1: 名無しさん@おーぷん 2014/08/03(日)23:21:07 ID:IUvINDXqV
ロリ狐娘「た、頼む、もう殴らないでくれ……はぁはぁ……」
男「いいや、てめーみたいな妖怪放っておくと何するかわかんねーからな、殺させてもらうぜ」
ロリ狐娘「ひっ……お、お願いじゃ……なんでもするから……そ、そうじゃ、足を舐めさせてくれ……」
男「ほう?じゃあ舐めてもらおうか」
ロリ狐娘「はぷっ……ぺろ……ひ、ひひ、爪が伸びておるぞ、儂が噛み切ってやろう……」ペロペロ
男「ククッ、こいつ躊躇なく吸い付きやがった!そこまで生に執着するたぁ見事だ!」
ロリ狐娘「はぁはぁはぁっ……くぅ〜ん……こ、これで助けてくれるじゃろ?な、な?」ペローン
男「へぇ?腹を見せるとは……服従の印か」
ロリ狐娘「そ、そうじゃ、儂はお前につき従う……い、いや従属させてくれ……」
男「チッ……そこまで言われちゃしかたねーなー」
ロリ狐娘(ククッ、かかりおったわ!しばらくすれば大気に満ちた霊気を吸い取り、僅かだが力が戻る……その時が貴様の最後じゃ!)
男「じゃあこれ、ほらよ」ガチャン
ロリ狐娘「……ほぇ?なんじゃこの首輪……」
男「あ、それ封印の首輪だから。勝手に霊気を吸い取って力を取り戻されちゃ困るからな」
ロリ狐娘「……」
5: 名無しさん@おーぷん 2014/08/03(日)23:29:06 ID:IUvINDXqV
男「ん?従属するっつったのに不服そうな面だなぁ?」
ロリ狐娘「……わ、儂はこんな物で縛らなくとも裏切ったりはせぬぞ?」
男「なんだ?俺のすることに文句があるのか?」
ロリ狐娘「いっ、いやっ!文句というわけではなくてだな、その、えーと……」アセアセ
男「あ?なんだ?」
ロリ狐娘「そっそうじゃ!お主……儂の体に興味は無いか?」
男「あ?」
ロリ狐娘「い、今はこんな体じゃが、ほんの、ほんの僅かでも霊力が戻れば、元の姿に戻れるんじゃ!」
ロリ狐娘「どうじゃ?一生お前と添い遂げても構わんのだぞ?ふふ、儂の房中術を味あわせてやっても……」
男「……畜生が」
ロリ狐娘「……ほぇ?」
男「なんとか言って霊力を取り戻そうって腹積もりだろ……やっぱり首撥ねとくか」
ロリ狐娘「ひ、ひぃぃ!!す、すまぬ!!もう二度と元の姿に戻りたいなどとは言わぬっ!じゃから怒りを収めておくれぇ!」
男「いいや駄目だね……殺す」
ロリ狐娘「……く〜ん、きゅ〜ん……はぁはぁ……ご主人様……お願いじゃ……頼む……命だけは……」ゴロンゴロン
14: 名無しさん@おーぷん 2014/08/03(日)23:33:38 ID:IUvINDXqV
男「アホらしい……」
ロリ狐娘「ひっく……ひっく……ほぇ……?」
男「ヤメだヤメ、殺した所で生産性もねー」
ロリ狐娘「お、お慈悲をありがとうございますご主人様ぁあ!」ヒシッ
男「おい、足にくっつくな、履物が汚れる」
ロリ狐娘「ひっ!す、すみませぬご主人様!」
男(……まあ、飼い殺しにして、人々に償わせる方が良いか……)
ロリ狐娘「ど、どうしたのじゃ……儂の顔をじっと見て……」ビクビク
男「ふん、なんでもねーよ」
ロリ狐娘「あ、ああぁ!お、怒ってはおらぬのじゃな!」パァア
男(なんだこいつ……下っ端根性が染み付きすぎてないか……?)
15: 名無しさん@おーぷん 2014/08/03(日)23:35:20 ID:IUvINDXqV
ロリ狐娘「うぅぅ、なぜ儂がこんな目に……」
男「さあメシメシ」
ロリ狐娘(ああ、美味しそうなきつねうどんじゃ……)タラー
男「……おい、テメエなんでそんな物乞いみてえな顔でガン飛ばしてんだよ?」
ロリ狐娘「ご、ご主人様……儂はお腹が……」グゥー
男「は? なになに、恵んで貰えると思ってんの?」
ロリ狐娘「しかしこんな姿で、しかも能力を封印されてたら……」
男「調子乗ってんじゃねえぞ!」バンッ
ロリ狐娘「ひぃ!」ビクッ
男「テメエが今まで食ってきたものが何か言ってみろよ」
ロリ狐娘「に、人間の肉じゃ……」
男「だよなあ? なんで俺が同族を食ってきた奴を養わなきゃいけねえんだ? あぁ!?」ガシッ
ロリ狐娘「やっ、耳っ、耳は引っ張っちゃダメじゃあ!」
19: 名無しさん@おーぷん 2014/08/03(日)23:37:47 ID:IUvINDXqV
男「あぁ?なんで耳を引っ張ったらダメなんだぁ?」
ロリ狐娘「いっ……痛いのじゃ……痛いから離すのじゃ……」
男「離せだと?てめー、主人に対して随分偉そうじゃねーか」グググッ
ロリ狐娘「ひっ、ち、ちぎれるっ、儂の可愛い耳がちぎれてしまうぅ……」ウルウル
男「……ケッ、くだらねーヤメたヤメた」パッ
ロリ狐娘「う、うぅ……お、お慈悲に感謝いたします、ご主人様……」サスサス
男「おべんちゃら言ってねーで自分で食える物探してきやがれ」
ロリ狐娘「……ほぇ?」
男「わかんねーか?メシが不味くなるから出て行けってことだよ!」
ロリ狐娘「は、はい!わかり申した!」
ロリ狐娘(……ククッ……やはりこの男甘いわ……このまま逃げて首輪を外す手段を……)
男「あ、言っておくがその首輪は俺が死ぬまで外れねーからな」
ロリ狐娘「……」
男「それと、盗みを働こうなどと考えるんじゃねーぞ?もし言いつけに逆らったらそん時は……」ペキッペキッ
ロリ狐娘「ひっ、ひゃい!では失礼致しますぅ!」ドヒューン
20: 名無しさん@おーぷん 2014/08/03(日)23:46:04 ID:IUvINDXqV
鼠「チー」
ロリ狐娘「こんこん……こんこん……そうじゃ、もそっとこっちへ……」ソロソロ
鼠「チー!」チョロチョロ
ロリ狐娘「あっ、ああ!また逃げられた!」
ロリ狐娘「ううっ……お、お腹が空きすぎてきりきりするのじゃ……」クー
ロリ狐娘「戻るか……あの鬼畜のような男でも、誠意を込めて頼み込めば、なんとか……」
ロリ狐娘「いっ、いや!また耳をつねられるのだけは嫌じゃ!」ブンブン
ロリ狐娘「あぶらげ……どこかにあぶらげは落ちておらぬかのー……」ガサガサ
ロリ狐娘「うぅぅ……土地神様とまで呼ばれた儂が何故こんな目に……」
ロリ狐娘「……そういえば、飢饉の時に儂に生贄を捧げた村人ども……奴らもこのような気持ちじゃったのだろうか……」
ロリ狐娘「思えば悪いことをしたのう……ああ、人間のあの味が忘れられぬ……」ジュルリ
25: 名無しさん@おーぷん 2014/08/03(日)23:50:40 ID:IUvINDXqV
男「チッ……遅いな……」イライラ
ロリ狐娘「た……ただいま戻り申した……」グデッ
男「おい、何だらけてやがる?まだまだ用事は残ってんだぞ?」
ロリ狐娘「ま、待つのじゃ、本当にお腹が空いて、力が……」クークー
男「あ?てめー、主人の言いつけに逆らう気か?」
ロリ狐娘「う……何をすればいいのじゃ……」
男「とりあえず洗い物をしやがれ、俺は少し出かけてくる」タタッ
ロリ狐娘「ま、待つのじゃ、洗い物をしたら褒美として食べ物……」
ロリ狐娘「行ってしもうた……」
28: 名無しさん@おーぷん 2014/08/03(日)23:54:32 ID:IUvINDXqV
ロリ狐娘「うう、帰ってくるまでに洗い物を済ませておかねば、何を言われるやら……」カチャカチャ
ロリ狐娘「召使のようで気が進まぬが……」
ロリ狐娘「んん!?う、うどんの汁が残っておるぞ!?」
ロリ狐娘「……こーん、こーん」キョロキョロ
ロリ狐娘「よ、よし、あの男はおらぬな……」ズズッ
ロリ狐娘「……〜〜〜ッッッ!!!」
ロリ狐娘「う、美味い!なんじゃこれはぁ……!た、ただの汁がこんなにも美味い物だとは……!」ズズズーッ
ロリ狐娘「はぁっ……!冷えきっておるが生き返るようじゃあ……」ホッ
男「……」
ロリ狐娘「あ、ああ、底にあぶらげの切れ端がぁ……!儂は世界一の幸せものじゃあ……!」パァア
男(……のたれ死なれては贖罪にならないしな)
30: 名無しさん@おーぷん 2014/08/03(日)23:58:50 ID:hdzoB0Waf
優しさを見せたのか
32: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)00:00:07 ID:uQyvjxyQM
男「……」ペラペラ……
ロリ狐娘「……」チクチク……
男「……」パタン
男「そろそろ寝るか」
ロリ狐娘「む、寝るのか……まだ繕い物が残っておるのじゃが……」
男「バカ言え、油もタダじゃねーんだぞ昼間やれ昼間」
ロリ狐娘「そうじゃな……そうするわい……儂も眠くなってきた……」ファァ
男「のんきにあくびしてんじゃねー、寝床の準備をするんだよ」
ロリ狐娘「む、わかり申した……」
34: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)00:02:24 ID:EQoHK23Yd
しかし布団は一枚
つまり
35: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)00:03:30 ID:6rz0oXnxj
俺の股間が反応してやがる…
36: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)00:04:15 ID:uQyvjxyQM
ロリ狐娘「おや?」
男「ん?どうした?」
ロリ狐娘「ご主人様、布団が足りぬぞ?ふすまには一式しか入っておらぬ」
男「……まさかてめー、獣の分際で布団で寝ようとしてんのか?」
ロリ狐娘「……ほぇ?」
男「てめーはその辺で寝てやがれ」
ロリ狐娘「ま、待つのじゃ!こ、こんな硬い床で眠れる訳が……せめて敷物を……」
男「知るか」ゴロン
ロリ狐娘「あっ!ま、まだ話は……」
ロリ狐娘「……寝てしもうた」
40: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)00:09:56 ID:uQyvjxyQM
男「zzz……」
ロリ狐娘「うう……山を歩き回ったから足が痛い……」サスサス
ロリ狐娘「柔らかい布団で足を伸ばして眠りたいのう……」
ロリ狐娘「寒いのう……」
ロリ狐娘「……」モゾモゾ
ロリ狐娘「はぁ……暖かいわい……」ウトウト
男「おい」ガシッ
ロリ狐娘「ひ、ひぃっ!?」
男「てめー、何懐に顔突っ込んでやがる」
ロリ狐娘「そっ……その……」
男「まだ反省が足りてねーみたいだなぁ?」
ロリ狐娘「さっ寒いのじゃあ!眠いのじゃあ!お願いじゃから一緒の布団で寝させておくれぇ!」
男「……チッ」
ロリ狐娘「はふぅ……」スヤスヤ
男「……」イライラ
44: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)00:16:40 ID:uQyvjxyQM
男「……ふう」
ロリ狐娘「お、帰ってきたか、風呂が炊けているぞ」
男「あぁ?また熱湯風呂じゃねーだろうな?」
ロリ狐娘「ひっ、ち、違うぞ!今度はちゃんと湯加減を見て適温に保っておる!折檻は勘弁じゃぞ!」
男「そうかよ……」
ロリ狐娘(む?何やら元気がないのう……)
男「……」
ロリ狐娘(もしかして、儂が何かしたのかのう……)
男「なあ、妖怪」
ロリ狐娘「はっ、はい!何か?」ピシッ
男「お前、この家に来てから何ヶ月になる?」
ロリ狐娘「……ほぇ?」
47: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)00:19:07 ID:uQyvjxyQM
ロリ狐娘「確か……一年くらいかのう?」
男「一年か……」
ロリ狐娘「……な、何じゃ、じっと見おって、儂は何もしておらんぞ!?」
男「……明日、村に行く」
男「お前も付いて来い」
ロリ狐娘「ほぇ?」
ロリ狐娘「ひぃ、ひぃ……」
男「おい、早く着いて来い」
ロリ狐娘「そ、そうは言っても……この荷物重すぎ……はぁ、ひぃ」フラフラ
男「そろそろ付くから我慢しろ!落とすんじゃねーぞ」スタコラ
ロリ狐娘「ま、待つのじゃ……けふ、けふっ……はぁ、はぁ……」ヨロヨロ
49: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)00:22:31 ID:uQyvjxyQM
ロリ狐娘「……こんな埃臭い家に何の用じゃ?」
男「余計な事を言うな!」
ロリ狐娘「むぅ……」
男「良いか?てめーの正体が村の人にバレたらコトだ、上手く合わせて話をするんだぞ」
ロリ狐娘「わ、わかっておるわ」
女「あら、まあ!男さん可愛い子連れて!お子さんかしら?」
男「あ、あはは、似たようなもんですよ」
ロリ狐娘「むっ!儂は子供ではないぞ!」
男「お、おいコラ」
女「あらあら、これは失礼しましたね……年はお幾つかしら?」
ロリ狐娘「313歳じゃ!」
女「えっ……」
男「あはははは、こいつ冗談が好きで!コラッ!」ゴチィン
ロリ狐娘「いだぁっ!!」
53: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)00:26:17 ID:uQyvjxyQM
女「もう、男さん!女の子に手を挙げちゃダメよ?」
男「あ、これは失礼しました」アハハ
ロリ狐娘「痛いのじゃ〜……」プクー
女「それにしても貴方、随分痩せてるのねぇ……ご飯はちゃんと食べてるの?」
ロリ狐娘「うむ!3日前にトカゲを食べたぞ!」
女「えっ……」
男「おいコラァ!」ゴチィン
ロリ狐娘「いだいっ!何なのじゃゴンゴンと!ちゃんと話を合わせているではないかっ!」
男「馬鹿野郎、テメェなぁ!」
女「……男さん、どういうことかしら」
男「あ、いや、これはですねぇ……」
62: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)00:29:48 ID:uQyvjxyQM
村長「おおお男さん、お待ちしておりましたぞぞぞ」プルプル
男「あっ……村長」
村長「ででででは奥に……」
男「は、はい……わかりました……じゃあ、ロリ狐娘、荷物おろして外で大人しくしてろ」
ロリ狐娘「あっ……は、はい、わかり申した」
女(あの人……)
ロリ狐娘(ひ、ひぃぃ……良くわからんが、あの目は……後で仕置きされる……)プルプル
73: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)00:33:13 ID:uQyvjxyQM
ロリ狐娘「はぁ……」
ロリ狐娘(今日は一体どんな仕置きをされるのじゃ……痛いのは嫌じゃ……痛いのは……)
女「ねえ、貴方!」
ロリ狐娘「む?どうかしたのか?」
女「ほら、おにぎり!食べるでしょ?」
ロリ狐娘「な、何じゃと!?おにぎり!!」
女「あなた、あまりご飯を食べていないんでしょう?もし良かったら……」
ロリ狐娘「おおお、これはありがたい!そなたにはきっとご利益があろう!」
女「うふふ、ありがとう」
ロリ狐娘「はぁあ……塩が効いててうまいのじゃ〜……!」パクパク
女「……ねえ、男さんがどういう人なのか教えてくれない?良かったら、歩きながら!」
ロリ狐娘「む?男?あいつは酷いぞ!昨日の晩も儂が粗相をしたと言ってだな……」ペチャクチャ
女「……」
79: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)00:36:43 ID:uQyvjxyQM
ロリ狐娘「……でな、儂の可愛いおでこをビシッ!と打ってきたのだ!全くありえんじゃろう!?」
女「へぇ……そうなの……」グスッ
ロリ狐娘「そうなのじゃ……む?なんじゃこの社は」
女「あら、神様に興味があるの?」
ロリ狐娘「そういう訳ではないが……」
ロリ狐娘(わしが以前住んでいた社と違って小綺麗じゃのう……)
女「このお社様にはね、私達の村を守って来た神様がいらっしゃるのよ」
女「どんな困難も、このお社様に懸命に祈っていると、いつの間にか通り過ぎて行くの」
ロリ狐娘「ほぇ〜……さぞかし良い生贄を捧げたんじゃろうなぁ……」ジュルリ
女「生贄?」
ロリ狐娘「む?」
83: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)00:44:43 ID:uQyvjxyQM
ロリ狐娘(生贄も捧げぬ村人に加護を与えてきたとは……もの好きな神じゃのう……)
ロリ狐娘(……いや、儂は今まで村人に加護を与えた事があったじゃろうか……)
ロリ狐娘(ただ与えられる生贄を思う様食って……そして社が荒れて、力が萎えて……)
ロリ狐娘(むう……儂は神じゃったはず……儂は一体……)
男「おい」
ロリ狐娘「ほぇ?な、なんじゃその顔!?」
88: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)00:50:01 ID:uQyvjxyQM
男「女さんに引っ叩かれたんだよ……テメェ、何話しやがった!?」
ロリ狐娘「え!?わ、儂は何も!!」
男「……まぁいい」
ロリ狐娘「……ほぇ?折檻せぬのか……?」
男「……そんな暇ねーんだよ」
ロリ狐娘「……?」
男「おいてめー、帰り道はわかるな?」
ロリ狐娘「う、うむ、じゃが、なにゆえ……?」
男「今日は一人で帰れ……しばらく帰らない」
ロリ狐娘「……む?む?」
92: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)00:54:09 ID:uQyvjxyQM
ロリ狐娘「遅いの〜……もう3日になるぞい……」
ロリ狐娘「まぁせいせいするがの!何より自由じゃ!」
ロリ狐娘「一人で風呂を炊いて一人で入れる!」カポーン
ロリ狐娘「折檻される事もないし!」ニコニコ
ロリ狐娘「布団も独り占めじゃ〜っ!」バフーン
ロリ狐娘「……風の音が凄いのう」
ロリ狐娘「一人じゃとこんなにも外の音が聞こえるんじゃなー……」
ロリ狐娘「……早く帰ってこんかのう」
96: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)00:59:07 ID:uQyvjxyQM
バターン
ロリ狐娘「む!あの騒々しい音は!」
ロリ狐娘「ついに帰ってきたんじゃな!」トテテ
ロリ狐娘「遅いぞ!今まで一体どこをほっつき……歩いて……」
男「ハァ……ハァ……」ダラッダラッ
ロリ狐娘「な、なんじゃこりゃあ!?」
男「クソッ……ドジっちまった……」
ロリ狐娘「な、なんと、血がこんなに!」
男「……まだ死ぬわけには……いかな……」ガクッ
ロリ狐娘「これは……すぐに止血せねば危ない……!」
ロリ狐娘「た、確か山に薬草があったの!急いで取りに行かねば!」
100: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:03:04 ID:uQyvjxyQM
ロリ狐娘「よ、よし、あったぞ、この草で……」
ロリ狐娘「……待てよ?」
ロリ狐娘「今あやつを放っておけば、いずれ死ぬ……」
ロリ狐娘「儂を封じる忌々しい首輪は、あやつが死ねば取れる……」
ロリ狐娘「な、なんじゃ!何もあやつを助ける理由など無いではないか!」
ロリ狐娘「このまま社に戻れば、また儂は神として……」
ロリ狐娘「……神、か」
105: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:11:17 ID:uQyvjxyQM
男「……ん?」
ロリ狐娘「スー……スー」
男「おい、コラ」ツンッ
ロリ狐娘「んん、良いぞ男よ、あぶらげを儂に貢ぎ続けるのじゃ……」ムニャムニャ
男「ゴラァ!!」ゴチンッ
ロリ狐娘「あいたぁっ!?な、なんじゃ!?山盛りのあぶらげはどこに消えた!?」
男「寝ぼけてんじゃねえ……おい、この包帯はてめーか?」
ロリ狐娘「む、男か……いかにも、私が巻いた」
男「そうか……」
ロリ狐娘「なんじゃ?勝手に巻いたなとは言わさんぞ!」
男「いや……ありがとう、すまないな」
ロリ狐娘「む……む?今なんと?」
男「感謝したんだよ……てめー、感謝された事ねーのか?」
ロリ狐娘「……感謝、これが感謝か!なるほど!」
106: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:13:40 ID:uQyvjxyQM
男「なんだ?一人で納得しやがって……気持ち悪い」
ロリ狐娘「ふうむ、悪くないな!感謝か……」
男「まあてめーも首の皮一枚繋がったな」
ロリ狐娘「……ほぇ?」
男「俺が死んだら首輪が取れるってのは嘘だ」
ロリ狐娘「……な、な!?」
男「本当は俺が死ぬと首輪が縮んで、てめーの首が飛ぶ手はずになってたんだ」
ロリ狐娘「……」
男「良かったな、オイ」
ロリ狐娘(良かった……殺さなくて本当に良かった……)
男「……」
109: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:18:31 ID:uQyvjxyQM
ロリ狐娘「それにしても、どうしてあのような傷を?」
男「化け物退治だよ」
ロリ狐娘「……化け物?」
男「ああ……村長の依頼でな」
ロリ狐娘「ふむふむ、私を封じた男に手傷を負わせるとはよっぽど強い化け物と見える」
男「バカ言え……まあ、相手もかなり消耗したはずだ……しばらく出てこれないだろう……イテテ」
ロリ狐娘「む、起き上がるでない!体に障るぞ」
男「大丈夫だ……メシ作らねーと」
ロリ狐娘「まあ待て待て!ふふん、今の儂は気分がいいからの、何かしら作ってやろう」
男「……そうか」
ロリ狐娘「ぬ、やけに素直じゃのう……まあ良いわ、今から山芋を取ってくるぞい!」
男「おう、頼んだぞ」
111: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:20:46 ID:uQyvjxyQM
ロリ狐娘「では後ほど!」
男「ん、ちょい待て」
ロリ狐娘「む?どうかしたのか?」
男「首筋に糸くずついてんぞ」ツーッ
ロリ狐娘「ひゃあっ!な、何をする!?」
男「糸くずだって言ったろ……もう寝るから、黙れ」
ロリ狐娘「ん、うむ……」
112: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:21:18 ID:uQyvjxyQM
ロリ狐娘「ふふん、思いがけず鼠まで取れたわい……しし、あやつ驚くぞ……」
ロリ狐娘「しかし、遅くなってしまったのう……満月のお陰で暗くなった事に気づかなかったわい」
ロリ狐娘「今は弱っているが後々仕置があるやも知れぬ」
ロリ狐娘「ひぃ……い、急いで戻らねば!」
ロリ狐娘「……おや?寝床におらんぞ……」
ロリ狐娘「あの傷でどこへ……」
ロリ狐娘「……血の匂いが、外に続いておる」
113: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:21:47 ID:uQyvjxyQM
ロリ狐娘「まだ歩くのか……あの傷でなにゆえ……」
ロリ狐娘「……何やら胸騒ぎがする」
ロリ狐娘「……ん? あ、あれは!?」
男「」
化け物「フシュー……フシュー……」
ロリ狐娘「!?」
化け物「ん?」
114: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:22:20 ID:uQyvjxyQM
ロリ狐娘「な、なな……なんじゃお主は!?」ブルブル
化け物「あぁ……なんだ、同類さんかよ」
ロリ狐娘「ど、同類じゃと!?一緒にするでない!儂はこの土地神として……」
化け物「ふん、いるんだよなぁ……有象無象の癖に神様気取って振る舞うマヌケがよぉ」
ロリ狐娘「くっ!?い、いや、今はそのような事を言い争っている場合ではない!その男はどうしたのじゃ!?」
化け物「ああ、こいつか……大した霊能力もねえくせに俺を封じようとした奴だよ」
化け物「逃げ出したこいつの匂いを辿ってきたんだ」
化け物「もう死んでるぜ」
ロリ狐娘「……え?」
ロリ狐娘「な……あ、かはっ……く、首が!!」グッ
ロリ狐娘「……何ともない?」
男『首筋に糸くずついてんぞ』ツーッ
ロリ狐娘「あ、あの時か……!?」
化け物「さっきから何ごちゃごちゃ言ってんだ?てめぇ」
117: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:22:50 ID:uQyvjxyQM
ロリ狐娘「……男よ」
ロリ狐娘「……何故、私の封印を解いたのじゃ」
ロリ狐娘「慈悲か?……自分が死んでしまう事がわかって?」
化け物「おいおい、死体に喋りかけて何してんだ?気グルか、てめぇ」
ロリ狐娘「……うるさいのう」
化け物「あ?」
ロリ狐娘「貴様は、誰に物を申しておるのだ」
化け物「はぁ?気が狂って力の差も分からなくなったか、オイ」
ロリ狐娘「それは貴様のことじゃろう……有象無象が、儂に口を聞くでない」
化け物「……ああ、死んだわお前、恨むなら自分を恨みな」
ロリ狐娘「……今日は満月じゃのう」
ロリ狐娘「山に霊気が、満ち足りておるわ……」
ピカーッ
化け物「!?な、なんだこの光は!?」
狐娘「……ふん」シュー
118: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:23:21 ID:uQyvjxyQM
化け物「な、なんだ貴様は!?なんだこのべらぼうな霊力!」
狐娘「……およそ五分ほど、力が戻ったか」
化け物「な、あ、それで五分だと……ハッタリ抜かしやがってぇ!!」ドシュッ
狐娘「貴様、まだ居たのか」
化け物「な……き、効かない!?」
狐娘「失せろ!!」
化け物「ぎゃああああああ」
ドジュウウウウ
120: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:23:54 ID:uQyvjxyQM
男「」
狐娘「……ふん、馬鹿者じゃ」
狐娘「貴様は、乱暴で、傲慢で、罰当たりで」
狐娘「しかも、自分の命を投げ打ってまで人を救うとは」
狐娘「本当に、大馬鹿者じゃ……」
狐娘「……」
狐娘「儂も、大馬鹿者の真似をしてみるか……」クイッ
男「」
狐娘「……んっ」チュッ
ピカーッ
………
……
…
123: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:25:11 ID:uQyvjxyQM
男「はぁ……はぁ」
男「ふぅ……疲れるぜ」
男「どうしてご先祖様はこんな所に社をおっ立てやがったんだ?」
男「……なるべく関わりたくなかったんだろうな、あいつと」
男「おっ、女さんだ!おーい!」
女「あら、男さん」
男「今日も社の前を掃除してくれたのですね!」
女「はい……私達に出来る礼はこれくらいしかありませんから……」
男「そうですか……いや、ここも荒れ果てていたのに、すっかり綺麗になりましたね」
女「そうですね、では」ササ
男「あっ……」
男「チッ……ロリ狐娘の奴……」ブツブツ
124: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:25:42 ID:uQyvjxyQM
男「おう、元気か?」
男「今日は奮発してあぶらげ持ってきたぞ」
男「俺はなんとかやってるぜ」
男「まあ、身近に小突き回す相手が居なくなったのは少し残念だがな」
男「お前が家にいる時は鬱陶しいだけだったが、いざ居なくなってみると」
男「家に帰った時に待つ奴が居ないってのは寂しいもんだ……」
ロリ狐娘「……そんなに言うのなら、戻ってやってもいいぞ」ヒョコ
125: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:26:13 ID:uQyvjxyQM
男「……なんだお前、今度こそ良い神様を目指すんじゃなかったのかよ」
ロリ狐娘「そっ、それどころではないわ!儂は、貴様を黄泉帰らせる際、底の底まで霊気を使い果たしたのじゃ!」
ロリ狐娘「お陰で元の姿に戻れたのに、またこのちんちくりんに逆戻りじゃ!」
ロリ狐娘「いわば搾りかすじゃっ!ゴミじゃっ!役立たずなんじゃあ〜っ!!」
男「……だからって慣れた場所に逃げ帰りたいだと?俺がそんな事許すと思ってんのか?」
ロリ狐娘「そ、そうじゃ!貴様も私が居なければ寂しいとさっき言った所ではないかっ!」
ロリ狐娘「……な、なんじゃその手は?わ、儂は神様じゃぞ!?まさか、殴るなどと罰当たりな……!」
ロリ狐娘「い、嫌じゃ、痛いのはもうこりごりじゃあああっっっ!!!!」
おわり
126: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:27:07 ID:uQyvjxyQM
みたいなね
127: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:27:23 ID:xjGnVSQP4
乙
128: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:27:35 ID:PTlgPiYkm
いいね
130: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:28:27 ID:TQpJVCzxQ
乙です
131: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:28:31 ID:jU9zrru1P
よかった 乙
132: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:30:12 ID:lZrIuO73x
最高でした!乙!
134: 名無しさん@おーぷん 2014/08/04(月)01:36:52 ID:a0duMTfGm
乙なのじゃ
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