英国を中心にスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどを展開する小売大手テスコのR&D部門TESCO LABSは、Google Glassで取り扱い商品の詳細確認や注文ができるアプリを開発中です。
Google Glass のカメラで商品のバーコードを読み取ると、価格や栄養成分などを確認したり、直接注文する機能を備えます。
同社が公開した動画では、ミルクを切らしたことに気付いた女性がミルクの容器に印刷されているバーコードをGoogle Glassに読み込ませ、商品情報を確認して注文し、宅配サービスで商品を受け取るまでの流れが示されています。
テスコで Innovation Engineer を務める Pablo Coberly氏はTESCO LABSのブログで、Google GlassはWiFiやスマートフォンのように物事の有り様を変える技術のひとつのように思えると述べています。ユーザーがGoogle Glassを使う場面を理解するために、数か月に渡ってGoogle Glassを使った研究と実験をしてきたとのことです。
Tesco の Google Glassアプリはプロトタイプの段階で、実際のリリース時期などは不明。アプリには今後、配達ドライバーの写真を含めた、宅配に関する情報を通知する機能も検討されています。
食料品や日用品の宅配サービスは、その時必要なものだけを購入して節約になる点や、様々な理由で外出が難しかったり買い物の時間がない状態でも利用できる利便性が評価されており、日本でもスーパーマーケットやコンビニエンスストアがサービスを開始しています。
今回テスコが提示したのは、宅配サービスをインフラとした新たなサービス展開の一つのアイデアです。ネットで商品を選んで注文することや、その際にスマートフォンのカメラでバーコードを読むことは今でもできますが、その場で不足したものをすぐに注文できる即時性は、視線と結びついたスマートグラスと相性が良いと言えます。いずれスマートグラスが普及すれば、朝食の準備で不足した食材を、昼食時には宅配で補充できることが当たり前になるかもしれません。