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穂乃果「海未ちゃんってオトすの簡単そう」


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1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 13:57:37.32 ID:G70wVOlzI


ことり「そ、そうかなぁ?」

穂乃果「だってμ'sの中で海未ちゃんと一番仲がいいのって私とことりちゃんでしょ?」

ことり「うん、多分…」

穂乃果「だったら簡単だよ!」

ことり(その自信はどこからくるんだろう…)


4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 14:00:08.95 ID:G70wVOlz0


穂乃果「私さ、最近思ったんだよ」

ことり「何を?」

穂乃果「アイドルに必要なのは、大人の魅力!」ドヤッ

ことり「う、うん…」

穂乃果「つまり、恋愛なんだよ! 恋をすると女の子は綺麗になるって言うでしょ?」

ことり「まぁ確かに言うけど……」

穂乃果「だから海未ちゃんと付き合おうと思ったの!」

ことり「うん?」

穂乃果「うん?」


8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 14:03:57.43 ID:G70wVOlz0


ことり「一つ聞いてもいい?」

穂乃果「どうぞ」

ことり「どうしてそこで海未ちゃんなの?」

穂乃果「…………」

穂乃果「えっ」

ことり「いや、恋愛がしたいから恋人をつくるっていうのはね、分かるの」

穂乃果「うん」

ことり「でもその相手が海未ちゃんである必要はあるのかなぁって」

穂乃果「……だって、簡単そうだから」

ことり(聞きようによってはすごく失礼な発言だけど…)


9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 14:06:22.53 ID:G70wVOlz0


ことり「ねぇ穂乃果ちゃん」

穂乃果「なに?」

ことり「穂乃果ちゃんって、海未ちゃんのこと好きなんだよね?」

穂乃果「………………ふぇ?」

ことり「だって海未ちゃんと付き合いたいんでしょ?」

穂乃果「い、いや、けど、それがなんで海未ちゃんを好きってことになるの…?」

ことり「え、普通に考えてそうなると思うんだけど…」

穂乃果「わ、私が海未ちゃんのこと好きなんじゃなくて! 海未ちゃんが私のこと好きなの!」

ことり「そ、そうなの?」

穂乃果「た、多分…」


10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 14:09:18.87 ID:G70wVOlz0


ことり「うーん…………、あ」

穂乃果「え?」

海未「すいません、遅れてしまいました」タッタッタッ

穂乃果「うううう海未ちゃん!」ビクッ

海未「どうしたんですか、そんなに慌てふためいて」

穂乃果「なんで海未ちゃんがここに…」

海未「えっ……だっていつも一緒に登校してますよね?」

穂乃果「あ、そういえば…」

ことり(穂乃果ちゃん、動揺しすぎだよ…)

海未「穂乃果? どうかしたんですか?」

穂乃果「あ、ううん……なんでも…」

ことり「と、とりあえず学校いこっか」

海未「あ、はい。そうですね」

穂乃果(…………)


11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 14:13:24.27 ID:G70wVOlz0


ことり『穂乃果ちゃんって、海未ちゃんのこと好きなの?』


穂乃果(……ば、バレてないよね…? ちゃんと誤魔化せてたよね?)




海未「絵里。ここのダンスのステップについて聞きたいことがあるのですが…」

絵里「ああ、ここはね、ここをこうして……」

海未「……なるほど。ありがとうございます」

絵里「いえいえ。役に立ててよかったわ」

海未「絵里の説明は分かりやすくて助かります」

絵里「もー褒めたってなにもでないわよ?」

海未「いえ、素直な気持ちですよ」

絵里「…海未って時々外人みたいにストレートに言うわよね」

海未「?」


13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 14:16:48.85 ID:G70wVOlz0


穂乃果「……」ジーッ

ことり「……」

穂乃果「ことりちゃん」

ことり「なに?」

穂乃果「海未ちゃんが浮気してる」

ことり「……うーん」

ことり「穂乃果ちゃんも海未ちゃんに話しかけてこればいいんじゃないかな?」

穂乃果「……別にいい」

ことり(海未ちゃん気づかないかなぁー…)チラチラ

海未「?」

ことり(あ、目があった)


14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 14:19:35.58 ID:G70wVOlz0


ことり(穂乃果ちゃんがめんどくさいことになってるよ……って、アイコンタクトなんてしたって通じるわけないか…)

海未「……?」ニコッ

ことり(いや、そうじゃなくて……微笑んでほしかったわけじゃなくて)フルフル

海未「? ことり、何か用ですか?」スタスタ

ことり「え、あー…えっと…」チラッ

穂乃果「……」

ことり「えっと…」

海未「ことり?」

ことり「いや、用はないんだけど……海未ちゃん、元気?」

海未「え、まぁ、元気ですけど?」

ことり「そっかぁ……よかったー」

海未「?」

ことり(あああああ海未ちゃんすごく不審がっちゃってるよー…)


17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 14:23:46.64 ID:G70wVOlz0


海未「ああ、そうだ、ことり」

ことり「あ、うん。なに?」

海未「新曲について相談があるので、放課後にことりの家に行ってもいいですか?」

ことり「うん、もちろん」

海未「ありがとうございます。それではまた放課後に」

ことり「うん」バイバイ

穂乃果「……」

ことり「あ」

ことり(穂乃果ちゃんのこと忘れてた…)

ことり「あのね、穂乃果ちゃん、海未ちゃんには別に他意とかないと思うの」


18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 14:27:21.17 ID:G70wVOlz0


穂乃果「……ことりちゃんのうらぎりもの」

ことり「ええええ」





海未「ただいま帰りました」ガラッ

海未母「おかえりなさい。穂乃果ちゃんが来てますよ」

海未「え?」


ガラッ

穂乃果「……おかえりなさい」

海未(本当にいた)


20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 14:29:58.71 ID:G70wVOlz0


海未「ただいまです。あの…何か用なんですか?」

穂乃果「別に」

海未「しかしわざわざ家に来るなんて…」

穂乃果「……遅かったね、帰ってくるの」

海未「え? ええ……ことりの家に寄っていましたから」

穂乃果「……」ムス

海未「穂乃果…?」

穂乃果「ねー海未ちゃん」

海未「なんですか?」

穂乃果「こっち来て」

海未「? はい」トテトテ

穂乃果「ていっ」ギューッ


22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 14:32:16.95 ID:G70wVOlz0


海未「ど、どうしたんですか、急に抱き付いて」

穂乃果「海未ちゃんは穂乃果のだからね」

海未「え、えっと……?」

穂乃果「……」ギュー

海未(何かあったんでしょうか…?)

海未(…とりあえず抱きしめ返しておきましょう)ギュ

穂乃果「…えへへ」

海未(可愛い…)




穂乃果「海未ちゃーんっ」

海未「あ、穂乃果。おはようございます」

穂乃果「おはよう!」


24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 14:36:21.83 ID:G70wVOlz0


海未「なんだか今日は元気ですね」

穂乃果「えへー。あれ? ことりちゃんは?」

海未「まだです。ことりが穂乃果より遅いなんて珍しいですね」

穂乃果「そうだねー」

海未「電話してみましょうか」

穂乃果「うん、って、あれ? ごめん、ことりちゃんからメールきてた」

メールカイフウ

【今日、ことりは早めに登校します♪ 海未ちゃんと二人でゆっくり登校してねー】

穂乃果「……」

海未「なんて書いてありました?」ヒョコ

穂乃果「っ」サッ


26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 14:38:57.99 ID:G70wVOlz0


海未「穂乃果? どうして隠すんですか?」

穂乃果「あ、い、いや……なんとなく?」

海未「はあ…。で、ことりはなんと?」

穂乃果「えっと、ことりちゃん、先に行ってるんだって」

海未「そうなんですか? それはまた珍しいですね……では、私たちも行きましょうか」

穂乃果「う、うん」

穂乃果(ことりちゃん、気を使ってくれたのかな……)

穂乃果(よし、ことりちゃんのためにも頑張って海未ちゃんをオトすぞ!)グッ

海未「ああ、そういえばこの間絵里が言っていたんですけどね、」

穂乃果「……」

海未「穂乃果? どうかしましたか?」

穂乃果「……」ギュッ

海未「え、あ、あの……何故いきなり腕を組むのですか?」


27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 14:41:31.71 ID:G70wVOlz0


穂乃果「海未ちゃんが酷いことするから」

海未「訳が分からないのですが……」

穂乃果「とにかく、これは罰なの!」ギュー

海未「ええ……あの、普通に恥ずかしいんですけど…」

穂乃果「学校につくまでずっとこのままだから」

海未「ええー……」





絵里「あら、二人ともおはよう」

海未「あ、絵里。おはようございます」

穂乃果「!」ギュッ

海未(学校について離れてくれたのに、何故また腕組みを…?)

絵里「? 今日の二人は随分と仲良しね」

海未「いえ、これは……」


30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 14:44:52.90 ID:G70wVOlz0


穂乃果「…私と海未ちゃんは仲良しだもん」

海未「確かに仲はいいですけど……穂乃果、本当にどうしたんですか?」

穂乃果「別に」

海未「いや、しかし……」

絵里「ふふ、まぁいいじゃない。そうしてるとなんだか微笑ましいわ」

海未「私はすごく恥ずかしいのですが…」

絵里「照れてる海未も可愛いわよ」

海未「あ、あまりそういうことを言わないでください///」

絵里「ホント、恥ずかしがりね。じゃぁ私は教室に戻るから、また部室でね」

海未「はい、また放課後に」


31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 14:48:40.28 ID:G70wVOlz0


穂乃果「……」ムスッ

海未「……穂乃果? なんだかご機嫌斜めのようですが…」

穂乃果「海未ちゃんの胸に聞けば分かるよ」

海未「は、はあ…」

海未(さっぱり分からないのですが……難しいお年頃なんでしょうか…いや、同じ歳ですが…)

穂乃果「……あの、海未ちゃん」

海未「何でしょうか」

穂乃果「もうちょっとだけ、このままくっついてていい?」

海未「……いいですよ」

穂乃果「ほんと? 恥ずかしくないの?」

海未「もちろん恥ずかしいですけど、穂乃果の頼みですし」

穂乃果「………」

海未「…?」

穂乃果「……」


33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 14:52:25.74 ID:G70wVOlz0


海未「…あの、まだ怒ってるんですか?」

穂乃果「そうじゃないけど……」

海未「なら急に無言にならないでください…心配してしまうじゃないですか」

穂乃果「……海未ちゃん」

海未「はい」

穂乃果「あの……私、海未ちゃんのことが……その、好きだよ」

海未「…私も穂乃果のこと好きですよ。親友ですから」

穂乃果「いや、そうじゃなくて…」


キーンコーンカーンコーン。


海未「ほ、穂乃果、チャイムが鳴ってしまいました! 急ぎましょう!」ダッ

穂乃果「あ、海未ちゃ………、」

穂乃果「……くっついてていいって言ったのに……海未ちゃんのバカ……」


35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 14:56:22.61 ID:G70wVOlz0





穂乃果「海未ちゃんがなかなかオチてくれないの…」シュン

ことり「うん……ごめんね。だと思ってた」

穂乃果「おかしいよ……海未ちゃんの攻略は一番簡単だったはずなのに…」

ことり「んー……ことりの目には、海未ちゃんって結構難攻不落だと思うけど…」

穂乃果「なんで?」

ことり「驚異的に鈍いし、なおかつヘタレだから」

穂乃果「……………思わず納得しちゃった」

ことり「でしょ」

穂乃果「あー……どうすれば海未ちゃんをオトせるのかなぁ…」

ことり「……ねぇ、穂乃果ちゃん?」

穂乃果「ん?」

ことり「穂乃果ちゃんが海未ちゃんをオトしたいのは、海未ちゃんが一番オトすのが簡単そうだから、だよね?」

穂乃果「うん」


36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 14:59:11.20 ID:G70wVOlz0


ことり「だったらもう他の人にしちゃえばいいんじゃないの?」

穂乃果「え?」

ことり「だって海未ちゃんはオトしにくいってことが分かったんだから、もう海未ちゃんをオトす必要はなくなったわけだよね?」

穂乃果「え、あ……で、でも海未ちゃん以外にオトせそうな人なんて……」

ことり「穂乃果ちゃんだったら他の人でも大丈夫だと思うよ?」

穂乃果「……そんなことないよ」

ことり「それに、海未ちゃんは最近、絵里ちゃんのことが気になってるみたいだし」

穂乃果「…」ピク

ことり「海未ちゃんのためにも、海未ちゃんのことは諦めたほうがいいんじゃないかな」

穂乃果「……うぅ…」シュン

ことり「……ねぇ穂乃果ちゃん。そろそろ素直になってもいいんじゃないかな?」

穂乃果「素直にって……」

ことり「海未ちゃんと付き合いたいのは、海未ちゃんがオトすの簡単そうとかじゃなくて、海未ちゃんのこと好きだからだよね?」


37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 15:02:09.14 ID:G70wVOlz0


穂乃果「…………うん」

ことり「うん、それなら頑張って」

穂乃果「あーあ、せっかく誤魔化してたのに、ことりちゃんにはバレバレだったんだね」

ことり「穂乃果ちゃん分かりやすいから」

ことり(というか、あれで誤魔化せたと思ってる穂乃果ちゃんってすごいなぁ…)

ことり「あ、そうだ。さっきの話は嘘だから」

穂乃果「さっきのって?」

ことり「海未ちゃんが絵里ちゃんのこと気にしてるって話。ただ穂乃果ちゃんの気持ちを揺さぶっただけ」

穂乃果「……ことりちゃんって意外と意地悪だよね」

ことり「穂乃果ちゃんと海未ちゃんには何してもいいってうぬぼれてるから」

穂乃果「むぅ……」


38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 15:06:21.43 ID:G70wVOlz0


穂乃果「……ねぇことりちゃん。どうすれば海未ちゃんは私のこと好きになってくれるかな」

ことり「そうだねぇ……海未ちゃんは直球ストレートじゃないと分からないような人だから、やっぱり素直に気持ちをぶつけるのが一番じゃないかな」

穂乃果「素直にかぁ……よし、頑張る!」

ことり「うん、ファイト」

穂乃果「絶対に海未ちゃんを振り向かせてみせるよっ!」


ガチャ


穂乃果「え」

海未「え、あ……今、私の名前、呼びませんでしたか?」

穂乃果「……っ/// う、海未ちゃんのバカあああああああ!!」

海未「えぇっ!?」

ことり(海未ちゃん、タイミングが悪すぎるよ…)


39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 15:10:53.42 ID:G70wVOlz0





海未「……あの、穂乃果」

穂乃果「…なに?」

海未「さ、さっきはすみませんでした」バッ

穂乃果「……海未ちゃん、何も悪いことしてないじゃん」

海未「いえ、しかし……無意識とはいえ、穂乃果を怒らせてしまったので…」

穂乃果(怒ったんじゃなくて恥ずかしかったんだけど……それを言ったら「なんで恥ずかしかったんですか?」とか聞かれそうだし…)

海未「本当に申し訳ありません!」バッ

穂乃果「べ、別に怒ってないから、顔あげてよ」

穂乃果(海未ちゃん真面目すぎるよ……いや、そんなところも好きだけど…)

海未「…あの、それで穂乃果はどうして怒っていたのですか?」

穂乃果「え、いや、それは……ね?」

海未「はい」


41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 15:14:46.25 ID:G70wVOlz0


穂乃果「え、ええっと…………お腹がすいてて、イライラしてました…」

海未「……それでは私は、理不尽に怒られたということですか」

穂乃果「…そういうことになりますね…」

海未「……怒ってもいいですか?」

穂乃果「ごめんなさい…」

穂乃果(うぅ…海未ちゃんの目が冷たい……けど、本当のことなんて言えるわけないし…)

海未「はぁ……練習中、ずっとどうやって穂乃果に謝るか考えていた私がバカみたいじゃないですか」

穂乃果「…練習中、私のこと考えてたの?」

海未「はい。おかげさまでいつもよりミスが多くなってしまいました」

穂乃果(そういえばいつもより絵里ちゃんに注意されてたっけ…)


42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 15:18:04.66 ID:G70wVOlz0


穂乃果「そっか……私のこと考えてくれてたんだね……えへへ…」

海未「…何をニヤけているのですか」

穂乃果「に、ニヤけてないもん」

海未「? まあ、いいですけど……じゃぁ帰りましょうか」

穂乃果「うん」

海未「ことり、お待たせしてすみません……って、あれ? ことりは…?」

希「ことりちゃんなら、先に帰るって伝言残して帰ってったで」

海未「そうですか……何か用でもあったんでしょうか…?」

穂乃果(ことりちゃん、徹底して協力してくれてるんだなぁ……が、頑張らないと)

海未「では、二人で帰りましょうか」

穂乃果「う、う、うんっ」

海未「? 大丈夫ですか…?」

穂乃果「…大丈夫です」

穂乃果(緊張しすぎて声がつっかえちゃった)


43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 15:21:49.77 ID:G70wVOlz0





穂乃果(結局、昨日の帰り道も特に進展はないまま……)ズーーン

穂乃果(こんなので本当に海未ちゃんと付き合える日がくるのかなぁ…)

パカ

海未「あ」

穂乃果「?」

パタン

ことり「海未ちゃん? 靴、履き替えないの?」

海未「急用を思い出しました」

ことり「急用?」

海未「はい。なので、二人は先に教室に向かってっててください」

穂乃果・ことり「……」


46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 15:24:58.68 ID:G70wVOlz0


穂乃果「海未ちゃん、靴箱開けるよ」パカッ

海未「ああっ、か、勝手に開けないでください!」

ことり「昔から海未ちゃんは嘘つくの下手だよね。そこが可愛いけど」

海未「うぅ…」

穂乃果「……これ、手紙?」

ことり「手紙だね。…ハートマークがついてるから、多分ラブレターじゃないかなぁ」

海未「…」

穂乃果「……これを見られたくなかったから、先に行ってるよう言ったの?」チラ

海未「…」ソラシ

ことり「ま、まぁ海未ちゃんは下級生の子に人気あるから」


48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 15:28:40.50 ID:G70wVOlz0


穂乃果(…そうだよね。海未ちゃんのことを好きなのが私だけなわけ、ないよね)

穂乃果(このままじゃ、いつか海未ちゃんを誰かに……)





穂乃果「う、海未ちゃん」

海未「え、穂乃果? どうしたんですか、こんな時間に…」

穂乃果「こんばんは!」ペコ

海未「こ、こんばんは」ペコ

穂乃果「あの、話があるの」

海未「なら私の部屋に行きましょう。外で話して穂乃果が風邪をひいたら大変ですし」

穂乃果「…う、うん」


49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 15:33:35.97 ID:G70wVOlz0


―海未さんの部屋―


海未「それで、話というのは?」

穂乃果「………う、海未ちゃん、今日もらった手紙、どうした?」

海未「読んだ後、持ち帰りました」

穂乃果「…なんて書いてあった?」

海未「えっと、詳しくはプライバシーがあるので言えませんが、その、一般的なラブレターと似たような文面です」

穂乃果「返事はどうするか、決めてる?」

海未「はい。お断りさせてもらいます」

穂乃果(よかった……って、こんなこと思っちゃ手紙の人に失礼だけど…)

穂乃果「…あ、あのね」

海未「なんですか?」

穂乃果「海未ちゃんってモテるよね?」

海未「え、えっと……自分では何とも言えないのですが…」


51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 15:38:09.78 ID:G70wVOlz0


穂乃果「それもそうだね……じゃぁ、ラブレターとか前にももらったことあるよね?」

海未「……はい、まぁ」

穂乃果「でも今まで全部断ってるよね」

海未「はい」

穂乃果「なんで?」

海未「なんでって……」

海未「……えっと………あの、ですね///」

穂乃果「……」ジッ

海未「……心に決めた人がいるからです」

穂乃果「…好きな人ってこと?」

海未「はい。…付き合うならその人と決めているので」

穂乃果「……そっか」

穂乃果(海未ちゃん、好きな人がいたんだ…)

海未「話というのは、そのことだけですか?」

穂乃果「……、…うん」


53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 15:41:17.75 ID:G70wVOlz0


海未「…あの、穂乃果。何日か前から、どこか様子がおかしくないですか?」

穂乃果「そうかな………うん、そうかも」

海未「何かあったのですか?」

穂乃果「海未ちゃんのせいだよ」

海未「えっ?」

海未「………ええっと、私、何かしてしまったんですか…?」

穂乃果「………聞いても後悔しない?」

海未「するわけないです。…って、そんなに深刻なことなのですか?」

穂乃果「……、好きなの」

海未「え?」

穂乃果「私は海未ちゃんのことが好きなの!」

海未「……」


57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 15:44:15.60 ID:G70wVOlz0


穂乃果「め、迷惑かもしれないけど……でも、ずっと好きだったから……海未ちゃんが、他の人を好きでも……せめて伝えるくらいは……」

海未「……穂乃果」ギュッ

穂乃果「っ、う、海未ちゃん?」

海未「私も穂乃果のことが好きです」

穂乃果「………えっ、で、でもさっき…」

海未「分かりませんでしたか? 私がずっと好きだったのは穂乃果ですよ」

穂乃果「……ええええ。全然分かんないよ、分かりにくすぎだよー…」

海未「自分では分かりやすく表現していたつもりだったのですが……というより、穂乃果のほうが分かりにくかったですよ」

穂乃果「ええーっ、それはないよ! 私、分かりやすいってよく言われるもん! 海未ちゃんが鈍いだけだよ!」

海未「ええー……まあ、否定はできませんが…」

穂乃果「……でも、よかった。私、絶対片思いだと思ってたし…」

海未「そんなの私だって同じですよ。穂乃果は私のこと友達としてしか見ていないのかと思ってました」

穂乃果「…お互い鈍感だったってことだね」

海未「そうですね…」


61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 15:46:38.32 ID:G70wVOlz0


穂乃果「……」

海未「……」

穂乃果(……なに話せばいいか分かんない…)

穂乃果(私は海未ちゃんが好きで、海未ちゃんも、その、私のことが好きで…/// これってつまり、つ、付き合うとか、そういう流れだよね…?)チラ

海未「?」

穂乃果(海未ちゃんと恋人……///)

海未「あの、穂乃果」

穂乃果「なに?」

海未「……えっと、その、穂乃果はその、私と……つ、付き合ってくれますか?」

穂乃果「うん、今私も同じこと考えてた。私は海未ちゃんと付き合いたいよ」

海未「じゃ、じゃぁ、よろしくお願いします」

穂乃果「うんっ」

穂乃果「えへへ、海未ちゃん大好き!」ギュッ

海未「わ、私もです」


65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 15:48:38.76 ID:G70wVOlz0


穂乃果「海未ちゃんもちゃんと好きって言ってよ」

海未「え、えっと……好きですよ、穂乃果」

穂乃果「うん…嬉しい」

海未「穂乃果……」

穂乃果「海未ちゃん……///」

穂乃果(こ、この流れなら、き、キスとかしても自然だよね…)ドキドキ

海未「では、時間も遅いですし、そろそろ帰ったほうがいいのではないでしょうか」

穂乃果「えっ」

海未「もう十時ですし」

穂乃果「………海未ちゃんのバカ」

海未「え? わ、私また何かしてしまいましたか?」


67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 15:50:15.77 ID:G70wVOlz0


穂乃果「…もういいよっ」グイッ

チュッ

海未「っ!!///」バッ

穂乃果「……そんなに勢いよく離れなくてもいいじゃん…」

海未「あ、す、すみませ……いや、しかし今のは……」

穂乃果「恋人だもん…キスくらいいいでしょ?」

海未「こ、こういうことは成人になってから…」

穂乃果「もー海未ちゃん固すぎ!」

穂乃果「私は海未ちゃんが好きだから、海未ちゃんと……あの、キスとか…他にも色々したいって、思うよ」

穂乃果「……海未ちゃんは違うの?」

海未「そ、それは…」

穂乃果「…ねぇ、海未ちゃんは私に触りたくないの?」

海未「………そんなわけないじゃないですか」


69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 15:52:19.90 ID:G70wVOlz0


穂乃果「ほんと?」

海未「当たり前です。……この際言ってしまいますが、私はずっと我慢してたんですから。穂乃果を好きになってからずっと、その、あなたに触れたいと思ってましたし…」

穂乃果「我慢なんてしなくても、海未ちゃんならいつでも大歓迎だったのに」

海未「ダメです。こういうのはきちんと手順を踏んでから行わなければ」

穂乃果「本当に真面目さんなんだから。……でも、もういいよね?」

海未「え?」

穂乃果「私と海未ちゃんは恋人なんだし、ちゃんと手順は踏んだってことになるでしょ?」

海未「え、えっと、そ、そうです、ね…///」

穂乃果「じゃぁ海未ちゃん、次は海未ちゃんからキスしてほしい」

海未「………」

穂乃果「だめ?」

海未「……私があなたの頼みを断れるわけないじゃないですか」

穂乃果「えへへ……なんだかんだで海未ちゃんって私に甘いよね」

海未「今頃気が付いたんですか? 私は大分前からあなたには逆らえませんよ」


71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 15:55:08.18 ID:G70wVOlz0


穂乃果「もー海未ちゃんってばホント私のこと大好きだね!」

海未「はい、好きですよ」

穂乃果「…ず、随分素直だね」

海未「まあ、今更隠す必要もないでしょう」

穂乃果(こんなに平然としてるとこっちが照れちゃうよ…///)

海未「…穂乃果」

穂乃果「な、なにかな」

海未「目を閉じてください」

穂乃果「え?」

海未「あなたの頼みは断れないって言ったじゃないですか」

穂乃果「…………あっ、う、うん///」キュ

海未「…穂乃果、好きですよ」チュ

穂乃果「っ……わ、私も、大好きだよ…///」

海未「はい、嬉しいです」


72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 15:57:39.76 ID:G70wVOlz0


穂乃果「……」

海未「どうしました?」

穂乃果「なんか海未ちゃんばっかり余裕ぶっててズルい」

海未「余裕ぶるって……こう見えても、内心はかなり照れているんですよ」

穂乃果「ちゃんと顔に出してよー」

海未「そう言われましても……。いいじゃないですか、赤くなってる穂乃果はとても可愛いですよ」

穂乃果「………」ペシッ

海未「無言で叩かないでください」

穂乃果(海未ちゃんのくせに私より余裕なんて……)ムゥ





海未「ことり、穂乃果、おはようございます」

ことり「あ、海未ちゃんおはよー」

穂乃果「…おはようございます」ペコリ

海未「…?」


74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 16:00:03.03 ID:G70wVOlz0


海未「あの、ことり」チョイチョイ

ことり「なあに?」

海未「穂乃果の機嫌が悪い気がするのですが…」ヒソ

ことり「あー……うん。さっきまで海未ちゃんの話してたの」ヒソ

海未「私の?」

ことり「付き合ってから、なんか海未ちゃんが余裕ぶってて腹が立つって」

海未「腹が立つって……別に余裕ぶってなどいないのですが…」

ことり「うーん、多分穂乃果ちゃんはもっと海未ちゃんに恥ずかしがってほしいんじゃないかな」

海未「そういえば前もそんなことを言っていたような…。私、そんなに平然として見えますか?」

ことり「いやあ、ことりにはそうは見えないけど」

海未「ですよね…」


75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 16:02:24.53 ID:G70wVOlz0


穂乃果「…」ギュ

海未「ほ、穂乃果?」

穂乃果「…早く行かないと遅刻しちゃうよ」

海未「それもそうですね。じゃぁ行きましょうか」

海未「あ、ことり、ありがとうございます」

ことり「どういたしまして」

穂乃果「……」ムゥ

ことり(穂乃果ちゃん分かりやすいなぁ…。けど海未ちゃんは気づかないんだろうなぁ…)

海未「……あの、穂乃果」

穂乃果「なに?」

海未「そろそろ手を離してもらえませんか?」

穂乃果「やだ」

海未「ええ……」チラ

ことり(そこでことりを見られても…)ガンバッテ!


76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 16:05:17.48 ID:G70wVOlz0


海未「あ、あの、穂乃果」

穂乃果「やだ」

海未「……まぁ、いいですけど」

ことり「やっぱり折れちゃうんだね…」

海未「穂乃果には勝てませんから」

ことり「ふふ、海未ちゃんは弱いねー」

海未「……まあ、そうですね」

ことり(海未ちゃん可愛いなぁ)

穂乃果「……」

穂乃果(海未ちゃん、ことりちゃんとばっかり話してる……海未ちゃんひょっとしてことりちゃんの方が好きなんじゃ…)モヤモヤ

海未「ああ、そうだ、穂乃果」

穂乃果「…なに?」

海未「今週の日曜日、一緒に遊びに行きませんか? 最近出来た喫茶店のケーキが美味しいと噂で」

穂乃果「行く!!」


77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 16:07:33.01 ID:G70wVOlz0


海未「は、はい、行きましょう」

穂乃果(海未ちゃんから初めてのデートのお誘い…!)

海未「では、ことりも一緒に」

穂乃果「えっ」

ことり「えぇっ」

ことり(と、思わずことりまで驚いちゃった……)

海未「ことりの好きなチーズケーキもおすすめらしいですよ」

海未「三人で行きましょう」ニコッ

ことり「う、海未ちゃん…」


79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 16:09:01.92 ID:G70wVOlz0


ことり(海未ちゃんって本当はバカなのかなぁ…)

ことり「あ、あのね、海未ちゃん」

海未「はい、なんですか?」

穂乃果「……」フルフル

ことり「あ……ごめん、もう遅いかも」

海未「え?」

穂乃果「………ちゃ……の……か…」

海未「? すみません、穂乃果、よく聞こえませんでした」

穂乃果「…」スー

穂乃果「海未ちゃんのバカあああああああ!!!」

海未「!?」



―終わり―


81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 16:09:54.59 ID:w5s6AQOa0


乙ー



92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/02(日) 16:29:25.95 ID:UwDjHAGd0



ほのうみまたよろしく




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