雪穂「School idol diary?」
- 1: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 13:06:54.05 ID:X4GN6hWK0
◆ラブライブ、高坂雪穂のSID風SSです。
◆内容は全て私の創作です。
◆ちょいちょい落書きをしながら書いていきます。初の試みですがよろしくお願いします。- 2: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 13:08:49.35 ID:X4GN6hWK0
μ's活動日誌
本日のお当番 ~穂乃果~
どうも、こんにちは。
高坂穂乃果の妹、高坂雪穂です。
えーと、何故μ'sの活動日誌を私が書いているかを説明すると長くなるのですが、実はお姉ちゃんはもう寝てしまい、この日誌を書く人がいなくなってしまったからです...。
我が姉ながら本当に情けないのですが、日誌のことなどすっかり忘れて眠りこけているので、代わりに私が今日の分を書かせていただきます。
先輩方に拙い日記をお見せするのは恥ずかしい限りですが、どうか姉に免じて許してください...。
- 3: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 13:17:57.64 ID:X4GN6hWK0
ラブライブ!
School Idol Diary~高坂雪穂~
01.本気のダイエット
私の名前は高坂雪穂。
和菓子屋穂むらの次女で、いまは受験真っ盛りの中学三年生。
姉は近くの音ノ木坂高校に通いながらμ'sというスクールアイドルグループのリーダーをやっていて、私としてはちょっとした自慢だったりする。
本人には言わないけど...。
- 5: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 14:01:24.98 ID:X4GN6hWK0
そんな私に、ある日大変な事件が起きたんです。受験のこととか忘れてしまいそうな程の大事件...
「ぎょええええええ!!!!」
お風呂上がりにふと乗ってみた体重計。
目盛りを見た途端、自分でも驚くほどの声が出た。
...何故なら、自分でも驚くほどの重さを指し示していたから。
- 9: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 14:10:46.29 ID:X4GN6hWK0
「嘘でしょ...!最近測ってなかったけど...こんな...!」
目でも確認しようと思って鏡の前に立ってみる。
...確かに、お腹周りにお肉がついたような...。
...もちろん心当たりは無いわけじゃない。
受験勉強でずっと家に引きこもっていたし、この前なんか机に山盛りになった売れ残りのお饅頭を、勉強しながら半分くらいつまんでいたことがありました...。
「しかしこれは...深刻すぎる...っ」
この日から決めたんです。
本気のダイエットをしてやるんだ...って!
- 10: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 14:16:40.07 ID:X4GN6hWK0
しかし和菓子屋の娘にダイエットをしろというのは結構難しいもので...
どんなに勉強に集中しようとしても必ずお菓子が目に入る。
勉強してると甘い物が欲しくなって、つい...ということがしょっちゅうです。
結局お菓子から逃げて自分の部屋で勉強するんだけど、そこにもまたダイエットの天敵がいる
「うわーん!雪穂ー!またお饅頭ー!穂乃果は洋菓子が食べたいよーぅ!!」
「...というわけでこれ、あげる!
ね?ほらほら遠慮せずに!」
...これだ。
和菓子に飽きたからって私に押し付けてくるダイエットの天敵!
- 11: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 14:44:56.83 ID:pb3OP/fdO
馬鹿言うな!
自分のお菓子削るだけでも大変なのにこれ以上食べれますか!
「いや、悪いけどお姉ちゃん。
私今和菓子は食べないことにしてるの!」
「えっ?どうしたの雪穂ー?
いつもはお饅頭バクバク食べてるじゃん!」
うぐっ...。
いや、負けない。それは忌むべき過去の私。これからの高坂雪穂は違うのよ!
「とにかく!勉強の邪魔だから出てって!」
と、強引にお姉ちゃんを外に押し出しました。
- 12: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 15:03:36.68 ID:X4GN6hWK0
「なんでー?今日の雪穂なんか変だよー!」
「はいはい、じゃあねー!」
バタン!
ふう、とりあえず追い出した。
勉強の邪魔だから出てってっていうのは受験生には便利な言葉だ。
いやまぁ実際に邪魔なんだけど...
勉強するにしてもダイエットするにしてもね...。
でもとりあえず天敵は凌いだ。
後は毎日訪れる三時のおやつを我慢んするだけです...!
- 14: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 15:55:27.94 ID:X4GN6hWK0
「みてー!今日のお菓子はロールケーキよー!」
「やったー!!」
...。
喜んで踊り始めるお姉ちゃんのそばで、うなだれる私...。
なんで!
なんでこういう時に限って洋菓子なの!?
高坂家にとって洋菓子というのは本当に貴重品で嗜好品で高級品で...
月に一度食べれるか食べれないかくらいの救世主みたいな存在なのに...!
なんで私がダイエットしてる日に限って...!
- 15: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 17:10:18.23 ID:X4GN6hWK0
「いただきまーす!!んー!
おいしーー!」
早速お姉ちゃんが一切れずつ口に運んでいる。
眺めていると、餡子の甘さしか味わっていなかった舌が生クリームの甘さを欲し始めて...
ダ、ダメだ!ここにいちゃ!
10数秒後には誘惑に負けてロールケーキを頬張っている自分が目に浮かぶ!
...大丈夫。一生食べれないわけじゃないんだ。また会える日まで...
「あれ?雪穂食べないのー?」
- 16: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 17:50:04.41 ID:X4GN6hWK0
...!!
断腸の思いで二階に登ろうとする私をお姉ちゃんが呼び止める。
やめて...これ以上私の胃袋を刺激しないで...!
「まさか食べないなんてことないよねー?ロールケーキだよ~、洋菓子だよ~、すっごく甘くて美味しいよ~?」
「ちょっ、やめてよー!
食べたくなっちゃうじゃん!」
思わず私が言うと
「えっ!?本当に食べないの!?
本当に最近雪穂どうしちゃったのー!?」
お姉ちゃんが本当に驚いた顔で言ってきた。
そりゃそうだ、高坂家に洋菓子を喜ばない娘なんているはずないもん...
- 18: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 18:09:35.17 ID:X4GN6hWK0
でも、今日の私は違うんだ!
おかしいのは分かってる!
でもそれもこれも本気のダイエットのため!
「お、お姉ちゃんにあげるよ!
全部食べていいから!」
「ぅえぇっ!?何言ってんの雪穂!?」
...ああ、言ってしまった。
これを言ったが最後、私の口にロールケーキが入ることはありません。
お姉ちゃんはダイエットの天敵から最も心強いダイエットの神様に変わるのです...。
「じゃあ!そういうことで!」
「えっ、ちょっと、雪穂!?」
お姉ちゃんの声も聞かずに二階に駆け上がる。最終手段を使ってしまった私の目には、少しだけ涙が滲んでいました...。
- 19: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 18:59:14.84 ID:X4GN6hWK0
その夜。
私は今日もいつも通り机に向かって勉強をしていました。いつも通りじゃないのはロールケーキのことが頭から離れないこと...
美味しそうにロールケーキを頬張っていたお姉ちゃんを思い出す。
「お姉ちゃんはそういうことは気にしないんだろうなぁ...」
まあ、お世辞にもプロポーションに気を遣ってるなんて言えないけど、やはり毎日ダンスしてるだけあって私より全然細めだし、お腹も引き締まってるし...。
ロールケーキを食べる資格があるくらいにはカロリー使ってるんだろう。
今頃あの食欲で、私が食べるはずだったロールケーキも...
うぅーーっ!やっぱり食べておけばよかったかなぁ...?
- 20: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 19:57:26.05 ID:X4GN6hWK0
コンコン
突然のノック。
普段なら全員寝てしまっている時間帯だから少し驚いたけど、声を聞いて安心する。
「雪穂?起きてる...?」
「な、なんだお姉ちゃんか。
びっくりした、どうしたの?」
そういうと、お姉ちゃんがドアからひょっこり顔を覗かせる。
ついでにお盆も持っていて、その上に乗っているのは...ロールケーキ!?
- 21: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 19:58:27.20 ID:X4GN6hWK0
「えっ、えっ、なにそれ、なんであるの!?」
「いひひ、夜食だよ、夜食ー!」
お姉ちゃんがロールケーキを私の目の前に置く。
思わず問いかけてしまいそうでした。あなた、なんで生きてるの...?って。
だってお姉ちゃんに食べていいって言った以上、洋菓子は全て食べられてしまうはずだから...
- 22: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 20:52:06.50 ID:X4GN6hWK0
「も、もしかしてお姉ちゃん、食べるの我慢してとっておいてくれてたの!?」
「そうだよ!
すっごく頑張ったんだからね!」
あ、ありえない。
だって洋菓子は、高坂家にとって貴重品で嗜好品で高級品で...月に一度食べれるかどうかの救世主みたいな存在なのに...
それをお姉ちゃんが我慢して私に残しておいてくれたなんて、考えられない!
- 23: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 20:53:23.48 ID:X4GN6hWK0
「お、お姉ちゃんどうしちゃったの!?」
「それはこっちのセリフだよ!今日の雪穂どう考えてもおかしかったもん、洋菓子食べないなんてどうかしてるよ!」
「だから穂乃果色々考えたんだけど原因分からないから...雪穂のためにとっておいたんだよ!」
「お、お姉ちゃん...」
あの食い意地の張ってるお姉ちゃんが、私を心配して洋菓子をとっておいてくれるなんて!
これはもう、ダイエットとか言ってられない!
夜中にお菓子なんて女の子のタブーだとか知ったこっちゃ無い!
- 24: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 20:54:24.08 ID:X4GN6hWK0
ラップを剥がして、フォークで一切れだけ口に運ぶ。
しっとりしたカステラとみずみずしい果物...いちごと、キウイと、マンゴーかな?
そして、口に広がる生クリームの甘さ...!
も、もうだめ、耐えきれない...
「お、美味しい~~...」
「ゆ、雪穂!?
今度は泣くの!?そんなに美味しかった!?」
思わず涙が出てしまった...
お姉ちゃんの思いと、ロールケーキの美味しさに、涙腺が耐えきれなかったんだと思います...。
- 25: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 21:26:07.44 ID:X4GN6hWK0
そして、結局私の本気のダイエットは失敗してしまいました...
ロールケーキを嬉し泣きしながら食べていたことがお父さんに見つかって、見兼ねたお母さんが三日連続で洋菓子を買ってきてくれたからです...。
「美味しいね、雪穂!」
「うん...あはは...」
痩せるどころか2キロ増えちゃったけど...まあいいや!洋菓子いっぱい食べれたし!
お姉ちゃんはダイエットの天敵...そして絶対に勝てない存在なんだと思い知らされた事件でした...。
本気のダイエット ーおしまいー
- 27: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 21:46:43.99 ID:X4GN6hWK0
02.姉妹で大喧嘩
私には二つ年上の姉がいる。
近くの音ノ木坂高校のスクールアイドル、μ'sのリーダーをやっていて、ラブライブ出場が決まってからはすっかり有名人だ。
でも妹の私は知っている。
トップアイドルの裏に隠された自堕落な本性を...。
- 29: ◆CQ.9No/rj/jX:2014/08/06(水) 22:15:03.81 ID:X4GN6hWK0
怠惰、暴食、ガサツで自由!
言い換えれば元気で素直で表裏が無いとか言えるんだろうけど、毎回迷惑を被っている私は納得いかない。
それで時々喧嘩になったりもするんだけど、お姉ちゃんは私が怒るとシュンとして、すぐ泣きながら謝ってくるから結局許すのはいつも私の方。
まあ終わってから思い返すと些細なきっかけばかりなんだけど、この前起きた出来事だけは、どうしても許せなかったんです。
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