里志「何を聴いてるんだい、ホータロー?」奉太郎「スピッツだ」
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1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/12(火) 21:51:22.37 ID:S9R4fA6S0
里志「へえ、ホータローもスピッツが好きなのかい? 驚いたなあ」
奉太郎「も、ってことはお前もなのか?」
里志「もちろんだよ! データベースを自認している僕だけど、スピッツのことにかけては特に自信を持っているよ」
奉太郎「そりゃ奇遇だな。まさか共通の趣味を持っている奴がこんなに身近にいるとは思わなかった」
里志「確かにね。僕らの周りじゃあんまりスピッツが好き、って言う人は見ないね。
まあ世代もちょっとずれてるし、仕方ないのかな。
ちなみに今ホータローが聴いてるのはどのアルバムだい?」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/12(火) 21:57:01.36 ID:S9R4fA6S0
奉太郎「『三日月ロック』だ。全部好きだが、このアルバムが一番好きかもしれないな」
里志「うん。名盤だね」
奉太郎「『夜を駆ける』から始まるのが素晴らしい。シングル曲じゃないのにこのクオリティ。やばい。
他の曲も申し分ないし、ロック調の曲とスローな曲、かわいらしい曲のバランスも絶妙だ。
最後の曲に『旅の途中』じゃなく『けもの道』を置くひねくれ方もスピッツらしいし、次へのつながりを予感させる」
里志「いつになく饒舌だね、ホータロー」
奉太郎「やっぱり好きなこととなるとつい、な。
そういう里志はどれが好きなんだ」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/12(火) 22:02:30.76 ID:S9R4fA6S0
里志「僕は断然『空の飛び方』だね。スピッツの出世作でもあるし、『crispy!』での迷走から吹っ切れたような潔さがあると思うんだ。
明るい曲調のものが多いし、歌詞も優れてる。一番聴いてて楽しい気分にさせてくれるアルバムだよ」
奉太郎「1曲目の『たまご』がアルバムに勢いを与えてくれているな。
三日月ロックとはまた違った気分で聴き始めることが出来る」
里志「収録されてるシングル曲はどれも文句なしの名曲だし、そのほかも負けないくらいの個性を持っているよね」
奉太郎「そうだな。『恋は夕暮れ』で綺麗な情景を描いたかと思えば、『ラズベリー』で屈指の変態っぷりを見せてくる。
マサムネの懐の広さが感じられるな」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/12(火) 22:08:42.69 ID:S9R4fA6S0
里志「そう! そこなんだよ!
ホータローも分かってるじゃないか!」
奉太郎「それほどでもないさ。ただ姉貴が聴いてたから影響されただけだ」
ガラッ
える「遅れてしまいました。ずいぶん楽しそうにお話をされていたようですけど、何の話をしていたんですか?」
里志「やあ千反田さん、聞いてよ。僕は今同好の士を見つけて感動しているところなんだ」
奉太郎「大げさなことを言うな。ただたまたま好きなバンドが一緒だっただけのことだろう」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/12(火) 22:18:40.02 ID:S9R4fA6S0
里志「それを同好の士と呼ぶんじゃないか。まったくホータローはつれないねえ」
える「それは素敵なことですね! 好きなものを共有できると語り合う楽しみも生まれますし。
ちなみに、そのバンドを教えていただいてもいいですか?」
里志「スピッツさ」
える「本当ですか!? 実はわたしもスピッツが大好きなんです!」
里志「本当かい? これはまた驚いたね。まさか古典部のメンバーの中にこんなにスピッツファンがいたなんて。
灯台もと暗しとはこのことだね」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/12(火) 22:26:35.35 ID:S9R4fA6S0
える「本当ですね。わたしもこんな身近に2人もスピッツのことが好きな人がいるなんて思いもしませんでした」
奉太郎「普段は音楽の話なんてしたことなかったからな」
里志「まったくだ。もっと早くこの話をすべきだったね」
える「折木さんと福部さんはどのアルバムがお好きなんですか?」
里志「僕は『空の飛び方』で、ホータローは『三日月ロック』だよ。
千反田さんは?」
える「わたしはもちろん『スピッツ』です!
初期の混沌とした歌詞や草野さんの若い歌声がたまりません!」
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/12(火) 22:33:20.35 ID:S9R4fA6S0
里志「なかなか渋いところを突いてくるね。千反田さんのイメージからして、最近の方が好きだと思ってたよ」
える「もちろん最近の丸くなったスピッツも大好きです。でも、わたしは昔のとがっていた草野さんにきゅんとさせられてしまいます。
死とセックスのことしか歌わないと言っていた草野さんの姿が、家柄に縛られるわたしにはひどく魅力的に見えるんですよ。
不吉で嫌らしいことをあの声で歌われるともうたまりません!
その中でも特に『テレビ』が好きですね。
『夏の魔物』や『ヒバリのこころ』も大好きですけど、
一番わけが分からないけれど何か意味が隠されていそうなこの曲のことが気になってしまいます!
折木さん、福部さん、あの曲にはどんな意味があるのでしょうか」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/12(火) 22:44:56.63 ID:S9R4fA6S0
奉太郎「知らん。そもそも答えなんかないんだ」
里志「答えがないからこそ、より魅力が増す。そこがスピッツのいいところでもあるからね。
千反田さんにはちょっと物足りないかもしれないけどね」
奉太郎「聴いたやつがそれぞれ違うように感じ取ればいいんだ。それがスピッツだ。
千反田、お前もスピッツが好きなら分かるだろう?」
える「確かにその通りですね。ちょっとわたし、無粋なことを言ってしまいました。まだまだですね」
奉太郎「好きなもののことをより深く知りたいと思うのは当然のことだ。
恥じることはない」
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/12(火) 22:52:52.83 ID:S9R4fA6S0
里志「今日はなんだか妙に優しいじゃないか、ホータロー」
奉太郎「うるさいぞ、里志」
里志「さては、ホータローも昔同じことを聞いたんだね。それもお姉さんに。
それで同じことを言われたんじゃないのかい?」
奉太郎「……悪いが黙秘させてもらう」
里志「沈黙というのは時として何よりも雄弁なものだよ」
える「くすくす。やっぱり音楽の話っていいですね。また少し皆さんと仲良くなれた気がします」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/12(火) 23:02:04.62 ID:S9R4fA6S0
ガラッ
摩耶花「ごめーん、遅くなっちゃった。なんか盛り上がってたみたいだけど、何の話してたの?」
える「摩耶花さん! わたしたち、前よりも仲良くなれたんです!」
摩耶花「え? ……ど、どういうこと?」
奉太郎「それじゃ何も伝わらんぞ、千反田」
里志「実はね、今日たまたま、僕たち3人ともスピッツのファンだってことが分かってさ、その話をしていたところなんだ」
摩耶花「ああ、そういうことね。それって、結構な偶然じゃない」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/12(火) 23:11:42.54 ID:S9R4fA6S0
える「そうなんです! こんなに趣味の合う方が同じ部にいたなんてわたし感激です!
摩耶花さんはスピッツをお聴きにならないんですか?」
摩耶花「うーん、スピッツかあ。有名な曲くらいは知ってるけど、ってくらいかな。
正直ちょっとミスチルと区別がつかない時があるのよね。あはは」
奉太郎「……は?」
里志「ちょっと摩耶花、それどういうこと?」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/12(火) 23:19:43.69 ID:S9R4fA6S0
摩耶花「え……? だから、曲の感じとか、そういうのがたまにミスチルとごっちゃになっちゃうっていうか……
どっちも王道のJ-popって感じだし、マイナーな曲とかだとどっちか分かりづらいかなーって……」
里志「J……pop? スピッツのロックの心が分からないっていうの?」
奉太郎「ミスチルとごっちゃ……だと? お前は1人のボーカルが2つのバンドを掛け持ちしてるとでも思ってるのか?」
摩耶花「ちょ……ちょっと、そんなに怒んないでよ。べ、別にそんなつもりで言ったわけじゃ……
ち、ちーちゃんなら分かってくれるでしょ? ね?
私はただ……」
える「摩耶花さん、アニソンの聴きすぎで耳が腐ってしまったんじゃないですか?
入須さんのところのいいお医者さんを紹介してもらいましょうか?」
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/12(火) 23:32:56.64 ID:S9R4fA6S0
摩耶花「う、うわああああああああん!」
ガラッバタバタ
里志「ふう……。せっかくの楽しいひと時に水を差された気分だよ」
奉太郎「まったくだ」
える「まさか摩耶花さんがあんな人だったなんて……
わたし、悲しいです」グスッ
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/12(火) 23:39:02.62 ID:S9R4fA6S0
入須「……今、君たちのところの部員が『桜井も草野もどっちも植物なのにいいいい!』
と泣きながら走っていったが……、何かあったのか?
察するに、スピッツとミスチルの話のようだが……」
える「あ、入須さん。こんにちは」
奉太郎「……どうも」
里志「さすが入須先輩。察しが早いですね。
聞いてくださいよ、実はかくかくしかじかで……」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/12(火) 23:50:30.81 ID:S9R4fA6S0
入須「うんぬんかんぬん、というわけか」
える「そうなんです」
入須「確かにそれは重症だな。早めに医者に診せるべきかもしれない」
える「お願いします入須さん! 摩耶花さんは本当はあんな人じゃないはずなんです!
きっとどこかの調子が悪いだけなんです!」
奉太郎「落ち着け、千反田。取り乱してもどうにもならない」
里志「そうだよ千反田さん。今僕たちに出来ることは……」
入須「スピッツの魅力について語り合うことだな」
える「そうですね!」
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/12(火) 23:58:12.03 ID:S9R4fA6S0
入須「私の一番好きなアルバムは『フェイクファー』だ。これは譲れない。
何といってもかわいい曲が多い。そっと誰かを抱きしめたくなるような、そんなアルバムだ。
もちろんかわいいだけではない。随所に散りばめられた『センチメンタル』や『スーパーノヴァ』のおかげで、
全体の雰囲気が甘くなりすぎないように引き締められている。
ジャケットもいい。
シンプルでありながら、このアルバムの透明感を最大限に表現できている」
える「確かに『フェイクファー』は心が癒される感じがします」
里志「疲れてしまったときにふと聴きたくなるようなアルバムですよね」
奉太郎(入須先輩にやりこめられた日の夜にずっと聴いたっけな……)
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/13(水) 00:04:31.26 ID:osL2zC7b0
える「折木さん、どうかしましたか?
心ここにあらずといった感じでしたけど……」
奉太郎「いや、大丈夫だ。問題ない。問題ないぞ」
沢木口「いやーやっぱり最高の一枚と言えば『惑星のかけら』でしょ!」ガラガラ
える「あ、沢木口先輩」
沢木口「チャオ! 隣から面白そうな話が聞こえてきたからついつい乱入しちゃったよ」
里志「確かにあれもいいアルバムですね」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/13(水) 00:10:38.69 ID:osL2zC7b0
沢木口「でしょでしょ? なんか本当に宇宙に行っちゃいそうなところがいいよねー。
リコシェ号に乗ってさ。ああもうステキ!
タイトルチューンを1曲目に持ってくるのもこのアルバムだけだしね。
最初のあれでこのアルバムの方向性をばーんと決めててさ、しびれちゃった」
える「かなりグランジ感の強いアルバムですしね。
最初は面食らいましたが、しっかりとスピッツらしさは残っていて、後の成長を予感させてくれますね」
奉太郎「聴けば聴くほど味が出てくるアルバムと言えるな」
入須「あの重厚なサウンドとマサムネさんの優しい歌声の危ういバランスが、病みつきになってしまう」
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/13(水) 00:18:21.99 ID:osL2zC7b0
かほ「スピッツの魅力はマサムネさんだけじゃないわ」ガラガラ
里志「十文字さんじゃないか!」
奉太郎「あんたも立ち聞きしてたのか?」
える「折木さん、失礼なことを言ってはいけませんよ。
かほさんは占い研なんですから」
かほ「そういうことよ」
奉太郎(どういうことなんだ)
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/13(水) 00:25:42.07 ID:osL2zC7b0
かほ「さっきも言ったけれど、スピッツは決してマサムネさんだけじゃ成り立たないわ。
ベースのリーダー、ドラムの崎ちゃん、ギターのてっちゃん、そしてマサムネさん。
誰が欠けてもスピッツは存在しなかったと言っても過言じゃない。
彼らの実力が真に発揮されるのはライブのときね。
崎ちゃんのドラムは全体に安定感をもたらすし、リーダーのベースともよく合ってる。
暴れるリーダーもかっこいいしね。
てっちゃんがあの風貌でおとなしくアルペジオを弾いてるのも面白いと思う。
高い技術と個性を兼ね備えている彼らじゃなきゃ、スピッツの空気は生み出せないわ」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/13(水) 00:32:49.76 ID:osL2zC7b0
入須「生で聴くとがっかりしてしまうようなバンドも多い中、
CDの音源以上のパフォーマンスを見せてくれる彼らは、やはり素晴らしいものを持っているということだな」
える「皆さんの仲がとてもいいのが伝わってくるのもいいですよね。
ありきたりな言葉ですけど、強い絆で結ばれているのがわかって、こっちまで嬉しくなってしまいます」
奉太郎「やっぱり、全員でスピッツなんだな」
里志「そうだ! もしよかったら、これから視聴覚室でスピッツのライブDVDを見ない?
たまたま『とげまる20102011』を持ってきてるんだ!」
える「それはいいですね!」
かほ「是非ご一緒させてもらいたいわ」
入須「なら、私が機材の準備をしよう。
その手のものには慣れている」
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/13(水) 00:37:44.89 ID:osL2zC7b0
里志「そうこなくっちゃ! もちろんホータローも一緒に来るよね?」
奉太郎「ああ、もちろんだ」
える「じゃあさっそく行きましょう!」
キャッキャッ
アハハウフフ
……
ガラガラ
谷「おいおい、スピッツといえばマサムネに憧れてこの髪型にしてるこの俺だろ!
おい福部、どっちがより詳しいか勝負だ! ……ってあれ、誰もいない……」
END
●サシャ「食べ物の怨みは恐ろしいんですよ?」
●のび太「ドラえもんが……スパイ?」
●初心者で知識ゼロからでも始められるバイナリー
●プロフィール写真が全裸って最高やないかい!!!!
●単なるエロげーじゃないこのエロげーは史上最高の傑作!!!
●はまると抜け出せなくなる神アプリが遂に登場
●バイナリってほぼ勝ちゲーじゃんwwwwwww
●今バイナリの普及率が半端なさすぎてワロタwwwwほとんどの人がやってんじゃん!!!