以前は、外国人労働者から断トツで人気のあった働き先の日本。

近年では、日本より労働条件のよいとされるシンガポールやマレーシアなどが人気となっています。

北海道函館市で水産加工場を経営する社長は、今春、故郷の四川省に帰った中国人技能実習生が最後

に残した

「もう、日本には来ません」

という言葉を今も忘れられないと語っています。

社長が３年間真面目に働いてくれた中国人実習生に

「また来て欲しい」

と声をかけた瞬間の出来事でした。

微笑みもせずに去って行った中国人実習生は朝から晩までホタテの殻剥きをやらされていました。

故郷から日本で進んだ技能を身につけようと希望を持ち、一念発起して遠い日本へ出てきたものの、実際

には故郷に帰っても生かすのが難しい「単純労働」に従事させられ、日本人よりも低い賃金や悪い労働条件。

政府が奨励している「外国人技能実習制度」は母国の経済発展のために技能を伝承するのが目的で

すが、実態は日本人には避けられがちな３Ｋ労働（きつい・きたない・きけん）に対する人材不足に対応

するため、経営者が海外から賃金の安い労働者を調達しているという事実が明白に浮かび上がってき

ています。

中には国に定められている最低賃金以下で働かされる労働者もおり、外国人の間では日本で労働すること

の評価が下がってきているとも。

アメリカ国務省は今年、「世界各国の強制労働に関する年次報告書」の中で

「日本の外国人技能実習制制度は過酷な労働条件や強制労働の犠牲になりやすい」

と批判しています。

（参考：http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK23018_T20C14A7000000/）

今回の件に【ネットの声】は・・

などがあるようです。

名ばかりの「外国人技能実習制度」では外国人労働者からも徐々に敬遠されるのは明らかですね。

日本は人口の減少、少子化問題なども抱え、全体的な労働者の数が足らず、零細企業や地方工場などは

外国人労働者に頼らざるをえない状況です。

この埋め合わせを政府がどのように考えているのか気になるところです。