石油化学プラントやガスプラント、大量の塗料を取り扱う工場などでは危険性があるためタブレットが使えません。JFEエンジニアリングは
宮木電機製作所と共同で、この危険性を排除した防爆仕様のiPad mini「LANEX-Tablet/m」を国内投入します。価格はiPad mini 16GB(WiFiモデル)を含め85万円。
なお、LANEX-Tablet/mは、TIIS(
産業安全技術協会)の防爆認定を取得した国内第1号製品となります。
石油科学やガスプラントなどでは可燃性ガスが発生するなど、たえず爆発の可能性があります。こうした可燃性ガスが大気中に漏洩すれば空気と混合し「爆発性ガス雰囲気」を形成します。これを危険場所ないし防爆エリアと呼び、各エリアは平時危険度によって0〜2場所やZone0〜2といったように分類されます。
防爆仕様は石油会社やガス会社のほか、空港施設などにも採用されており、たとえば監視カメラなども防爆仕様となっています。ちなみに、携帯電話やタブレットなども通常は爆発の危険はありません。しかし、たとえば落下衝撃で内部がショートすればその限りではありません。大惨事の可能性がある防爆エリアではそのための対策が必要になります。
LANEX-Tablet/mは、iPad mini WiFiモデルの16GB版に防爆対策を施したモデルで、iPad mini 自体は一般販売モデルと同じものです。重さはキャリングケース込みで約900gで、欧米に数社存在する防爆製品開発企業のものより1/3ほど軽いのが特長です。また、JFEエンジニアリングではケースで覆われた製品だが通信性能は一般販売モデルと同等と謳っています。
価格は1台あたり85万円と、一般販売モデルと比較すれば高額ですがTIISの各種検査をクリアした国内初の防爆認定モデルとなります。JFEエンジニアリングでは今後さらにiPhoneやiPad Airなどの防爆モデルを開発する計画。Android製品については予定はないそうです。