iPhoneはもう「新しい」ものではないのかもしれない
夏休み、どうすごしますか?
以前ギズでも紹介したiPhone 5sの新しいCMの日本語版が公開されました。今回のテーマは「Parenthood」。子育てをiPhoneと一緒に行う様子が描かれています。これまでも同じシリーズで、音楽や映像を作る「Powerful」、フィットネスを楽しむ「Strength」などが放映されてきたのも記憶に新しいですね。CM内で使われているアプリはアップルのWebサイトから全て確認できますよ。
iPhoneのCMと言えば、ホワイトの背景にiPhoneが映し出され、わかりやすい説明のナレーションがなされるものが印象的でした。その他にはデザインに特化したようなとても抽象的なもの。言うなれば「かっこいい」と思わざるを得ないようなCMでした。
これらのCMによって、私たちはPhoneの新しい機能やデザイン性などを知ることが出きました。もちろん「数多に存在するスマートフォンの中からiPhoneを選ぼう」という動機に繋がっていたと思います。
でも、今アップルは私たちに別のことを教えてくれているのかもしれません。iPhoneが発売されて7年が経ち、私たちにとってこのプロダクトは真新しいものではなく、共にあるものなっているのではないでしょうか。
ほとんどのスマートフォンは購入してから約2年の間、毎日ユーザと共にその時間を過します。私たちがスマートフォンを選ぶ行為は単なる買い物ではなく「生活を共に過すパートナー」を選ぶようなものなのです。
思い出してみてください、7年前を。かつて携帯電話で写真を撮ってみても誰かにシェアするときはE-mailでした。運動をするときに自分の数値を計るなんて発想すらわきませんでした。星に携帯電話をかざして天体観測をする日が来るなんて、当時の私に言ったら笑われてしまうかもしれません。
私たちはこのプロダクトが誕生してから自分のとっておきの瞬間を気軽に収められるようになり、そして多くの人にシェアできるようになりました。シェアすることによって、自分でも想像をし得なかった感動を覚えた経験もあったことでしょう。
表現することの喜びを教えてくれ、個人の可能性を広げてくれる。それがiPhoneなのかもしれません。毎日新しいプロダクトが発売され、スペックが更新され声高らかにその魅力が伝えられます。でも、それはユーザの生活をどう変えてくれるのでしょうか? 真に素晴らしい製品とは何なのでしょうか?
アップルはそのビジョンを自分たちのCMをとおして伝えているのかもしれません。さ、もう夏休みです。iPhoneと一緒にどこへ行きますか?
source: アップル
(嘉島唯)