国際サッカー連盟(FIFA)の副会長を務めているフリオ・グロンドーナの息子、
ウンベルト・グロンドーナ(画像)がブラジルワールドカップのチケットをめぐるスキャンダルに巻き込まれた。
アルゼンチンのスポーツチャンネルTycに自ら出演したウンベルトは「
チケットを友人に転売した」と発言したのである。
現在ブラジルではチケットを転売する“ダフ屋行為”が猛威を振るっており、ブラジル当局は7月1日にアルジェリア人11人で構成されたダフ屋組織をリオデジャネイロとサンパウロで摘発した。
その際、押収されたチケットの中から、ウンベルトが購入したチケットが発見されている。※チケットにはICチップが埋め込まれており購入者を特定可能。このテレビ出演は、それらの状況を説明するために先手を打ったものと見られる。
現地メディアはウンベルトがチケットを元の価格の倍以上受けて転売したと報じているが、彼はダフ行為をした事実はないと否定した。
ウンベルト「決勝と準決勝を含めて24枚の本選チケットを約9000ドル(90万円)で購入した。そしてワールドカップを直接現地で見たいと言っていた有名なアルゼンチンの友人にその一部を売った。その友人も別の友人にチケットを渡していたようだ。
その後、どのように使用したかは全く分からない」と述べた。
ウンベルト「
私が誰にそのチケットを売ったのか明かすことはできない。だが考えてほしい、私(のような地位のある人間)がチケットを転売して220ドルの利益のために手を汚すと思いますか?真実は一つだよ。私はただの友人にチケットを売り、その後の事はわからないということだ。」
この行為自体がワールドカップにおいて大きな恥である-彼は世界統括団体の技術顧問だ。そして父は1988年以降、FIFAの執行役員のメンバーであり、FIFAにおいて強力な権力を持つ財務委員会の議長でもある。
また、警察は捜査の過程で、ダフ屋にチケットを大量に流しているルートの存在を確認しており、FIFAの関係者が関与している事を断定している。
何故ならFIFAのメンバーにのみ割り当てられているはずの半額チケットや無料チケットがダフ屋を経由して流通しているからだ。FIFAの広報担当者は「まずは警察から受け取った押収チケットを本物かどうかも含めて分析する必要があります。不正に転売した事実が分かれば誰であれ、FIFAの基準に基づいて処分するスタンスです。」と話し、不正な転売には厳しく対処すると述べた。
対戦する国によっては元の8倍にまで暴騰するチケットも存在するという。参考:
Guardian/
Telegraph
さすがFIFAさんや!
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