絵里「真姫っていつも髪の毛くるくるしてるわね」
- 1 : ◆eyH5F3DPSk 2014/07/06(日) 01:10:37.69 ID:PLCqnz1y0
- 絵里「なんで?」
真姫「え? 何でって言われても……」
絵里「幸せになる?」
真姫「いや……そんなことはないわね」
絵里「クセなの?」
真姫「うん」
絵里「……」
真姫「何よその目は」
絵里「私もくるくるしてみたい」 - 2 : ◆eyH5F3DPSk 2014/07/06(日) 01:12:19.47 ID:PLCqnz1y0
- 真姫「好きにすればいじゃない」
絵里「ほんと?」
真姫「ええ、私に許可をとる必要あるの?」
絵里「そっか。では遠慮なく……」
真姫「ちょちょ、ちょっと待って。何で近づいてくるの」
絵里「だっていいって言ったから」
真姫「いやいや、自分の髪の毛のことだと思ったのよ」
絵里「じゃあダメ?」
真姫「ダメ」 - 3 : ◆eyH5F3DPSk 2014/07/06(日) 01:14:14.20 ID:PLCqnz1y0
- 絵里「まだ誰も来てないのに?」
真姫「一応部室なんだから誰か来るでしょ」
絵里「でも穂乃果たちは掃除で、凛と花陽は一旦忘れ物取りにいったじゃない」
真姫「希とにこは?」
絵里「課題やってて遅れるって」
真姫「……」
絵里「……」
真姫「……」
絵里「……」
真姫「ダメ」
絵里「くっ」 - 5 : ◆eyH5F3DPSk 2014/07/06(日) 01:16:18.97 ID:PLCqnz1y0
- 絵里「生徒会長権限を使うわ!」
真姫「じゃあ帰る」
絵里「嘘ですごめんなさい」
真姫「……ったく」
絵里「……」
真姫「……そんなに?」
絵里「え?」
真姫「何でそんなに触りたがるの?」
絵里「だって真姫の髪ってふわふわしてて……気持ちよさそうだから」
真姫「犬か何かと勘違いしてるんじゃないでしょうね」
絵里「してないしてない」 - 6 : ◆eyH5F3DPSk 2014/07/06(日) 01:18:29.53 ID:PLCqnz1y0
- 真姫「まあ別に触られるのが嫌ってわけではないんだけど……」
絵里「?」
真姫「いや、ね? 誰かが来た時にこんなことやってたら変な誤解を招くでしょ」
絵里「体裁が気になると」
真姫「もっと言い方なかったの?」
絵里「私より体裁の方が大事だと」
真姫「違うから。そういう比較を求めたわけじゃないから」
絵里「ふむ……じゃあバレないように触ればいいわけね?」
真姫「まあそういうことね」 - 7 : ◆eyH5F3DPSk 2014/07/06(日) 01:21:36.68 ID:PLCqnz1y0
- 絵里「じゃあ私が机の下から顔を出します」
真姫「却下」
絵里「まだ最後まで言ってないのにぃ……」
真姫「どう考えても届かないでしょ?」
絵里「真姫が寝てるふりをしてくれればいいのよ。机にごろーんって」
真姫「なんでよ。明らかにおかしいわよ、それ」
絵里「ううん……真姫も何か案出して」
真姫「え? 私も?」
絵里「そうよ、安全で計画的でなおかつ誰にも見つからないくるくるの方法を」
真姫「……絵里ってなんか見てて楽しいわ」
絵里「よく言われる」 - 8 : ◆eyH5F3DPSk 2014/07/06(日) 01:23:19.76 ID:PLCqnz1y0
- 真姫「別に今じゃなくてもいいんじゃないの?」
絵里「真姫がおうちに帰っちゃう」
真姫「……明日」
絵里「明日は私の予定が合わないの」
真姫「何かあるの?」
絵里「……あれ? 確か何かあったはずなんだけど」
真姫「しっかりしなさいよ」
絵里「き、きっとくるくるしたら思い出せるわ!」
真姫「はいはい」 - 9 : ◆eyH5F3DPSk 2014/07/06(日) 01:25:41.41 ID:PLCqnz1y0
- 絵里「……そうだ! 私が真姫の方を向いて座れば、ドアからは見えないんじゃないの?」
真姫「ああ、私を絵里の背中で隠すってこと?」
絵里「そう。これなら横からも見られないし、私たちが何をしてるかもわからない」
真姫「誰か来たら私が気づく、と」
絵里「完璧ね……」
真姫「その発想に脱帽だわ」
絵里「椅子こっち向けるから手伝って」
真姫「わかったわ」 - 10 : ◆eyH5F3DPSk 2014/07/06(日) 01:27:32.91 ID:PLCqnz1y0
- 絵里「……では」
真姫「ちょ」
絵里「え?」
真姫「顔を近づける必要はあるの?」
絵里「……顔を遠ざけてやるのって逆に難しくない?」
真姫「……そうかも」
絵里「じゃあ真姫は目をつぶってて」
真姫「そこまでしてやりたい?」
絵里「ええ。私には真姫が必要よ」
真姫「……言葉を選んでほしいんだけど」
絵里「へ?」 - 11 : ◆eyH5F3DPSk 2014/07/06(日) 01:30:06.32 ID:PLCqnz1y0
-
「こんな感じ……よね? こう……ゆっくり巻くので」
「間違ってはないわ」
「指に巻き付けるように……くるくる」
「……ご感想のほどは?」
「……いい」
「そう、それはよかった」
「ふわふわ」
「いちいち報告しないでいいから」
「……いい匂い」
「ねぇ、どこまで近づいてるの? 私目をつぶってて見えないんだけど」
「気にしない気にしない」
「するわよ」 - 12 : ◆eyH5F3DPSk 2014/07/06(日) 01:33:07.83 ID:PLCqnz1y0
-
花陽「……凛ちゃん、あれ……」
凛「……2人がちゅーしてる」
花陽「だ、だよね?」
凛「凛がこっそり入って驚かそうって考えたのは結果オーライだったにゃ……」
花陽「まさかドアの隙間からあんな光景が見られるとは……それに長いよぉ……」
凛「……凛たち今日はお休みでいいのかな?」
花陽「ほ、ほかの人に見られたら大変だから、私たちはここを守らないと!」
凛「そっか、そうだよね……よーし、凛たちでガードにゃ!」 - 13 : ◆eyH5F3DPSk 2014/07/06(日) 01:35:42.02 ID:PLCqnz1y0
- 希「あれ? 2人とも何してるん?」
凛「ここは立ち入り禁止だよー」
花陽「と、とある事情で……」
にこ「何よー、あんたたちいたずらでもしたの?」
凛「そうじゃなくて……ね?」
花陽「……うん」
希「どうしたん? 2人とも顔赤いよ?」
にこ「中で何かやってるんでしょ……」
希「にこっち?」
にこ「……ははーん、なるほど。そういうわけね」
希「ウチも見ていいやつ?」
にこ「どうぞ」 - 14 : ◆eyH5F3DPSk 2014/07/06(日) 01:39:18.89 ID:PLCqnz1y0
- 希「……ほうほう、大胆な……」
にこ「うん」
凛「だからね、ここは絶対死守なんだよ」
花陽「そういうわけなの」
希「よーしわかった。ウチらも協力するで!」
にこ「なんとなく最近2人の様子がおかしかったのよねー。私の睨んだ通りだったわ!」
凛「……でもすごく長いにゃー」
花陽「……凛ちゃん、あんまり見ちゃダメだよ? 凛ちゃんもああいうの見られたらいやでしょ?」
凛「うん。もうドアは閉めちゃいます」
希「音立てんようにやで」
にこ「静かによ」
凛「わかってるにゃー……よいしょ」 - 15 : ◆eyH5F3DPSk 2014/07/06(日) 01:41:09.18 ID:PLCqnz1y0
- にこ「これでひとまずは安心ってとこね」
希「そうやね」
花陽「でもまだ穂乃果ちゃんたちが……」
凛「て、手強い」
にこ「確かに穂乃果はドアを吹っ飛ばして入りそうね」
希「……ん? 中から何か聞こえて来るような……」
にこ「え?」
花陽「本当?」
凛「なになに?」 - 16 : ◆eyH5F3DPSk 2014/07/06(日) 01:43:52.93 ID:PLCqnz1y0
-
「絵里、もうやめ……くすぐったいっ」
「まだまだこれからよ」
「ちょ、変な触り方するから……っ」
「ふふふ、真姫は耳が弱いのね」
「やめてってば、誰か来たら……くぅっ」
希「……エスカレートしてない?」
にこ「……でももうちょっと聞きたい」
凛「さんせい」
花陽「……うん」 - 17 : ◆eyH5F3DPSk 2014/07/06(日) 01:47:54.13 ID:PLCqnz1y0
- 真姫「……絵里、何で耳まで触ってるのよ」
絵里「つい出来心で」
真姫「もうダメ。そんなことするならおしまいにするわ」
絵里「ゆるして!」
真姫「それに……これのどこが気持ちいいっていうの?」
絵里「真姫はずっとやってるからそれがわからないのよ」
真姫「そんなにいいものじゃないから」
絵里「いいものよー」
真姫「知らない」
絵里「じゃあ教えてあげるわ!」
真姫「……どういうこと?」
絵里「お返しに、私の髪もいじっていいわ」
真姫「……わかった」 - 18 : ◆eyH5F3DPSk 2014/07/06(日) 01:52:03.69 ID:PLCqnz1y0
- 絵里「思う存分くるくるしてください」
真姫「後ろ向いて」
絵里「えっ、くるくるは!?」
真姫「そんなの後でいいの。リボン外すけど、いい?」
絵里「いいけど……本当にくるくるしてみなくていいの?」
真姫「自分のがあるもの……それより私はこっちの方が気になるわ」
絵里「なに?」
真姫「絵里は2つ結びの方が似合うんじゃないかってこと」
絵里「えー? そんなことしたら3年生2つ結びだらけになっちゃうじゃない」
真姫「いいのよそんなこと。大事なのは個性よ個性」
絵里「あー、私の個性が塗り替えられてゆくぅぅ」 - 19 : ◆eyH5F3DPSk 2014/07/06(日) 01:55:05.48 ID:PLCqnz1y0
-
海未「4人とも、そんなところで何をやっているんですか?」
希「!?」
にこ「海未!? ど、どこから……」
海未「普通に廊下を歩いてきましたが。それよりなぜこんなところにいるんですか」
凛「あ、海未ちゃん待って!」
花陽「ここから先はダメなの!」
海未「……なぜですか?」
凛「あの……それは……」
花陽「……えっとぉ」
希「む、虫が出たんよ!」
海未「虫ですか?」
にこ「そ、そう! でっかいクモが!」
海未「クモ……」 - 20 : ◆eyH5F3DPSk 2014/07/06(日) 01:57:54.45 ID:PLCqnz1y0
- 希「もう想像するだけで恐ろしいくらいの色合いで……」
にこ「うんうん、もはやこの世のものとは思えないような……」
海未「ううっ……聞きたくありませんね」
凛「きっと毒を持ってるよ!」
花陽「危ないから近づかない方が……」
海未「そう……ですね。私もそんなサイズのクモは苦手です」
希「ほっ……」
海未「……待ってください。では真姫と絵里はどこですか?」
凛「え」
にこ「そ、それは……」 - 21 : ◆eyH5F3DPSk 2014/07/06(日) 02:00:37.67 ID:PLCqnz1y0
- 海未「まだ中にいるんですか?」
希「あー……」
花陽「うーん……」
海未「……」
海未「…………」
海未「………………私が行きます」
花陽「えっ!?」
海未「そんな毒グモは苦手ですが、2人を置いていくことなんてできません」
海未「4人も誰かを呼ぶためにここでコメント一覧
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- 2014年07月06日 21:32
- くるくるかわいいエリーチカでKKE
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