まどか「クールになりきれない悪魔なほむらちゃん」
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1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 20:42:15.84 ID:3SEIdsuN0
さやか「あんた……自分が何をしたかわかってるの!?」
ほむら「ふふっ、何をおこっているのかしら? ただの人間に戻れたこと、少しは喜んだら?」トクトク
さやか「こっちは真面目に話ししてるのに、紅茶なんか飲んでるんじゃないわよ!」
ほむら「熱っ!」ガシャーン
さやか「…………」
ほむら「…………」
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 20:45:44.44 ID:3SEIdsuN0
さやか「えっと……私何もしてないよ?」
ほむら「猫舌なの。だまってて」カチャカチャ
ほむら「痛っ」
さやか「……指切ったでしょ、今」
ほむら「すこし黙ってちょうだい」カチャカチャ
さやか「手伝う?」
ほむら「いらないわよ!」
7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 20:50:41.79 ID:3SEIdsuN0
さやか「えっと……私何もしてないよ?」
ほむら「猫舌なの。だまってて」カチャカチャ
ほむら「痛っ」
さやか「……指切ったでしょ、今」
ほむら「すこし黙ってちょうだい」カチャカチャ
さやか「手伝う?」
ほむら「いらないわよ!」
8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 20:52:57.46 ID:3SEIdsuN0
さやか「なんか……話の腰がおれちゃったね」
ほむら「うるさいわね」スクッ
さやか「あっ、そんないきなり立つと」
ほむら「」ゴンッ
ほむら「ーっ! ーっ! ーっ!」
さやか「テーブルに頭ぶつけるよ……」
ほむら「はやくいいなさい!」
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 20:55:30.61 ID:3SEIdsuN0
さやか「その……」
ほむら「……なによ」
さやか「最初のクールなかんじって演技?」
ほむら「な、なんのことかしらね? 悪魔になった私は常に冷静沈着よ」
さやか「いや、声震えて-----」
ほむら「と、とにかく! せいぜいただの人間の生活を謳歌することね!」
さやか「あ、逃げた……いや、でも……えーっ……」
13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 20:58:47.19 ID:3SEIdsuN0
ほむら「思いっきり失敗してしまったけれど、大丈夫」
ほむら「まどかを裂くことはできたのだから、この調子で……」
ほむら「なんか、物騒な言い方ね?」
ほむら「まどかをとりもどす……いえ、分ける、のほうがいいかしら?」
ほむら「とにかく! 今までの頼りない感じは捨てて、クールになりましょう」
ほむら「まどかも、神になるならもう少し後の周回でなって欲しかったわ……」
ほむら「キャラを変えようとしたその周で神になってしまうのだもの」
ほむら「私が魔女化した時もなんか助けられっぱなしだったし、しっかりしなきゃ!」
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 21:05:57.61 ID:3SEIdsuN0
ほむら「とりあえず、まどかは今日転校してくるようにしたし、めんどくさそうなのは除外したし……」
ほむら「学校に来るまでに迷っても大変ね、通学路を一本道にしましょう」
ほむら「あとは……桜ね! なんといっても春だもの!」
ほむら「友達ができなくてまどかが不安になったら大変ね。美樹さやかと上条恭介、志筑 仁美も同じクラスにしましょう」
ほむら「ふふっ……完璧よ。全知全能となった私に不可能なんてないに等しいわ!」
ほむら「ある程度は世界ごといじれるし、気に食わない人間は消すこともできる……」
ほむら「かわいそうだから消すのはナシね」
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 21:11:58.02 ID:3SEIdsuN0
まどか「よろしくお願いします!」
ほむら「(ふふっ、帰国子女という知的そうな設定もつけたことだし、より一層まどかが輝くわね!)」
ほむら「(英語が話せなくても大丈夫なように適当な理由もつけたし……あら? 本当に英語喋れるようにすればよかったんじゃ……)」
ほむら「(だ、大丈夫! 問題ないわ!)」
まどか「あ、机が隣同士だね! これからよろしくね!」
ほむら「ええ、わからないことがあったらなんでも聞いて」
まどか「うんっ! ありがとね!」
ほむら「(し、幸せ……っ!)」
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 21:19:58.72 ID:3SEIdsuN0
モブ1「この学校どう思う?」
モブ2「通うのの大変じゃない?」
モブ3「得意な教科とかある?」
モブ4「よかったら学校案内しようか!?」
まどか「え、えーと……あはは……」
ほむら「(まどかが人気過ぎて人だかりが……それに困ってるみたいだし……)」
ほむら「あなたたち、まどっ……鹿目さんが困っているわ。転校生が珍しいのはわかるけれど、鹿目さんのことも考えてあげてくれないかしら?」
モブ1「そうね。ごめんなさい、鹿目さん」
モブ2「何かあったら行ってね?」
ほむら「(すこし能力使ってしまったけれど、これくらいは問題ないわよね)」
まどか「あ、えと。助けてくれてありがとう! えーっと……」
ほむら「暁美ほむらよ。好きに呼んでちょうだい」
まどか「うん! ありがとね、暁美さん!」
ほむら「ええ……(また、最初からなのよね……でも、今度こそは……)」
28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 21:26:32.54 ID:3SEIdsuN0
ほむら「学園を案内するわ。私は保険委員なの」
ほむら「(まどかと同じ保健委員……これだけは私がやりたかったの!)」
まどか「うん。なんか、いろいろとゴメンネ?」
ほむら「気にしないで。好きでやってることだから」
まどか「ふふっ、やさしいんだね」
ほむら「……貴方ほどではないわ」
まどか「えっ?」
ほむら「こちらの話よ。気にしないでちょうだい」
まどか「えーっ気になるなぁ」
ほむら「ふふっ」
まどか「えへへ」
ほむら「(こんなに幸せでいいのかしら……?)」
30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 21:36:12.47 ID:3SEIdsuN0
ほむら「で、ここが理科室。この先には……まどか?」
まどか「…………」
ほむら「? なんでそんなところで立っているの? 案内はまだ途中------」
まどか「暁美さん、あのね、私なにか大切なことを忘れている気がするの……」ブワッ
ほむら「なっ、これは!?(くっ、完全には二つに分けれてなかった!? なんか宇宙が見えるのだけれど!?)」
まどか「私には、もっと重要ななにかが……」
ほむら「(止めなきゃ!)」
31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 21:36:51.52 ID:3SEIdsuN0
ほむら「まどっ」ズルッ ドーン
まどか「ふえっ!? ほ、ほむらちゃん、大丈夫!?」
ほむら「だ、大丈夫よ。焦ってもつれてしまっただけだから……」
まどか「顔、真っ赤だよ? 結構強くぶつけたんじゃ……」
ほむら「こ、これはぶつけたんじゃなくて……いえ、気にしないでちょうだい」
ほむら「……名前で、読んでくれたわね」
まどか「あっ、ご、ごめんね! その、咄嗟にでちゃって……」
ほむら「いえ、嬉しいわ……」ニコッ
まどか「……っ!」
ほむら「鹿目さん?」
まどか「なんでもない! なんでもないよ!」
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 21:45:23.63 ID:3SEIdsuN0
ほむら「……鹿目さんは、秩序と欲望、どちらが大切?」
まどか「えっ? えーと、欲望はいけないことだと思うし、秩序、かな?」
まどか「(難しい話をして転んだことをごまかそうとしてるのかな?)」
ほむら「そう……それなら、貴方と私はいずれ敵対することになるかも知れない。でも、それでも構わないわ」
まどか「うーん……? ちょっと難しくてわからないかも……えへへ」
ほむら「ふふっ、貴方らしいわ。やっぱりこのリボンは……」グッ
ほむら「……このリボンは……」グッ
ほむら「…………」グッ グッ
ほむら「」スーハー
ほむら「えいっ!」グッ!
ほむら「(痛い痛い痛い!)」
まどか「ほ、ほむらちゃん……?」
ほむら「……とれないわ」
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 22:08:03.91 ID:3SEIdsuN0
まどか「んー……強く結びすぎみたい」
ほむら「(まどかからもらったリボンだから気合入れて結びすぎたわね)」
まどか「えーと……ここが……固いなぁ……」
ほむら「(ああ、まどかのいい匂い……)」
まどか「うーん……もう、ほむらちゃん、強く結びすぎだよ」
ほむら「ごめんなさい。こんなこと手伝わせちゃって……」
まどか「ううん。気にしなくていいよ。私もいろいろ助けてもらってるし」
ほむら「そんな、私は貴方に助けてもらってばかりで……」
まどか「? なんのこと?」
ほむら「……いえ、もう、カッコつけてたから、恥ずかしくて……」
まどか「(あれ、カッコつけてたんだ……)」
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 22:21:14.40 ID:3SEIdsuN0
まどか「んー……よし、とれた!」
ほむら「ありがとう、助かったわ……」
まどか「これからはあんまり強く結ばないでね?」
ほむら「ええ、身に染みて学んだわ」
ほむら「その、これは貴女に差し上げるわ」
まどか「えっ? いいの?」
ほむら「そのためにとったのだもの。いいに決まっているわ」
まどか「うん、ありがとう! ほむらちゃん」
ほむら「私が結んであげる」
まどか「強く結ばないでね?」
ほむら「……意地悪しないで」
まどか「えへへ……」
44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 22:29:54.83 ID:3SEIdsuN0
ほむら「やっぱり、貴女の方が似合っているわ」
まどか「そ、そうかな……えへへ」
ほむら「それじゃ、ほかの場所も案内するわね」
まどか「うん、ほむらちゃん!」
ほむら「それじゃ……いきましょうか、まどか」
まどか「! うん!」ニコッ
ほむら「(その笑顔は反則よ、まどか……)」
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 22:33:44.92 ID:3SEIdsuN0
ほむら「(考えたらこの世界、やることないわね)」
ほむら「(魔女や魔獣がいるわけでもないし、ワルプルギスの夜が来るわけでもない)」
ほむら「(一応、美樹さやかや佐倉杏子、巴マミは魔法少女ではあるけれど敵がいないしソウルジェムは濁らない)」
ほむら「(……考えたら、戦ってばかりいたわね)」
ほむら「(いざ平和になると……いえ、平和を作ると、暇なものね)」
ほむら「(ほかのことも仲良くなりたいけど、どの顔下げて仲良くなんてなればいいのかしら)」
ほむら「(……平和、ね)」
47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 22:39:48.09 ID:3SEIdsuN0
まどか「ほーむらちゃん、帰ろうよ!」
ほむら「ええ、そうね。夕飯の材料を買わなければいけないから、スーパーに立ち寄ってもいいかしら?」
まどか「うん、もちろん!」
ほむら「ついでだし、この街も案内するわね」
まどか「いいの?」
ほむら「ええ、私のわがままでスーパーまで付いてきてもらうのだから、それくらいはさせてもらうわ」
まどか「ありがと、ほむらちゃん!」
ほむら「ふふっ、まどかったら、お礼ばかりね」
まどか「ほむらちゃんには感謝してもしきれないよー」
ほむら「ふふっ」
まどか「えへへー」
50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 22:46:01.48 ID:3SEIdsuN0
ほむら「ここがスーパーよ。野菜各種はもちろん生活必需品までなんでもここに来れば手に入るわ!」
まどか「おーっ!」
ほむら「あと、ここのワンコインスイーツが美味しいの」
まどか「あ、わかる! お店のも美味しいけど、コンビニとかスーパーで売ってるスイーツも美味しいよね!」
ほむら「ええ、特にここのストロベリーパフェは美味しいわ。サイズも大きすぎず小さすぎず、値段もリーズナブル」
まどか「よし、二つ買おう!」
ほむら「ふふっ、よくばりね、まどかは」
まどか「違うよーあとで一緒に食べようね?」
ほむら「……ええ」
まどか「ほむらちゃん顔赤いよー?」
ほむら「ほら、先行くわよ」
まどか「お、おいてかないで!」
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 22:57:35.58 ID:3SEIdsuN0
ほむら「ここが私がよく行くぬいぐるみショップよ。何よりの魅力はほかでは買えない店長さんお手製のぬいぐるみ!」
まどか「かわいいぬいぐるみがいっぱいだね!」
ほむら「新作は……この、ナマケモノのぬいぐるみ……いいわね。目元の愛らしさ、全体から伝わる脱力感……癒されるわ」
まどか「デフォルメされてるんだね」
ほむら「私としてはリアル志向のものもけっして嫌いではないわ。それぞれにそれぞれの良さがあるのよ」
ほむら「一度フィギアなんかも集めてみたのだけれど、やはりぬいぐるみが一番ね。だって抱きしめれないもの。触れたら壊れそうな儚い魅力もいいものだけれど、私はずっと触れていたわ」
まどか「こだわりがあるんだね、ほむらちゃん!」
ほむら「ええ、とりあえずお会計済ましてくるわね。まどかにもプレゼントしましょうか?」
まどか「いいの!? あ、でもわるいし……」
ほむら「友好の証だと思って、受け取ってくれないかしら?」
まどか「……うん、ありがとう、ほむらちゃん!」
ほむら「まどかはお礼が好きね?」
まどか「うー……」
56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 23:04:32.96 ID:3SEIdsuN0
ほむら「ここが、アーケード街ね。どうしてかわからないけれど、スイーツショップやゲームセンター、服屋なんかがここに固まっているわ」
ほむら「(まどかといろいろなところを回りたいからここにこんなもの作ったのだけれど……)」
まどか「うわーっ! なんかキラキラしてるね!」
ほむら「ええ、カップルのデートや学生の寄り道というと、大抵ここになるわ」
まどか「本当にいろいろあるね」
ほむら「なかなかに活気があっていいところよ。でも今日は時間がないからおあずけね」
まどか「えー……あ、そうだ、プリクラだけ一緒に撮らない?」
ほむら「プリクラ?」
まどか「うん! ほむらちゃんとお友達になれた記念に!」
ほむら「……そんな言い方されたら、断れないじゃない」
58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 23:09:28.81 ID:3SEIdsuN0
まどか「ほら、ほむらちゃん、ポーズポーズ!」
ほむら「え、えーっと……?」
カシャッ
まどか「だめだよーちゃんとポーズ取らなきゃ」
ほむら「そんなこと言われても……」
まどか「証明写真撮ってるんじゃないんだよ?」
ほむら「う……」
まどか「ほら、もっとこっち来て!」
ほむら「ち、近すぎないかしら!?」
まどか「ほむらちゃん、ポーズ!」
ほむら「は、はい!」
カシャッ
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 23:14:18.02 ID:3SEIdsuN0
ほむら「ふふっ……プリクラって、こんなに疲れるものだったのね」
まどか「ほむらちゃんがなれてなさすぎなの」
ほむら「それに、私のクールなイメージが……」
まどか「え、ほむらちゃんクールじゃないよ?」
ほむら「えっ……」
まどか「かわいい普通の女の子って感じ!」
ほむら「え、いや、そんな……」
まどか「お菓子やぬいぐるみが好きっていう可愛い趣味もあるし、それにちょっぴりドジなところも……」
ほむら「そ、そんな……築き上げたわたしのイメージが……」
まどか「(そもそも築けてなかったような……)」
61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 23:22:50.93 ID:3SEIdsuN0
ほむら「巴マミは学友と仲良く学生してる……」
ほむら「美樹さやかは上条恭介と志筑仁美と仲良く楽しんでるみたいだし」
ほむら「佐倉杏子はそれなりに学校を楽しんでいるみたいね」
ほむら「問題ないわね。この世界は完璧。誰も傷つかない。みんなシアワセ」
ほむら「…………」
ほむら「まどかとさえも、私は関わってはいけないのかもしれない」
ほむら「これは、私のわがままだから」
ほむら「全てを投げ打ってでも叶えたかった欲望」
ほむら「私は全知全能の悪魔。だからこそ、すべてを支配できる。そして……彼女たちの隣にはいることができない」
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 23:27:32.39 ID:3SEIdsuN0
ほむら「」シャカシャカ
さやか「あっ、ほむらだ」
ほむら「……あなた、音楽なんて聞くの?」
さやか「なんでそんなこと答えなきゃならないの?」
ほむら「それもそうね。さようなら」シャカシャカ
さやか「その対応はその対応で腹が立つわね……」
ほむら「どうしろというのよ……」
さやか「どうしてかはわからない……けど、どうしてもあんただけは好きになれないのよね」
ほむら「好いてもらおうだなんて思ってないわ」
さやか「その、正直考えたら理由もなく人を嫌いになんてなるわけがないのよ。だから不思議で……」
ほむら「……生理的に受け付けないんじゃないかしら?」
65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 23:34:00.68 ID:3SEIdsuN0
さやか「なんだよーそれじゃ、なんか私が嫌な奴みたいじゃない」
ほむら「世間一般から見たら嫌な奴って貴女みたいなのを言うんじゃないかしら?」
さやか「グサッとくるような一言ね……」
ほむら「自覚はあったのかしら?」
さやか「そりゃね。でもなんというかあんたをみてると焦燥感みたいなものにかられるというか」
ほむら「知らないわよ……とりあえず、CDショップの中で騒いでも迷惑よ。よそでお願い」シャカシャカ
さやか「そういう態度をとりますか……なーに聞いてるの!」
ほむら「あっ!」
さやか「……ももいろクローバーZ?」
ほむら「好きなのだから、いいじゃない……」
さやか「意外だなぁ……」
67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 23:40:45.21 ID:3SEIdsuN0
ほむら「……で、どこまで付いてくるのかしら?」
さやか「私が満足するまで!」
ほむら「あなた、私のことが嫌いなのでしょう?」
さやか「嫌いじゃないわよ。好きになれないだけ」
ほむら「この短時間でどういった風の吹き回しかしら?」
さやか「……わかんないよ。あんたのことはなんか許せない感じがするんだけど、同時に大切にも思ってる、みたいな?」
ほむら「曖昧ね」
さやか「なんかよくわからないんだよね。私が私じゃないみたいな感覚」
ほむら「っ!」
さやか「どうかした?」
ほむら「いえ、なんでもないわ。とにかく、これ以上はついてこないで頂戴」
さやか「んー……ほむら」
ほむら「……なにかしら?」
さやか「またあしたね!」
ほむら「…………ええ」
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 23:47:09.27 ID:3SEIdsuN0
ほむら「拒絶しようと思えばできた」
ほむら「でもそれをしなかったのは、どこか、彼女との会話に懐かしさを覚えたからかもしれないわ」
ほむら「美樹さやかにはもうほとんど前の記憶はないでしょう」
ほむら「だから、残っているのは淡い感情だけ」
ほむら「ほとんど消えていても私への怒りと好感は忘れないでいた」
ほむら「でも、ごめんなさい。私は、ほかの誰を傷つけても、まどかを救いたいの」
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/04/30(水) 23:55:22.36 ID:3SEIdsuN0
ほむら「やっぱり、紅茶ね」
ほむら「マミさん……いえ、巴マミのいれる紅茶には到底かなわないけれど」
ほむら「茶葉をきらしてしまうなんて……不覚だわ」
ほむら「家でトムとステファニーが待っているのに……」
ほむら「ぬいぐるみたちとのお茶会も、何度目になるのかしらね」
ほむら「んー……今日の気分はアールグレイね」
マミ「あら? その制服は……」
ほむら「……どうも」
マミ「後輩さんかしら? あなたも紅茶を飲むのかしら?」
ほむら「ええ、たしなむ程度だけれど」
マミ「ふふっ、それじゃあ、先輩がレクチャーしてあげる」
73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/05/01(木) 00:01:04.46 ID:DVz7DqOI0
マミ「紅茶選びのコツはね------」
マミ「いいものは香りからちがうのよ------」
マミ「そもそも一口に紅茶といっても-------」
ほむら「ふふっ」
マミ「あら? どうかした?」
ほむら「いえ、あまりにいつものあなた過ぎて」
マミ「それはどういうことかしら?」
ほむら「深い意味はないわ。お菓子作りも得意だったりするのかしら?」
マミ「んー……得意というわけではないけれど。クッキーなんかは焼いたりするわね」
ほむら「私もお菓子作りは好きなの。よかったら、一緒に作らないかしら?」
マミ「……おじゃまじゃないなら是非。私もおいしい紅茶の入れ方をレクチャーするわね」
74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/05/01(木) 00:06:49.81 ID:DVz7DqOI0
マミ「あら、かわいい住人さんね」
ほむら「ふふっ、トムとステファニーよ。ほかにもいるのだけれど今日のお茶会のお客は二人だけ」
マミ「あら? 私はお客じゃないのかしら?」
ほむら「ふふっ、貴女もお客さんよ」
マミ「ありがと。それじゃ、お菓子づくりと紅茶を入れて、お茶会にしましょうか」
ほむら「ええ、今日だけは、全てを忘れて楽しむわ」
マミ「大げさね。ふふっ」
ほむら「……そう、今日だけは」
77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/05/01(木) 00:16:24.82 ID:DVz7DqOI0
ほむら「未練がないかと聞かれればないとは言い切れないわ」
ほむら「これまでどおりに話せなかったりするのは辛いもの」
ほむら「でも、それは仕方がないこと。ここまでのことをしたのだから」
ほむら「ならば、なぜ、私はマミさんに声をかけたのかしら?」
ほむら「私はわりきれてない。まどかのことも、彼女たちのことも……」
ほむら「ここまでやって、また私は揺れてしまっている」
78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/05/01(木) 00:20:47.91 ID:DVz7DqOI0
ほむら「あら、貴女は……」
杏子「あん?」
ほむら「こんな時間から、どうして外にいるのかしら?」
杏子「あんたもだろ?」
ほむら「……私は寝坊よ」
杏子「こっちはサボりだ」
ほむら「ずいぶんと堂々としたサボりね」
杏子「なんか、違うんだよ」
ほむら「違う?」
杏子「ああ、なんつーのかな。ここにいるのはおかしい、みたいな?」
ほむら「…………そう」
79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/05/01(木) 00:25:26.60 ID:DVz7DqOI0
杏子「もう5日は学校に行ってないんだ」
ほむら「そのりんごはいつの間に……?」
杏子「あん? 飯だよ、飯」
杏子「で、だ。なんというか、居場所はここじゃない、みたいな?」
ほむら「……中二病?」
杏子「だーっうっせーよ! つかなんでこんなことアンタに話してんだろうな」
杏子「もういいや。アンタ、急がないと昼からの授業に間に合わないぞ」
ほむら「……貴女からみて、この世界はどう感じるの?」
杏子「変に乗らなくていいんだよ。所詮、妄言さ」
ほむら「答えて」
杏子「変な奴だな、お前……そうだな、作られた平和ってかんじだな」
ほむら「…………そう」
81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/05/01(木) 00:31:18.61 ID:DVz7DqOI0
ほむら「みんな幸せそうなのに、どこかに違和感を覚えているわね」
ほむら「作られた平和。それは間違っていないわ。私が作ったのだから」
ほむら「神であろうとしたまどかも、いまここで過ごしているまどかも、両方おなじまどか」
ほむら「あの魔女の結界の中で聞いたまどかの本心。そこから私の心は決まっていたわ」
ほむら「でも、神だったまどかの本心を私は無視したことになるのじゃないかしら?」
ほむら「でも、それでいい。だって私は、悪魔なのだから」
ほむら「でも、最後の判断はまどかにまかせましょう」
ほむら「秩序か、欲望か……」
84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/05/01(木) 00:38:37.01 ID:DVz7DqOI0
まどか「どうしたの? ほむらちゃん」
ほむら「……まどか、私は、あなたに言わなければならないことがあるの」
まどか「?」
ほむら「貴女は、この世界は好き?」
まどか「えーっと、うん、すきだよ?」
ほむら「そう……」
ほむら「まどか、貴女は前になにか大切なことを忘れている気がすると言っていたわね。それは……」
まどか「ほむらちゃん」
ほむら「まどか……?」
85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/05/01(木) 00:42:37.34 ID:DVz7DqOI0
まどか「大丈夫、わかってるよ」
ほむら「……貴女はそれでも円環の理であろうとするの?」
まどか「私がやめちゃったらみんな困っちゃうもん」
ほむら「それでも、この世界ならっ!」
まどか「ほむらちゃん……」バサッ
ほむら「その姿……ふふっ、そうね。わかったわ。ならば、私を倒しなさい」
まどか「ありがとう、ほむらちゃん」
ほむら「神ごときに破れる悪魔じゃないわよ?」
まどか「大好きだよ、ほむらちゃん」
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