1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/07/12(土) 15:51:25.36 ID:KAYeERmN0

ー小学生ー


女「あ、男ちゃんまたこんなとこにいたー」


男「女ちゃん!」


女「おばさん探してたよ?同じマンションなんだから私も誘ってくれればいいのに」


男「ごめんね、どうしてもこれを見たかったんだ」


女「なに見て…うっわぁーー」


男「すごいでしょ!今日が一番よく見えるんだ。しし座流星群だよ」


女「きれーい!流星群なんて初めて見た!」
元スレ
女「男君変わったね」男「変わったのは女さん」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1405147885/


 
3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/07/12(土) 16:12:01.76 ID:KAYeERmN0

男「毎年11月に見れるんだよ」


女「へー!男ちゃん星に詳しいね」


男「星ってすごいんだ!見てるだけでわくわくしてくるよ」


女(男ちゃん嬉しそう…)


女「また見れるの?」


男「また一緒に見よっか」


女「うん、約束だよ!」


男「うん、約束!」




4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/07/12(土) 16:22:20.42 ID:KAYeERmN0

女「男ちゃんよくここの階段に来るの?」


男「たまに、かな」


女「そうなんだ!またここに来てもいい?」


男「当たり前だよ!ここの場所気に入ってるんだ」


男「ここからだとよく空が見渡せるんだ」


女「クスクス、じゃあここ、私達しか通らないし私達だけの秘密基地だね」


男「秘密基地かぁ…なんかいいね!」


女「うん!じゃあまたここで」


男「そうだね。学校で話せない事とか、ここで喋ろう」


女「うん!」




5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/07/12(土) 16:41:00.80 ID:KAYeERmN0

ー中学生ー


女友「女ちゃんって男君と仲良いよねー」


女「え?そうかな」


女友「そうだよ!同じマンションなんでしょ?うらやましいなー」


女「そんないいもんじゃないよ!毎日喧嘩ばっかりだし!」


女友「でも男君かっこいいじゃん」


女「そうかー?」


女友「女ちゃん知らないの?男君って結構モテてるんだよ」


女「男ちゃんが??」




6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/07/12(土) 16:49:12.75 ID:KAYeERmN0

女「ないない。ありえない。あの男ちゃんに限って」


女友「女ちゃん…」


女「だって星オタクじゃん」


男「女ー!」


女「なにー?」


男「わり!予習やってねー!ノート見して!」


女「えー!またー?」




7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/07/12(土) 16:59:40.82 ID:KAYeERmN0

男「頼むよー。俺今日当たるかもしんね」


女「もー、少しは自分でやりなよ」


男「かわいくねーな、そんなだからちびなんだよ」


女「なっにー!ちび関係ないじゃん!男ちゃんのバカ!」


男「頼むよ貸して!すぐ返すからさ!」ヒョイッ


女「あ!返せ!」


男「じゃなー!」




9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/07/12(土) 17:11:46.69 ID:KAYeERmN0

女「もー!」


女友「…あんたたちって本当子どもね」


女「男ちゃんのせいだよ!いつもノート持って行くし!」


女友「ありゃりゃ。2人はいつ素直になるのかなー」


女「?なんか言った?」


女友(2人がくっつくのは当分先かなー)




11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/07/12(土) 17:37:49.06 ID:KAYeERmN0

キーンコーン


女「ふー、学校終わったー」


男「女!ノートありがと!」


女「ああ、うん」


男「夜、あそこ来い。いいもん見したる」


女「いいもん?」




12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/07/12(土) 17:47:55.00 ID:KAYeERmN0

男「あ、女!こっちこっち!」


女「…男ちゃん」


男「見ろこれ!俺様の天体望遠鏡!」


女「……」


男「これでどんな星も丸見えだぜ!すごくね?かっこよくね?」


女「……」




13: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/07/12(土) 18:02:06.41 ID:KAYeERmN0

男「?どうした女?」


女(こんな奴がモテるだなんて信じらんない)


女「あ…うん、男ちゃんこれどうしたの?」


男「バイトして買った」


女「バ、バイト!?男ちゃんが??」


男「いや、親戚のやってるスーパーの裏方をちょっとな。中学生はバイトしちゃだめだからってすぐ抜けたけどな」


男「そんなことより!見ろよこのフォルム!この艶やかなレンズ!くぅ〜!!」


女(り、理解しがたい)


女「す、すごいね」




17: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/07/14(月) 02:54:38.85 ID:JFiVQfeM0

男「だろ?ずっと欲しくてさ。稼いだ甲斐があったぜ」


女「あ、だからいつもノート借りに来てたわけ?バイトしてたら時間ないもんね」


男「あーうん、まぁ。それもあるけど…」


女「…あるけど?なに?」


男「めんどいから女のノート借りればいいかなって!」


女「なっ!男ちゃん!」


男「アハハハッ!」




18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/07/14(月) 02:57:03.58 ID:JFiVQfeM0

男「あ、そだそだ。ちょっと覗いてみ」


女「え?これ?」


男「そうそう」


女「?……お!おおー!」


男「驚いた?それ土星だよ」


女「男ちゃん!輪っかまで見えるよ!」


男「知ってっか?土星の輪っかの部分は氷の小片なんだとさ」


女「ええ!あれって氷なの!」


男「すげーだろ?」


女「へー、初めて知ったよ。ほんと星の事になると物知りだよね男ちゃんは」




19: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/07/14(月) 02:59:09.79 ID:JFiVQfeM0

男「今だ解明されていない事がたくさん宇宙にはあるからね」


男「俺はそれが知りたいんだ」


女「いいなぁ男ちゃんは。ちゃんと自分のやりたい事が決まってて」


男「女はなにかに熱中したりしないんか?」


女「うーん、今は特にこれといってないかなぁ」


女「私飽きっぽいから続かないしねーアハハッ」




20: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/07/14(月) 02:59:52.24 ID:JFiVQfeM0

男「そっか。まぁ、まだ将来なんて決めれんよな」


女「…うん。あ、もうこんな時間!私帰るね!」


男「おー。おやすみ」


女(私達中学生だもんね。受験もあるし、進路の事も考えなくちゃ)


女「……」ボーッ


女友「――って聞いてる?女ちゃん?」


女「…あ、ごめん!」




22: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:06:09.93 ID:JFiVQfeM0

女友「どうしたの?ボーっとして」


女「いや昨日男ちゃんに呼ばれて」


女友「うんうん」キラキラ


女「男ちゃんきっと天文学を学べる高校に行く気がして…」


女友「そうなの?」


女「あ、いや、まだ本人の口から聞いてはいないんだけど。そんな気がして…」


女友「…ふうん?もしかして…寂しいの?」




23: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:08:26.57 ID:JFiVQfeM0

女「え!やだな!そんなんじゃないよ!」


女「あ!次プールじゃん!早く行こ女友ちゃん!」


男子生徒「おい見ろよ女友の身体。あいつすげーエロい」


男子生徒「やべー。あ、でも女もなかなか…」


男「…」


女「あー気持ちいー。プール最高!」




24: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:10:42.26 ID:JFiVQfeM0

女「…プール終わった後に部活だなんて最悪。しかもテニス部だし」


顧問「女―!走れー!」


女「は、はーい」ヘロヘロ


男部員「女さん大丈夫?」


女「男部員君!このくらいへーきへーき!」




27: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:13:38.25 ID:JFiVQfeM0

男部員「それならいいけど…」


女(男ちゃんもテニス部入ればよかったのに。天文クラブだもんなぁ)


女(あ、そういえば部活終わったらクラブに来てって言われてた)


女「男ちゃんいますかー?」ヒョコッ


男「女!ちょっとこっち来い来い」


女「ん?」




29: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:22:08.53 ID:JFiVQfeM0

男「じゃーん!見よ!これぞ宇宙服だ!」


女「…」


女「段ボール被ってるだけじゃん!なんか一応白く塗られてるけど!」


男「いやー、つい夢中になって作っちゃったよ。女も着てみて」


女「やだよ!恥ずかしいよ!」


男「一生のお願い!絶対似合うから!女様!」


女「うるさい!」




30: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:23:23.93 ID:JFiVQfeM0

男「ほら遠慮すんな」ガポッ


女「…」


男「ブブフウッ…傑作傑作!!」


女「男ちゃんのバカー!」


男友「おいおい男、あんまいじめんなよ。女ちゃんが困ってんだろー」


男友「ごめんな女ちゃん。幼馴染がこんな奴でさ」




31: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:24:32.91 ID:JFiVQfeM0

女「男友君…」


男「あ、そだ。これやる」


女「え?なに?」


女部員「あー!それさっき私が欲しいって言ったのに!」


女「???」


女部員「それね、石の結晶の欠片なの。たまに運動場で取れるんだ」




32: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:26:29.89 ID:JFiVQfeM0

女「透明ですごくきれい…」


女部員「いいなぁ女さん。男君の幼馴染で」


女「え?」


女部員「男君、かっこいいし優しいし。幼馴染のあなたにばっかりちょっかいかけたり、よく喋ってるし。幼馴染の特権ってやつ?ほんといい身分よね」


女「…」


女部員「私も男君の幼馴染に生まれたかったなー」




33: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:27:21.45 ID:JFiVQfeM0

女「…男ちゃん、私用事思い出したから帰るね」


男「え?女?」


男「おい!」


女(幼馴染じゃなかったら?)


女(そんな事…考えた事なかった)


女(でも私と男ちゃんは幼馴染だもん。そんな事言われたってしょーがないじゃん)




34: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:28:51.02 ID:JFiVQfeM0

女「…はぁー」トボトボ


男部員「…女さん?」


女「あ…男部員君…」


男部員「どうしたの?」


女「えっと…なんでもないよ」


男部員「…女さんっていつも我慢するよね。見てるこっちがつらくなるよ」




35: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:30:17.58 ID:JFiVQfeM0

女「……え」


男部員「でも俺…そんな女さんだから好きなのかも」


女「え」


男部員「その…いつも見てて元気で可愛いなぁって」


女「え、あの、その」


男部員「嫌じゃなかったら付き合って欲しいんだ」




36: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:36:32.97 ID:JFiVQfeM0

男部員「…もしかして男の事好き?」


女「!?…え、なんで、違うよ!」


女(えええ!?なんでそこで男ちゃん??)


女「男ちゃんは…その…」


女「…幼馴染、だから……」


ガサッ




37: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:37:21.33 ID:JFiVQfeM0

男「…」


女「ッ!男ちゃ…」


男「用事ってそーゆう事…」ボソッ


男「邪魔した」スタスタ


女「え、あ…」


男部員「…」




38: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:42:57.82 ID:JFiVQfeM0

女「…っつ」


女「…えと、あの、ごめんなさい。私、まだ恋愛とかってよく分かんなくて…」


女「彼氏…なんて、考えた事もなくて…」


女「でも、あの、今は!…男ちゃんを追いかけに行かなくちゃいけないから!だから、その、ごめんなさい!」タッタッタッ


男部員「そっか…」


男部員「…あーあ、振られちゃった」




39: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:44:43.80 ID:JFiVQfeM0

女「男ちゃん!男ちゃん待って!」タッタッ


男「…」スタスタ


女「男ちゃん!」タッタッ


男「…」ピタッ


男「…女。俺達って単なる幼馴染なんだよな?」




40: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:45:26.77 ID:JFiVQfeM0

女「男ちゃ…」


女(なんて言えば…)


『女部員「いいなぁ女さん。男君の幼馴染で」「幼馴染の特権ってやつ?」「私も男君の幼馴染に生まれたかったなー」』


女「えと……うん…」


男「…そっか」


男「…俺やる事あるから先帰ってろ。…じゃ」




41: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:46:22.96 ID:JFiVQfeM0

女「わか…った…」


女(…男ちゃんの顔、よく見えなかった)


女(大丈夫!喧嘩しても明日になったらまたいつも通りだし!)





女(結局、一睡もできなかった…)




42: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:47:25.94 ID:JFiVQfeM0

女「!」(あ、男ちゃん)


女「お、男ちゃん!おはよ!」


男「…おー」


女「?男ちゃんなんかいつもと違うよ?」


男「あのさ、女。俺の事いつまでもあだ名で呼ぶのやめろよ」


男「もうお互いガキじゃねーんだから」




43: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:48:10.83 ID:JFiVQfeM0

女「…え?」


男「あ、男友はよー」


男友「おっす!あ、女ちゃんもおはよー」


女「あ……おは…よ」




44: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:49:26.63 ID:JFiVQfeM0

女「……」ポツン


女友「どしたの?」


女「!…ッ女友ちゃーん!」


女友「わわわ!」




45: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:50:13.44 ID:JFiVQfeM0

女「男ちゃんが…男ちゃんが…」


女友「…ふうん。なるほどね」


女「なにか怒らせる事したかなぁ?あんな怖い男ちゃん初めてだよ」


女友「…ニブッ」




46: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:51:33.24 ID:JFiVQfeM0

女友「いーい?女ちゃん?幼馴染だからってずっと一緒にいれると思ったら大間違いよ?彼氏彼女出来たら異性の友達なんてあっという間に離れていくもんなんだから」


女「それは…分かるんだけど…」


女友「…ふー、まだ女ちゃんには早いか」




47: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:53:42.14 ID:JFiVQfeM0




カツンカツン…


女(秘密基地…には…いないか)


女「…」


『男「女―!」』




48: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:54:48.33 ID:JFiVQfeM0

女「幼馴染の関係ってこんなに簡単に…終わっちゃうんだね…」


女「なんか…結構、ううん、かなり、きついなぁ…」ポツリ


――それから2年間、私と男ちゃんは一切喋らなくなった




49: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:55:55.05 ID:JFiVQfeM0

―高校生―


女友「女ちゃん!見てみて!あの人だかり」


女「どしたの女友ちゃん?」


女友「男君の周り、女の子達ばっか!女ちゃんいいの〜?」




50: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:56:44.86 ID:JFiVQfeM0

女「そりゃ…男ちゃん有名だから…」


女友「中学の終わりに天文雑誌に記事が載ってからさらに有名人になったねー。男君出世街道爆心中だねこりゃ!」


女「…」チラ


集団「男君!男君!」キャッキャ




51: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:57:22.49 ID:JFiVQfeM0

女「…早く行こ」


女友「もー、あんたって子は」ハアー


男「女さん、ハンカチ落ちたよ」スッ


女「…!(女さん…)」ズキッ


女(あれから喋らなくなってから男ちゃんは私の事を女さんと呼ぶようになった)




52: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:59:02.61 ID:JFiVQfeM0

女「…ありがとう。男君」


テニス場


女「…」シュッシュッ


男部員「熱心だねー関心するよ」




53: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 07:59:51.23 ID:JFiVQfeM0

女「男部員君」


女「ふふ、この高校、テニス部の部員少ないからまいっちゃうよね」


男部員「まぁでも気楽にやれるから俺は楽しいけどね」


女「男部員君ってばクスクス」


男部員「…あの時はごめんね。あれからでしょ?男と女さんが喋らなくなったのは」




54: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:00:30.11 ID:JFiVQfeM0

女「…え」


男部員「ごめん。あの時俺が2人の仲を取り持てばよかったけど、どうにも…俺のせいだね」


女「お、男部員君のせいなんかじゃないよ!あれは、私が…」




55: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:01:06.82 ID:JFiVQfeM0

女「それにもう…お互いに関わりないし!気にしてないから!」


女「部員全然来ないね!今日はもう帰るね!」


男部員「女さん…」




56: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:01:40.31 ID:JFiVQfeM0




女母「女ちゃん?どこ行くの?」


女「いつものとこ!」バタバタ


女母「まったくあの子はいつもいつも」ハアアー


カツンカツン…


女「…」




57: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:02:21.90 ID:JFiVQfeM0

女(今日も、いない…)


女(そりゃそうだよね…今時、秘密基地だなんて…)


女「…グズッ」


女「……男ちゃん…グズッグズッ」




58: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:03:01.49 ID:JFiVQfeM0

女(私にとって男ちゃんは幼馴染なんかよりもずっと大切で。男の子の中で一番大好きな人なんだって最近やっと気づいたよ)


女(…今更気づいてももう遅いのにね)


担任「えー、毎年恒例の高校行事、社会科見学を行うつもりですので、その時に一緒に行動する班を決めたいと思います」


女友「女ちゃん!チャンスじゃん。男君と一緒の班になれるかもよ」


女「もー、女友ちゃんってば」




59: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:03:39.30 ID:JFiVQfeM0

担任「では、男女グループをくじで決めたいと思います」


女生徒「絶対男君と一緒の班になりたーい!」


女生徒「だよねー。お願いします神様!」


女(女の子達みんな必死だなー。私、女友ちゃんと一緒ならどこでもいいや)ボーッ




60: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:04:10.25 ID:JFiVQfeM0

女「」


女友「」


男「」


男友「」


女友2「よろしくねー」


男友2「みんなかわいー!ラッキ!これからよろしくな!」




61: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:12:48.42 ID:JFiVQfeM0

女(私のくじ運って一体…)


女(うう、空気が重い…)


男「…んじゃあ、計画立てるか」


男友「あ、ああ、そうだね」




62: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:14:47.35 ID:JFiVQfeM0

女友「2人とも久しぶりだね。そんじゃま、早く決めますか!ね?女ちゃん」


女「う、うん」


男「…」


女友2「…で、これで終わりっと!」




63: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:15:59.89 ID:JFiVQfeM0

男友2「おー俺ら計画決まるの早いな!」


女友「あー楽しみだね!ね?女ちゃん!」


女「う、うん」


女(女友ちゃん…気を遣ってくれてる…私がいなかったらもっと楽しい班だったのに…)


女(なんか…やだな…)




64: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:16:35.64 ID:JFiVQfeM0

女母「女ちゃーん?今日社会科見学の日でしょ?早く行きなさい」


女「…行きたくない」


女母「女ちゃん!いい加減にしなさい!」


女母「女ちゃん朝ご飯は?」


女「いらない!行ってきます」




65: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:17:18.75 ID:JFiVQfeM0

女友「あ、女ちゃん!おはよ!」


女「…女友ちゃん」


女友「どうしたの?具合でも悪いの?」


女「!…ううん!大丈夫だよ」




66: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:17:53.79 ID:JFiVQfeM0

女友「もう男君達バスだから!席取っといてくれてるから早く行こ!」


女「うん」


男友「あ、女友ちゃん達こっちこっち」


女友「ごめんねありがと!ほら女ちゃんこっち座りな」


女「え」


女(え!?男ちゃんの隣??)




67: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:18:32.17 ID:JFiVQfeM0

女「す、すいません」オズオズ


男「…うん」


女「…」


男「…」


女(気まずい!!気まずすぎる!!)




68: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:19:02.82 ID:JFiVQfeM0

男「…俺寝るから女友さんと喋ってていいよ」


女「え、あ、うん」


女(話したい事は山積みなのに唇がふるえて…声が出ない。なんでこんなに緊張してるの私!)ドクンドクン


女(心臓がバクバク言ってる。男ちゃんに聞こえちゃうよ!)ギュッ




69: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:19:38.65 ID:JFiVQfeM0

女友「はー!着いたー!」


女「バスに乗ってる時間がめちゃくちゃ長かった…」ゲッソリ


女友「そう?早かったよ」


担任「はーいみなさーん、それでは計画に沿って班行動を開始してください」




70: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:20:10.03 ID:JFiVQfeM0

女友「行こっか女ちゃん!」


女「う、うん。…っ!」


女(なんか、気持ち悪くなってきた…)


男友2「すげー!あ、あっちも行ってみようぜ」


女友2「クスクス男友2君はしゃぎすぎー」




71: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:20:39.80 ID:JFiVQfeM0

女友「女ちゃん?顔色悪いよ?」


女「…え?…そう?」顔マッ青


男友「女ちゃん気分悪いの?大丈夫?」


女(ひー!みんなに迷惑かけてる!)




72: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:21:08.12 ID:JFiVQfeM0

女「そんな事ないよ。だいじょ」


男「女さん行くよ」グイッ


女「え」


男「みんな先行ってて。俺、女さんを先生の所まで連れていって休ませるから」


女「え、え」




73: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:21:37.17 ID:JFiVQfeM0

女友「!わかった。女ちゃんの事は任せたから」


女友「さ!みんな行こ!」


女「…」


男「…ほら早く行くよ」


女「う、うん」




74: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:22:08.15 ID:JFiVQfeM0

男「気持ち悪いだけ?あとは大丈夫なの?」


女「え、うん、大丈夫」


男「お前なー、そーゆう事はもっと早く言えよ。みんなに迷惑かかるだろ」


女「…ご、ごめんなさい」




75: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:22:51.34 ID:JFiVQfeM0

男「早く行くぞ。症状悪化したらやばいし」


女(男ちゃん…)


女「男君、ありがとう…」


男「いいって。それより自分の心配だけしてろ」




76: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:23:28.15 ID:JFiVQfeM0

女(あれ、私、男ちゃんと普通に話せてる)


女(男ちゃんと話すの久しぶり…)ジイン…ッ


女友「女ちゃんもう大丈夫〜?」


女「うん、みんなごめんね」スッキリ


男友「しっかし、帰りのバスの時間まで寝てたなんて…女ちゃんらしいというかブククッ」




77: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:24:31.84 ID:JFiVQfeM0

女友2「でも治ってよかったねー」


男友2「そーそー」


担任「次○○に降りる人―」


女「はい」


男「はい」




78: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:25:01.94 ID:JFiVQfeM0

女友「あ。2人共そうだったね。じゃあまた明日ねー!」


女「うん、ばいばい!」


男「んじゃ」


女友2「ばいばーい」


男友「ばいばい」


男友2「またなー!」




79: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:25:34.08 ID:JFiVQfeM0

帰り道


女「…」


男「調子もう大丈夫?」


女「え!あ、うん!」


男「そかそか。よかったな」




80: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:26:55.01 ID:JFiVQfeM0

女(一緒に帰るの久しぶり…)


男「あ、そういえばまだ女さんに話してなかったけど、俺、高校卒業したらあのマンション出てくから。天文学の研究してる大学に推薦で行く事が決まったんだ」


女「…え」


男「雑誌に載ってから学校じゃいい笑い者扱いだけどさ、俺やっぱり星好きだし。将来もそっちの道に進みたいしさ」




81: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:27:27.62 ID:JFiVQfeM0

男「ま、高校の間だけだけどせっかく同じ班になったわけだし、仲良くしてな」


女(…男ちゃんが、出てく…?それじゃほんとに離れ離れに…)


女(そんなの、いやだ…!いやだよ!)


女(…好き。好き。男ちゃんの事が…大好き!)


女「お、男ちゃん!…私達、またあの頃みたいに戻れるかな!?」




82: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:27:53.17 ID:JFiVQfeM0

女「今日すっごくすっごく楽しかった!男ちゃんと久しぶりにこんなに話せて!私、昔に戻りたい!前みたいに…!」


男「…」


男「…それは…、無理だよ」


女(そんな…)




83: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:28:33.42 ID:JFiVQfeM0

女「うっ……ヒック…グス」


男「……む、昔に戻れるわけないだろ!俺達もう高校生だし!それに…、お前、日に日にかわいくなってくし…!焦るんだよ!他の奴らに取られたらって思うと!ちゅ、中学ん時からお前の事かわいいっていってた奴多かったし…」


男「ずっと、お前の中では俺が1番だって思い込んでて、あん時の女の言葉聞いて俺だけ一人舞い上がってたのが恥ずかしくて…、ごめん。ガキだったのは俺の方…」


男「……俺、…ずっとお前の事好きだったから…今も」


女「!!!」カアアッ




84: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:29:03.76 ID:JFiVQfeM0

男「あーくそ。…昔になんてもう戻れねーよ」カアアッ


女「男ちゃ…っ!グズッ…ヒック」


男「…ほら、帰ろ?女」スッ


女「ううう〜〜〜っ!!男ちゃ…っ!」ボロボロッ ギュッ


――帰ろう私達のマンションに


2人の秘密基地にーー




85: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:29:35.11 ID:JFiVQfeM0

―大学生―


女「男ちゃーん!」


男「ん?」


女「教授が男ちゃんの事探してたよ?論文がどうとか!」


男「あーその話か」




86: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:30:08.75 ID:JFiVQfeM0

男「わり。ちょっと行ってくる」


女「待った!」


男「は?」


女「私の用事が最初!せっかくこっちの校舎に来たんだから!」




87: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:31:22.09 ID:JFiVQfeM0

男「はいはい、用って?」


チュッ


女「……えへ」




88: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:32:08.54 ID:JFiVQfeM0

男「…っ!!なっ…!」カアアッ


女「男君変わったね!クスクス」


男「……変わったのは女さん」カアアッ





おしまい




89: ◆CjvCqt2XLg 2014/07/14(月) 08:35:16.77 ID:JFiVQfeM0

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
初めての投稿なもんで、文章が下手くそですみません

ss読むのが好きで自分でも書いてみたいと思い書いてみました
スレやり直ししてすみませんでした




90: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/07/14(月) 08:54:29.19 ID:uUN5Hmt30

乙!




91: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/07/14(月) 09:16:28.04 ID:TJebI3ZeO

おつ





カテゴリー幼馴染「」のSS一覧
管理人のオススメSS

 

SS宝庫最新記事50件