杏「実は私は」
- 1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/06/23(月) 20:51:23.06 ID:GLh4ZbVH0
杏「ダラダラ星人なんだ!」
P「おう」
杏「ダラダラ星人ってのはね、人間と殆ど作りは一緒なんだけど一つだけ違うとこがあって」
P「うん」
杏「生きるのに栄養だけじゃ足りないんだよ、ダラダラすることが必要なんだ」
P「へえ」
杏「ダラダラしないとね、それはもうすんごいことになるよ、すんごいことに」
P「ふーむ」
杏「例えばほら……えっと……そうだ、爆発とかするよ、ドカーン」
P「なるほどなー」
杏「……」
P「そうだったのかー、それは凄いなー」
杏「……聞いてる?」
P「聞いてない」- 2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/23(月) 20:53:02.99 ID:GLh4ZbVH0
杏「なんで聞いてないのさ」
P「お前の戯言聞く価値あるのか」
杏「戯言じゃないよ、杏は本気で言ってるかもしんないじゃん」
P「じゃあ本当なの?」
杏「本当だよ、杏の目を見て」
P「……」ジー
杏「……」
P「……」ジー
杏「……」
P「……」ジー
杏「ちょ、ちょっと、いつまで……」
P「……」ジー
杏「……そろそろ、ね?」
P「……」ジー
杏「……」
杏「……!」べチン
P「ぐほあっ!」
- 3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/23(月) 20:54:42.77 ID:GLh4ZbVH0
P「なんで、なんで殴られたんだ俺!」
杏「いくらなんでも見過ぎだからだ!」
P「お前が見ろって言ったんだろ!?」
杏「い、言ったけど……あれは……」
P「つーか見てもわかんなかったぞ、いつも通り濁りきってる目だったし」
杏「……仮にも女の子に対してそれはどうなの」
P「濁りきってないとでも?」
杏「濁りきって……な、ない……ううん……」
P「自分で悩むくらいなのかよ……」
- 4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/23(月) 20:56:27.44 ID:GLh4ZbVH0
P「まぁとにかく、お前がダラダラ星人であろうが目が濁ってようが明日の朝は忙しいぞ」
杏「えー」
P「せっかく有名な番組に出れるんだからもうちょい喜べ」
P「あと、いつも通り遅刻してられると思うなよ? 俺は忙しいから迎えに行けないし、ちゃんと自分で来ること」
杏「杏はプロデューサーを信じてる」
P「俺はお前を信じてる」
杏「それ杏の目を見ても言えるの?」
P「言えるぞ、ほら」
P「……」ジー
杏「……」
P「……」ジー
杏「……だから見過ぎだってば……それにちょっと近いよ」
- 5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/23(月) 20:57:36.37 ID:GLh4ZbVH0
P「……俺はな」
杏「うん?」
P「お前がいっつも印税のため印税のため言ってるの気に食わないとこあるんだよ」
杏「うわ、正直に言うね……でもしょうがないじゃん、杏だよ?」
P「そうだな、それがお前の持ち味だとも思ってるのも事実だ」
P「けど、けどな……二年間一緒に俺らは頑張ってきたろ?」
杏「……まぁ」
P「だから明日も頑張ろうな、杏」
杏「頑張らない」
P「即答かよ」
杏「それが杏の持ち味だからねー」
P「開き直んなっつの……ったくお前は……」
P「……」
杏「……? 何?」
P「いや、なんでも」
P「さ、今日はもうあがりだから帰ってゆっくりしとけ、明日があるんだからな」
- 6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/23(月) 20:58:48.99 ID:GLh4ZbVH0
…………
杏「……ふぅ、やっと家に帰れたよ」
杏「あー、疲れたー……なんなのさ最近、忙しいことばっかだ」
杏「杏はダラダラしたいだけなのにこんな仕打ち……はぁ」
杏「……」
『お前がいっつも印税のため印税のため言ってるの気に食わないとこあるんだよ』
杏「……」
杏(……確か、結構前にどれくらい貯まってるか計算したやつが……)ゴソゴソ
杏「……」
杏(貯まってるなぁ)
杏(というか、引退宣言したライブの時一応既に目標額達してたし……今また計算し直せば多分凄い量に……)
杏「……これはもうアイドルやめても余裕で暮らせるかなー」
- 7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/23(月) 21:00:20.80 ID:GLh4ZbVH0
杏「……」
杏「いや……うん……」
杏「でもまぁ、プロデューサーが杏にやめて欲しくないって泣いて頼んできたし、仕方ないか……くふふ」
杏「……」
杏「……あれ?」
杏(何が、仕方ないんだろ)
杏「……」
杏「……んん?」
杏「……あーもう、なんかよくわかんないや……せっかく仕事早く終わったんだからさっさと寝よっと」
- 8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/23(月) 21:01:36.01 ID:GLh4ZbVH0
ーーーーーー
杏「……」
杏「……?」
杏(……ん、ここは?)
杏(あ、いつものライブするとこのステージか……なんでこんなとこに……)
P「杏」
杏「……え、プロデューサー……いたの?」
P「踊ろう、杏」
杏「へ?」
P「さぁ手を取って……ほら!」
杏「わ、わわっ……な、何、急になんなのさ!」
- 9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/23(月) 21:02:34.58 ID:GLh4ZbVH0
P「今このステージは俺たち二人だけなんだ」
P「観客なんて一人もいない……だから二人で踊ろう」
杏「全く意味がわかんないんだけど……」
P「杏は俺と踊りたくないのか?」
杏「踊る意味がわからないんだってば……というか辛い! 辛いこれ! 身長差考えてよ! 離して! 」
P「本当に離しても?」
杏「いいから離せーっ!」
P「二人っきりのステージで踊らないのなら」
P「……それじゃあ何のために杏はこのステージの上に立ってるんだ?」
杏「ど、どういうこと……質問の意味もわかんないよ」
P「杏は賢いから実はもう分かってるんだろ? 杏と俺がこのステージに立ってる理由を」
杏「あ、杏は……」
- 10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/23(月) 21:03:25.38 ID:GLh4ZbVH0
杏「……」
P「……杏」グイッ
杏「えっ、ちょ」
P「……」ギュー
杏「な、なに、なんなの……その、杏を抱きしめるのは料金が発生するよ……?」
P「……なぁ、杏は俺にどうして欲しい?」
P「トップアイドルに連れてって欲しい? 面倒を見て欲しい?」
P「それとも……俺にめちゃくちゃにして欲しいか?」
杏「めちゃくちゃって……ロリコンは犯罪だぞ!」
P「……どうして欲しい?」
杏「う……」
P「……」
杏「……」
杏「プロデューサーが……」
杏「プロデューサーが側にいてくれれば……杏は別にいい……」
P「……なんで?」
杏「……?」
P『なんでお前は、俺が側にいて欲しいんだ?』
- 11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/23(月) 21:04:55.03 ID:GLh4ZbVH0
ーーーーー
杏「……っ!」ガバッ
杏「……」
杏「えー」
杏「夢オチ……いや途中から夢だって分かってたけど……」
杏「……」
杏(……そんな、ことより)
杏「う、うう……うううー……なんて夢見るのさ……なんなのあれ、どういうことなの……」
杏「……」
杏「……変な時間に寝たから……まだ九時半かぁ」
杏(もっかい、もっかい寝よう……それで今度は飴に囲まれて埋もれ死ぬ夢でも見よう、うん)
杏「……」
『なんでお前は、俺が側にいて欲しいんだ?』
杏「……」
杏「寝れるわけ……ないじゃんか……」
- 12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/23(月) 21:05:20.42 ID:GLh4ZbVH0
杏「……」
杏「……」ゴソゴソ
杏「……」ピッ……ピ……
杏「……」
杏「……あ、きらり? 今大丈夫?」
杏「いや、別に用事があるわけじゃないんだけど……うん」
杏「……ん、何か話そうよ」
杏「うん……うん……」
杏「……え、夢の話って……きらりもプロデューサーの夢……い、いや、なんでもない」
杏「でも今ちょっと夢の話は…………杏も出たの?」
杏「……」
杏「……どんな夢だった?」
- 13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/23(月) 21:06:25.04 ID:GLh4ZbVH0
…………
杏「……うう、朝、辛いなぁ」テクテク
杏(結局ずっときらりと話してて夜更かししちゃった……)
杏(というかきらりの夢の話良く分かんなかったよ……なんできらりの夢の中で杏がプロデューサーと……)
杏(……)
杏(杏も、また変な夢見たし…………なんなのもう)
杏「……ま、もういいか、終わったことはどうでも」
杏(事務所にも着いたし、杏はいつもどーり、いつもどーり適当に……今日も頑張らないようにしよっと)
杏「……」
杏「よし」
杏「お、おはよー」ガチャ
P「おう、おはよう杏」
杏「!」ビクッ
- 14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/23(月) 21:07:06.45 ID:GLh4ZbVH0
P「偉いな、ちゃんと遅れずに来て」
杏「……」
P「やっぱお前はなんだかんだ真面目だよな、うんうん、いいことだ」
杏「……」
P「……」
P「……杏?」
杏「なっ、なに?」
P「なんでさっきからぬいぐるみで顔隠してんの?」
- 15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/23(月) 21:07:50.90 ID:GLh4ZbVH0
杏「そっ、それは……ほら……朝からプロデューサーの顔見たくなくて」
P「おま、ひでえな、こんなイケメンに向かって何を言うんだ」
杏「イケメンって……その……」
P「イケメンだろ?」
杏「……」
P「……」
P「……まぁ、まぁいい、おちゃらけた俺が悪かった、この話は広げない方向で行こう」
P「んじゃ、急に仕事の話にして悪いが……俺ちょっと今から今日の予定再確認しに行ってくるから、その間杏は次の収録の準備を済ましといてくれ」
杏「う、うん」
P「頼んだぞー」ガチャ
P「……」パタン
杏「……」
杏「……はぁっ……!」
杏(何、これ……)
杏(顔が熱い……すっごく熱い……)
杏(……プロデューサーのこと、まともに見れなかった)
杏(……)
杏(なんだこれ)
- 16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/23(月) 21:12:13.38 ID:GLh4ZbVH0
…………
杏「……」
杏(結局、よくわかんない感じのまま収録始まっちゃった)
杏「はぁ……」
?「杏さーん?」
杏(あれから車の中でも、打ち合わせ中も何も喋れなかったよ……)
杏(昨日妙な夢見たからかな……プロデューサーといるとなんか……もう、熱い、変な汗出る……)
?「おーい」
杏「……ん?」
司会「……聞いてる?」
杏「聞いてない」
- 17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/06/23(月) 21:13:04.85 ID:GLh4ZbVH0
司会「いや、流石マコメント一覧
-
- 2014年06月23日 23:40
- 知ってた。
-
- 2014年06月23日 23:54
- 管理人さん、カテゴリ間違ってるよ
-
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