールは2種類あり、そのうちの1つが下の写真の「Tモデル」です。サイドの革がT字型になっているためこう呼ばれました。


1934年 開催国:イタリア


140619_WorldCupBall03.jpg


1934年までにサッカーは世界中に爆発的に普及し、さまざまな国のメーカーがサッカーボールを作るようになっていました。Pestiさんによると、当時のイタリアはムッソリーニの時代で熱狂的な国粋主義だったため、ワールドカップではイタリア製のボールを使用することが「絶対」だったそうです。そのため13枚の革を紐で閉じたこのFederale 102モデルがイタリアで作られました。


140619_WorldCupBall04.jpg

image by World Cup Balls


1938年 開催国:フランス


140619_WorldCupBall05.jpg


フランスで開催となればボールもフランス製。パリで作られたAllenモデルは13枚の革と紐で構成されています。バルブが発明される前の時代は、中身を膨らませた後、最後に外側を紐で閉じる必要があったんですね。膨らますのも大変だったそうです。試合では他のモデルも使用されたようですが、何種類あったのかは定かではありません。


140619_WorldCupBall06.jpg

image by World Cup Balls


1950年 開催国:ブラジル


140619_WorldCupBall07.jpg


1930年代、Tossoliniというアルゼンチン企業が画期的なボールを開発しました。ボールに外からは見えないバルブを付け、そこから膨らませられるようにしたのです。ただこの新しいデザインがFIFAに受け入れられるには20年程かかり、ワールドカップで使用されるようになったのは1950年のブラジル大会が初めてでした。ボールをチェックする方々の目が真剣です。


140619_WorldCupBall08.jpg

image by World Cup Balls


1954年 開催国:スイス


140619_WorldCupBall09.jpg

image by World Cup Balls


スイス製のボールが使用されました。このボールはジグザグのエッジになっているのが特徴で、もちろん手縫いです。ボールの表面にプリントやブランドマークはありません。


1958年 開催国:スウェーデン


140619_WorldCupBall10.jpg

image by World Cup Balls


この大会で初めて、FIFAがコンペでボールを選定しました。100個以上のボールをランダムに試したコンペで勝利したのは、Sydsvenska Laderoch Remfabrikenというスウェーデン企業の「Top Star」でした。Top Starは表面がウォータープルーフになっています。真っ白だとなんだかバレーボールみたいですね。


1962年 開催国:チリ


140619_WorldCupBall11.jpg

image by World Cup Balls

「Crack」と呼ばれるこのボール。表面が18枚のイレギュラーな多角形パネルで構成されていて、複雑な見た目をしているのが特徴です。画像はサッカーの神様ペレがCrackを蹴っているところ。


1966年 開催国 イングランド


140619_WorldCupBall12.jpg

image by World Cup Balls


当然のことながらボールはイギリス製。そして一時代の終わりを象徴するボールでもあります。次の大会からは公式ボールのデザイン・製作をアディダスが請け負うことになるんですよね。1966年大会のボールは25枚の長方形パネルで構成されており、ボールにマークやブランドを入れてはいけないというルールに則っています。今では考えられないほどシンプルですね。


1970年 開催国 メキシコ


140619_WorldCupBall13.jpg

image by World Cup Balls


アディダスの時代の到来です。アディダスといえば言わずと知れたサッカーアイテムのリードメーカー。 World Cup Ballsによると、このボールはカラーテレビが普及し始めた時代を反映して「テレヴィジョン」と「スター」を組み合わせて「テルスター」と呼ばれていたそうですが、この年ワールドカップを世界中に放送したテルスター衛星にちなんで名づけられたという説もあります。32枚のパネルが使われており、今日のボールの原型と言えるデザインです。


1974年 開催国:ドイツ


140619_WorldCupBall14.jpg

image by Memora Football


1974年のワールドカップでは、テルスターにちょっとした変更が加えられたボールが使われました。より耐久性のあるプラスティックコーティングが施され、ますます現在のボールに近くなっているのが分かります。ナイトゲーム用にオレンジ一色、ホワイト一色のボールも用意されました。


1978年 開催国:アルゼンチン


140619_WorldCupBall15.jpg

image by Balones Oficiales


この年、アディダスはWorld Cup Ballsが「世界でもっともポピュラーなボール」と称したタンゴ を発表しました。キャプテン翼世代にはおなじみのボールですよね。先代と同じく32枚のパネルで構成されていますが、独特の三角模様が描かれています。これはボールが動いているときにクールに見えるようにだそう。それでタンゴという名前が付いたんですね。


1982年 開催国:スペイン


140619_WorldCupBall16.jpg

image by Balones Oficiales


タンゴの大成功を受け、4年後のスペイン大会でもほとんど変わらないボールが使用されました。ただ一点大きく違うのはポリウレタンコーティングが施されるようになったこと。これにより、それまでに比べてかなり水分の吸収が抑えられるようになりました。


1986年 開催国:メキシコ


140619_WorldCupBall17.jpg

image by World Cup Balls


ボールのデザイン自体はそれほど変わりませんでしたが、ちょっとしたアイデアが導入されました。ボールに開催国の文化にちなんだ模様をプリントすることにしたのです。この年はメキシコが開催国だったのでアステカ族のシンボルがプリントされています。


1990年 開催国:イタリア


140619_WorldCupBall18.jpg

image by World Cup Balls


開催国が変わればボールの見た目も変わります。イタリア色を盛り込んだこのボールは紀元前イタリア半島に栄えたエトルリア文化にちなんでエトルスコ・ユニコと呼ばれています。


1994年 開催国:アメリカ合衆国


140619_WorldCupBall19.jpg

image by World Cup Balls


この大会のボール「クエストラ」もあまり大きな変化はありません。アメリカ合衆国初のワールドカップで使用されたボールの模様は星と星座。なぜかと思ったら1994年はアポロ11号のミッション25周年だったんですね。


1998年 開催国:フランス


140619_WorldCupBall20.jpg


この年のボール「トリコロール」もタンゴ後継モデルです。その名の通り、表面は開催国フランスのナショナルカラーであるトリコロールで彩られています。実はワールドカップの公式ボールで複数の色が使用されるのはこの年が初めて。それまで単色のほうがピッチで認識しやすいと考えられていたからです。またこのボールは初めてヨーロッパ以外の国で作られたボールでもありました。そしてワールドカップで使用された最後のタンゴ後継モデルでもあります。次の大会からはハイパフォーマンスデザインの時代が始まります。


140619_WorldCupBall21.jpg

image by World Cup Balls


2002年 開催国:韓国/日本


140619_WorldCupBall22.jpg

image by World Cup Balls


ワールドカップ初の共同開催で使用された「フィーヴァーノヴァ」は、アディダスによると「アジアにインスパイア」されたデザインだそう。外観だけでなく技術面でも大きな変化がありました。例えば、重量を減らすために軽量かつ高強度のシンタクティックフォームがボールの内側に使用されました。多くの批評家が軽すぎると評し、一部のキーパーたちからもゴールが守りにくくなったと不評でした。


2006年 開催国:ドイツ


140619_WorldCupBall23.jpg

image by World Cup Balls


この年使用されたボールは「チームガイスト」です。まったく新しい14枚パネル構成のデザインで画期的な技術革新もありました。継ぎ目を縫うのではなく熱融着させているのです。つまり完全なウォータープルーフが実現できたわけです。これは100年以上のサッカーボールの歴史で初めてのことでした。


2010年 開催国:南アフリカ


140619_WorldCupBall24.jpg

image by adifansnet


この大会の「ジャブラニ」はサッカー史上最も嫌われているボールの1つです。8枚パネル構成で模様の入った表面は空気力学を向上するためのデザインと言われおり、前回モデルの成功に基づいて作られたはずでした。しかし選手たちの評判は悪く、「予測不可能」「恥ずべき」「失敗」と評され、量販店で買える安いボールに例えられてしまいました。


2014年 開催国:ブラジル


140619_WorldCupBall25.jpg


そして、こちらが今年の公式ボール「ブラズーカ」です。たったの6枚パネルで構成されユニークな模様になっています。米ギズのLeslie Hornがアディダス本社でハンズオンを行っていますので、よかったらそちらの記事どうぞ。


Kelsey Campbell-Dollaghan - Gizmodo US[原文
(mana yamaguchi)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • adidas(アディダス)ブラズーカ ルシアーダ 5号球
  • adidas(アディダス)
  • パフォーマンス 腕時計 miCoach smart run メンズ レディース
  • アディダス
EDITORS
編集長
尾田和実 *
副編集長
松葉信彦 *
編集部(問い合わせ先
瀧佐喜登 *
鴻上洋平 *
鈴木康太 *
河原田長臣 *
嘉島唯 *
WRITERS
satomi
junjun
湯木進悟
そうこ
mayumine
mio
miho
Rumi
mana yamaguchi
たもり
武者良太
三浦一紀
野間恒毅
小暮ひさのり
KITAHAMA Shinya
塚本直樹
徳永智大
ハイロック
ホシデトモタカ
今野愛菜
ケンタロー
okeyuhi
tomochunk
るな
daiya
谷垣友喜
ゆたかつむら
scheme_a
Tomo
DESIGNER
前田龍一
ADVERTISING
( 問い合わせ先 )
城口智義
津田一成
及川恵利
土井孝彦
前山尋美
碓井真紀
手島湖太郎
山口倫生
長老
清田いちる
アイコンアットラージ
小林弘人
infobahn Inc.
パブリッシャー
今田素子 *
* =[mediagene Inc.
サーバ管理
heartbeats
・関連メディア