勇者「それでも俺は魔王を倒す」ヒロイン「言うと思った」
- 1 : ◆x.6zTnwIjo 2014/08/11(月) 10:51:39.92 ID:ZbuWHB4fO
- ※勇者、魔王系ファンタジーです
※以前ツクー○で制作した作品のSSリメイクです - 2 : ◆x.6zTnwIjo 2014/08/11(月) 10:53:00.87 ID:ZbuWHB4fO
- ??????????
?????
【魔王城】
戦士「こ、ここまでか…」
魔王「くくく…勇者といったか。貴様ごときが人間共の頼みの綱とはな…」
勇者「ぐっ…」
魔王「まぁよい、充分に楽しめたからな。…さぁ、まずはヒロイン!貴様から葬ってやろうっ!!」
ヒロイン「!!」
勇者「…危ないっ!!」バッ
ザンッ
勇者「ぐあああああぁぁっ!!」
ヒロイン「え…」
戦士「ゆ、勇者?!」
魔王「ほう…愛する女の為に自ら身を投げたか」
ヒロイン「勇者…なん、で…?」
勇者「…ヒロインを守りたかった」
戦士「勇者、お前…」
ヒロイン「馬鹿…勇者の馬鹿…っ!!」
勇者「…馬鹿で、ごめんな。俺は…もう駄目みたいだ…」
ヒロイン「喋らないで!血が…血が…っ!」
勇者「だけどヒロイン…君は死なせない」
戦士「お、おい!お前まさか…」
勇者「ああ…そのまさかさ。どうせ俺はもう助からない…」
勇者「…だったら、俺の命と引き換えに、君を守ってみせる…」
ヒロイン「やめて!あの魔法は…!!」
勇者「…我、ここに禁を破りて、神にも等しき加護を汝に授けんっ!!」
ポワァァァァン
勇者「これならきっと…!!戦士と、力を合わせて魔王を倒してくれ…!!そして…いつか、誰も苦しむ事のない平和な世界…を…」ガクッ
ヒロイン「……」
ヒロイン「いやあああぁぁぁぁぁっ!!」
- 3 : ◆x.6zTnwIjo 2014/08/11(月) 10:55:23.96 ID:ZbuWHB4fO
- ~~~~~
夜空の星を数えるの
あなたのキスを数えるように
言葉なんていらないよ
朝には消えてしまうから
- 4 : ◆x.6zTnwIjo 2014/08/11(月) 10:56:25.80 ID:ZbuWHB4fO
- ~~~~~
【はじまりの村】
『目覚めよ…目覚めるのだ…』
勇者「……」
『さぁ立ち上がれ…我らが英雄よ…』
勇者「!!」ガバッ
勇者「え、あれ…。俺は一体…ここは…?」
勇者「…駄目だ、何も思い出せないな。」
勇者「…ん?」
勇者「…『魔王』、頭の中に浮かんでくるこの言葉はなんだ?」
勇者「どうしてだか、この言葉の意味を考えるだけで憎しみが湧いてくる…」
勇者「…魔王め!俺がぶっ飛ばしてやるっ!!」
勇者「…なんちゃって。そもそも魔王って誰だよ。」
勇者「…うん、とりあえず起きるか。よっと。」
勇者「ここは家だよな…俺の家なのか?」ガチャ
妹「あ、お兄ちゃん!おはよう」
勇者「あっ…」
妹「お兄ちゃん…あいつを倒しに行っちゃうんだね」
勇者「あいつ?」
妹「大丈夫…もう泣かないよ。私、いい子にして待ってるから…」
勇者「いや、その…君は」
妹「そうだ、これ持って行ってよ。私昨日徹夜で作ったんだから」
勇者「これは…お守り?」
妹「うん!どう、ちょっと嬉しい?なかなか兄想いの妹でしょ!」
勇者「あ、その…」
妹「ほらほら、ボーッとしないの。皆お兄ちゃんに期待してるんだから!行ってらっしゃい!」 - 5 : ◆x.6zTnwIjo 2014/08/11(月) 10:57:29.13 ID:ZbuWHB4fO
- 勇者「なんなんだよ一体…半ば強引に追い出されたような…」テクテク
「やっほー」
勇者「?!」
「やっぱりここにいたんだね」
勇者「やっぱりって…?」
ヒロイン「私はヒロインって言うんだけど。あなたは自分の名前わかる?」
勇者「俺は…えっと、記憶が曖昧で…」
ヒロイン「…あなたは勇者っていうの。だから勇者って呼ぶね」
勇者「俺が…勇者?」
ヒロイン「うん。…何か他に覚えてる事はない?」
勇者「…そうだ、魔王を倒したい!倒さなくちゃいけない…気がするんだ」
ヒロイン「ふぅん。わかったわ」
勇者「いや、でも…その魔王っていうのが何なのか、誰なのかすら俺にはわからないんだ」
ヒロイン「いいんじゃない?目標があるって羨ましいよ。私も協力してあげる」
勇者「…きょ、協力?!え、だってそもそも魔王っていうのが…」
ヒロイン「…気が向いたら色々教えてあげるよ。どっちでも一緒だけどさ」
勇者「気が向いたら…?どっちでも一緒…?君、一体それってどういう…」
ヒロイン「ヒロイン」
勇者「?」
ヒロイン「私、『君』なんて名前じゃない。私の名前は『ヒロイン』」
勇者「…あ、ああ…悪かった。名前で呼ぶよ、ヒロイン…」
ヒロイン「…キスしてくれたら許してあげる」
勇者「は、はぁ?!」
ヒロイン「…冗談よ。戦士の家に向かいましょ」
勇者「戦士…?」
ヒロイン「戦士はね…まぁ、簡単に言えば仲間よ」
勇者「仲間…俺やヒロインの?」
ヒロイン「…会ってみればわかるわ、私より優しいから」
勇者「はぁ…」
ヒロイン「私に付いてきてね」 - 6 : ◆x.6zTnwIjo 2014/08/11(月) 10:58:12.70 ID:ZbuWHB4fO
- 勇者「…まだなのか?その戦士って人の家は」
ヒロイン「もうすぐよ」
男の子「あー!勇者お兄ちゃんだ!」タッタッ
勇者「少年…?」
ヒロイン「……」
男の子「勇者お兄ちゃんと戦士お兄ちゃんが、あいつを倒してくれるんだよね!」
勇者「あいつ?そういえば家にいた…妹?も確かそんな事…」
男の子「僕も大きくなったら、お兄ちゃん達みたいに強くなりたいなぁ!」
勇者「俺って…強いのか?っていうか君は…」
男の子「やっべ!早く帰らないと母ちゃんに怒られちゃう!じゃあねー勇者お兄ちゃん!」タッタッ
勇者「あ…」
ヒロイン「どうかした?」
勇者「いや…今の少年、どうして俺の名前を知っているんだろうって…」
ヒロイン「勇者は記憶がないんでしょ?だったら、あなたの知らない相手が一方的にあなたを知っていても、何もおかしくないじゃない」
勇者「…まぁそれはそうなんだけど。ヒロインはどうして俺に記憶がない事まで知ってるんだ?」
ヒロイン「さぁ…どうしてかな?その理由だって勇者が忘れているだけかもね」
勇者「えーと…俺に記憶がない事をヒロインは知っていて、その理由は俺が記憶を失っているから知らなくて…ああ、混乱してきた」
ヒロイン「いいから早く行こうよ、もう戦士の家はすぐそこだから」
勇者「あ、ああ…」 - 7 : ◆x.6zTnwIjo 2014/08/11(月) 10:59:36.36 ID:ZbuWHB4fO
- 戦士「よっ、勇者!」
勇者「…あんたが戦士?」
戦士「お前、何寝ぼけてんだよ!俺はお前の相棒じゃねーか!」
勇者「あ、相棒?!」
戦士「おいおい…頭でも打ったか?今日は旅立ちの日なんだから、しっかりしてくれよ」
勇者「……」
戦士「それはそうと、隣にいる可愛い子は誰だ?」
勇者「え?戦士とヒロインは知り合いなんじゃ…?」
戦士「へぇ…ヒロインっていうのか!こんな可愛い子、俺が知ってる訳ねーだろ!」
勇者「…可愛いってさ。よかったな?ヒロイン」
ヒロイン「…嬉しくない」
勇者「……」
戦士「よ、よーし!旅立ちの前に長老の所へ行こうぜ!」
勇者「長老?」
戦士「おうよ。きっと俺達を待ってるはずだ」 - 8 : ◆x.6zTnwIjo 2014/08/11(月) 11:00:13.55 ID:ZbuWHB4fO
- 長老「おお!!勇者、戦士!今日が約束の日じゃが…本当にやってくれるのか?」
勇者「約束の日?」
戦士「あったり前じゃねーか!俺と勇者の2人に任せとけって!」
長老「うむ、そうか…ところで、そちらのお嬢さんは?」
ヒロイン「……」
戦士「それが、ヒロインっていうらしいんだけど…俺もよく知らねーんだ。勇者の彼女…かな?」
勇者「い、いやいや!彼女じゃないし!」
ヒロイン「誰だっていいでしょ。私は魔法が使えるわ、足手まといにはならないと思うけど」
戦士「ええっ?!ヒロインも俺達に付いてくるつもりなのか?!」
ヒロイン「そのつもりじゃなかったら、ここにいないでしょ?」
勇者「ヒロイン…」
長老「ふむ…まぁ、仲間は多い方が心強いしのぅ」
長老「ええと…ヒロインさん、どうか2人と仲良くしてやってくださいの」
ヒロイン「……」
長老「そして勇者…戦士。こんな事を言われては重荷かもしれんが…お前達には本当に期待しておる」
長老「今や魔物達のせいで、街から出る事すら危険な状況じゃ。…それも全ては憎き奴のせい!」
勇者「奴…?」
長老「魔王…奴が現れてから、この世界は…!」
勇者「魔王?!」
長老「ん?どうかしたか?」
勇者「あ、いや…なんでも…」
長老「ともかく、魔王と戦える程の実力を持つのは、少なくともこの村ではお前達しかおらん。」
長老「勇者が魔王を倒しに行くと言い出した時は驚いたもんじゃが…」
勇者「え、俺が?!」
長老「今となっては、お前達だけがワシらの希望の光じゃ。」
戦士「希望の光…悪くねぇ呼ばれ方だな。まぁ期待しててくれよ!」
長老「魔王を倒すと誓った勇者、そして勇者と共に旅立ちを決意した戦士…お前達はこの村の英雄じゃからのぅ。死ぬなよ…2人共」
戦士「へへっ了解だ。じゃ、そろそろ行こーぜ勇者!」
ヒロイン「ふぅ。話は終わったみたいね」
勇者「魔王を…俺が倒しに…」
戦士「旅には準備が必要だ、まずは道具屋に寄るぞ」 - 9 : ◆x.6zTnwIjo 2014/08/11(月) 11:00:46.98 ID:ZbuWHB4fO
- 道具屋の娘「あ、勇者君!聞いたわよ、いよいよ魔王を倒しに行くんだって?!」
勇者「ああ、まぁ…」
道具屋の娘「大した物はウチじゃ扱ってないけど…好きなだけ持って行ってよね!」
戦士「好きなだけって…そこまで金が」
道具屋の娘「もう、何言ってんのよ!世界の為に…この村の為に旅立つんでしょ?そんな英雄からお金なんて受け取れないわよ」
勇者「い、いいのかな?」
道具屋の娘「…その代わり、約束してくれる?」
勇者「約束?」
道具屋の娘「…絶対生きて帰ってくるって!!」
勇者「…うん、約束するよ。俺は必ず魔王を倒してみせる」
道具屋の娘「ふふっ、その言葉が聞けてよかったわ。薬草は…えーと、これぐらいあれば足りるかしら?」
ヒロイン「…必要ない」
道具屋の娘「えっ?」
戦士「いやほら、こんなに持ち歩けねーし…俺達で選んで持って行くから!」 - 10 : ◆x.6zTnwIjo 2014/08/11(月) 11:01:22.85 ID:ZbuWHB4fO
- 【森】
勇者「…でも、魔王を倒すって言ったって…どこに向かえばいいんだ?」
戦士「この森を抜けるともっと大きな街がある、とりあえずの目的地はそこだ。魔王の居所も、その街で情報を集めればわかるかもしれねーしよ」
勇者「わかった」
戦士「…ま、田舎育ちの俺達には世界の事は正直よくわかんねーけど、魔王を倒せば世界中の皆が平和に暮らせるんだろ?」
戦士「だったらやるっきゃねーよな!よし、張り切って行くぜ!!」
勇者「…うん、そうだな」
勇者「…ところでヒロイン」
ヒロイン「はい」
勇者「ヒロインは一体何者なんだ…?あの街の住人でもないみたいだし、どうして俺や戦士の事を…」
ヒロイン「…それを知ってどうするの?」
勇者「どうって訳じゃないけど…仲間の正体ぐらい気になって普通だろ」
ヒロイン「言わなかったっけ?『気が向いたら』教えるって」
勇者「…意地悪だな」
ヒロイン「意地悪?あなたの名前を教えてあげて、旅にまで付き合ってるのに?」
勇者「…ごめん、言い方が悪かった。じゃあ…質問を変えるよ」
勇者「どうして旅に付き合ってくれるんだ?俺は何か本能っていうか、魔王を倒さなくちゃならない使命みたいなものを感じてるんだけど…」
勇者「ヒロインも魔王を倒したいのか?」
ヒロイン「…違う」
勇者「ならどうして…?」
ヒロイン「…そこに勇者がいるから」
勇者「えっ…」
戦士「おーい!お前ら、早くしないと日が暮れちまうぞ!」 - 12 : ◆x.6zTnwIjo 2014/08/11(月) 11:06:27.05 ID:ZbuWHB4fO
- 【大きな街】
戦士「ふぅ、やっと着いたぜ!」
勇者「人が多いなぁ」
「あら…勇者さんじゃないの!!」
勇者「え?」
ヒロイン「……」
「この度はヒロインを助けて下さって、本当にありがとうございました!」
勇者「…ヒ、ヒロインを俺が…?」
戦士「おい勇者、どういう事だ?」
勇者「お、俺に聞かれても知らないってば!」
「もう、謙遜しないで下さいな。コメント一覧
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- 2014年08月11日 15:03
- ヒロイン表記を女表記にするだけでずっと読む気になったろうな
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- 2014年08月11日 16:28
- 金色の金鎚で敵を光にしていない時点でボツ。やり直し。
戦士(変形)「勇者! 俺を使え!」
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- 2014年08月11日 16:44
- ※3
勇者「こいつがあれば百人力ー!!」
襷になった戦士を巻いて準備完了
-
- 2014年08月11日 17:08
- 暁美さん?
-
- 2014年08月11日 17:34
- ヒロインCV:能登麻美子
俺はこれで再生されたかな
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- 2014年08月11日 20:06
- ひさびさに泣いてもうた…
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- 2014年08月11日 20:51
- 出鼻で心折られたのは久しぶりだぜ…本当にヒロインではなく姫とか女ならよかったんじゃないかしら…
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- 2014年08月11日 20:59
- ssってやっぱなんか独特だよね。俺もヒロイン表記がちょっと合わなくて最初で読むのやめたけど、確かに女とかなら読めたかもしれない。そんなのたいした意味なんか無いしむしろ無くても良いし、別に固有名詞でもいいわけで。でもやっぱ気になっちゃうんだよね。ssとしてあるべきキャラクターが既に固定化してると考えるべきなのかな。面白いかもしれないけど読めそうに無くて残念。
-
- 2014年08月11日 21:13
- テイルズなんかはそこまで抵抗ないのに、どうして素人が考えるオリジナルの魔法や技の名前ってこんなにサブイボ出るくらいに痛々しく感じるんだろう?
-
- 2014年08月11日 22:00
- >>2で心が折れた。
何とか頑張って読み続けたけど途中でオチが読めた。
「もしかしたら何か予想もしてないオチが来るのかも」と思って読み続けたら予想通りのオチだった。
何か、何もかもが一歩足りない気がするんだよな。
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- 2014年08月11日 23:44
- 勇者が「ゴォォォッド・ラ・ムウゥゥゥゥ!!」と歌えば最後まで読んだ。
こんだけアイマスだのモバマスだの投下しといて、いざ勇者vs.魔王モノとなったら掌返して歌わせないとか、そりゃねーだろ職人さんよ。
勇者「魔王なんてくだらねぇぜ! 俺の歌を聴けぇッ!!」
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