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カエルの背中になんかついてる!よく見るとそれはオタマジャクシだ。まだカエルになる前のオタマジャクシを背負って運んでいるのだ。
通常なら卵からかえったオタマたちは、親とは無縁の世界で自分たちの力でなんとか生き抜き、生き残れたほんの一部のオタマがカエルとなるわけだが、中には、親がオタマを背負って運ぶ種もいる。上の写真のマネシヤドクガエル(南米産)などがそうだ。
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ヤドクガエル科のカエルの一部はオタマを背中にのせて、より安全な所へと運ぶ。これは子供達を安全に大人に成長させるために欠かすことのできない重要なプロセスなのだ。
というのも、これらの種のカエルは普段は流れの早い水のそばに住んでおり、卵やかえったばかりのオタマジャクシにとっては流れが急すぎて、流されてしまうからだ。
イチゴヤドクガエル
イチゴヤドクガエル
そこでカエルたちはオタマジャクシが無事に育つための進化をとげた。メスのカエルが卵を森の林床の葉の上に卵を産む。地面に穴を掘って卵が乾かないようにする種もいる。オスは卵に受精し、孵化するまで見届ける。
ヤドクガエルの1種であるラニトメア・バリアビリスの卵
孵化したあと、オタマジャクシたちは親の背中に乗り、安全な場所に連れて行かれる。種によって母の背に乗るものと父の背に乗るものに分かれる。いくつかの種は行先が水たまりであったり、水が満ちている割れ目だったりするが、いくつかの種は、木登りをして葉腋などの水場にオタマたちを連れて行く。
水たまりや、水が満ちている割れ目を目指してオタマをおんぶして運ぶ、ミスジヤドクガエル
ミスジヤドクガエル
木登りをしてオタマを安全な場所につれていく、パナマのヤドクガエルであるC.パナメンシス
背中にオタマが這い上がると、メスは森の林冠に這い上がる。アナナスの木の上まで彼らを連れていき、そこを新居とする。アナナスの木は水を葉の根元部分に集められる樹木だ。(パイナップルの実についている葉を想像してほしい。)
母親はオタマを1匹ずつ、その葉の上の個室のプールに入れて行く。孵化した林床からこのアナナスの新居まで、全員を移動させるのに数日かかることもある。
この小さな個室は安全で侵略者に食べられることもない。オタマたちは水の中の藻や、ボウフラを食べて育つ。しかし、十分な食料があるわけではないので、母親はさらに特別なことをしなければいけない。
母親は子供たちの個室プールの1つ1つに無精卵を産みつける。プールの中の飢えたオタマ達はそれを食べて育つのだ。これはエッグフィーダーという特異な繁殖形態で、6〜8週間の間、これを繰り返すことにより、ついにオタマたちは成長し、カエルになって世に出ることができる。
親の役割は種によって違う。たとえば、下の写真のマダラヤドクガエルの場合、運び役は父親だ。そしてオタマを安全な場所には運んだあとは、餌の仕事はしないものの、近くで彼らが育つのを見守っている。
オタマを背負うマダラヤドクガエルのお父さん
これらの行動は、決して絶滅危機にあるカエルだけに見られるわけではない。たとえば、熱帯雨林のロケットガエルは、コスタリカとパナマではありふれたカエルだ。しかし彼らもまた背中に子供を載せて運ぶのだ。
金色ヤドクガエルは、小さな鮮やかな色をした木登り蛙だが、その一生を雲霧林のアナナスの小さな生態系の中で過ごす。そうすることで、このカエルは孵化したオタマを木の上に運びあげるという長旅をしないで住んでいる。
金色ヤドクガエル
via:arkinspace・原文翻訳LK
背中に乗せて運べるオタマジャクシの数は限られていそうだが、どうやって選別が行われているのだろう?選ばれし子供達なのかな?
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コメント
1. 匿名処理班
むず痒くなった
2. 匿名処理班
かわい・・・・
う〜ん・・・・・・、えらいね
3. 匿名処理班
だから閲覧注意入れてと何度
4. 匿名処理班
面白い生態だなあ
5. 匿名処理班
一匹スパイダーマンいね?
6. 匿名処理班
あんなにぬめぬめしたヤツなのにずり落ちたりしないもんなんだな
吸盤にでもなってるんだろうか?
7.
8. 匿名処理班
かわいいね
親に必死でしがみつく
まるで俺たちみたいだ
9. 匿名処理班
ちっちゃなヤドクガエルがもっとちっちゃなオタマジャクシを運んでるのを思うだけでじーんとくるなぁ
10. 匿名処理班
蓮コラみたいな卵背負ったカエルもいたなwww
あれに比べりゃ、楽勝
ピパだっけ?
11. 匿名処理班
ピパ、って画像検索すると幸せよ
12. 匿名処理班
クラーレ蛙だ。
最強猛毒蛙。
(^^;;
13. 匿名処理班
人間でも同じ風になったら職場環境が
ほんわかするかもな
14. 匿名処理班
カエルがいつどうやってこの方法を発明したのか。自分の親の毒で死なないのか、謎が多すぎる・・
15. 匿名処理班
可愛い!
けど触ったらヤバそう・・・
16. 匿名処理班
写真などで見ると毒々しさや粘液質な感じばかりが強調されてしまうけど、実物は本当に可愛い子多いんよ。
イチゴヤドクはすっごい小ちゃい(2cmぐらい)のに、上手に飼えば2年や3年は楽に生きてくれるし、餌の時間になるとチョコチョコ出てきて騒ぎだすし、呼べば出てくる程度には慣れてくれる。
アイゾメは大きな(5cm以上)見た目通り、陽気で元気。超頑丈wベルツノかっ!ってほど手間かからないw
マダラは結構陰気なトコもあるけど、鳴き声がマジで綺麗。
コバルトは、実物見たら言葉無くすレベルの、本っ当に綺麗な網目のコバルトブルー。
高価(グラム単価で言えば貴金属どころか宝石そのものであるw)だけど、手の込んだアクアテラリウムで、エッグフィーダー種の繁殖まで持っていけるほどのスキルを目指す・・・とかだと、これ以上は考えられないほど高尚な趣味になるかもw
触れ合えないけど、通じ合えるモノは確かにある・・・ってな感じのペット。
カエルだから〜って毛嫌いしないで、一度でいいから実物見て貰いたいなぁ。
17. 匿名処理班
11
訂正。
クラーレ蛙→クラーレ毒
❶クラーレ毒は、植物由来の毒。
つる等の植物から生成。
成分は『トキシフエリン』等複数。
❷蛙から生成する毒矢蛙の毒
成分『パトラトキシン』
『ヒストリオニコトキシン』
『プリミオトキシン』等
失礼致しました。
18. 匿名処理班
オタマ、乾燥してないか?(;´Д`)
19. 匿名処理班
※16
もうちょっと簡単にまとめるとわかりやすいかもw熱意は伝わるけどwww
カエルかわいいよね!
20. 匿名処理班
いや可愛くねえから!ダマされないぞ!
21. 匿名処理班
※16
カエル愛に圧倒されたわw
幸せそうで何より
22. 匿名処理班
えっ
往復して全員運ぶわけじゃないの…。
優しいけど厳しいね。
23. 匿名処理班
イチゴヤドクって表面にメッサすごい毒持ってなかったっけ?
オタマジャクシその毒にやられないのかなー
24. 匿名処理班
コオイムシというタガメの仲間も卵を背負って泳いでるね
25. 匿名処理班
こいつら賢いな 不気味だか