イギリス・オックスフォード大学の研究室から、このたび、ジェットエンジンに使われている技術をもとにデザインされた熱効率の高い鍋「Flare Pan(フレアパン)」が誕生しました。

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これは、オックスフォード大学でロケットの研究を行っているThomas Povey博士が、3年の月日をかけてデザイン・開発したもの。

登山の最中、気圧の低い高所でお湯がなかなか沸かないことから開発を思い至ったというフレアパンは、アルミ鍛造によって作られた鍋の底にフィンが設けられているのが最大の特徴。ジェットエンジンの構造を参考にしたというこのフィンが熱の拡散を防止することで、従来のシンプルな鍋に比べて40%も熱効率が高くなり、これまでより短時間で調理が出来るようになるとのことです。

以下の画像は、従来型の鍋とフレアパンとの加熱状態を比較した赤外線画像。従来型のシンプルな鍋に比べて、フレアパンの方が明らかに効率的に熱が伝わっていることがわかります。

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Flare Panと丸底鍋の加熱状態の比較。

イギリス国内でキッチン用品の小売を手がけるLakeland社のウェブサイトでは、既にFlare Panの予約販売を開始しており、ソースパンが64.99ポンド(約1万3,200円)、ストックポットが84.99ポンド(約1万4,800円)、20cmと25cmのフライパンがそれぞれ49.99ポンド(約8,700円)と59.99ポンド(約1万500円)となっています。なお、出荷は8月を予定しているとのことです。

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鍋の種類は、ソースパン、ストックポット、フライパンの3種類。

キッチン用品とジェットエンジンという異色のコラボによって新たな付加価値を作り出すことに成功したフレアパンですが、こんなにも身近な調理器具でさえまだまだ改良の余地があるというのは、なんだかワクワクしますね。

[lakeland via Gizmag]