韓国サッカー協会ホ・ジョンム副会長は次のように話した「ワールドカップの不振がホン監督個人の辞退で締めくくられるのは最善の解決策ではない、ホン監督を信頼して支持することにした」
「ホン監督はベルギーとのグループステージ第3戦が終わって辞意を表明した。しかし、辞退するだけが解決策ではなく、今回の経験を元にしてアジアカップで代表チームを導いてもらうようホン監督を説得した。ホン監督もアジアカップを引っ張っていくという覚悟を決めた」と、このように述べた。
ホン・ミョンボ監督は最近、チョン・モンジュ協会会長と面談した後、考えを変えたようだ。ホン監督の契約期間は来年1月にオーストラリアで開催されるアジアカップまでとなっている。
ホ・ジョンム副会長「協会執行部で議論したところではホン監督がワールドカップ本大会の準備をする期間が不足した、準備期間を1年しか与えられなかったサッカー協会の責任が大きい」
韓国は今回のW杯本大会で1分け2敗を記録し、1998年のフランス大会以来、実に16年ぶりに無勝でグループリーグ敗退が決まった。
アルジェリアとの第2戦では12分間で3ゴールを入れられ、ベルギーとの3戦目では数的優位だったにも関わらず逆に敗北するなど、戦術的な能力が不足しているという批判を浴びた。
監督の去就についても内外で賛否が別れていた。
釈然としない選手選抜、戦術的な失敗などを挙げ、ホン監督を解任しなければならないという世論が強くなりつつあった。一方で、ホン監督のこれまでの実績や短期間で準備をしなければいけなかった点を考慮して、再挑戦の機会を与えたいという主張も多かった。
一つの世論として外国人監督の招聘という声もあったが行われることはなかった。
隣国の日本はワールドカップ敗退後、すぐにメキシコ人のハビエル・アギーレ監督と交渉を開始したが、韓国は現体制を変えることが出来ない。それは現実的な問題で、監督に支払う年俸を韓国サッカー協会は捻出することができないのだ。
ホン・ミョンボ監督は8億ウォン(約8000万円)の年俸を受け取っているが、日本代表が呼んだアルベルト・ザッケローニ監督は約12億ウォン(約1.2億円)の年俸を受け取っていた。そしてアギーレ監督には24億ウォン(約2.4億円)を支払うという。※年俸額は諸説あり。
年俸だけではなく、外国人監督の招聘にはそれ以外にも通訳、コーチングスタッフといった追加コストもバカにならない。韓国人監督が就任した時とは比べ物にならないほどの金が必要になるのだ。
そして海外から連れて来る場合は少なくとも交渉から1ヶ月は必要になり、そこから選手たちの特徴やスタイルなどを把握することになる。2011年に日本のザッケローニ監督がアジアカップを制覇したが、これは決して容易なことではない。
また、韓国サッカー協会は「韓国人監督を育成する」という目標を明らかにし、その最初の人物がホン・ミョンボ監督である。つまりここで外国人監督を選任した場合、協会の失敗を認めたことになる。
このような理由からも韓国に外国人監督を呼ぶのは難しい。
Via:
Nate/
Yonhap news