男「何の願いを叶えようか?」
- 1 : ◆2CgioTpqjI 2014/08/04(月) 21:37:53.41 ID:Tei93eoy0
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過去作
店員「はい、コーヒー」男「ありがとうございます」
前回の作品も時間軸を失敗するという
初歩的なミスを犯していました
まだまだ全然拙いですが
見ていただけると嬉しいです - 5 : ◆QbejV3Yk9I 2014/08/04(月) 21:45:34.55 ID:Tei93eoy0
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第一話
どちらかというと、悪魔
- 6 : ◆QbejV3Yk9I 2014/08/04(月) 21:48:06.62 ID:Tei93eoy0
- 女「……は?」
男「だからぁ、何の願いを叶えようか?」
女「ちょっと整理させて。あんた誰?それと、ここどこ?願いを叶える、て何?」
男「はぁ、質問が多いな」
女「そりゃそうでしょ!だって見知らぬ人がいきなり目の前に現れて願いを叶えるって言われたら混乱するでしょうが!」
男「見知らぬ人、か。これでも俺、神だぜ」
女「……は?何言ってんのあんた。狂ってるの?危険ドラッグでも飲んだ?」
男「いやいや、事実事実。立派な事実でーす。ま、どーせ信じないだろうけど」
女「信じる訳ないでしょ、普通。で、早く質問に答えて」
男「わお、辛辣」
女「早くして、疲れたから私寝たいんだけ……て、あれ?てか私さっき寝たはず……」
男「うん、正解。じゃ、質問に答えようか」
女「……?」
男「ここは、君の夢の中。僕は神だからさ、誰の夢の中にでも入れるんだよね。で、なんていうか、その中で君の意識だけ出したの。そんな感じ」
女「明晰夢、てやつ?」
男「そうそうそれそれ。それを俺が強制的にしたんだ」
女「……ほんとに、神なの?」
男「やだなぁ、俺は嘘をつかないよ」
- 7 : ◆QbejV3Yk9I 2014/08/04(月) 21:49:22.08 ID:Tei93eoy0
- 女「……続けて」
男「つまり、俺はテキトーに人を選んで、その人の願いを叶えてあげてるの」
女「……で、今回は私?」
男「……まあ、そーゆーこと」
女「願いって、どう言う意味?」
男「別に、なんでもいいよ。金、永遠の命、成功した未来の確約、失敗した過去の消去など、何でも叶えてやるよ」
女「ふーん」
男「でも、願いを叶えるのはいいけど、もちろん、対価としてなにか貰う」
女「対価?」
男「そ。大きな願いには大きな対価を、小さな願いには小さな対価を。当然だね」
男「ただし、その対価をなんにするかは俺が決める。代わりに命を貰うとか、そんな野暮なことじゃないよ」
男「まあ、その辺は楽しみにしといて」
男「大体の説明おわり!さあ、何の願いを叶えようか?あ、言っとくけど、叶えない選択肢は無いからね。その時は命貰うから」
女「…………」
男「まあ、こんな説明聞いたら言いたくないよね。対価、怖いもんね。でも気にしなくていいよ。俺が対価を受け取ったら、また君の前に現れて、対価として何をとったか、ちゃんと教えるから」
- 8 : ◆QbejV3Yk9I 2014/08/04(月) 21:50:40.78 ID:Tei93eoy0
- 女「……一つ教えて」
男「おー、興味を持ってくれるとは。なになにー?」
女「あんた、いい人なの?もしくは、悪い人なの?」
男「天使か悪魔か、てこと?」
女「……そんな感じ」
男「どちらかというと、悪魔」
女「……なんで、私のところに来たの」
男「はーい、もうダメー。質問はひとつだけでーす」
女「……」
男「さあ、早く願いを言って言って」
女「……ちょっと考えさせて」
男「無理無理、俺にも予定はあるんだ」
女「……じ、じゃあ、モテたい、とか」
男「おー、いいんじゃない?モテたい、てことでOK?」
女「……うん」
男「よーし、決定!対価は後で貰って発表しまーす」
女「……ねぇ」
男「じゃ、いつもと違う明日を、そして少しだけの楽しい生活を~!」
- 9 : ◆QbejV3Yk9I 2014/08/04(月) 21:51:50.70 ID:Tei93eoy0
- ジリリリリ
女「…………はっ」
ピッ
女「……はぁ」
女「なんだあの夢。信じるわけないじゃん」
女母「女ー早く起きなさい。誰か来てるわよ」
女「はーい。……は、来てる?」
ドタドタ
女「母さーん、来てるって、誰が?」
母「クラスの友達らしいわよ。待たせちゃだめだから、ご飯食べなさい」
女「え、あ、うん」
- 10 : ◆QbejV3Yk9I 2014/08/04(月) 21:53:14.61 ID:Tei93eoy0
- 女「ごちそうさまー」
母「早く準備しなさい。あの子たち待たせちゃって、可哀相だわ」
女「う、うん」
ドタドタ
女「あの子“たち”って言った?」
女「数人で待ってるのかな」
女「行ってきまーす」
女母「はいはい、行ってらっしゃい」
ガチャ
男子集団『女さん!!!!』
女「え、え、え、は、は?何?」
- 11 : ◆QbejV3Yk9I 2014/08/04(月) 21:54:39.20 ID:Tei93eoy0
- 女(後ろから、ついてくるよ……)
男子集団「パシャ」「パシャ」「あっ、こっち向いた」「かわいい」「かわいい」「かわいい」「罵られたい」
女(一人おかしいし……)
女「て、し、写真撮るのは止めてくれないかな」
男子集団「てめぇら!写真撮るのは止めろぉ!」「はっ」「はっ」「はっ」「はっ」「了解しましたぁ!」「罵ってぇ!」
女「…………はぁ」
- 12 : ◆QbejV3Yk9I 2014/08/04(月) 21:57:04.67 ID:Tei93eoy0
- 女(私は一夜にして、モテるようになった)
女(モテるのはいいけど、流石に数が凄すぎる)
女(もちろん心当たりはひとつしかない)
女(ただ、あいつは対価を貰うと言っていたが、私には何の支障もないし、そんな感じもしない)
女(もしかして、あいつはわざわざ対価を貰うとかいっといて、大きな願いをされたくなかったんじゃないかな)
女(ちょっともったいなかったかな)
女(まあ、でも私は今は幸せだし、あの中のイケメンと付き合っちゃおうかなー)
- 13 : ◆QbejV3Yk9I 2014/08/04(月) 21:58:34.49 ID:Tei93eoy0
- ――――数日後
女「あ、あの人とかいいかなー」
女「ていうか、慣れたけど私の後ろついて来るのはやめて欲しいなー」
男子集団「女さん今日もいいな」「俺写真あんぞ」「マジで?頂戴よ」「何着ても似合うなー女さん」「踏まれたい」ゾロゾロ
女(彼氏が出来たら、皆止めてくれるよなー。もしもこれからもずっとついて来るとしたらすごい鬱陶しいし)
女「あ、あの人いいかも。確かサッカー部のキャプテンて友達が言ってたような……」
女「ねえ、ちょっとそこの人ー」
男子集団「お、おい誰だよ呼ばれたの」「ち、イケメンかよ」「いいなー、イケメンは」「女さんに呼ばれるとかどんなご褒美だよ」「睨んでくらないかな」
イケメン「え、俺ですか!」
女「うん、こっち来て。あ、他のは来なくていいよ」
男子集団「イケメン死ね!」「いいなー、イケメンは」「けっ、顔がいいからって……」「それ何て放置プレイ」
- 14 : ◆QbejV3Yk9I 2014/08/04(月) 22:00:04.31 ID:Tei93eoy0
- 女「ここでいいかな」
イケメン「な、な、何でしょうか!」
女「あはは、緊張しすぎー」
イケメン「あ、あははー」
女「じゃ、突然だけど、付き合ってください」
イケメン「え!」
女(テキトーに告白しても彼氏が出来るとか私すごいなぁ)
女(あの神様に感謝だわ)
イケメン「あ、ありがとうございます」
女「うん」
女(私のステータスの為の彼氏だけどな)
女(さてと、じゃ、明日から――)
イケメン「でも、僕では女さんに釣り合いません。もっといい人を探すべきです!」
女「……は?」
イケメン「それに、皆を、仲間を裏切る気はないので、申し訳ありません」
女「…………は、はぁ」
- 15 : ◆QbejV3Yk9I 2014/08/04(月) 22:01:23.32 ID:Tei93eoy0
- 女「何で何で何で何で何で!!」
女「イケメン全滅なんて、ありえない」
女「皆普通に私と釣り合うよ!てか、私の方が釣り合わないよ!」
女「……何で……」
女「……明日から、フツメンにしようかな……」
女「て、なんで妥協しなきゃならないんだよ私」
女「……寝よ」
バタ
- 16 : ◆QbejV3Yk9I 2014/08/04(月) 22:02:42.92 ID:Tei93eoy0
- 男「やあ、久しぶり」
女「…………うそ、何を」
男「何を?そっかー、分からないかー。まあ、ならいいや。実は前に一つ言い忘れたんだよね」
男「俺が対価として何を貰ったのか、分かったらその対価を返すというルールをさ」
男「いやー悪かったね」
女「何を、貰ったの?」
男「答え合せ行っちゃう?少し考えたら分かるよ」
女「……もしかして、イケメン?」
男「ブーッ!はずれー!はい終わりー。対価は返しませーん」
女「……じゃ、何を、とったの」
男「こーたーえーはー」
男「交際期間、だ」
- 17 : ◆QbejV3Yk9I 2014/08/04(月) 22:04:28.30 ID:Tei93eoy0
- 女「交際、期間?」
男「そう、交際期間。交際ってのは異性間ね。つまり、男女間での交際の期間、つまり付き合っている時間を全て貰ったんだ」
男「これで君は他の男と付き合うことは出来ないし、ましてや結婚することもできない。頑張って働いてね。あ、でも働く先でもまた男の集団ができるかもね」
女「そんな……」
男「一つだけ教えてあげる」
男「もう君は付き合うことは出来ないけど、それは異性間だけだから」
女「……?」
男「つまりさ、目覚めちゃえば?百合に」
- 18 : ◆QbejV3Yk9I 2014/08/04(月) 22:06:01.24 ID:Tei93eoy0
- 第二話
俺は、最悪だよ
- 19 : ◆QbejV3Yk9I 2014/08/04(月) 22:08:09.66 ID:Tei93eoy0
- 男「ということで、願いを叶えようか?」
幼馴染み「……はい、お願いします」
男「おお、じゃあその時に対価を貰うけどいいね?」
幼馴染み「はい……」
男「すらすら行くね、君。珍しいタイプだ。じゃ、君の願いは何?」
幼馴染み「あの、料理が上手くなりたいです。私は、下手なので」
男「うんうん、料理が出来る女の子はいいよねー。でも、そんなんでいいのかい?」
幼馴染み「だ、大丈夫です」
男「じゃ、いつもと違う明日を、そして少しだけの楽しい生活を~!」
- 20 : ◆QbejV3Yk9I 2014/08/04(月) 22:09:52.88 ID:Tei93eoy0
- 幼馴染み「よし、じゃあ、簡単なオムライスを……」
幼馴染み(あれ、何故か頭の中にレシピがすぐ浮かんできた)
幼馴染み(いつもなら、料理本を見て作るのに)
幼馴染み「まずは、チキンライスから」
幼馴染み(ご飯は、こんだけ。あとベーコン、玉ねぎ、ケチャップ、ウィンナー、と)
幼馴染み(量が感覚で分かる。作り方も、時間も、全て浮かんでくる!)
幼馴染み(うそ!こんなに上手く作れるなんて、初めてかも)
幼馴染み「おかーさーん!」
幼母「はいはい、何?」
幼馴染み「見て見て!こんなに上手く出来た!」
幼母「あらあら、上手に出来たわね。私よりも上手いわ」
幼馴コメント一覧
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- 2014年08月04日 23:43
- 神髪上守紙
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